まず、本題に入る前に昨日衝撃的なメールが届きました。東京マラソン落選(3年連続・・・・)。毎年倍率が上がっていますから一生走れないのではないかと思いはじめています。毎朝出勤前に5~10キロ走り込んで準備しているにも関わらず、こうも落とされると萎えてきます。当日勝手に走りたい気分です・・・。ホノルルとかにいってみようかなと思い始めました。
さて、随分前のことなのですが、日本のプロゴルフツアーのCanon Open(キヤノン・オープン)の決勝(4日目)を見に行ってきました。キヤノンオープンは今年から始まった試合で、賞金総額も日本のツアーでは1番の大きな大会です。その前に、少しカミングアウトになるのですが、昨年の9月頃からゴルフを始めています。ちょうど1年を過ぎたあたりです。以前、長崎出張の際に飛行機から見えた富士山麓のゴルフコースに対して、’自然破壊だの’、’クダらんスポーツ’などと突っ込みを入れておりましたが、サクっと、見事にゴルフにハマってしまいました(その節は失礼しました(笑))。10月でちょうど初めて1年くらいになります。ゴルフをやってきて思うことは、バスケなどのスポーツとは違った楽しみがある素敵な遊びだと思っています。今でもバスケは港区の体育館で嗜んでいるため、変わらず好きなスポーツですが、それとは違った楽しさがゴルフにはあります。ありきたりな理由としては、人工的とはいえ山の中・高原の中を歩けるのは大変気持ちよいということです。やはりこれはゴルフ好きの知人だれもが言うことで私もそう思いました。もう一つは、やはり体力だけでなく、精神的な面、戦略的な面があるところですね。ドライバーがどんなに飛んでも、パターが下手であれば、成績が同じであったり、ミスやダフった時に如何にいつも通りのスイングに落ち着いて修正できるかなど、バスケのような肉弾的なスポーツとは違う面白い側面がある点も魅力だと思います。もう一つの魅力は、やはりボールをクラブで遠くに飛ばすという力学ですね。理系としては、この力学・運動は大変面白い側面だと思います。またその力学の理論通りに体が動かないのも面白い点ですね。
さて、Canonオープンですが、テレビでみるゴルフツアーと生では全然違いました。考えてみるとは、私はプロスポーツを生で見るのは、野球にしろサッカーにしろ初めてで、そういう意味でも非常に生のおもしろさとプロの技術力に感動しました。テレビでは普通映さない、スタート前に練習風景などは大変興味深く、各プロのスイングや練習方法などを十分に勉強できました。石川遼くんを始め、片山晋呉さん、谷原秀人さんなど有名な選手のスイングを目の前で見て、更にコーチとどんな話をしているか聞けるのは大変参考になりました。
過去のエントリーで”EX-F1″というハイスピードカメラを購入した旨を紹介したかと思います。あのエントリーでは、カメラの機能を紹介して用途を先述の理由で伏せておりましたが、完全にゴルフスイング解析の為だけに導入したカメラです。はる・るるる。親友は、ゴルフが気持ち悪いほどに上手く、余裕で70台で回ってしまう実力の持ち主なのですが、彼と練習に行く際は、常にこのカメラでハイスピード撮影し(1秒間300コマ)、スイングの細かいチェックをしています。スイングの理論は1,2冊本を読みましたが、基本的には自分の力学の理論を取り入れて、その理論通りに体が動いているか、また例えばスライスなどが出たときに、なぜ出たのかなどを確認しています。ゴルフを始めて、しかも撮影しながらやってわかったことは、人間は体の動きの自由度が想像以上に広いことと、自分ではどういう形になっているかをほとんど把握できないことがわかりました。私なんぞまだ1年なので論外のレベルですが、おそらく何十年やっても上手くならない人は、1人で練習に行って感覚で打っているからだと思います。想像以上に自分の感覚とは違った動きをしているので、ハイスピードカメラの導入や、プロによるレッスンなどは上達には必須かと思います。
さて、練習場などで皆さんのスイングを見てると、全体的にスライス軌道の方が多いようですね。それに対して、電車の中吊りでゴルフ雑誌の特集を見ると、スライスを直し、ドローボール(Draw)にするみたいな内容が多い気がします(あくまで主観ですが)。実際に今回のプロ達のスイング、弾道を見ると8割方はドローボールでまとめていました。プロのスイングは圧倒で、本当に見る価値があると思います。球筋も皆さん綺麗でしたが、インパクトの時の音は素人とは全然違うソリッドな音でした。ズキュンというようなはじける音というよりは、コツ、ザグというような堅い音です。アマチュアに多い、全力で振ってフラフラという感じはなく、80%くらいの力でさっと振り抜くような印象でした。芝から打っていることもありましたが、やはりインパクトのスイートスポットへの投入精度はかなり正確だったと思います。
ほとんどのプロが、先述の通りドローボールでまとめている中、異色の球筋で、且つスイングなどもすばらしかったのは谷原さんでした。彼は基本的にフェード(Fade)ボールでまとめていました。彼のスイングを見ると、とてもゆっくりでありながらも大変力感があり、ドローでまとめている他のプロ選手に比べて、フェードでまとめることの”自然”さを感じました。私がちょうどスライスの修正が終わり、ドローで調整していたのですが、フェードベースのスイングも自然で良いなぁと感銘を受けました。とにかく体全体の動きが柔らかくで無駄がなく、私が何となく理想かなと思っていたスイングにとても近いイメージでした(完全に素人の勘違いと妄想です(笑))
隣では石川遼選手がアイアンを中心に練習していました。大変さわやかで、もう1000人以上は軽くいるのではないかという大ギャラリーを引き連れていました。練習中も人で埋め尽くされて、ラウンド中もほとんどの7割のギャラリーが石川選手を追いかけていた感じでした。女子プロ人気に続き、男子プロでもこうやって人気選手が出たことは良いことですね。スイングもとても綺麗で”若い”力強いゴルフでした。ドライバーが注目されていますが、中番手のアイアンあたりの球筋も大変綺麗でした。高校生であの落ち着きと技術はすごいですね。石川くんは、先日池越えを狙って優勝しましたよね。あの場面での池越えの選択は若々しくすばらしいですし、(池には落ちましたが)あの経験が今後の勝負すべき場面で良い自信になるのではないでしょうか。マスコミが騒ぎすぎていて実力は?と思っていましたが、生で見てきた印象と、先日の優勝の試合を見て私も素直にファンになりました。世界のメジャーで優勝できる位の実力をつけてほしいですね。
最後は片山選手の練習を最初から全て見てきました。ウェッジからアイアン、ドライバーの順番に調整していましたが、他の選手と違っていろいろな道具(超でかいヘッドが付いたウェッジ型のクラブ、テイクバックの角度を確認するための棒、両腕の平行度を確認するボールなど)を使って調整していました。片山選手は練習当初スライス球が連発しており、コーチと体・手首の入り(返し)に関して議論しながら調整していました。その会話が、(本当に素人の勘違いと妄想ですが)、私と親友がいつもハイスピードカメラで撮りながらあーでもない、こーでもないと言っている内容と同じような内容でした。コーチもすぐにカメラで撮影して片山選手にその部分を指摘していました。その後ラウンドではキッチリと調整していたので、プロとはいえど毎日朝には調整が必要で、それを約1時間程度の練習でキッチリと調整をしてラウンド入りしていることがわかりました。
さて素人の解釈と妄想をつらつらと書きましたが、私の実力はまだまだこれからといった感じです。去年10月頃から初めて、今年の3月にコースデビューして既に8回くらいラウンドしてきました。90台には乗りましたので、パターの精度とアプローチの精度を上げてとりあえず来年のこの時期までには80台が出るようにがんばる予定です。直すべき課題が多くて大変ですが、コースにでるのは超気持ちよくて楽しいので、時間を見つけては練習しようかと思っています。
2008.10上旬現在のスイング@六郷土手ゴルフ練習場です。EX-F1ではこのように毎秒300コマで撮影ができるので、スイングの確認には最適です。
(全力で打っている映像ではないですが)現時点で下半身の使い方がヘボすぎて残念ながらヘッドスピードがあがりません(笑 とにかく体が硬いのも大きな問題の1つです。