抹茶:一保堂茶舗 蓬莱の昔
主御菓子:葛飾伊勢屋 主菓子
茶碗:白天目茶碗 清水焼 桶谷定一 作
薄茶器:柳蒔絵 朱 中棗 荒井正春
茶杓:常使い
蓋置:青磁
水差:青磁
建水:青磁
釜:佐藤浄清作 風炉釜 尾張筒釜 観世水地紋
棚:桐丸卓 利休好写 桐木地
抹茶が今日から変更。
毎日、家で茶の湯の稽古をしているわけですが、毎日の茶菓子確保が大変です(そのおかげで和菓子も詳しくなってきましたが)。今日は草津温泉の本家`ちちや`の温泉饅頭を買いにツーリングに行ってきました。寒い地域なので前日に路面状態を確認し全域ドライであることを確認しました。
ルートラボ:http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=5d0ae4c45b25b5bf95c955f4033bcc5d
距離:142.9km
獲得標高:3041m
今週は平日が疲労困憊で、始発の新幹線は諦め一本遅い長野新幹線で。9時頃安中榛名駅到着。東京駅からですと1時間くらい。便利です。
安中榛名周辺はまだ桜は2~3部咲き。むしろ梅が満開でした。梅といえば、秋間梅林が有名です。上の写真はそのあたりの梅。天気は曇りでした。
と思いきや、桜も早い木は綺麗に咲いていました。
東京の桜はあまりに本数が多すぎて不自然。(これも国道の脇なのでそれを狙った物かもしれませんが)地方のぽっと生えているような桜。たとえば神社の脇に一本とか。そういう桜はやっぱり良い物だなぁと。
おぎのやで、峠の釜めしを朝ご飯に。碓氷峠(旧道)を上ります。写真はめがね橋。相変わらず良い登りで気持ち良かったです。観光客も実に少なく(というか皆無)
碓氷峠登頂。今日は、TREK Madone 6 SSL (2011) + Bontrager Aeolus 7 D3 (チューブラー)で行ってきました。このホイールの登坂性能を確認する上でも。実際、この時点で碓氷峠くらいの緩斜度の登りですと全く問題ないなと実感していました。平坦・下りはこのブログでも散々述べているように異常な良性能。
碓氷峠を越えて、軽井沢を通過し、中軽井沢へ。そこからロマンチック街道(の一部)を通って北軽井沢(長野原)方面に登坂します。いわゆる峰の茶屋のある峠。
この頃は晴れてきて写真の通り、浅間山も実に美しく。綺麗でした。
相変わらずこの峰の茶屋に続く坂は良い感じでした。気持ち良し。
峰の茶屋を越えて、せっかく上ったのに一気に長野原の方に下ります。
その草津の根元まで下りていく道は実に気持ち良く。最高でございます
(一度走ると私が何度も来ている理由が分かるかと思います)
さて草津温泉に向けて上ります。この草津温泉に長野原の方から上がる坂がなかなか憎たらしく(笑)というわけで、写真も一切撮らずに登坂完了。
まず今回のツーリングの目的の本家`ちちや`に向かいます。湯畑のすぐ近くです。
参考:本家ちちや公式サイト:http://www.honke-chichiya.com/
天気付きの素敵な看板が。字も上手で読みやすい・・・。
白色の”2色あん”がとても素敵でした。
さて、湯畑到着。スキー場は終わり、桜はまだこれからなのでオフシーズンのはずですが、逆にそれを狙ったのか?今までここまで混んでいる湯畑を見たことがありません。激混み。
そういえば、草津の湯畑は何度もきているのに一度も泊まったこと、そして温泉に入ったことはなく。いつか来てみたいです。湯畑も夜はライトアップされるようですし。
足湯も混んでいて順番待ち。こんなことは始めて。カップル、ご家族、友達旅行などが多く、自転車で草津を通過していくおっさんは他には皆無(笑)
そういえば、今日はローディーに全然会いませんでした。まだ軽井沢・草津は凍結や積雪があるイメージなのでしょうね。今日行って確認しましたが全域ドライです。既にどんどん峠は攻められますよ。
さて、草津を離れ、安中榛名駅に向かいます。二度上峠に回っていくのはさすがに厳しいと判断し、須賀尾峠越えで。二度上峠に比べて安易な峠かと思いましたが、それなりの峠でした(そういえば、草津側から上ったことはなかった)
その途中でこんな不思議な光景が。川の色も素敵ですが、どうやら露天風呂があるようです。行ってみたいですね。
この辺りを通過中、天気が曇ってきて、霧雨が降り、気温も下がりこれ以上悪化しないことを祈りつつ先を急ぎました。
安中榛名駅到着。長野新幹線あさまは1時間に約1本(安中榛名に止まるのは少ない)。到着時にちょうど行ってしまいましたので駅で1時間待ち。着替えたり、輪行バッグにいれたりするのがゆっくりできるのでちょうどよい感じではありますが。
さて、今回のツーリングは、走り慣れたコースにも関わらず後半かなりバテました。冬期トレーニングも毎日さぼってきたつもりはありませんが、どうもあまり回せずヘロヘロ。もうちょっとがんばらないといけませんね。
*ブレーキパッドの取付角度が微妙なのはご愛敬で。
さて、Aeolus 7 D3ですがやはり素晴らしいホイールでして、15%を越える登坂時にも7cmとはいえ、それほど足にまとわりついてくる感じもなくシャキシャキ上っていけました。以前同等のコースを走ったBora Ultra 80とはだいぶ印象が異なります。平坦・下りでのパフォーマンスは圧倒的で実にしっかりしているので下りカーブなども安心して(当たり前だけど)曲がっていけます。漕ぎ出しから軽く実に素晴らしいホイールだなと再認識しました。このホイールは、私の体感では頭一つ飛び出しているホイール。
そろそろ渋峠、浄土平など私が好きな峠がどんどん開山します。今年も絶景が楽しみです。写真の通り、今日走った辺りはもう走れますので、躊躇していた方(笑)はどうぞ。
”茶の湯”に関する京都への旅に再び行ってきました。その二日目の記事です。
参考(一日目の記事:この記事の前編):第二回:続”茶の湯”を辿りに京都へ赴く(一日目)
参考(前回の京都の旅「一泊二日」):”茶の起源”を辿りに京都へ赴く(一日目)
さて、ビジネスホテルの朝食をできるだけ早く食べて出発。今回もAPAホテルを利用しましたが、さすがは京都・・・。ビジネスホテルとはいえ高いです。京都の宿は、こういったビジネスホテル以外の選択を考えないと。
本当は、東山区鷲尾の西行庵の朝茶(朝5時 or 6時)に行ってみたかったのですが、一人では予約も出来ず。京懐石などもそうですが、やはり京都は一人で行くのはいろいろ不利ですな(笑)門前払いとはこのこと。
さて、京都駅(JR)→向日町駅→(バス)→南春日町バス停という移動・・・。遠い・・。
大原野神社に向かいます。
今回の写真も全てクリックすると拡大します。細部をご覧になりたい方は。
周辺地図を一応掲載(クリックすると拡大)
◆其之九:大原野神社(おおはらのじんじゃ)
大原野神社(おおはらのじんじゃ)の解説板。クリックすると拡大。
大原野神社公式サイト:http://oharano-jinja.jp/
この神社の由来は公式サイトなどをご覧頂きたいですが、784年に平城京→長岡京に遷都の際に、春日大社の分霊を遷し祀ることにしたのが起こりとのこと。1200年以上の歴史があります。
この時期は何もないですが、かきつばた、水蓮の花が綺麗とのこと。
さて、これだけですと歴史のある神社の紹介で、一見`茶の湯`に関わりがないようですが・・。
どうやら、ある茶の流派の方達が、茶会や茶筅供養などこの神社で以前やっていたことから来ているようです。
神社内に春日乃茶屋というのがあります。ここで薄茶でも頂きたかったのですが、営業していませんでした。
さて、大原野に来たのは、この大原野神社だけではなく、勝持寺を見たかったからです。大原野神社からすぐ近くなので歩いて向かいます。その道が実に素晴らしく。
野上彌生子の小説『秀吉と利休』をベースとした映画「利休」で、利休役の三國連太郎が竹林に入って、”竹を一本貰うよ・・”というシーンがあるですが、あんな太い竹林なんぞ京都には普通にあるのかな?(あのシーンは小田原界隈かもしれませんが)と思っていましたが、やはりあるのですね。正月に実家に返った際に、茶杓用に実家の竹林を見に行きましたが、とても細くて茶杓にはむきませんでした。こうやって、写真の様なガッツリ太い竹を見ると、確かにの花入れを作りたくなりますね。一本持って帰りたかったです(もちろんダメ)
◆其之十:勝持寺(しょうじじ):花の寺
勝持寺に到着したとおもったら、あれれ門が閉まってる。どうやら2月は一般拝観はしていないようで、拝観したい場合はインターフォンで呼び出して門を開けて貰う必要があるとのこと。勝持寺は、”花の寺”として知られ桜が極めて有名なお寺です。きっとこの2月に来る方は少ないのでしょうね。季節外れに勝持寺を訪れる際には、事前に問い合わせください。
勝持寺公式サイト:http://www.shoujiji.jp/
西行さんが植えたと伝わるこの”西行桜”が有名で花の寺と呼ばれるようになったとのこと。
お寺の由来を公式サイトより引用。
当山は、京の西山連峯の麓にあって、小塩山大原院勝持寺と呼ぶ古刹であります。白鳳8年(西暦679年)天武天皇の勅によって神変大菩薩役の行者が創建したのが始まりで、延暦10年(西暦791年)に伝教大師が桓武天皇の勅を奉じて堂塔伽羅を再建され、薬師瑠璃光如来を一刀三礼をもって刻まれて本尊とされました。
このお寺も非常に歴史があるのですが、1140年にこの寺で出家して”西行”と名乗ったことで有名なお寺でもあります。西行さんが出家したのがこの勝持寺で、朝茶に”行けなかった”西行庵が、西行さん最後の地とのことです。さて、この勝持寺を訪れたのは、このお寺で”闘茶”を行っていたという記録があるため。
前回の京都の茶の起源を訪ねる旅(二日目)で、高山寺の栂尾茶の茶畑を見てきました。栂尾茶は本茶と呼ばれ、それ以外と区別されていたようです。”闘茶”は、その茶が本茶か否かを当てるゲームであり、一時流行ったとのこと。このお寺は花が綺麗なので、花見をしながら闘茶がとても盛り上がったようです。今は闘茶にかかわらず茶事などの行事もないようです。
2月は拝観者が少ないとのことですが、椿が庭中に。むしろ茶の湯の方達は2月頃来て、静かに見て回るのも良いかもしれません(おそらく桜の季節にきたら意見がかわる来もしますが(笑))
(*さてこの記事を書くのが遅くなってしまい、今はもう3月も下旬。京も東京と同様に桜の開花が今年は早いようですので、今頃勝持寺は桜満開かもしれません)
さて、ここでもバスの時間を調べておいたので、南春日町バス停にダッシュで戻ります。バスで向日町駅に戻り、JRで京都駅に戻ります。そして、京阪電車で八幡市駅に向かいます。
◆其之十一:松花堂 庭園・美術館(しょうかどう)
松花堂庭園・美術館公式サイト:http://www.yawata-bunka.jp/syokado/
さて、前日に本阿弥光悦の光悦寺に行って参りましたが、光悦と共に寛永の三筆として、書の達人であり、茶人としても名高い松花堂昭乗(しょうかどうしょうじょう)の邸宅があった松花堂庭園、および美術館に向かいました。はっきり言って勝持寺あたりからだと公共の交通の便が悪くかなり時間がかかりました。車があればだいぶ違ったかもしれませんが、観光シーズンだと車は渋滞の可能性もあり難しいところです。
写真の美術館は庭園を見た後に見に行ってきました。松花堂昭乗の生い立ち・文化人との交流など歴史を学べます。利休の時代よりも新しく、小堀遠州との交流が深かったため、少し茶風も変わってきていたのでしょうね。そういえば、美術館の内容を含めどんな茶風であったのかは、あまり書かれていなかったような・・(気が付かなかっただけかな)
庭園とこの美術館の間に、「きっちょう」松花堂店があります。松花堂といえば松花堂弁当を思い浮かべる方もいるかと思いますが、その松花堂弁当の発祥はもちろんココ。そこでここの「吉兆」では元祖松花堂弁当のランチを頂けます。今回は時間がなかったので頂けませんでしたが。
松花堂庭園は数寄屋(茶室)がたくさんあります。一般でも予約すれば使えるようで茶事などに使われている様ですね。この”梅隠”は、利休の孫”千宗旦”好みの四畳半の数寄屋を再現したもの。という様に私が解説するよりは・・・
このようにそれぞれの茶室に間取りも含め解説されています。
小堀遠州の数寄屋「閑雲軒」を数寄屋研究の第一人者中村昌生先生が再現された茶室とのこと。4畳台目。数寄屋を学ぶときに中村先生の本は避けては通れないですね。家にも数冊あります。数寄屋の研究とはなんと優雅な。
「松隠」の蹲。こんなに高い位置に。元々床の高い建築の様で。どうやって手を清めるかこの高さだと分かりません(・・・と外からやるわけではないのかな??)
この「竹隠」は、千宗旦・小堀遠州などの再現ではなく、現代の数寄屋大工(茶室専門の大工)が現代の技術を使って作った茶室とのこと。右奥には金色の竹が見えますでしょうか?
竹の中で最も美しいと言われる金色の竹「金明孟宗竹」が「竹隠」からは見え、借景としています。素敵です。
ちなみに松竹梅の茶室。それぞれの茶室は一般人でも利用できるようですね。
http://www.yawata-bunka.jp/syokado/shiyou/index.htm
これによると竹隠で15000円。意外と安い??
さて、いよいよ松花堂昭乗の草庵茶室「松花堂」に向かいます。しかし写真禁制でした。しかも茶室「松花堂」自体も工事中で外観が見えないという・・・。少し遠くから覗きましたが小さな草庵で、晩年多くの昭乗の友達(超一流文化人達)が気楽に遊びに来ていた雰囲気が出ておりました。昭乗が寛永14年(1637)に建てたもので(復元ではない)、京都の有形文化財となっています。
とにかく松花堂庭園は綺麗でした。ちょいと京都市内から遠いですが、数寄屋(茶室)にご興味があれば是非に。
◆其之十二:朝日焼窯元@宇治(あさひやき)
さて、宇治にやってきました。
京都の焼き物といえば、樂焼、京焼、清水焼、御室焼と・・・・朝日焼。
宇治の窯元 ”朝日焼” 公式サイト:http://asahiyaki.com/
茶の湯と共に400年の歴史のある窯元。宇治に訪れた際に是非足を運ぼうと思っていました。現15世にはお二人の男性のお子様がいて、お二人とも陶芸をされているとのこと。弟さんは、今までの朝日焼とは違うテイスト(というより全然違った)で作品を作り、兄弟でコラボしたりいろいろ試しているようですね。長男さん(次期16世の方)の作品を拝見しましたが、素敵でした。買うなら値段の安い今のうちですかね(笑)先日の多治見に行った際にも同世代の`次`代が活躍していましたが、こうやって家を繋いでいくのも大変ですが素敵な文化ですね。(当たり前ですが)茶の湯もされているとのこと。
福寿園の宇治工房が朝日焼窯元の隣にありました。とりあえず、家稽古用の抹茶を買ってきました。
◆其之十三:通圓(つうえん)
さて、宇治と言えば、宇治橋のたもとにある通圓。
通圓公式サイト:http://www.tsuentea.com/
もともと武家であり、宇治の橋の橋守などから商売をはじめ、橋を渡る人々にお茶を配り(売り)売り続けて853年。すごい歴史です。実際には前回の京都の旅の記事でも書いたように、栄西さんが茶の種を持ってきて建仁寺を建立したのは、1202年ですから通圓創業(1160年)より後です。その旨を通圓のご主人に質問したところ、最初は上記の様に、橋守などから始めたようです。茶の起源を自分の足で歩いておきますと、こういう無駄な知識が付きますね(笑)
さて、お土産に”橋守の昔”という抹茶を買ってきました。家稽古に使いましたが、とても美味しかったです。少なくとも今までの家稽古(ウチの水、釜などの環境を含めた)では一番美味しく。また通販で取り寄せようかと。
さて、通圓では、秀頼から茶会用の水を汲んでくる仕事を頼まれたらしく(第10代、第11代)、今でも10月に宇治橋三の間から水汲をくむ茶祭りをされているとのことです。素敵ですね。一度見てみたいです。
さて、もう新幹線の時間が近く、上林春松本店で徳川家康が愛した”祖母昔(ばばのむかし)”の濃茶用抹茶を速攻で買って京都駅に戻り新幹線に飛び乗りました。
今回の2回目の京都の旅も実に素敵な旅となりました。1回目が茶の起源+利休に関する旅、今回は利休より少し新しい時代の茶人などや、広義な意味で茶に関する場所・寺院を訪ねました。京懐石も実に美味しく、やはり素敵な町ですね。また近々、今度は誰か茶の湯好きな人を誘って、二人以上から予約できる各所を訪ねたいと思います。