CUTE-I2周年!

本日は,我々が開発した第1号機目の人工衛星CUTE-Iが打ち上がってから2周年!

もともと1ヶ月もてばいいなぁ・・と思っていたのに,早2年たちまして,CUTE-Iの体調もすこぶる元気!

CUTE-Iのページ

ロシアにいってCUTE-Iをロケットにとりつけてきたときのページ

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CUTE-I Flight Model (打ち上げ直前に撮ったもの)

2年間で約10000周地球を回っています.いやー綺麗だろうなぁ・・・.
これからも元気の動き続けて欲しいです!

内之浦湾朝焼け

朝起きたら,また綺麗な朝焼けが.
今回は部屋から飛び出し,海岸までいって撮りました.

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JAXA M-V#6 TSD フライトオペレーション参加

7月上旬に予定されているロケット打ち上げの準備の為,鹿児島県肝属郡内之浦町というところに来ている.

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ここにいます.

説明することが多いため,Q&A,箇条書き風に書きます.

1.ロケット?
 JAXA(宇宙航空研究開発機構)という日本の宇宙機関が開発した,M-Vロケット(ミュー・ファイブと読みます)の6号機が来月7月上旬に打ち上がります.

JAXAとは,宇宙開発事業団,宇宙科学研究所,航空宇宙技術研究所の日本の宇宙3機関が統合されてできた機関です.
JAXAは,大きなロケットとして,H2aロケット(元宇宙開発事業団)とM-Vロケット(元宇宙科学研究所)を開発しており,今回は,M-Vロケットの6号機の打ち上げです.
H2aロケットは,種子島宇宙センターから,M-Vロケットは,内之浦(正式名称:内之浦宇宙空間観測所(USC))から打ち上がります.

2.M-Vロケット6号機は何をするロケット?
ロケットは,ロケットの先っぽについた人工衛星を宇宙に持っていって切り離すための乗り物です.人工衛星を切り離したあとは,そのまま地上に落下します(回収などもされます)
今回のM-Vロケット6号機には,Astro-E2(あすとり・いーつー)という人工衛星が乗っかっていまして,”何をするロケット?”と聞かれたら,Astro-E2を宇宙の適切な場所に適切なスピードで切り離すためのロケットという回答になります.

3.では,Astro-E2は何をする人工衛星?
興味のある方は,JAXAのAstro-E2概要ページをごらんになってください.目的だけ転載しますと

・広域帯X線分光と高エネルギー分解能X線分光により,銀河団の合体による宇宙の構造形成やブラッックホールの時空構造や高エネルギー現象を解明する.(ブラッックホールはそのまま転載)
・ISAS/JAXAとNASAを中心とする国際協力により開発をすすめ,打ち上げ後は軌道上天文台として国際公募を行う.

・・・・・・・・・・・・・・・・・私でもよくわかりません(汗
日本の宇宙開発は,とっても綺麗な宇宙を扱っているにもかかわらず,その表現がとっても下手です.政治的な側面が多いのはわかりますが,”概要”のページにこの目的ではわかりにくいですね.私たちも例外ではないので,わかりやすい表現に努めます.

要約します.

・宇宙がなぜできたかを調べます.
・地上だと空気とかいろいろな障害物があって不利なので,宇宙で観測できる天文台となります.

実は,これは人工衛星(Astro-E2)のミッションなんですよね.みなさんが聞きたいのは(私も聞きたい),上のような衛星ミッションではなく,”なぜ宇宙ができたかを調べるの?”じゃないでしょうか?

私はAstro-E2関係者じゃないので,あくまで憶測ですが,たぶん
”我々がこうやって生活している地球を作った宇宙がどうなっているんだろう?”っていう純粋な探求心から生まれていると思います.料理人さんが,おいしいモノを作りたいという探求心にちかいものがあるのかなと思っています.

何かを探求,追求したい動機には,その先の目的があるような気がします.
料理人さんは,”なぜおいしいモノを作りたいのか?”と聞けば,お客様のおいしいっていう言葉を聞きたいからとか,もしかしたら,おいしいモノを作れば儲かるからという人もいるかもしれません.
今回のAstro-E2関係者(X線天文学)さんたちは,大勢いらっしゃいますが,宇宙の創世を探求したい理由などを今度聞いておきます.

ちなみに私の専門は,宇宙工学といいまして,上記のX線天文学などから比べると,宇宙創生探求ではなく,どうやったら,ロケットが上手くとぶのか,人工衛星が上手く動くのか,具体的に作る方の研究です.更に分類すれば,私の研究は,ロケットではなく人工衛星の開発系の研究になります.

私が良い人工衛星を作りたいなどの目的は,
圧倒的なスケールを持った綺麗な宇宙を,綺麗にわかりやすく伝えることで,世界が仲良くなるんじゃねーの?っていう理想があるからです.

研究者であるかぎり,よいものを作りたいとか,何かを探求したいという気持ちは当然あります.その気持ちを個人の自己満足でおわらせないで,何らかのアウトプットを専門外の方に伝える努力をしないといけませんね.日本の宇宙開発は私たちも含めそこがド下手です.
宇宙開発の目的を,ロケットを打ち上げることではなく,人工衛星を宇宙にのっけることではなく,人工衛星が行うミッションではなく,そのミッションによってどう人々に影響をあたえられるかを示さないといけないですね.
新聞などで,XXXXロケット打ち上げ成功という記事をみると,非常に萎えます(笑 成功は大切なことですが,ちゃんと伝えるように努力したいですね.

関連ページ
ASTRO-E2のページ (こちらには詳しく載っています)

4.で,何しにいっているの?
7月上旬にM-Vロケット6号機とAstro-E2は打ち上がります.今回,私が内之浦に来ているのは,ある実験を今回の打ち上げ中に行うために来ています.

現在,ウチの研究室では,2機目の人工衛星Cute-1.7 + APDというものを開発中です.
6/30で打ち上げから2年になり今でも元気に宇宙を飛んでいる人工衛星CUTE-Iの次世代衛星となります.Cute-2よりもちょっと前でラッキーセブンってことで,1.7なんていうナウいネーミングセンスです.上で批判をしながら,Cute-1.7 + APDのホームページを客観的にみると・・・・・・ちょっと分かり難いかもしれません(苦笑

このCute-1.7 + APDは,M-Vロケット8号機(いろいろ理由があって今回の6号機の次は8号機が打ち上がります)で打ち上げられるように努力しています(決定ではありません).ここでポイントがあって,M-Vロケット8号機は,Cute-1.7 + APD衛星の為に打ち上げるロケットではありません!(もちろんCute-1.7 + APDの搭載が決定しているわけではありません)Astro-Fという衛星がやはりメインのミッションとして決まっていて,そこにコバンザメのように,一緒に宇宙まで上がっていって,ちっちゃーく切り離してもらえるように努力しています.衛星は一般的に数トンという大きさですが,我々の衛星は1,2キロという超小型衛星なので,メインの衛星の打ち上げに便乗して,ロケットの先っぽの隙間に載せさせてもらう作戦です!

ロケットが宇宙まで飛んでいって,適切な場所になったら人工衛星を切り離すわけですが,その切り離す装置を,単純ですが”分離機構システム”と言います.分離機構システムは,打ち上がっている間すごい加速度とか振動にも耐えて,衛星を把持しつづけて,よいタイミングになったら確実に切り離すというとっても大変な任務を担っています.人工衛星がどんなに素敵なものでも,分離機構の切り離しに失敗すると,ロケットと一緒に地球に落ちてきてしまうため,分離機構はナメられない大切なシステムです.

今回のM-Vロケット6号機では,8号機でCute-1.7 + APDを分離させるための分離機構がちゃんと動くかを確認する実験をします.(8号機搭載は決定ではありません)打ち上げ振動に耐えて,いいタイミングでダミーの重り(人工衛星に見立てています)を切り離すという,わずか5秒間の実験です.この5秒の実験に開発としては3年近く掛かっています.しかし,人工衛星が人工衛星になれるための大切な分離機構の実験ですから,その5秒はとってもとっても大切なものです.

東工大小型衛星用分離機構実証システム(TSD)ホームページ

この分離機構を実証するシステム(TSD)のために,今回M-Vロケット6号機の打ち上げにたずさわっています.

打ち上げまでにTSDをロケットにとりつけて,様々な試験(実際にロケットから分離していいよという信号の受信試験など)を行い,打ち上げ当日を迎えます.

次の書き込みから,この内容で説明したものを視覚的に伝えて行ければと思っています.

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M-Vロケット1号機のモックアップと,その先にある打ち上げ台(ランチャー)
(後輩撮影)

更に・・・

内之浦到着の日にTSDの最終組立作業がありました.
ラボのページに掲載しておきました.そこに写真などを掲載していますので,
興味があれば,ごらんくだされ.
TSD最終組立

* Cute-1.7 + APDのM-V搭載は決定しているわけではありません.あくまで将来的に搭載を希望しています.

内之浦町散歩

ホテル周辺を散歩してみた.
とってものどかで綺麗なところ.

内之浦は,宇宙へのゲートウェイという町のキャッチフレーズにもあるように,宇宙に関係したものが多い.歩いていると,内之浦中学校というのが見つかった.

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ロケット型のパチンコ屋

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後輩

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内之浦中学校体育館

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野球部部室

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卒業生記念ブロック.ベジータ.

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サッカー部

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竹ぼうき.我々の時は,はく方を上にしておかないと,怒られたものですが・・・.

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水道と石けん.この網の応用はデフォルトですな.

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タイムカプセル.もうすでに空けられた後のようです.その空けっぱなしぶりが最高でした.

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意見箱と挨拶当番

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教室

全て:EF 50mm f/1.4 USM

朝焼け

ホテル(コスモピア内之浦)の部屋からみた朝焼け.
久しぶりに晴れました.

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朝焼け
EF 24-70mm L f/2.8 USM

Hasselblad

鹿児島に来ております.
この報告をまとめてこのウェブログに書こうかなと思っています.

今回の鹿児島には,ディジタル一眼レフと,中判(120)一眼レフの2台を持ってきました.

全く鹿児島とは関係ないけど,中判一眼レフの記念撮影.

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Hasselblad 500 C/M + Carl Zeiss C T* Planar 80mm f/2.8
EF 50mm f/1.4 USM

次の書き込みから鹿児島の様子を.

人工衛星放射線試験

久しぶりに宇宙工学の話題.そういえばspacewalkerだった・・・(苦笑
今日は現在開発中の人工衛星Cute-1.7 + APDの放射線試験.
地球はとっても優しい星で,大気が紫外線などいろいろ遮断してくれて,
我々生物にとってとっても住みやすい環境になっています.
(むしろ逆で,こういう環境に適応できるように,進化・退化した)

その中に宇宙から飛んでくる宇宙放射線というのもブロックしてくれています.
人工衛星を作る難しさはいろいろあるのですが,この宇宙放射線はその1つの曲者でして,
衛星の電気回路が宇宙放射線によってショート(短絡)したり中のコンピュータのデータが
おかしくなってしまったりいろいろな現象が起こります.
人工衛星は一度宇宙に打ち上げると修理できないので,この現象が起こらないようにいろいろな対策をほどこさなければなりません.

今日の試験は,開発中の人工衛星の電気回路に放射線をあてて,故障したりしないかを確かめる試験を行いました.
東工大の原子炉工学研究所内にあるコバルト60照射室という素敵な施設をお借りして試験を行いました.

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キャンパス案内

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原子動力実験室コバルト60照射室入り口

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怪しさ抜群の廊下

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シンクの汚れ度が超フォトジェニックでした.

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これは何でしょうか.

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DANGER

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試験部屋の中はのぞき窓でのぞけます.外から中の試験体などを操作するための遠隔アーム.
外で動かすと中にある同じ形状のアームが動きます.今回は使っていません.

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試験部屋を区切るドア

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雰囲気が良すぎる通路

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サイレン

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水道

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ガイガーカウンター(放射線検出器).検出すると音がなります.
いつもピーピーなってました.

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試験部屋内部.先ほどの遠隔操作アームが見えますね.

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アームの先

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ダクトでしょうか・・・.

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Dangerとは書いてありませんでした.さわらないように注意しました.

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覗き窓は鉛のドアで閉められます,そのレール

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放射線がでるところ

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試験の前に試料を測定します

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放射による影響を防ぐため,鉛ブロックでDC電源,ノートPCを防ぎます.
(画面右上のほうから飛んでくる)

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試験準備完了

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試験中

近いなぁ・・・

渋谷某所にて・・
昔の漫画風に言うと
”なっ,なにー!ちっ,ちけぇー!”みたいな感じでしょうか.
政治的な境界(管轄)がこの間にはあるのでしょうか.民営化してこれがひとつになったら大したものです.あーだこーだいう前にこういう無駄を省くのが先とは思いますが,逆に利益追求が起こればなくなるかもしれないですね.管轄を気にするお役所精神と民営化による利益追求による無駄の削減のどちらが効いてくるか,たまにこの兄弟ポストを観察に行きたいものです.
健全的な見方をすれば,この地域はこのスタンダードサイズのポスト1台では入りきらないほど手紙が多く2台置いてある.こんな理由なら素敵なものです.まぁ,確実に政治的な理由で2台あるのでしょうね.政治的な理由ならお互い背を向けて置いてあったらまたかわいいのですが・・・.

*酔っぱらっていたため,恥ずかしながら手ぶれています.構図も不安定だし・・情けない・・

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70番,71番

EF 50mm f/1.4 USM

氷屋

また,苦手な暑い季節がやってきました.

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氷屋さん
EF 24-70mm f/2.8L USM (Square Format Trimming)