Canon EOS M3 初期使用雑感

******** 追記:2016/01/31 *************

EOS M3 + 標準ズームレンズEF-M 18-55mmを使ったダリア(花)の撮影手法とRAW現像を記事+動画にまとめました。

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1)実に機能的にはまとまって優等生といえるカメラかなと思います。十分に一眼レフユーザーからミラーレスに移行するにも対応できるカメラと思います。特にバリアングル液晶の搭載でほぼ撮影できない場面は無くなりました。ミラーレス、タッチパネル、バリアングルというのをこのブログでも早くから言っていたので、全て揃ったといった感じでしょうか(後述(8)にも書くように液晶で表示される機能でまだソニーには勝てませんが)。ローアングルからの撮影、手を上に持ち上げての撮影等、その空間を高画質で残すという点で、ほぼ隙は無くなりました。良いカメラだと思います。

2)イメージセンサーが良い感じです。サンプル等は別サイトや私の前の記事等見て頂ければと思いますが、ISO100もちゃんと写りますし、いわゆる高画素化によりM1/M2に比べてS/Nが明確に落ちるなどはありません。結構良いイメージセンサーを使っているのでしょうかね。フルサイズでの周辺のボケ、フルサイズでの高S/Nでの動画撮影を除けば、このAPS-Cのイメージセンサーでほとんどの場面は対応できるでしょう。逆にボケと動画を楽しまなければフルサイズはほぼ不要かなと思います。DPP + DLOもあるのでなおさら。(とはいえ、EOS Mよりイメージャーは優秀でしたので、その系譜を維持していると思います)

*注:この記事中でS/Nという言葉を多用しています。Signal / Noise 比(いわゆるS/N比)というもので、ノイズに対して、どれだけ信号がハッキリしているか、つまりカメラシステムでいうと、ノイズが少なく、高画質でハッキリ・クッキリ・スッキリ写っているかという意味で使っています。高S/N画像とは、ノイズが少なく綺麗な画像という意味です。ある被写体の写真を撮るときに、小さいイメージセンサー&レンズのカメラで撮るよりも、大きなイメージセンサーとレンズで撮った方が、沢山の光(光子)を集められてS/Nが高くなるのは感覚的に理解できるかと思います。

3)EOS M, EOS M2に比べて絞り(F値)変更、撮影モード変更(M/S/A/Pなど)、露出補正などが背面液晶パネル内で設定していたものから、物理ダイヤルとして外に追い出されました。おそらくこの物理ダイヤル化とEVFこそ、EOS M3の要望として多かったものを思われます。私もその意見(要望)はわからんでも無いですが、EOS M1/M2をずっと使ってそのインターフェイスに慣れた私からすれば、100gを増量してまで物理ダイヤルを入れる必要はあったのかなと思います。EVFを使う場合は必須だと思われますので、EVF + 物理ダイヤルという旧来の一眼レフのスタイルに回帰して取り込んだのがM3ですね。個人的にはEVFはほぼ不要だと思っているので、物理ダイヤルも含め、良くも悪くも普通のカメラになっちゃったなぁという印象です。ミラーレスカメラはスマホ+アプリ陣営と戦わないといけないのに、今更往年の一眼レフのOVF/EVFの覗き穴撮影スタイルをわざわざ後退して取り込む必要があったのかと思います。カメラを顔の前において覗き混んで撮るスタイルというのは、撮影視点という意味で相当な制限であることに気が付かないといけませんね。高い所も、低い所も、手を伸ばすところでも撮れない。私はEVFキットを導入しましたが、EVFは使わないので、EVFを外した時はEOS M / EOS M2の背面液晶で絞り等全て変更できるあの使いやすいインターフェイスに戻せれば良いなと思います。スマホに感覚が近く、イメージャーの高S/N画質という絶対にスマホでは実現できない部分で勝負できるかなと思います。

4)(とはいえ)EVFはよく出来ています。いずれは使わないことに皆が慣れて頂きたいですが、一眼レフユーザーがミラーレス移行にM3のEVFは十分対応できるのではと思います。なかなか見やすく使えると思います。

5)質量約100g増に関して:やはり重たいです。普通のミラーレスになっちゃいました。EOS M(2) + EF-M 11-22mmの組合せが如何に先進だったか、今回の質量増で改めて気付かされます。軽量化を再度頑張って欲しいです。撮影モード切替(M/S/A/P)なんて滅多に使わないでしょうからこんな機能切替に物理ダイヤル不要だと思います。1gでも軽量化に努めて欲しいです。

6)AF、撮影レスポンス等:もともとEOS Mでも不満がなかったスローカメラライフなので(笑)、M3はそれなりに速くなったと思います。これは個人差があると思うので是非お店でご確認ください。α6000には全くかなりませんが、なかなか速くなったと思います。とはいえキビキビという感じでもないですね。遅い部類に入るカメラかと思います。EOS Mシリーズは画質重視のミラーレスカメラですね。あとAF合焦枠の大きさは不満に思う人がいるのではと思います。この辺りはソニーに頭2つリードされていますかね。

7)MFピーキング:キヤノンカメラで現在唯一付いている機能です。ソニー、フジなどはとっくに付いていて便利なのが実証されていましたから付けてきました。やはり便利だと思います。拡大時でも少しチラチラ見えるので、ソニーのピーキングよりも`拡大時`は良いかもしれません。ビシっとあわせられます。

8)ソニーの背面液晶・EVF表示にはやはりかなわない:α7RのEVFの魅力を書いた記事でも紹介しましたが(参考記事:20150330_EOS-M_Test1_2048

20150330_EOS-M3_Test1_2048

答えはEXIFに残してあります。

Canon EOS M3導入。テスト撮影数枚。

本日発売のCanon EOS M3を導入。

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(撮影はEOS 5D Mark II + EF100mm F2.8 Macro USM)

20150326_CanonEOSM3_1_2048
(撮影はEOS 5D Mark II + EF100mm F2.8 Macro USM)

これよりEOS M3でのテスト撮影。クリックすると原寸サイズ画像へリンク。EXIFも残してあります。

20150326_CanonEOSM3_Test1_2048
EOS M3 + EFレンズアダプター + EF100mm F2.8 Macro USM

20150326_CanonEOSM3_Test2_2048
EOS M3 + EF-M 18-55mm 1:3.5-5.6 IS STM

20150326_CanonEOSM3_Test3_2048
EOS M3 + EF-M 18-55mm 1:3.5-5.6 IS STM

20150326_CanonEOSM3_Test4_2048
EOS M3 + EF-M 18-55mm 1:3.5-5.6 IS STM

良く写りますな。また随時紹介します。

追記1)