自転車写真の撮り方に関する殴り書き。

こんなものが役に立つかわかりませんが、自転車写真の撮り方に関して殴り書き。写真など各場面において臨機応変に撮っているわけですが、最低限これは気に掛けているようなことの雑な紹介。いつも通り写真はクリックすると拡大し、画像にEXIFも残してあります。F値なりボディなり、レンズなり確認したい場合はそちらでどうぞ。

(1)自転車のセッティング

このあたりは割と浸透していますよね。何が正解かなんてありませんが、私が撮影時に最低限やっていること。

・撮影サイド:チェーンリングが見える側
・ギア:アウター+トップ
・ボトル:基本的には抜いている(たとえば黄色いキャップのツールボックスなどは配色が悪いのでまず抜く)
・クランクの位置:クランクアームをチェーンステーと平行( or シートチューブと平行)。最近はほぼ前者。シートチューブ平行だとクランクの文字の書いてある向きがおかしくなるし。*言わずもがなですが、逆サイドのクランクを使ってバイクを立てている場合はこれが実現できないケースが多いですね。私がよくやるヘルメットスタンドもしかり。
・ホイールの回転位置:バルブの位置が下が基本ですが、最近はホイールのデカールがある程度綺麗に見える位置にセット。Boraだったら、”B”の文字が真上になるようにするなど。何にしろ前後は揃えた方が綺麗ですね。
・ペダル:スピードプレイの場合はクランクアームに平行にした方が綺麗ですかね。

このあたりは、皆さんされている人が多いですかね。

例えばこんな感じ。 スピードプレイは、やはりクランクアームに平行の方が良さそうですね(写真は曲がっています)。そもそもBoraのBを上にするようになったのは、フォークがBoraとCampyの間に入るからだったからだと思います。少なくとも前後は揃っていないと格好悪いですね。

(2)背景を考える。

カメラの自動露出計(Auto Exposure : AE)は何を基準に適正露出を計算されているかご存じでしょうか?”18%グレー”で検索して調べて頂きたいのですが、一眼レフから携帯のカメラまでその精度の差はあれ、適正露出が出やすい被写体はグレーです。一眼レフなど上位のカメラは半押しして、AEが働き適正露出が算出されます。それに補正を掛けることができ、-2EV~+2EV(EV : exposure value)の範囲で若干明るくする or 暗くする補正が可能です。しかしiPhoneをはじめ、携帯カメラなどではこの露出補正ができず、カメラのAEがイマイチな算出を出した場合(明るすぎる or 暗すぎる)それに従ってシャッターを押すしかありません。つまり、下位のカメラでは、露出補正ができない前提で被写体(この場合自転車)の環境を用意しなければなりません。要するに画面全体でグレーな被写体だと、カメラは算出ミスをせず、AEをそれなりに適切に算出してくれます。というわけで、背景はグレー、特に18%くらいのグレーだとどんなアホなカメラでも適正露出を出し、暗すぎる・明るすぎるみたいな写真にはなりません。

これに関しては、たとえば結婚式に行き画面一杯に純白の花嫁をとったら写真が暗かった、黒いスーツを着込んだ新郎を画面一杯に撮ったら写真が白っぽく明るすぎたみたいな経験があるのではないかと思います。カメラはグレーの被写体は得意ですが、画面全体が白、黒だとその露出計算をミスるということですね。自転車なんてフレームが細いですから、自転車の色は気にする必要はありません。写真の構図で見て、全体的に灰色っぽく持っていくと良い傾向に撮れる”確率”が向上します。もちろん上位のカメラを使って露出補正ができれば、グレーにこだわる必要はありません。

私は露出補正ができるカメラしか使っていませんが、グレーの背景が多いのは、まぁ自転車が主役なので背景がウルサイよりは良いかなと。

(3)太陽の方向を考える。難しいけど逆光のススメ。

順光か逆光か斜光か。自転車に限らず光(自然光でもライティングでも)を制すものはカメラを制すわけですが、太陽光をどうやって取り込むかは難しいところです。一般的に逆光は嫌われる傾向があるそう(?)ですが、私は基本的には逆光(方向)を使う事が多いです。理由はいろいろあります。順光・斜光だと自転車の陰が背景に落ちる。強い光が順光・斜光でフレームに当たると、テカる(たとえば黒フレームでも黒く見えず白く見える)。そうなると、消去法で逆光になるわけですが、逆光は逆光で露出が難しいです。カメラにもダイナミックレンジ的な限界があり、太陽光ががっつり逆光で入るとまず手前の自転車は暗くてまともに写りません。ポートレートではスピードライトを炊いていわゆる日中シンクロをしますが、自転車にスピードライトを当てるのは、上記の順光反射と一緒でなかなかまともに撮れるとは思えませんし、そもそも太陽からの逆光をなんとかしないと写真自体がそっちに引っ張られて、自転車の写真になりません。

私の場合は、あくまで逆光にするのは背景光を確保するために逆光にし、写真の構図の中には太陽光が直接入らないにしています。灰色の背景で、太陽が逆光”方向”で入って、しかも太陽自体を構図から外すには、”仰角が低い早朝”であり、背景の壁が東向きにある必要があったりといろいろ大変です。

ここで逆光をお勧めするのはあくまで自転車を綺麗に撮るためであって、いろいろ試して貰えればと思います。

1個前の写真の場面を少し引いた場所で撮った写真。壁の上から逆光の光りが入ってきています。曇っていてわかりませんが、雲の向こうの太陽がいます。逆に晴れて太陽が直接入り込むと、この場面で自転車は真っ黒で写っていなかったでしょう。風景を入れずに自転車だけとるなら、少し曇りくらいのほうが太陽光が拡散してフラットな(均質な)環境光として入り込むので良い感じです。

違う日の快晴の逆光写真だと、

(写真右下に自転車があります)

太陽および(向こう岸の)舞浜の方の風景に適正露出なるように撮影すると、やはり自転車が逆光で全くわかりませんね。デジカメのダイナミックレンジが人間の目レベルに拡大すればこのような場面でも自転車までしっかり階調がくるのでしょうが、現在のデジカメではまず無理でしょう(HDRを使う方法もありますが、個人的にはあまり好みではないので)。しかしこのような場面でも、しゃがんで太陽光が直接カメラに入らないようにすれば、

このように、さきほどの強い逆光が綺麗な環境光として働いてくれます。逆光なので自転車の影も壁に落ちませんし。 ただ、これができるのは早朝に限るのがわかると思います。昼間だと太陽の仰角が高すぎて、今回のように壁で太陽を隠すことができないので。朝トレの特権ですね(笑)

では、昼間。太陽の仰角が高い場合は強い光が上からバイクに当たります。バイクの塗装にもよりますが、強い光が上から当たる場合は、バイクの黒が”黒く見えず”バイクが引き締まって見えません。たとえばこんな感じ・・・

私はこういう写真をブログで載せることはあまりありません。影が強く後ろの壁に落ちちゃっていますし、黒いフレームが光の反射で白っぽく見えるのがわかりますでしょうか(特につや消しフレームはよく分かりますね)。まぁこれはこれで良いのかもしれませんが、 基本的には避けています。これはそれなりに上から順光で当たっているのでこの程度ですが、もっと仰角が低い太陽から順光であたるとフレームは反射して真っ白になります。昼間の場合はこのような壁を使わず、背景がむしろ抜けている場面で撮って、絞りを開いて(F値を小さく)背景をぼかしてしまうのが良いかもしれませんね(そんなレンズを普段持って乗っていることなど少ないと思いますが)

次は斜光ですが、斜光も影が落ちるのは変わりませんが、バイク自体は立体感を出して撮影できるので使えるといえば使える光です。ポートレートなどを撮る際には、斜光にしてモデルさんの鼻の影を鼻横に落として立体感(掘りが深い)を狙うこともありますね。

斜光のあまり良い写真がないのですが、これは右から強く差し込んでいますね。影の方向をみれば分かると思います。なんとなく自転車が立体的に見える気がしますかね?斜光は影が斜めに落ちるので、その影がバイクと重なるように、斜めから撮るのも良いのですが、自分の影が今度写真の下側に落ちるんですよね。

また、逆光(の話に戻りますが)は盛大に光を入れ込んで、レンズフレアをわざと起こさせたり、ハレーションが起こった写真に敢えて狙っていくのも良いのかなと。先日のブログ記事”連日EOS Mテスト@晴海埠頭“の最初の写真も積極的に逆光に向かっていった写真ですが、エントリーレベルのレンズだとレンズフレアも盛大に発生し逆に好きな人もいるのではと。

とにかく光を制すものは写真(の大部分)を制すのでこればかりはいろいろ試してもらうしかありません。

(4)画角を考える。

たとえば画面一杯にバイクを一台だけ載せるならあまり関係ない気がするかもしれませんが、レンズを広角側と望遠側でそれぞれ画面一杯に自転車を載せる写真を撮ると、自転車の見え方に違いがでます。


EOS 5D Mark II + TS-E 24mm F3.5L II : つまり35mm換算で24mmの広角


EOS M + EF100 F2.8 Macro : つまり35mm換算で100 x 1.6 = 160mm相当の望遠

ハンドル周り(特にブルホーンのブレーキレバー部など)での違いが分かりますでしょうか?望遠の方が横一線に重なって見えます。画面一杯に自転車を入れているので、前者(広角)はかなり自転車に近づいています。後者(望遠)は、数m離れたところから撮っています。これによってハンドルの重なり具合が違うのが分かるかと思います。なので、焦点距離200mm以上あたりの望遠で撮れば、ドロップハンドルなども真横では、右・左のドロップ部がピッタリと重なってバイクのシルエットとしては綺麗になります。写真が綺麗なThe Bike Journalでは、プロが、大口径超望遠レンズで撮っていますので、凄くボケが綺麗なだけではなく、バイクシルエットも綺麗ですよね。

望遠にもデメリットはあります。やはり遠くから小さい部分を拡大しているのと同じですので、手ぶれに非常にシビアになります。慣習的な手持ち限界式というのが一眼レフの世界にはあるので、興味があればググってみてください。写真は、どんなに良い被写体でも手ぶれで台無しというのはよくあります。広角になればなるほど手ぶれに寛容ですので、ズームレンズを使う際には、上記のバイクシルエットのメリット、手ぶれのデメリットも考慮して検討する必要があります。望遠側にして、ISO感度を上げ、シャッター速度を稼げば、手ぶれに関しては一つの解決になりますが、個人的には屋外で撮っているのにISOを上げるのは避けているので、ISO400以下(実際には100しか使っていない)で手ぶれなく撮れる画角を選ぶべきだと思います。ちなみにデジタルズームなんて論外すぎてもってのほか。

(5)背景壁が使えないとき

あくまで自転車を撮る場合には、グレー系の背景壁が有効であることは述べましたが、光の方向などで壁が使えないことも多々あります。また、むしろ背景が海なり、山なりであればバイク+背景も綺麗にという場面があるでしょう。それはパンフォーカスで普通に撮ってもらえればよろし(手抜き)

この記事はあくまで”自転車写真の撮り方”ですので、とりあえず被写界深度を浅くして背景をぼかして、背景の”うるささ”を軽減するのも一つの手です。しかし、総じて大口径レンズが必要ですのでそれを持ってスポーツバイクに乗っている姿も想像できないので、なかなか実現が難しい写真ではあります。The Bike Journalには多い写真ですね。あのサイトの写真達はかなり良い機材を使っているので、いつか撮影している状況を客観的にわかる写真なども掲載してもらいたいですね。え?こんなデカイレンズでこの1枚を撮っているの?と思うかと思います。


EOS 5D Mark II + EF24-70 F2.8L USM : 70mm側F2.8(開放)撮影

バックパックに積んで持って行けるレンズなんぞこのセットくらいが限界で(笑)それほど強烈なボケが発生できていませんが、”うるさい”(=ごちゃごちゃしている)背景に70mmの望遠側で開放(F=2.8)で撮影した様子。背景壁が使えない場合は、こんな感じでそれなりにぼかして撮影するのも一つの手ですね。300mm F2.8, 400mm F2.8あたりで撮れば、この場面でも後ろに何が写っているか分からないくらいにボケます。しかし、10g単位で軽量化しているスポーツバイクに5kgを越えるレンズを背負っていけるかは難しい問題です(笑


EOS M + EF100 F2.8 Macro USM : F2.8(開放)撮り

背景を手っ取り早くぼかすならマクロレンズを使う事ですが、まぁ屋外に持ち出すレンズではあまりないですね。

また、壁を使わない場合、バイクを何らかの形で立てなければなりません。The Bike Journalなどでは拡大してよく見てみるとアクリルの透明な棒を、BB/裏側のクランクあたりに差し込んでバランスを撮らせているようです。私はヘルメットで立てる場合もありますが、これはよく倒れるのでカーボンバイクではあまりお勧めできません(笑) とくに風の強い日は注意。Topeakのフラッシュスタンドみたいな製品もあるようですが、これを持ち歩くのも悩ましいですよね。段差を上手く使うなど工夫がいるところです。くれぐれも自転車を倒さないように・・。


ヘルメットスタンドの図。非常に不安定で、特にディープリムを履いていると風にめっぽう弱く。確かこの撮影の直後に倒れてエルゴパワーのカーボンレバーに傷が付いたような・・(笑
*この写真はホイールが前後ずれていますが、やはり落ち着かないですね。前後揃えた方が見栄えは良さそうです。あと、拡大して見れば分かるようにこの写真は手ぶれを起こしています。つまり残念な写真の例。

(6)基本を抑える。

ここではちょいと息抜きで、綺麗に撮影するための基本をちゃんと行っているかの確認。多くの自転車ブログがありますが、正直カメラ性能のポテンシャルが引き出せていない写真をみかけます。(5)節までは割とちゃんとしたカメラ+レンズを使うことが前提の話になっていますが、携帯カメラでも、コンデジでも綺麗に撮る”基本”は重要です。

基本A)レンズ曇ってない? : ブログを拝見すると結構多いかなと。携帯なりコンデジをジャージのポケットにそのまま突っ込んで、それを素手で取り出すときにレンズを指でべっとり触っている or 汗で少し濡れて曇っているなど。そんな理由でレンズがクリーンで乾いていない状態で撮っていると思われる写真をよく見かけます。レンズペーパーなど無いでしょうから、少なくとも何か上手い方法でレンズ表面は綺麗にしましょう。(iphoneなんかは、ジャージの綺麗な部分で拭けばいいと思うけど、そういうことはあまり書かないようにします)

基本B)ピントの合わせ方を理解してる? : 明らかに快晴と思われる天候なのにピンぼけしている写真を見かけます。快晴であれば多少手ぶれしてもシャッター速度が速いのでブレは起こりません。つまりそもそもピントが合っていないのでは?(=合わせ方を知らないのでは?)と思います。スマホならクリックしたところにピントが合うなり、半押しして合わせるなりちゃんとピントを合わせて、そこからずらさないで撮影したいものです。半押ししてピントを合わせてカメラを動かすのはあまりお勧めしません。AFポイントをちゃんと動かしてピントを合わせましょう。

基本C)カメラ・レンズの特性を理解する。操作を覚えることはもちろん、レンズの特性を掴んでおくと良いです。これは一眼レフの交換レンズを使う場合ですが、各社MTFを公開しているので、そのレンズはズームレンズなら画角がどのくらいで画質が良いのか、F値がどのくらいで最高画質になるのかなどを知っておくと良いと思います。EOS Mをここ連日いろいろ試しているのも、MTFを把握した上で、実際にF値を替えて撮影し画質がそれなりに安定するのを調べていました。せっかくですから、カメラ・レンズが持っている最大の画質のポテンシャルをできるだけ引き出してあげたいものです。いわずもがなですが、絞りすぎには注意です。ディジタルですとF8が限度ですかね。

基本D) フレーミングを最低限気に掛ける : やはり人間は水平が出ている・対称であるみたいな幾何学的な美しさを無意識に感じています。なので写真を撮る際に水平が出ているか(壁などの筋とカメラのグリッドをちゃんと揃える)、そもそもバイクが壁に対して平行に置かれているかなど、簡単に気をつけられるフレーミングは意識しましょう。

基本E)・・・上で書いた、グレーの背景に自転車を置いて、カメラの自動露出を失敗させない工夫や、光の方向を少し考えるだけで、随分違いがでると思います。


iPhone4sによる撮影。iPhone4sは露出補正はできず、まさに押すだけカメラですが、グレーの背景を使えばそれなりに写ります。

(7)ブログに載せる際の縮小について。

(この内容は重要でありながら、Retinaディスプレイみたいな高密度ディスプレイが始まっているので数年後この通りかはわかりませんが、現状の環境での手法です。)

現在のカメラはディジタル一眼レフはもちろん、コンデジでもかなりの高画素化が進んでいます。一方でブログで記事内に載せる写真は、横600~800px程度が一般的かなと思います。そうなるとおそらく撮影した画像から1/4程度まで縮小する必要があります。もちろん大きいまま貼っておいて、ブラウザ側の縮小に任せるのも手です。しかしブラウザの縮小は画素の”間引き”であり、その方法の画像縮小は、せっかく綺麗に撮れている写真も”ネムく”なります。私のブログでは、記事内の写真は全て横800pxに縮小していますが、その際に必ず”アンシャープマスク”をかけています。写真のディジタル的な加工になるので賛否両論があるかもしれませんが、実際問題として、縮小した際にアンシャープマスクをかけるのは定石です。Photoshopまたは、Photoshop Elementsをお持ちであれば、ブログに掲載するサイズに縮小の際にアンシャープマスクを適量かければ、きっちり締まった写真になると思います。


G1 x + DPP現像→Photoshop転送→横800px縮小→アンシャープマスク(量33%, 半径1px, しきい値0レベル)適用


上記のアンシャープマスクが”掛かっていない”状態。

若干後者が”ネム”いのがわかりますかね。CanonのRAW撮影可能カメラ(EOSやPowerShot上位機種)なら、Digital Photo Professional (DPP)が付属しているかと思いますが、DPPもいつからかアンシャープマスク機能が追加されているはずです。お試しくだされ。私はどうも使いにくく現像だけDPPで、リタッチ(縮小+アンシャープマスクなど)はPhotoshopに渡してしまいます。

*先ほどのRetinaなどの高密度ディスプレイの話ですが、高密度ディスプレイが一般化すれば、デカイ画素のまま縮小せずに貼っておいて、ディスプレイ側で詰めて(いわゆる間引き縮小ではなく、その画素の分だけ高精細に解像する)表示すれば相当綺麗になる可能性があります。その場合、せっかく高解像度で撮ったのを上記の解説の様に800pxに縮小するとむしろ高精細のドットを使い切れずもったいないことになります。これが懸念されるため、この縮小の話は”現時点”での話と書きました。

(7)RAW現像処理で何をすべきか。

これこそ正解があるわけではないので、各人自由にすれば良いかと思いますが、私が普段やっていることを簡単に紹介。現在は、Canonのカメラしか使っていませんので、現像はDPPしか使っていません。PhotoshopのCamera RAWを使っていることがありましたが、新カメラが出るとCamera RAWの対応機種の為だけにPhotoshopをバージョンアップしなければならず、金が掛かって仕方がないし、そもそもDPPは非常に優秀な現像ソフトなので全く不満はありません。Lightroomも良いらしいですが、私はどうもあのインターフェイスは慣れませんでした。

7A) 露出調整 : 基本的にハイライトが飛ばないように普段から-2/3EVあたりのマイナス補正を掛けて撮影しているので撮影したままの写真は暗めに写っています。ヒストグラムを見ながらハイライトが飛ばない程度に上げています。-2/3EVで撮っているので、+2/3EVほど上げる事が多いですが、その辺は臨機応変に。

7B) ホワイトバランス : ちゃんと追い込むべし。とはいえ最近のカメラはAWB(Auto White Balance)がかなり良くなりましたね。

7C) “RGB”タブの彩度は10%くらい上げることがあるかなぁ。これはいわゆるディジタル的なリタッチなので、インチキという人も居ますな(笑)

以上で現像(DPP)は終わり。この状態でPhotoshopに転送。縮小+アンシャープマスク。

基本的には露出調整とホワイトバランス(+たまに彩度調整)の処理程度です。コントラストなどは、そもそもレンズ屋の魂なのでディジタル後処理では基本的にいじっていません。
今回はRAWファイルを以下にアップしました。上記(4)画角を考えるでの広角側の写真の元RAWデータをちょいと公開。EOS 5D MarkIIのRAW(.CR2)データ。28MBytes。DPPでの調整を保存してある状態。

https://bike.spacewalker.jp/wp-content/uploads/2012/10/IMG_4350.CR2
(ダウンロードする場合は、クリックしないでリンク先を保存したほうが良いと思われ)

先述のとおり-2/3EV程度暗めに撮影し、DPPで0.83EV上げています。ホワイトバランス調整なし、DPPの”RGB”タブで彩度を100 -> 112に上げて、Photoshopに渡しています。その後縮小してアンシャープマスクをすれば、上のJPEG画像ができあがる。

(おまけ:露出補正について) -2/3EV程度下げて、DPPで2/3EV程度上げるなら最初から+/-0EVの露出補正なしで撮影すれば良いじゃないかと言われればその通りです。一方でこれは自転車に限らず多くの場面の写真を撮っていれば分かることですが、とにかくハイライトを飛ばさないことというのは重要です。グレーの背景+黒のバイクだと、+/-0EVで撮影する場合、たとえば”TREK”の文字が白で、フレームは黒のバイクだと、この”TREK”の白文字はハイライト側に飛んでしまって階調がなくなってしまうことがあります。カメラの設定で撮影後プレビューにハイライトで飛んでしまったらその部分を点滅する機能があるのでそれを設定するなり、撮影後のプレビューでヒストグラムを出して、画面でハイライト側(右端)に飛んでいるかどうかを把握すると良いかと思います。ハイライト側にギリギリ階調を残すという目的で、少しマイナス側に補正することが多く、(大概)-2/3EVマイナス補正というのは、これに起因するものです。-2/3EVしてしまうことは、シャドウ側に-2/3EV分だけダイナミックレンジを失うということになりますが、まぁそれはある程度妥協で(モノクロ写真なら最も暗いシャドウ側の階調を失うのは痛いかと思いますが)。またマイナス補正することでシャッター速度が上がり、手振れを軽減できる効果もあります。RAW現像必須ではありますが、白が多いと思われるバイクのロゴがハイライトで飛んで、その輪郭がもやもやした写真になるよりは、白の部分でもギリギリ階調が残るように工夫すべきだとは思います。よって、その場によっては-1EV下げて撮っておいて、DPPで、ハイライトが飛ぶ直前の+2/3EVで現像みたいなことはDPPのヒストグラムを見ながら臨機応変にやっています。また、あくまで-2/3EVなどは一例で被写体によって調整が必要です。過剰にマイナス補正しすぎて、シャドウ側のダイナミックレンジ過剰に失わないようにご注意ください。また、白い壁で白いバイクを撮る場合は、むしろ撮影時に+側に露出補正しておかないと、画面全体でシャドウ側に飛びすぎてしまうので、やはり撮影後プレビューにヒストグラムを出して、大方の階調がカメラのダイナミックレンジ内に収まっている位は瞬間的に確認しましょう。

(8)まとめ

あくまで私が普段やっていることを、ダラダラ殴り書きしましたが、所詮これは一例であり、もっと上手い人の手法も参考にご自身の撮り方を確立してもらえればと思います。途中で(6)基本を抑えることを言及しましたが、やはりこれが重要で、手ぶれなく、レンズを綺麗にして、ピントを合わせるという極基本を確実に実行するだけでも、随分写真が良くなると思います。そこに、一眼レフ・ミラーレスなら意図的に調整を、調整が全くできないコンパクトなカメラだったら、カメラのあらゆる”自動”機能が迷わない(失敗しない)ように被写体・環境(光など)を用意してあげるのがコツです。

皆様の愛車が少しでも綺麗に撮れるよう、参考になれば幸いです。何か質問がございましたらお気軽にどうぞ。

また、都内の若洲・お台場あたりに早朝に来られる方がいらっしゃいましたら、カメラやバイクなどをお持ちいただければ直接何か解説することもできるかと思います。その場合もご連絡ください。

茶道のお稽古(四回目)

さて、茶道のお稽古の第四回目。

前回から少し時間が空いてしまったので、前日に部屋でお点前の復習をしようと思いました。せっかくですので着物を着て復習しようと。


(iPhone 4sの写真だと画質が酷いですね・・)

先生が良く言われているのは、お茶のお点前は着物が楽ですよと。確かに写真にあるように扇子も刺しておけますし(先生に確認したところ、この扇子の刺し方は正しくないようで(笑))、帛紗、懐紙にしても扱いやすいです。茶道に関わらず袖口にいろいろ物も入れられますし便利ですよね。簡単な結びしかできませんが、それでも一人でさっと着付けられますし。

さて、着物も着たし・・・と思ったところ何せ前回のお手前の記憶が殆ど飛んでおり、いざ何も復習ができず・・。とりあえず覚えていた部分稽古くらいしかできませんでした。


とりあえず部屋での練習用に買った茶筅。これは白竹の物ですが、表千家でちゃんとしたお茶会で使う茶筅は煤竹のものとのこと。煤竹は最近とれないらしいです。その煤竹がどうやってできあがるかの話を聞いてまた灌漑深かったです。

さて、今日の稽古も一番基本的な薄茶のお点前を通しで教えていただけました。とても難しいですし、客観的に見ても私の所作は全く美しくないですが、一つ一つの動きの考え方が実に無駄がなく自然で、これがなめらかに行えたら・・と考えるとすごく面白いです。一緒に稽古を受けておりますお友達のお点前はとても綺麗で素敵なので、私もまずは通しのお点前をしっかりと覚えてゆかねば・・・。あと、茶道は他の方のお点前をみることも、とても良い稽古になりますね。


(どうしようもなく酷い写真なんだけども・・・ iPhone4s+手振れだと酷い)

稽古の後、なんとお茶会に参加。野田市茶道協会が主催のお茶会にいってきました。大寄せの茶会で、表千家(私は表千家の先生に習っています)の先生の茶会と、裏千家の先生の会にも参加してきました。2つの茶会を通して感じた事が多く非常に良い勉強になりました。いろいろなお茶会に参加すると得るものが多そうです。この茶会を通して、ある意味私が目指すべき道の片鱗が見えた気がしました。

茶道。今はそのとても大きくて綺麗な世界のほんの一部しか姿が見えていませんが、とにかく楽しくて仕方がありません。不器用の為、覚えは遅そうですが、自分のペースで少しずつ茶の湯を楽しめるようにがんばってゆきたいと思います。

 

Garmin Fenix その後の雑感。

Garmin Fenixを2週間ほど使ってみました。

参考前記事:Garmin fenix : GPS”常用”腕時計。

2週間使っての雑感。

1)日常生活の腕時計としては、全く問題ありません。GPSをOnにしたタイミングで極めて正確に時計が合うため、1秒としてずれることがなく、現時点で最高精度の腕時計であることは間違いありません。曜日、日付も常に出ているので”今日何日だっけ?何曜日だっけ?”の確認も問題なくオフィスでも活躍です。機能面重視の時計としてみた場合、バッテリーの持ちも含め良い時計だと思われます。

2)ベルトがしょぼい。各種スポーツやトレイルなどを想定しているため、ベルトは防水を考慮し、樹脂で安っぽく、交換可能なもの。ここに高級感を求めてはいませんが、あまり良い物ではございません。他のGarmin腕時計はみんなそうだけど。質感は910xtのベルトに近い柔らかいもの。

3)操作系: Forerunner 610にあった非常に反応が悪いタッチパネルは排除され、ボタンをベースに操作。動きは機敏でストレスはなく、操作に関して不満はないかなと。

4)大きさ:そもそも大きい時計に違和感を感じないため問題はありませんが、Forerunnerシリーズと比べると特に厚みに関して大きいので、気になる人は気になるかもしれない。

5)GPS精度。まあ、そこそこ。特別問題もなし。

6)とにかく衛星の初期捕捉が遅い。しばらくGPSをOnにしないと衛星の軌道情報が古いため初期捕捉が遅い場合があるのはGPSとしては常識。問題はそれではなく、前日使ったような状態であってもGPS On(Start)してから、初期捕捉完了するまでの時間が、他のForerrunnerシリーズなどと比べても明らかに遅い。これは、普段の徒歩、自転車など全ての移動を記録している私からすればかなりストレスフル。参考までに、前日GPSをOnにして軌道情報はほぼ最新である前提で、空も開けた場所で、初期捕捉が完了するのに最低90秒、遅いときは4~5分掛かることがあります。これはファームウェアで何とか改善してもらいたいです。(コツとしては、中途半端に空の視界が狭いところでOnにするのは良くないようで、開けたところでOnする方が捕捉完了が早い傾向です。この傾向は他のgarmin製品にも言えますが)

写真の通り、本日の出勤には、Forerunner 405CX, Forerunner 610, 910XT, Fenixの4つを左右2つの腕に付けて出勤しましたが、初期捕捉完了のスピードは

(早)Forerunner 610, 910XT, 405CX, Fenix(遅)の順番でした。しかも、Fenix以外は久しぶりなので衛星の軌道情報は古い状態からの捕捉なので、Fenixが如何に遅いかわかります。610に関しては圧倒的で、おそらく30~45秒程度で捕捉完了。これは素晴らしい。

7) Power2MaxのパワーメータとANT+経由で接続できない。

今回の雑感(というより最近思うこと)

・Fenixのバッテリーの持ちはすばらしい。腕時計としても機能十分で使える。しかし初期捕捉が遅いのが難。これはファームウェアで改善するのかわかりませんが、少し気になるところ。2分弱までば良いだけの話だけど。

・610はタッチパネルの操作は酷いのですが、初期捕捉の早さ、無線経由でのアクティビティのアップロード、小型化など含めて、ペース表示も問題なく、良い時計だなと思いました。Fenix発売後でも610を買う価値は十分にあると思います。携帯と一緒で毎日帰宅時に充電すれば良い話なのでバッテリーの持ちはそれほど気にしなくて良い気がします。910xtにあるようなペースラップがおかしい(なかなか改善されない)問題もありませんし、フルマラソンくらいで使う人なら、普段使いも含め610が現状良いのかもしれませんね。持っていて損はないと思います。

・要するに910xt, 610, Fenixは用途が違う腕時計なので用途に合った物を選びましょう。

・私の405CXはバッテリーフル充電で5分後に画面が真っ白で終了。610も2時間程度でバッテリー枯渇な状態です。その為にFenixに移行したわけですが、少なくとも610は用途によっては使えそうなので、Garminにバッテリー交換ができないか問い合わせてみます。交換実績がございましたら教えてください。

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2012/11/02 追記:別記事を公開。Garmin Fenixの新ファームウェア(v2.9)が公開とその他。

Canon EOS M 銀座夜景を試し撮り。

Canon EOS Mを試し撮りしてきました。細かい仕様は公式サイトをご覧くだされ。大手カメラメーカーでは一番遅れていわゆる”ミラーレス”カメラを投入です。

公式サイトCanon EOS M : http://cweb.canon.jp/eos/lineup/m/index.html

操作インターフェイスはお粗末で、EOSカメラとして考えると全く話になりません。Powershotならそんなものかと許されるとは思います。ガッキー&妻夫木さんを使っていますので、まさにあのターゲット層を狙っていることは分かりますが、現EOSユーザーが慣れた操作系を継承して欲しかったです。この使いにくさは、慣れの問題ではありません。右手親指で動かすダイアルは”押す、回す、十字キー”の3つの機能を兼ね備えているというダメ仕様で操作性は底辺です。ミスタッチが頻出です(ダイヤルを回そうとして押してしまったり)。Powershotなどのコンデジにも長年採用されているこのダイヤルは早急に撤廃すべきものだと思います。また、シャッターボタンの”枠”が3点のモード切り替えスイッチになっていて、シーンインテリジェントモード、静止画モード、動画モードで切り替えられます。EOSに慣れている人なら、シーンインテリジェントモードによる訳わからん撮影(内容すら調べる気もないけど)は甚だ迷惑で、いつも”静止画”で撮ることになるのですが、これが簡単に回ってしまって、シーンインテリジェントモードになってしまいます。こういうカメラのモードが変わってしまうという幼稚な設計をカメラ会社はいつまで繰り返すのでしょうか?EOS 5D Mark IIもモードダイヤルが回ってしまうので後付けでロックを付けられるようになりました。なぜ同じミスを繰り返すのでしょうか。未だにこんな事で不満を持つこと自体が不愉快です。以上が少しだけ使った中での不満点です。

これから良い点を書きます。全体的な処理速度、レスポンスはなかなか良いです。PanaのGF,GXシリーズよりやや遅い程度ですが、不快な遅さではありません。EOS MはAPS-Cでいろいろデカイものをブン回しているのでそれを考えれば優秀なプロセッサとソフトウェアが乗っていると思います。またボディの小ささ・軽量さは素晴らしいと思います。よく詰め込んだと思います。EOS M専用のEF-M22mmパンケーキのAFはそれなりに速く快適です。アダプターを介したEFレンズはさすがに遅めですが、EFレンズが使えるだけで十分に及第点と言えます。持ちやすさなどは問題なし、ストラップはハッセルブラッドのストラップ方式(すぐ着脱できる)、バッテリ-+メモリカード入れの蓋もしっかりしていて勝手に開いたりすることはなさそうです。つまりボディ系はとても良い設計と言えます。やはり残念なのは、絞り・シャッター速度・露出補正用のダイヤルは独立して欲しかった・・。EOS M MarkIIに期待しましょう。散々要望は出るでしょうし。AFはAFポイントの大きさがやや大きいですがこれはコツを掴めば何とかなる気がします。一方で部分拡大してピントをMFであわせるなどのインターフェイスはなかなかよくできていて好印象です。

さて、最も良い点。それは画質だと思います。銀座に夜用事があったので、その間パシャパシャ雑に撮ってきました。相変わらずセンスレスな写真達ですが、参考になれば。
(全ての写真はトリミング・回転などの処理はしておらず撮って出しです。クリックすると原寸のJPEG画像が表示されます。EXIFもあり。更に今回は最も低圧縮高画質で載せていますのでデータは大きいですが、参考になればと思います。)


EOS M + TS-E 24mm F3.5L II
F8, ISO100


EOS M + TS-E 24mm F3.5L II (約10mmシフト)
F7.1, ISO100


EF-M22mm F2 STM
F2.2, ISO400

EF35mm F1.4L USM
F2.8, ISO100


EF35mm F1.4L USM
F1.4, ISO100


TS-E 24mm F3.5L II
F8, ISO100
*特に酷い構図ですね・・・。やはりAPS-Cでせっかくの24mmレンズが36mm相当になってしまうのが残念です。狭い。逆に言えばレンズの(イメージサークルの)良いところしか使っていないので隅々までくっきり来ていますね。


EF35mm F1.4L USM
F1.4, ISO400
*若干ネムいのは、ショーウィンドウ用のガラスを通している為。


EF35mm F1.4L USM
F2.2, ISO100


EF35mm F1.4L USM
F2.2, ISO100


EF35mm F1.4L USM
F2, ISO100


EF35mm F1.4L USM
F1.4, ISO100
* やはりレンズが古い事もありパープルフリンジがでますね。


TS-E 24mm F3.5L II
F8, ISO100, 1cmシフト


EF35mm F1.4L USM
F1.4, ISO100


EF-M22mm F2 STM
F2, ISO100
EOS M専用のEF-Mレンズの22mmパンケーキですが、なかなか優秀なレンズですね。上の写真は開放で撮っていますが良い感じですね。

同じような写真ばかりで恥ずかしいのですが参考になれば幸いです。敢えて開放側を多用しています(ボケ味を確認するため)
個人的な意見では、画質としては想像以上でした。このサイズのボディとしては優秀なのではと。

また昼間の写真などを撮って確認してみたいと思います。

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2012/10/22 追記:Photo Yodobashi K氏の作例きました。こちらもご参考に。http://photo.yodobashi.com/gear/canon/cameras/eos_m/index.html

Garmin fenix : GPS”常用”腕時計。

注文していたGarminの新GPS腕時計 Garmin fenixがやっときました。詳しい機能は公式サイトをご覧くだされ。GPS機能は当然で、高度・気圧・電子コンパス・温度が計測できて、スマホなどと連動できます。また腕時計ですがNavi機能があるので事前にマップを登録しておけば、山歩きなどで迷うことがなくなりそうです。最高のウリは、GPSオンで、50時間持つバッテリー容量です。これはかなり魅力的。(*注意:50時間はGPSの低消費電力モードの場合)

公式サイト:Garmin fenix Outdoor GPS Watch

とりあえず、近所を軽くランニングしてきました。Runningにはもちろん問題はなし。(酷い写真ですが)写真の通り、日付、曜日、時間(秒も)表示されるので普段使いの腕時計として十分使えそうです。Forrunner 405cx -> 410 -> 610 -> 910XT -> Fenixと使ってきていますが、910xtは用途が違うので腕時計としては使えなかったので、610からのリプレースとなりそうです。610の裏面がボロボロになってきていたので、fenixの発売はナイスタイミングと言えます。

到着したばかりでまだあまり使っていないので、今後朝トレや通勤時などにしばらく使ってみてまた感想を述べたいと思います。

余談ですが、私も以前はマニュファクチュールのムーブメントを持ったいわゆる素敵な時計を持っていたのですが、ある日落としたのか盗まれたのか紛失。というわけで、腕時計にお金をかけることはやめました。そもそも同業の先輩が築き上げたGPS衛星を使った時刻合わせが何よりも正確な時計であり、それを使わない手はなく、ちょっと旅行にいった際にもGPSロギングすれば後で場所を確認するのも楽しいですし。というわけで、GPS腕時計を普段使いするのが現在人類で最も機能的な腕時計だと思っています(という蘊蓄を言って、高級時計が買えない言い訳をするわけです)

* 少なくとも今まで腕時計型garminがANT+のUSBスティックで自動アップロード(Garmin Connect)されていましたが、今回は、USBケーブルで接続してアップロードする様です。いわゆるEdge 800とかと同じスタイル。これは面倒くさいなぁ・・。できないか調査中→できなそう。だってUSBスティック付いていなかったし。

* 今朝のトレーニングでPower2MaxのANT+経由パワー取得はNGでした。Power2Maxはケイデンスも測れますがケイデンスセンサーとしても認識できず・・。おかしいなぁ。もう少し調べてみます。

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2012/10/24 追記:Fenixに関しては定期的に使用感・使用レポートをこのブログでかいています。
参考:このブログのGarmin Fenixで検索 してみてください。

Corrinne Mayの久しぶりの新アルバム”Crooked Lines” 相変わらず素晴らしい歌唱力で響く。

シンガポール出身で、L.A.在住の非常に素晴らしいシンガーソングライターCorrinne Mayさんが、久しぶりにアルバムを発売しました。

最近、自転車や茶道ばかりで、オーディオに全然力を入れていませんが、それでも部屋にセッティングしてあるオーディオシステムはそれなりに素敵な音がします。オーディオ好きは変態(+オカルト)が多いですが、私は工学的・人間能力的に最もパフォーマンスが良いあたりのオーディオ・システムを使っているわけですが、そういうオーディオをやっていると歌唱力のあるシンガーで録音状態の良いCDをとにかく模索するわけです。そんな中で見つけたのが、このコリン・メイさんという素晴らしい歌声をお持ちのシンガーソングライター。ご自身で作詞/作曲もなさっています。

過去のブログ記事でも紹介しています。
参考:シンガポールの歌姫 Corrinne May (コリン・メイ)

さて、新アルバムは”Crooked Lines”。

Corrinne May “Crooked Lines”

アマゾンでは: http://www.amazon.co.jp/dp/B008S04EII

iTunes Storeでは:https://itunes.apple.com/jp/album/crooked-lines/id518134498

おそらく多くの方がお聞きになったことがないと思われますので、

Corrinne May公式サイト:http://www.corrinnemay.com/

に行くと、アルバムの収録曲”Crooked Lines”が流れます。また、上記のiTunesサイトからは30秒程度試聴ができますので聞いて頂ければと思います。
その圧倒的な歌唱力に、たとえパソコン付属のヘボイスピーカーでもすばらしさが伝わると思います。もちろん出来るだけ良いオーディオシステムで聞いてもらえれば、如何に幅広い声質であるかを感じられると思います。

過去に4枚アルバムを出しておりますがどれも素敵ですので、是非そちらもお聞きくだされ。

熱海駅基点:箱根+西伊豆ツーリング

熱海駅を基点としたツーリングに行ってきました。

(新幹線輪行):熱海駅→湯河原→(椿ライン)→大観山→芦ノ湖(箱根)→(東海道)→三島→沼津→西浦立保→(静岡県道127号船原西浦高原線)→戸田峠→達磨山@西伊豆スカイライン→(静岡県道136号)→修善寺→山伏峠→熱海駅

距離:136.2km
獲得標高:3042m

ルートラボ:http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=302387959643163196301911d79adc60


6km~26km : 湯河原から椿ラインで大観山まで登る峠:平均斜度5~6%位
71~77km : 静岡県道127号の第一登り:平均斜度8~9%位
79~87km : 静岡県道127号(西伊豆スカイライン)の戸田峠→達磨山に登る峠:平均斜度10%位(後半緩むけど)
120~125km : 山伏峠

後で紹介しますが、静岡県道127号(山頂付近は西伊豆スカイラインと呼ばれている)の登りが良坂でした。

(いつものように写真はクリックすると拡大)

さて、熱海駅ですが、東京駅から新幹線こだまで45分。自由席でもガラガラで気楽な駅と言えます。東京駅間近に住んでいるので、東京駅は”どこでもドア”ですね。直ぐに福島でも長野でも静岡でも運んでくれます。自転車へのダメージも皆無ですし。(もちろん交通費は高いのですが車を持っていないので、その維持費を考えれば)。コインロッカーも多数あり、輪行バッグ、帰りの着替えなどは全部押し込み身軽に。

湯河原温泉から椿ライン経由で箱根に登ってゆきます。箱根のこの時期といえばススキですね。天気もよくバッチリ。椿ラインは初めてのぼりましたが、斜度が一定で登りやすく良い坂でした。ローディーもたくさん登っていました。頂上付近が大観山ですね。なんちゃら峠という名前はおそらく(?)ついていません。TOYOタイヤの施設がありましたがあれはなんでしょう。

大観山をちょいと越えて下ったところに立派な展望台がありました。芦ノ湖と富士山がとても綺麗に見えました。ここは素敵ですね。

芦ノ湖湖畔から望む富士山。天気が良くて観光客も多かったです。今回のツーリングは、TREK Madone 6.9 SSL (2011) + ENVE 45 Clincherで行ってきました。良い自転車ですな。自分で言うのもなんですけども。DT240sのハブで組んでいますが、とにかくラチェット音が下品で萎えます。45mmハイトのクリンチャーで1400g台は重すぎず良いホイールです。今回はカンパ純正のカーボンブレーキパッドで行ってきましたがENVE純正パッドで行くべきでした。ENVEパッドは非常に柔らかくリムが太いことによりブレーキの力が入りにくい環境でもしっかりと制動力を得られると思います。カンパ純正だとちょいと効きにくいですね。(そもそもENVEとしてはENVE純正を使うように指示している)

芦ノ湖から国道1号(東海道)で三島市街まで下りてきて、内浦湾(駿河湾の東側)の方に向かいます。今回のツーリングで最も苦痛なエリアでした。市街地を通るので、空気は汚いわ、車は多いわ、信号は多いわ、車道のゴミは多いわで最悪でした。長野などでは峠と峠の間も綺麗な山岳風景が広がりますが、やはり静岡あたりで別の棟の峠に移動する際には市街地を通らざるを得なく不満がありますね(仕方ないことですけど)。

駿河湾を挟んで富士山を望む。静岡ってどこからでも綺麗に富士山が見えますね。

さて、2個目の峠の達磨山に静岡県道127号を登り始めます。後で分かったことですが途中水分補給ができないので、同じコースで走るなら127号で登り始める前に必ず水分確保をすべきです。

http://goo.gl/maps/ofP4a
このホテルレストラン西浦園の駐車場に自販機があって、たまたまここでボトルを一杯にしておいたのですが、この先峠を下り終わるまで全く無かった記憶があります。参考まで。

さて、この県道127号(頂上の達磨山付近は西伊豆スカイラインと呼ばれる)のこの方向からの登りは素敵でした。8%~9%で一定傾斜で登らされ、一度下り、次は10%~13%でがっつり登らされます。この登りはかなり素敵なのでヒルクライム好きは是非登って頂きたいです。お勧めです。とはいえそれほど距離は無いので、今回のコースのように箱根に一度登ってある程度足を削っておいても良いかもしれません。良いトレーニングになります。登っている間の風景は、駿河湾がたまに見え、登ってきているのがよくわかります。

達磨山山頂付近@西伊豆スカイラインです。とっても絶景。登ってきた西伊豆スカイラインも山頂付近は写真のように回りが開けてきて360%見渡せます。そして奥には駿河湾と富士山が。この風景を見るためにこの坂を登ってくる価値はあります。駐車場も多く観光客が多かったです。彼らはここから徒歩で”達磨山”山頂(すぐ登れるくらい)に登っていました。私は自転車があったので今回はパス。車で来ても良さそうですね。

この景色を見たいだけであれば、今回登った駿河湾側ではなく、”下りた”修善寺方向から上がった方が傾斜が緩やかで良いかと思います。実際そちら側から上がってきているローディーが多かった気が。

ちょうどパラグライダーが飛んでいたので望遠側で撮影。気持ちよさそうですね。

ちょいと左を向いた様子。道は相当綺麗で走りやすいです。見えにくいですが駿河湾を通して静岡県がずっと見えます。綺麗な風景でした。

さて、県道127号を下りて、修善寺温泉を越え、熱海に戻るために本日3個目の山伏峠を登頂。5kmほどの短い峠でしたが、全く車も通らず登りやすい峠でした。この峠を越えると熱海市。

その後熱海駅に戻って新幹線に乗って帰ってきました。西伊豆は初めてでしたが素敵なエリアですね。始終富士山が見えるのでお勧めのエリアだと思います。起伏もかなりあるので今回の130km強で獲得標高3000mを稼げます。一日天気もよく良いツーリングとなりました。

若洲でCervelo R5 VWDに遭遇。

今朝もいつも通り若洲に朝トレ。だいぶ涼しくなってきました。風も強くなってきて、風向きは北風。そろそろ冬支度ですね。去年の冬と同様氷点下に近い朝トレも近づいてきました。

朝トレの時間にちょうど日が昇ってくるようになり、空気も澄んでいるのか(?)、朝焼けが綺麗でした。Superflyでゴーゴーと気持ち良く走っていると、若洲橋で見慣れた方が写真を撮っておられました。

新車のCervelo R5 VWDをちょうどシェイクダウンしていたZeroさん( Zeroから始まる自転車日記 )でした。最近、よく若洲でお目に掛かります。先日、お会いした時にのっていたコルナゴCLXから、R5 VWDにフレームチェンジされたとのことです。Cerveloのヒルクライム・万能用フラグシップフレームですね。素晴らしい。ちょうど一眼レフを持っていたので、各部写真を撮らせてもらいました。それにしてもシックでかっこいいですね。クリックすると拡大。

2012/10/12追記:Zeroさんがこの遭遇に関して記事を公開しました。
”【cervelo R5 VWD】ニューバイクをシェイクダウンしました!高画質でヌラヌラ\(^o^)/”

Boraもブラックレーベルですし、バランスよくカッコイイですね。やはり私はBora80くらいはブラックにするべきだったと後悔。それにしても速そうです。

さて、同じスピードプレイペダルでしたので少し乗らせて頂きました。実際1kmすら乗っていないので、そんな経験で感想を書いてはいけません(以下の内容はシカトしてください)。ただ少し乗らせて頂いた感覚だと、BB周りがすごく良くて、スルッとクルっと回っちゃって、前に出られる感じを受けました(月並みな表現で恥ずかしいですが)。というよりこの感覚はいろいろなバイクに乗った中でも珍しい傾向で不思議なフレーム(というよりBBまわり)ですね。Madone, Superfly, SpeedConceptでトレックのBB90などの極太カーボンBBが最強だと思っていましたが、R5に乗らせて頂いて、細くて芯があるBBも良いなぁと感じました。正直、距離を乗っていないのと、ポジションを出して乗っていないためこれ以上無責任な事は書けず。

(追記) と思ったらこのBBの不思議な感覚は楕円じゃないのか?と思い始めました。というわけで、BBの体感として細いというのは実感できましたが、進む系の感覚は楕円による感覚の可能性もありますゆえ、少ししか乗っていない状況での上記の感想は無視したほうが良さそうです。

フレーム全体の反応に関しては、Madone 6.9 SSL, BMC SLR01よりは線が細くて、堅めの傾向にあるのはまちがいなく、Ultimate CF SLXと堅さのレンジ(あくまでレンジ)で言えば近い感覚かなと思いました。フレームは細身で芯がしっかりしていて反応が良い感じのなか、タイヤがVittoriaのCorsa Evoなので乗り味はマイルドで良いですね。バランス良いセッティングですね。

各社フラグシップフレームってどのメーカーもちゃんと作り込んでいて良いですよね。どのメーカー乗ってもそう思います。やはり、ちゃんとエンジニアと工場のおじさま、おばさまが適正な給料をもらってモチベーションをもってちゃんと作る。こういう丁寧な物作りは大切ですし、ちゃんと乗り味、見た目、信頼感などに反映されてきますね。素敵なバイクを見させて頂きました。