東名高速道路を走行中のバスから,乗り物酔いになってしまった女児が,
顔を出そうとして高速道路に落ちてしまうという事故が先日起こってしまった.
ディズニーランドの帰りの子供達がいっぱい乗っていたバスということです.
落ちてしまった時の衝撃と,バスの後ろを走っていた何台かの車にひかれてしまったことで,
女児は本当に残念ですがお亡くなりになりました.
女児をひいたと思われる数台の車のドライバーを特定する調査がこの数日行われており,
そして今日,その1人と思われる男性が富士山の近くで自殺されたとのことです.
高速道路で左右によけたり,急ブレーキを掛けることは違法です.となると,最初のパーキングエリアや出口などで降りて警察に連絡するのが,順当な対処の仕方になるのだろうか・・.
不可抗力とはいえ,一般の人の知識ではこれが殺人となるのか?そうでなくても,ひいてしまった女児,自分の家族のこと,自分の人生のこととか考えたときに,とてもとても迷うのではないかと・・・.他人事には思えない.
ここで,落ちてしまったこと,すぐ警察にいかなかったこととか,そういうことを議論をしたいわけではなく,とにかくこのニュースを読んでいろいろ考えてしまった.
エンジニアとして今回の事故に何かできることはないだろうか?
バスの窓は基本的に開かない構造になっていたが,非常口だけは開くようになっており,そこから落ちてしまったらしい.車に高度なセンサをつけたとしても,高速道路で急激に避けたり,急ブレーキを掛けるのは危ない.
今回できることといえば,バスの振動を限りなくなくすような振動制御システムを考えて,ディズニーランド帰りの楽しさいっぱいの子供達がそもそも酔わないような環境作りかなと思った.
自分は新機能搭載!みたいなものより,”見えない優しいシステム”が究極のエンジニアリングだといつも思っている.
振動は自分の分野違いではあるが,同じように裏方の技術を最高につぎ込んで,何か新機能でくだらないものをもたらすのではなく,”まったく気が付かず幸せな生活を維持するエンジニアリング”そういうものを作っていきたいなと思う.
女児と本当に悩み抜いたその男性にお悔やみを申し上げます.