国宝茶室`如庵`、徳川美術館他、そして加藤亮太郎陶芸展へ。

少し前の事ですが、松坂屋名古屋店で、美濃焼窯元”幸兵衛窯”の加藤亮太郎さんが個展を催されるということで日帰りで行ってきました。日帰りとはいえ、せっかく名古屋に出るのですから、国宝茶室の如庵、犬山城、徳川美術館、古川美術館、爲三郎記念館、桑山美術館を回ってきました。

美術館は閉館時間が早いので、デパートで行われる加藤亮太郎さんの個展は夕方に行けるだろうと考え、まず犬山市にある如庵に向かいました。

◆国宝茶室`如庵`(じょあん):有楽苑、犬山市

名鉄犬山線にて名古屋から犬山遊園駅へ。ちなみに如庵(有楽苑)は現在名鉄の所有物です。

`如庵`は、織田信長の弟で、大茶人でもあった織田有楽斎が作った茶室で国宝です。東京の有楽町の名前の元になった方ですね(一時、今の有楽町付近に住んでいた)。有楽斎は、クリスチャンであり、そのクリスチャン名がJoan(ジョアン)であったことからこの名前が付いたという一説が。元々は、臨済宗開祖の栄西さんが建てた京都建仁寺内にあったのですが、その後三井家が引き継ぎ、東京に移築され、現在は更に名鉄が引き継いで、この犬山城の隣の有楽苑内にあります。如庵だけではなく有楽苑全体が名鉄の運営かな。

如庵公式サイト:http://www.m-inuyama-h.co.jp/urakuen/
参考サイト:如庵 – Wikipedia

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入り口の解説看板。クリックすると拡大。

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酷い写真だなぁ・・。有楽苑の入り口の一つ。有料。
犬山焼きの抹茶茶碗も、写真奥の入場券受付で売っていました。

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有楽苑内は綺麗な日本庭園になっています。
緑が綺麗でした。楓が多かったので紅葉の頃は素敵でしょうね。

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岩栖門(いわすもん)

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含翠門(がんすいもん)に向かう道。中に門がたくさんありました。

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人も少なそうなので、椅子に座ってゆっくりするのもよろし。

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普通のつくばいではなく、石の下が大きな空間になっていて心地よい音がするシステム。

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なんでこんなに写真が酷いのかわかりませんが・・・。
とりあえず庭の素敵な趣が伝われば良いのですが。

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さて、お目当ての国宝茶室`如庵`。外観の写真はOKです。中は撮れません。
二畳半台目の向切りの茶室。躙り口が床に向かって正面ではなく、90度横方向から入ります。また点前座の後ろが斜めに切って、板東さんが歩きやすい工夫や、その斜めの壁に当時の古い暦の紙(新聞のような感じ)がむき出して貼ってあったり(補強の為なのか?)、遊び心たっぷりの茶室でございました。

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写真は酷いですがクリックすると拡大するので、間取り等興味があればご覧くだされ。

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少し引いて撮った如庵。綺麗な庭園に囲まれています。国宝ですので火は使えず、既に茶室としては使われていないとのこと。しかし、三井家から名鉄に譲られこの場所に来たときに表千家の家元が一度だけ如庵で茶会を開いたとのこと。素敵ですね。

さて、この有楽苑には、有楽斎が大阪に住んでいたときに使っていた茶室を復元した`元庵`(げんあん)もあります。ここは一般の人が借りられるらしく、地元の茶人、茶の先生たちが利用しているようです。有楽苑での茶事・茶会も素敵ですね。

如庵の隣接している重要文化財 旧正伝院書院では、抹茶のサービスがあります。如庵解説員の方に如庵の歴史を教えてもらいながら薄茶を頂きました。この旧正伝院書院では、初釜の茶会が行われるとのこと。また襖の絵画は長谷川等伯など蒼々たるメンバーが描いた絵図が残っています。

◆国宝:犬山城

さて、茶の湯には直接関係ありませんが、如庵のある有楽苑の隣だったので犬山城に寄ることにしました。

犬山城公式サイト:http://inuyama-castle.jp/
歴史などは公式サイトなどで確認くだされ。茶の湯でいえば、秀吉も一時城主だったことがあるようです。

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酷い写真だなぁと。上に登れるのことで登ってきました。

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登ったところ。一個前の写真を逆から見ている構図。

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西側を望む。この木曽川を挟んで向こう側は各務原市。

さて、犬山城の城下町的な通りを通って犬山駅へ向かいます。そこから徳川美術館へ。

◆徳川美術館

さて、徳川美術館にやってきました。徳川園という日本庭園内にある美術館で、徳川家(特に尾張徳川家)に伝わる遺品・名品の数々が所蔵されて、中身を定期的に入れ替えて展示されています(あまりに量が多いらしく)。

徳川美術館 公式サイト:http://www.tokugawa-art-museum.jp/
徳川園 公式サイト:http://www.tokugawaen.city.nagoya.jp/

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徳川園入り口。美術館だけではなく、日本庭園、結婚式などもおこなえるレストラン、お土産ショップなどかなり大きな施設でした。もともと尾張藩二代藩主光友の屋敷があったみたいですね。

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失礼ですがここの日本庭園は趣き、自然のコントロール、見せ方含めイマイチで良い庭園だなとは思えませんでした。恐らく同じ事を感じる人は多いのではないかと。さて、写真にあるように庭園内には、瑞龍亭という有楽好みの茶室がありました。ここは借りられるのかな?

さて、庭園を一周してきてから美術館に。

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徳川美術館

お目当の利休自作の茶杓`泪`を見られるかな?と思いましたが、今回は展示されていませんでした。

参考:竹茶杓 銘 泪(なみだ)千利休作@文化遺産オンライン

利休が秀吉に切腹を命じられた際に、最後に自ら削って茶会に用い、そして古田織部に渡したと言われる茶杓。これは何とも見てみたかったのですが。たまに展示されるみたいですね。

徳川家の美術館ですから茶道具だけではなく、刀・兜等沢山ありました。着物とか素晴らしかったですね。茶道具に関しても第二展示室は`大名の数寄:茶の湯`となっていて、徳川由来の茶道具を毎回とりあわせを替えて展示しているそうです。これは名古屋に来る度に足を運ばないといけませんね。

さて、徳川美術館を後にして、古川美術館に向かいます。犬山に行ってきたので時間が結構経過しており、大急ぎで移動。

◆古川美術館、爲三郎記念館

ヘラルドグループの創始者であり、美術品のコレクター(もちろん茶道具も含め)として名高い古川爲三郎の古川美術館、そしてすぐ近くにある爲三郎記念館に行ってきました。

公式サイト 古川美術館:http://www.furukawa-museum.or.jp
公式サイト 爲三郎記念館:http://www.furukawa-museum.or.jp/memorial/index.html

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古川美術館入り口。

今回は、日本絵画が中心で茶道具・軸などの展示はなし。何度も来るのも大変なので見方がわからない日本絵画も一生懸命みてきました(笑)

さて、ここから徒歩で2~3分の所に爲三郎記念館があります。これがなんとも素晴らしい。

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住宅街の中に突如現れる日本庭園があります。爲三郎記念館の入り口。

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入り口には、

`初代館長古川爲三郎の遺志をうけ、その居宅を平成七年十一月三日より、古川美術館分館として開館いたしました。数寄屋造りの「爲春亭(ゐしゅんてい)」を中心に、爲三郎が愛した六本の椎の木など樹々が繁る庭には茶室「知足庵(ちそくあん)」や仮説の舞台が備えられています。財団法人古川会`

とのこと。その名の通り、邸宅を開放したわけですな。素晴らしい日本庭園でした。

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数寄屋造りの母屋 「爲春亭(いしゅんてい)」内は、カフェになっていて、お抹茶やコーヒーなどを庭園を見ながら頂けます。実に素晴らしい。

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先ほどの薄茶を頂いている席からの眺め(硝子越し)。正面には茶室`知足庵`が見えています。

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母屋 「爲春亭(いしゅんてい)」内には、多くの部屋があるわけですが、その一室には点前畳があり、そこに古川さんの茶道具による道具あわせが展示されていました。この前にはこの組合せの解説なども添えて。車軸釜って形に変化があって良いですね。

さて、庭に出ます。

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母屋 「爲春亭」。硝子が見えると思いますがこの中がカフェ席になっていて庭園を見渡せます。個人邸宅だったわけですから素敵ですね。

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竹もあり。

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さて、茶室の`知足庵`。これは借りられるのかな?(不明)。利休の「足ることを知る」という教えから取った名前とのこと。

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(禁止されていなかったので内部写真を撮らせて頂きました)

二畳半台目向切。そう`如庵`と同じです。斜めの壁を含め、如庵の趣向を踏襲しているようです。しかし、外観でも分かるように、知足庵は、床に向かって正面に躙口があります。如庵が床に対して90度横から入るのは有楽斎の遊び心なのですかね。

爲三郎記念館はお勧めです。カフェでまったりするのも(長居して良いかわかりませんが)。さて、桑山美術館に向かいます。もう夕方に近づいており大急ぎで移動。

◆桑山美術館

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汗だくになりながら、大急ぎで桑山美術館に到着。

公式サイト 桑山美術館:http://www.kuwayama-museum.jp/

コレクターの桑山清一さんという方が集めた美術品を展示している私立美術館とのこと。茶道具も多く。中国・朝鮮のものや利休の竹花入れなど。中に茶室もあって一般人でも利用可能とのことです。

という情報を得ていたので向かったのですが、閉館直後に到着で入れず・・・。戸締まりをしていた受付の方も遠くから来たのに申し訳無いなんて言われてしまい(こちらが遅いのが悪い)。やはり一日で回るのには無理があったかと・・・。

これ以上は時間的にも美術館巡りは不可能と判断し、一番のお目当ての松坂屋名古屋店に向かいました。

◆加藤亮太郎 陶芸展 @ 松坂屋名古屋店

数多くある美濃焼の窯元でも著名な窯元の一つ`幸兵衛窯`の陶芸家”加藤亮太郎”さんの個展に行ってきました。亮太郎さんの作品は、しぶや黒田陶苑で拝見して以来、興味を持っており、今回新作の陶芸展ということで是非見てみたいと思いました。今回で第三回目とのこと。

もちろんデパートの陶芸展なので写真はありませんが、多くの新作を拝見できました。なんと、ご本人がいらっしゃったのでお話することができまして感激でした。作品の説明等もしてもらい、陶芸(作っている側)とはどういう世界なのか、またその苦労などお話を聞くことができました。

どんな仕事でも想像力をフル稼働させて世の中に無いものを作り出していかないといけないわけですが、私と同世代の加藤さんのお話は、分野が違うとはいえとても私の仕事に関しても刺激を受けました。お金を貯めて(手が届かなくなる前に)まず志野茶碗目標に一つ購入したいなと思っています。同世代の陶芸家が作った茶碗を大切にずっと使っていけば、茶事で拝見に回ったときにも、今回の初めてお会いした話などを語れますので、よく分からない箱書きの内容を棒読みで答えるよりも、客との会話が弾みそうです。

充実した名古屋への茶の湯日帰りの旅でした。

(地元帰省)上田紬 小岩井紬工房の見学と茶の湯稽古

さて、週末日帰りで実家(長野県上田市)に帰省。特別用事はありませんでしたが、正月以来帰っていなかったので、両親はもちろん、兄の甥っ子と、姉の姪っ子に会いに。兄の甥っ子(男の子二人兄弟)と、姉の姪っ子はモーレツに大きくなっていてびっくり。やはり小さい子は半年見ないだけで随分大きくなりますね。かわいかったです。

さて、せっかく地元に戻ったので茶の湯・和物に関わるものがないかいろいろ調べて、回ってきました。

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地元上田市で有名な蕎麦屋の一つ`刀屋`で親父とランチに蕎麦を。

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(酷い写真ですが)ざるそば普通盛り。味は普通。もちろん東京の蕎麦よりは美味しいですが。こういう蕎麦も好きな人はいると思います。いわゆる田舎蕎麦ですな。個人的には`草笛`の方が美味い気がする。

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母校の上田高校前を通過。高校の正門。素敵でしょ?
上田城(上田藩主)の旧門が学校の門なのでこんなに豪華。

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さて、帰省前に”上田に茶室ないかな?”と思い、上田城+茶室で検索してみたところ、この”百余亭”という茶室+茶房を発見。上田市内のある企業が企画運営している、立礼式の抹茶を頂ける気楽な感じのカフェ(百余亭)と、ちゃんとした広間・小間・寄り付きなどもある茶室(レンタル可能)な香庵というのが上田城の近くにありました。

参考:百余亭・香庵公式サイト

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百余亭の様子。立礼式で御菓子と濃茶(+薄茶で1000円)または薄茶を頂けます@600円。
床・軸などもちゃんとあります。椅子になっているので正座なども必要なく気軽に頂けます。お客は居ませんでした。オススメです。作法なんぞしらなくても全く問題ありません。

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薄茶を頂いた後、レンタルできる数寄屋(茶室)の香庵の外観を見学。ちゃんとした茶事を行えます。いずれ茶事をやるようになって、しかも地元上田で行う場合はここをお借りすることになりそうかな。母親が茶懐石と御菓子は手作りしてくれそうだし。一般的な道具一式は無料で借りられるそうです。

さて、親父に回って貰うのはここまで。一度実家に戻り、今度は母親と出かけます。母親とは地元の伝統品`上田紬`を見に出かけました。まず、街中にある呉服屋で上田紬を見ました。なかなか良い感じで色も良し。値段もお手頃なのでいずれ欲しいなぁと思いつつ。
そういえばどこかの着物特集で見かけた上田紬の手織り工房 `小岩井紬工房`が見学可能ということだったので行ってみることにしました。

公式サイト:手織り 上田紬 小岩井紬工房

(以下の工房の写真達はクリックすると拡大。細部が見られます)

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小岩井紬工房の入り口。見学は事前に電話をいれた方が良さそうですよ。

土曜日だったので工房は止まっていましたが、見学させていただきました。丁寧に解説もしてもらい。

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説明していただいた行程を全て手織りでやっているのは本当に労力がかかる話で、一反つくるのに多大な時間がかかりそうでした。凄いの一言。

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紬糸。

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事前に予約しておけば、手織り体験できるそうです。

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いろいろ解説いただきました。

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とても綺麗でした。

さて、工房の見学後、販売している反物を見せて頂きました。男性ものも実に数多く。見せて頂いた一部の反物を写真で紹介。ちなみに先述の呉服屋で見たものよりもあきらかに手触りが違いました。

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こんな感じで実に種類も多く素晴らしかったです。紬の袷の着物が欲しいので、今回は買えませんでしたが次回お金を貯めて伺いたいと思います。紬ですので、茶会では(少なくとも亭主では)使えません。それでも最近は茶の湯以外の出歩きでも着物を着て出かける機会が増えましたので、地元`上田紬`の着流しで出かけたいものです。女性用は実に色鮮やかな反物や帯が多かったです。大島紬、結城紬ももちろん素敵ですが、是非上田方面に出かける際には、小岩井紬工房をお訪ねください(大島・結城紬に比べ手織りでリーズナブルな印象でした)。

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さて、上京して茶の湯の稽古。やはり稽古は面白いです。先に進んでいる稽古の先輩(友達)のお点前を見るのも勉強になりますし、先生が実にマニアック(という表現も失礼ですが)なので何でも教えて頂けるので実に勉強になります。Googleで見つかる情報は基本的には表層の表層だけで茶の湯の奥深さの薄皮にも及ばないので、稽古・茶会を通して少しずつ覚えて行きたいと思います。今日から新しい棚もはじまりまた飾り方の違いなど楽しめそうです。

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先日の茶会では、春慶塗の釣瓶の水差を使いました。この水差は実に気に入りました。

水無月の茶会デビューと`古染付と祥端`@出光美術館と`やきものが好き`@根津美術館

茶会で亭主デビューしてきました。

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今回は薄茶の平手前と板東とお運び、そして一番下っ端なので外など動けることは全て。始めてのお点前はやはり緊張しました。袴裁きも慣れておらず立ち上がるときに引っかかりそうになったりと(笑)。とりあえず点前止まってしまうことなどはありませんでしたが、個人的には今ひとつ。単衣の着物を仕立ててくれた方もお客さんとして入っていたのでもう少しかな。

先生のご配慮(?)で、二度亭主役をさせていただくチャンスを頂きました。二回目は随分雰囲気も慣れ、ゆったりとお点前をすることができました。いつも一緒に稽古をしているお友達(茶の湯の先輩)が板東に入ってくれたので、それも安心材料の一つ。

板東役も二回させてもらいとても勉強になりました。二回とも小学生の女の子(違う子)。とってもかわいらしい着物でがんばっていました。袖を引いてあげたりと板東の機転は茶会の流れを制しますね。

今回のお茶会は、それぞれ手伝わさせてもらった各部において勉強になること多かったです。こういう場を数をこなして、所作を間違えないのは当然として、美しい所作へとシフトしてゆきたいものです。

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さて、出光美術館で「やきものに親しむX 古染付と祥瑞 ―日本人の愛した〈青〉の茶陶」を見てきました。

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いわゆる中国景徳鎮窯の青花磁器が中心なのですが、その内、何が`古染付`で、何が`祥端(しょんずい)`なのか解説とともに実際に見ることでよくわかりました。この出光美術館すごいですね。とても勉強になりました。

茶の湯の先生のご自宅での稽古で染付の水差を使う事が多いのですがいつも涼しげで良いなぁと思っていて興味が沸いていたので、今回の展はナイスタイミングでした。古染付の`虫食い`なぞ正に日本的なセンスですね。

さて、その後に根津美術館

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根津美術館「やきものが好き、浮世絵も好き」展

出光美術館に先にいって古染付・祥端を学んでおいてちょうど良かったです。根津美術館では、中国・朝鮮それぞれの青磁・白磁・青白磁が多数展示されており、同じ青磁であっても中国・朝鮮では全然違うのでその違いがよく分かりました。また、景徳鎮でもいわゆる日本での`古染付`ではない青花が多く展示されており、”いわゆる日本からオーダーされて作ったものではない”青花を見ることができました。描かれている絵など結構違いがあった気がします。

今回、この2つの美術館をこの順番に見られたことでいわゆる`染付`に関して理解が進み大変勉強になりました。東京でも良い展示会が多いですね。

茶の湯の稽古と、袴の仕立て上がりと、盛夏の反物。

今日は茶の湯の稽古。稽古を始めた頃は洋服(+帯だけ巻いて)で稽古に通っていたのも最近は着流しで通うようになり、電車等移動もだいぶ慣れてきました。しかし今日は夏陽気だったので、袷の着物は実に暑く。

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garminの腕時計を何とかせねばならん。

来月で茶会デビュー(亭主と板東+雑用)ですが、今日の稽古はその最終確認。お友達が亭主の時に板東をやったり、その逆をやったりととっても楽しく。そして奥深く。毎度の事なら勉強になります。しかし板東をやっていると友達の綺麗なお点前が見えないのが少し残念だったかな。今回の茶会での道具の組合せを先生に見せて頂きましたが、香合などとっても素敵なもので、遊び心もあり興味津々でした。6月らしく、涼しげな道具の組合せになりそうです。

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来月の茶会で使う袴のお仕立てが上がってきたので取りに行ってきました。馬乗りです。とっても良い感じ。やっぱり出来合の物が多い時代にこうやって仕立てて貰うというのは愛着がわきますね。大切にしようと。さすがに正式な(最高格)の仙台平は高すぎて手がでませんでしたが、まずはこの袴で。これだと知人の結婚式にも出られますし。

昨日優秀な後輩の結婚式でしたが、残念ながら黒スーツでの参加でした。スーツでの結婚式参加は昨日をもって最後にしたいものです。せっかくの日本に生まれておきながら着物で冠婚葬祭に参加するのはやはりもったいないなと。それにしても年下のお二人の結婚式でしたが、素晴らしすぎておっさん(私)はウルウル来そうでした(笑)とてもしっかりしていて、同じ歳の頃の自分と比べると雲泥の差。こんなに将来が心配”する必要がない”カップルもないですな。末永くお幸せに。

7月になりますと盛夏の着物になるわけで、麻の反物をちょうど探していました。袴をいつもの閉店セールのお店に取りに行ったところ、いままで無かった麻の反物(男性用キングサイズ)が入っていました。閉店じゃないの?という疑問を抱きつつ5本新しく入ったとのこと。というわけで、麻の反物を買ってきました。お仕立ては茶の湯の先生のお知り合いに特別お安く仕立てて頂けるのでとっても安心です。もちろん良い反物は上天井であるのでしょうが、まずはこんなところから。

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盛夏の着物も楽しみです。さて、暑い中どれだけ着物で出かけられるか。洋服よりも涼しいのかなど楽しみもあり。

先週後半の家での茶の湯の稽古は、神田神保町の御菓子処”さゝま”さんの主菓子でとっても素敵でした。よって紹介。

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抹茶:上林 綾の森
主御菓子:御菓子処 さゝま `玉川(錦玉羹)`

「小豆の漉し餡と白餡と黒胡麻の入った白餡を錦玉羹で固めた物です。美しい流れの玉川を表現しています。」とのこと。田舎で川遊びをしたのを思い出します。いかにも涼しげ。

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抹茶:上林 綾の森
主御菓子:御菓子処 さゝま 紫陽花(錦玉)

紫陽花。素敵ですよね。梅雨の時期は憂鬱ですがこういう御菓子を見ると少し気持ちが晴れますね。

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日本政府観光局がとっても素敵な外国人向け`日本`紹介動画を作成しています。もう数年前作成の物ですが、内容的に全く色褪せるものではなく。その為FullHDではなく画質が悪いですが、実に素晴らしかったので紹介。音楽も素晴らしく。
本当にこの国に生まれて良かったと思います。茶の湯を始めて、指先に気を遣うようになり、茶人・日舞の方達の手の動きの美しさにはっとさせられます。自分が同じようにできないから美しいと感じる。これも茶の湯を始めて良かったことの一つです。

雨の六義園へ。

雨の中、六義園へ。桜も終わっているし、つつじの時期もちょいとずれていて、そして雨だと六義園は静かでした。相変わらず素敵な庭園。茶の湯を始めてからは最初の訪れ。

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さて、六義園には借りられる茶室が。(写真の通り近づけませんでした)

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宣春亭という茶室で5人までとのこと。畠山記念館などとは違い都営(?)なので、レンタル代はかなり安かったです。六義園の庭園を見ると、ここを借りるのも素敵かなと思いました。

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雨でも実に美しく。

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途中抹茶を頂きました。

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写真の通り、お裏のお点前。こういう庭園でのお点前では殆どが裏千家ですね。

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実に若緑が美しく。

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六義園相変わらず素敵な庭園でした。もちろん、桜・楓の紅葉の季節は美しいのは間違いありませんが、こうやって空いている六義園はゆっくりできて素晴らしかったです。

単衣の着物、千奈利のどらやき`三瓢子`、丸久小山園の抹茶と。

六月にお茶会があり、薄茶のお点前(+板東、および雑用)をすることになりました。六月といえば、春単衣の季節なのですが単衣の着物は持っていませんでした。そこで、(少し前の記事でも書きましたが)、北千住の長期閉店セール中の呉服屋で格安反物を買ってきて、単衣の着物を仕立ててもらいました。

今回は、茶の湯の先生のお知り合いの方に仕立てていただきました。しかも茶会が近いということで一週間で上がり。素晴らしい。稽古の日に先生のご自宅まで来て頂いて、先生も含めお点前がしやすさも考慮して採寸し(どこがどーなのかよく分かりませんが・・(苦笑))仕立てて頂きました。せっかく作りましたので、積極的に六月、九月はこの着物で過ごそうと思います。

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こんな感じ。六月のお茶会では、半襦袢を中に着て、紺の袴を付ける予定です。

少し着てみた感じだと、さすがに半襦袢に単衣だと軽いですし涼しくて良い感じです。お茶会で緊張して汗もかくと思いますので、少しでも涼しい方が助かるかなと。今から楽しみです。

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どら焼きマニアのお友達に埼玉県川口の千奈利の`三瓢子`というどら焼きを頂きました。これが実に美味しくて、最近の家の茶の湯の稽古で毎日頂いています。いわゆる上品狙いのどら焼きではなく、シンプルで素朴で(+大きい)どら焼きでまろやかな甘みがとても良い感じです。

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男性の懐紙を広げないとはみ出るほど大きいどら焼きです。オススメです!

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いろいろな茶舗の抹茶を買ってきては飲み比べをしておりますが、だいぶ私の好みなども分かってきました。今週は、近所の日本橋高島屋に販売スペースを昨年より設置した京都宇治の`丸久`小山園の抹茶。

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丸久 小山園 八重の寿(日本橋高島屋厳選)

日本橋高島屋厳選・限定ものらしいです。小山園は、東京の茶道具屋さんなども含め`山政`小山園の方を良く見かけますが、`丸久`小山園も有名な様です(抹茶の品評会で上位独占したりと)。東京駅前の京都府アンテナショップでも売っていて、最近はそれなりに東京でも入手しやすくなっているようです。

さて、この抹茶はなかなか美味しくて、今週は上記のどら焼きも含め実に”美味しい”家稽古になっています。今まで試した中では、通圓の抹茶とこの`丸久`小山園の抹茶がなかなか好みかなと思っています。通圓は少しグレードの高い抹茶を、京都で買ってこようかなと思っています。

福島の先達釜(せんだちがま)を偶然通りかかる。

GWの後半に一日暇が出来たので、日帰りで福島の浄土平に自転車で行ってきました。

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興味があれば、自転車ブログの該当記事へ : `再びの福島`浄土平`へ。` @ spacewalker.bicycle

さて、福島駅から浄土平へ上がっていく磐梯吾妻スカイラインの麓に今まで気が付かなかった看板に気が付きました。”先達窯”。同スカイラインは何度も自転車で上っていますが、茶の湯を始める前は、”窯”という漢字に全く感心がなかったので、おそらくその看板が視界に入っても脳内処理されなかったのでしょう。今回は登り始めの際に気が付いたので、下ってきた後に道をそれで、”先達釜”に行ってみることにしました。

場所は、Google Mapsで http://goo.gl/maps/6RTjd このあたり。

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ふくしま 先達窯(せんだちがま)工房
ご主人のご厚意で自転車を柱に立てかけさせてもらいました。

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工房の隣にはギャラリーがあり、そこで販売しています。工房の少し奥に”先達山”という山があるらしく、そこでカオリナイトという鉱石が取れるらしく、その鉱石で作っている”磁器”(陶器ではない)。基本的には普通のテーブルウェアが多いですが、写真の右奥の棚に抹茶茶碗や、皆具など茶道具の作品(商品)もありました。釉薬もカオリナイトを使っているらしく、こだわりの色がとても綺麗でした。桜色の淡い曜変天目の様な感じといえば伝わるかな。いわゆる伝統的な陶器の抹茶茶碗にはない風合いだったので面白いかなと思いました。今回は、自転車で移動中でしたし、持ち合わせもなかったので購入はせずに窯を後にしました。

別の方のブログでも紹介されている記事を見つけたので、ご興味があれば。ご主人の人柄が分かる写真も掲載されています。
先達窯 @ ためにならないブログ

ご主人には窯の事、茶道具に関する事、鉱石に関することなどいろいろ教えて頂きました。また浄土平には定期的に足を運ぶと思うので、次回も寄ってみようと思います。この`窯`という文字への反応もそうですが、茶の湯に限らずに広く見聞を持っているとどこにいっても発見と楽しみがありますね。

 

三渓園に赴く。

思ったより早めにタスクが終わり、午後が空いたので横浜にある三渓園に行ってきました。

公式サイト:三渓園

実業家で骨董コレクターであり大茶人で有名な原三渓の邸宅・庭園を開放した庭園で、園内には茶室が沢山あります。私は今回で2回目でしたが、前回来た際には茶の湯を嗜んでいませんでしたので、茶室としての魅力に気が付きませんでした。

(今回は写真が実に雑でございます・・・)

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20130503_sankeien2 原家の邸宅だった鶴翔閣。

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間取りを見ると`炉`が6個切ってあります(笑)どこでも茶の湯が楽しめる邸宅ですね。
こういう間取り図を素通りしなくなったのも茶の湯に興味をもったからですね。茶室の間取りを見るのが楽しみで仕方がありません。

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実に広い庭園です。客も多く、外国人も多数。

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薄茶を頂きました。今日は裏千家の先生が来て点てていました。他流の方の点前を見るのは本当に勉強になります。お裏さんは柄杓の使い方が綺麗ですね。

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重要文化財 春草廬

織田信長の弟の織田有楽斎の茶室です。重要文化財ですが、なんと貸し出ししていて、茶事を一般人でも興すことができます。いずれこんなところで茶事を開いてみたいものです。三畳台目の広さ。

織田有楽だけではなく、天皇、家康、利休などに関連する茶室・建物の移築ものが庭園内に広がっています。ただただ凄いと思うばかり。よくぞここまで集めたなぁと。

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園内は楓に包まれていて、秋もとても綺麗だろうと予想されます。とはいえ新緑の青い楓も非常に綺麗でした。

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身代り灯籠。

なんと利休が暗殺されかけたときに刀がこの灯籠にあたって命を免れたそうです(ホントかな?)どちらにしても、そういう逸話のある灯籠をこうやって持ってきているのが原三渓の凄いところです。

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これは白川郷から持ってきた合掌造り。すごい。中に入ることができます。

この園内にはそこら中に茶室があって、園内合計の炉の数はおそらく20個を越えるではないかと思うほど。いつも茶室を変えて、いろいろな客を呼んで茶の湯を楽しんでいたと想像できます。三渓は日本庭園のマニアだったようで、茶室だけではなく、この三渓園の庭園のすごさも頷けます。

過去に三渓園に来た時は(もちろん日本庭園が綺麗だったという記憶はありましたが)茶室という観点で見ていませんでした。しかし茶の湯を初めて見ると実にこの三渓園が茶の湯を中心とした生活をしていたか見て取れます。短い人生、一つのことにこだわることも重要ですが、常にあらゆる文化に”無駄だとは思わずに”アンテナを貼ることは重要ですね。とても素敵な文化・技術を無知というだけで通り過ぎてしまうのはあまりにもったいないです。これからも色々な文化・技術を食わず嫌いすることなく、興味を持って接して行きたいものです。

***

今日の家稽古

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抹茶:山政小山園 小倉山
主御菓子:御菓子処 さゝま 深見草(練切)

畠山記念館と単衣の反物

(土曜日のお話)午後から雨が降りそうだったので、早朝にさっさとトレーニングを済ませ、午前中からいろいろと移動開始。まずは、今月末に荻窪→四谷に移転する茶の湯道具「深和」へ。

移転後の店舗の調整が済み、3/25まで荻窪で営業とのこと。

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写真にあるように、売り尽くしセール中で10,000円以下は4割引き、10,000円以上は半額という値段設定。茶巾、懐紙、建水などの家稽古用の消耗品を購入。荻窪は北口に春日園もありますし、その隣の出物店もありますし何か茶の湯に関係のある地域なのですかね?

さて、白金台にある畠山記念館に向かいます。このあたり結構静かな住宅街で良い感じですね。お知り合いがこの辺りに住んでいるのですがその理由もなるほどなと。

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畠山記念館入り口。素敵です。

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今日は”麗しの漆”展を見てきました。

公式サイト:http://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/exhi2013spring.html
麗しの漆 ~蒔絵と螺鈿~
平成25年4月6日(土)~6月16日(日)
※会期中、展示替えを行います

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畠山記念館の庭園は実に美しく。青い楓が実に綺麗でした。

さて、”麗しの漆”展では、素晴らしい漆の蒔絵を見ることができました。じっと見ていると明らかに時間が掛かっていて、手が込んでいて、丁寧な物作りであることが分かります。一方で、まだ漆の”見方”がわからず、単純に素晴らしいとしか分からず、その違いはよく分かりません。少し漆について勉強しないといけないなと。

他には沢庵さんの竹の蓋置きなどもあり、茶道具も何点か展示されていて興味深く拝見しました。また内部に四畳半の茶室があるのでそこで抹茶も頂きました。GW中は外の茶室で同じく抹茶を頂けるそうです。

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さて、6月にお茶会があります。6月といえば単衣になるわけですが、私は袷の着物しかもっていないため反物を買ってきました。北千住のいつもの呉服屋さん。3月末に閉店の予定で店じまいセールが昨年から続いていましたが、3月末に閉店する準備が間に合わなかったらしく、まさかの12月閉店に延期。もうさすがに男性の反物も数本しかありませんが、一本選んできました。殆どの反物が半額以下なのでこの反物も激安でした。今回は茶の湯の先生のお知り合いが仕立ててくださるということで反物だけ。仕立て上がりが楽しみです。

 

第二回:続”茶の湯”を辿りに京都へ赴く(二日目)

”茶の湯”に関する京都への旅に再び行ってきました。その二日目の記事です。

参考(一日目の記事:この記事の前編):第二回:続”茶の湯”を辿りに京都へ赴く(一日目)
参考(前回の京都の旅「一泊二日」):”茶の起源”を辿りに京都へ赴く(一日目)

さて、ビジネスホテルの朝食をできるだけ早く食べて出発。今回もAPAホテルを利用しましたが、さすがは京都・・・。ビジネスホテルとはいえ高いです。京都の宿は、こういったビジネスホテル以外の選択を考えないと。

本当は、東山区鷲尾の西行庵の朝茶(朝5時 or 6時)に行ってみたかったのですが、一人では予約も出来ず。京懐石などもそうですが、やはり京都は一人で行くのはいろいろ不利ですな(笑)門前払いとはこのこと。

さて、京都駅(JR)→向日町駅→(バス)→南春日町バス停という移動・・・。遠い・・。
大原野神社に向かいます。

今回の写真も全てクリックすると拡大します。細部をご覧になりたい方は。

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周辺地図を一応掲載(クリックすると拡大)

◆其之九:大原野神社(おおはらのじんじゃ)

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大原野神社(おおはらのじんじゃ)の解説板。クリックすると拡大。

大原野神社公式サイト:http://oharano-jinja.jp/

この神社の由来は公式サイトなどをご覧頂きたいですが、784年に平城京→長岡京に遷都の際に、春日大社の分霊を遷し祀ることにしたのが起こりとのこと。1200年以上の歴史があります。

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大原野神社 一の鳥居

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(酷い写真ですが)鯉沢の池

この時期は何もないですが、かきつばた、水蓮の花が綺麗とのこと。

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千里桜 : 春に来れば綺麗でしょう。

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本殿 ちょうど朝9時で祈祷(?)されていました。

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本殿。

さて、これだけですと歴史のある神社の紹介で、一見`茶の湯`に関わりがないようですが・・。

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なんと、茶筅形。おみくじをくくりつける竹の置き物。

どうやら、ある茶の流派の方達が、茶会や茶筅供養などこの神社で以前やっていたことから来ているようです。

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春日乃茶屋

神社内に春日乃茶屋というのがあります。ここで薄茶でも頂きたかったのですが、営業していませんでした。

さて、大原野に来たのは、この大原野神社だけではなく、勝持寺を見たかったからです。大原野神社からすぐ近くなので歩いて向かいます。その道が実に素晴らしく。

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素晴らしい太さの竹が生える竹林

野上彌生子の小説『秀吉と利休』をベースとした映画「利休」で、利休役の三國連太郎が竹林に入って、”竹を一本貰うよ・・”というシーンがあるですが、あんな太い竹林なんぞ京都には普通にあるのかな?(あのシーンは小田原界隈かもしれませんが)と思っていましたが、やはりあるのですね。正月に実家に返った際に、茶杓用に実家の竹林を見に行きましたが、とても細くて茶杓にはむきませんでした。こうやって、写真の様なガッツリ太い竹を見ると、確かにの花入れを作りたくなりますね。一本持って帰りたかったです(もちろんダメ)

◆其之十:勝持寺(しょうじじ):花の寺

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勝持寺に到着したとおもったら、あれれ門が閉まってる。どうやら2月は一般拝観はしていないようで、拝観したい場合はインターフォンで呼び出して門を開けて貰う必要があるとのこと。勝持寺は、”花の寺”として知られ桜が極めて有名なお寺です。きっとこの2月に来る方は少ないのでしょうね。季節外れに勝持寺を訪れる際には、事前に問い合わせください。

勝持寺公式サイト:http://www.shoujiji.jp/

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西行桜

西行さんが植えたと伝わるこの”西行桜”が有名で花の寺と呼ばれるようになったとのこと。

お寺の由来を公式サイトより引用。

当山は、京の西山連峯の麓にあって、小塩山大原院勝持寺と呼ぶ古刹であります。白鳳8年(西暦679年)天武天皇の勅によって神変大菩薩役の行者が創建したのが始まりで、延暦10年(西暦791年)に伝教大師が桓武天皇の勅を奉じて堂塔伽羅を再建され、薬師瑠璃光如来を一刀三礼をもって刻まれて本尊とされました。

このお寺も非常に歴史があるのですが、1140年にこの寺で出家して”西行”と名乗ったことで有名なお寺でもあります。西行さんが出家したのがこの勝持寺で、朝茶に”行けなかった”西行庵が、西行さん最後の地とのことです。さて、この勝持寺を訪れたのは、このお寺で”闘茶”を行っていたという記録があるため。

前回の京都の茶の起源を訪ねる旅(二日目)で、高山寺の栂尾茶の茶畑を見てきました。栂尾茶は本茶と呼ばれ、それ以外と区別されていたようです。”闘茶”は、その茶が本茶か否かを当てるゲームであり、一時流行ったとのこと。このお寺は花が綺麗なので、花見をしながら闘茶がとても盛り上がったようです。今は闘茶にかかわらず茶事などの行事もないようです。

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解説板。クリックすると拡大

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2月は拝観者が少ないとのことですが、椿が庭中に。むしろ茶の湯の方達は2月頃来て、静かに見て回るのも良いかもしれません(おそらく桜の季節にきたら意見がかわる来もしますが(笑))

(*さてこの記事を書くのが遅くなってしまい、今はもう3月も下旬。京も東京と同様に桜の開花が今年は早いようですので、今頃勝持寺は桜満開かもしれません)

さて、ここでもバスの時間を調べておいたので、南春日町バス停にダッシュで戻ります。バスで向日町駅に戻り、JRで京都駅に戻ります。そして、京阪電車で八幡市駅に向かいます。

◆其之十一:松花堂 庭園・美術館(しょうかどう)

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松花堂美術館(どうでもよい写真ですが・・・)

松花堂庭園・美術館公式サイト:http://www.yawata-bunka.jp/syokado/

さて、前日に本阿弥光悦の光悦寺に行って参りましたが、光悦と共に寛永の三筆として、書の達人であり、茶人としても名高い松花堂昭乗(しょうかどうしょうじょう)の邸宅があった松花堂庭園、および美術館に向かいました。はっきり言って勝持寺あたりからだと公共の交通の便が悪くかなり時間がかかりました。車があればだいぶ違ったかもしれませんが、観光シーズンだと車は渋滞の可能性もあり難しいところです。

写真の美術館は庭園を見た後に見に行ってきました。松花堂昭乗の生い立ち・文化人との交流など歴史を学べます。利休の時代よりも新しく、小堀遠州との交流が深かったため、少し茶風も変わってきていたのでしょうね。そういえば、美術館の内容を含めどんな茶風であったのかは、あまり書かれていなかったような・・(気が付かなかっただけかな)

庭園とこの美術館の間に、「きっちょう」松花堂店があります。松花堂といえば松花堂弁当を思い浮かべる方もいるかと思いますが、その松花堂弁当の発祥はもちろんココ。そこでここの「吉兆」では元祖松花堂弁当のランチを頂けます。今回は時間がなかったので頂けませんでしたが。

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数寄屋”梅隠”(再現したもの)

松花堂庭園は数寄屋(茶室)がたくさんあります。一般でも予約すれば使えるようで茶事などに使われている様ですね。この”梅隠”は、利休の孫”千宗旦”好みの四畳半の数寄屋を再現したもの。という様に私が解説するよりは・・・

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茶室「梅隠」の解説板。クリックすると拡大。

このようにそれぞれの茶室に間取りも含め解説されています。

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蹲(つくばい)も。

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数寄屋「松隠」

小堀遠州の数寄屋「閑雲軒」を数寄屋研究の第一人者中村昌生先生が再現された茶室とのこと。4畳台目。数寄屋を学ぶときに中村先生の本は避けては通れないですね。家にも数冊あります。数寄屋の研究とはなんと優雅な。

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「松隠」の蹲。こんなに高い位置に。元々床の高い建築の様で。どうやって手を清めるかこの高さだと分かりません(・・・と外からやるわけではないのかな??)

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さて、「梅隠」「松隠」と来て、

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数寄屋「竹隠」

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この「竹隠」は、千宗旦・小堀遠州などの再現ではなく、現代の数寄屋大工(茶室専門の大工)が現代の技術を使って作った茶室とのこと。右奥には金色の竹が見えますでしょうか?

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「竹隠」から見える金明孟宗竹

竹の中で最も美しいと言われる金色の竹「金明孟宗竹」が「竹隠」からは見え、借景としています。素敵です。

ちなみに松竹梅の茶室。それぞれの茶室は一般人でも利用できるようですね。
http://www.yawata-bunka.jp/syokado/shiyou/index.htm
これによると竹隠で15000円。意外と安い??

さて、いよいよ松花堂昭乗の草庵茶室「松花堂」に向かいます。しかし写真禁制でした。しかも茶室「松花堂」自体も工事中で外観が見えないという・・・。少し遠くから覗きましたが小さな草庵で、晩年多くの昭乗の友達(超一流文化人達)が気楽に遊びに来ていた雰囲気が出ておりました。昭乗が寛永14年(1637)に建てたもので(復元ではない)、京都の有形文化財となっています。

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とにかく松花堂庭園は綺麗でした。ちょいと京都市内から遠いですが、数寄屋(茶室)にご興味があれば是非に。

◆其之十二:朝日焼窯元@宇治(あさひやき)

さて、宇治にやってきました。

京都の焼き物といえば、樂焼、京焼、清水焼、御室焼と・・・・朝日焼。

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朝日焼(窯元)

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朝日焼(窯元)

宇治の窯元 ”朝日焼” 公式サイト:http://asahiyaki.com/

茶の湯と共に400年の歴史のある窯元。宇治に訪れた際に是非足を運ぼうと思っていました。現15世にはお二人の男性のお子様がいて、お二人とも陶芸をされているとのこと。弟さんは、今までの朝日焼とは違うテイスト(というより全然違った)で作品を作り、兄弟でコラボしたりいろいろ試しているようですね。長男さん(次期16世の方)の作品を拝見しましたが、素敵でした。買うなら値段の安い今のうちですかね(笑)先日の多治見に行った際にも同世代の`次`代が活躍していましたが、こうやって家を繋いでいくのも大変ですが素敵な文化ですね。(当たり前ですが)茶の湯もされているとのこと。

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福寿園の宇治工房が朝日焼窯元の隣にありました。とりあえず、家稽古用の抹茶を買ってきました。

◆其之十三:通圓(つうえん)

さて、宇治と言えば、宇治橋のたもとにある通圓。

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通圓(つうえん)

通圓公式サイト:http://www.tsuentea.com/

もともと武家であり、宇治の橋の橋守などから商売をはじめ、橋を渡る人々にお茶を配り(売り)売り続けて853年。すごい歴史です。実際には前回の京都の旅の記事でも書いたように、栄西さんが茶の種を持ってきて建仁寺を建立したのは、1202年ですから通圓創業(1160年)より後です。その旨を通圓のご主人に質問したところ、最初は上記の様に、橋守などから始めたようです。茶の起源を自分の足で歩いておきますと、こういう無駄な知識が付きますね(笑)

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さて遅いお昼。茶そば。

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続けて、薄茶と茶だんご。

さて、お土産に”橋守の昔”という抹茶を買ってきました。家稽古に使いましたが、とても美味しかったです。少なくとも今までの家稽古(ウチの水、釜などの環境を含めた)では一番美味しく。また通販で取り寄せようかと。

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宇治橋

さて、通圓では、秀頼から茶会用の水を汲んでくる仕事を頼まれたらしく(第10代、第11代)、今でも10月に宇治橋三の間から水汲をくむ茶祭りをされているとのことです。素敵ですね。一度見てみたいです。

さて、もう新幹線の時間が近く、上林春松本店で徳川家康が愛した”祖母昔(ばばのむかし)”の濃茶用抹茶を速攻で買って京都駅に戻り新幹線に飛び乗りました。

今回の2回目の京都の旅も実に素敵な旅となりました。1回目が茶の起源+利休に関する旅、今回は利休より少し新しい時代の茶人などや、広義な意味で茶に関する場所・寺院を訪ねました。京懐石も実に美味しく、やはり素敵な町ですね。また近々、今度は誰か茶の湯好きな人を誘って、二人以上から予約できる各所を訪ねたいと思います。