アール・デコの芸術

白金にある東京都庭園美術館には、アール・デコ建築の旧朝香宮邸がある。現在、この旧朝香宮邸では、”旧朝香宮邸のアール・デコ-小客室新規公開-“という展覧会をやっている。

展覧会要項を以下に引用する。

当館は1933(昭和8)年に完成した旧朝香宮家の邸宅を、美術館として使用しています。宮内省内匠寮とフランスの装飾芸術家アンリ・ラパンやルネ・ラリックなどが参加して完成した旧朝香宮邸。アール・デコ様式の品格にあふれたデザインを持つ当館は、今日に至るまでオリジナルの状態をほぼ完全に保持し、日本の近代建築史のうえで異彩を放っています。
本展はこれまで非公開であった1階「小客室」の改修工事完了に伴い、世界的にも珍しい宮邸独自の精緻な意匠を堪能していただく、3年振りの建物公開展です。「幻の建築」と讃えられたアール・デコの精華をお楽しみください。さらに、ルネ・ラリックの香水瓶や皇室の記念品であるボンボニエール(ボンボン等、砂糖菓子を入れる小箱)も特別展示いたします。
◆会期中は特別企画として、限定エリアでの館内撮影が可能です。

公式サイト:、”旧朝香宮邸のアール・デコ-小客室新規公開-

開催時期:

フランスのデザイン”アール・デコ”に関しては、アール・デコ – Wikipediaに説明を譲るが、アール・デコで有名といえば、N.Y.マンハッタンにあるクライスラービルのトップのデザインと言えばイメージが沸く人もいるのではないだろうか。

そのアール・デコデザインで建築された旧朝香宮邸は、その名の通り、朝香宮 – Wikipediaが住んでいた邸宅である。現在、旧朝香宮邸は美術館として利用されているが、今回の展覧会は、小客室の新規公開だけではなく、限定エリアではあるが写真撮影が可能ということで貴重な展覧会と言える。逆に言えば10/02の展覧会終了までしか内装の写真を撮ることができない。今回のエントリーでは相変わらず酷い構図でセンスのカケラもない写真を紹介し、少しでもアール・デコ建築の雰囲気が伝われば良いと思う。

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

ここからは旧朝香宮邸の前の茶室および日本庭園。写真で分かるようにかなりもみじ(楓)があった。これはかなり紅葉が楽しみだ。良い時期になったらまた写真に撮りに行こうと思っている。

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

20060928アール・デコ旧朝香宮邸

EF100 f/2.8 Macro USM, EF17-40 f/2.8 L USM
RAW, DPP2.1

リモートiTunesサーバ

現在、宮下家でのパソコン環境は以下の様になっている。

Note PC : Panasonic Let’s Note : Windows XP
Desktop(Living) PC : Apple Macmini (Intel Core Duo) : Mac OS X 10.4.7 + Windows XP(Bootcamp)

この環境で仕事なりウェブを見たりしているわけだが、1つ歯痒い思いをしていたことを今日解決した。普段、家にいる時は常に音楽を聞いている。主にCDプレーヤー+AVアンプで聞いているが、一方でJPopなどはパソコンにHDDに保存されているMP3, MPEG4ファイルで聞く機会も多い。Macmini, Let’s Noteともに、PC(iTunes) > Apple AirMac Express : AirTunes機能 > 光ディジタルケーブル > AVアンプの環境で聞いているため、理論的にはアナログ的な伝送劣化なく再生している。歯痒い問題とは、音楽ファイル(MP3, MPEG4など)が3環境(Let’s Note Windows, Macmini Mac OS X, Macmini Windows)にそれぞれ置いてあることである。つまり約10GBytes程度ある全く同じ音楽ファイルが、それぞれの環境でHDDを消費しており非常にもったいない状態である。そこで、個人で管理しているLinuxサーバ(遠隔地に配置)に音楽ファイルを一括で管理し、iTunesのリモートサーバ(音楽共有)を起動し、上記の3環境はそのサーバを参照するようにした。今回はそのサーバ構築の過程を簡単に紹介する。テクニカルの内容であるため,主に私への備忘録でもあるが、興味のある方は参考にしてほしい。

構築システム概要(箇条書き)

・遠隔地にあるLinuxにiTunesサーバを立てる
・iTunesサーバ(DAA protocol daemon)は、free softwareのdaapdを利用する
・iTunesサーバへは、DAAクライアントであるiTunesを使ってBonjour(Rendezvous)経由で接続するが、家のLANとiTunesサーバ on Linuxは違うサブネットであるため、SSHのポートフォワード(Local Port Forwarding)で家LANからiTunesサーバまでトンネルを作り、RendezvousProxyを経由して接続する。
・iTunes上での音楽ファイルデータ(ID3タグ) の文字化けを防ぐ

といった方法で構築することにした。

構築手順

(1) iTunesサーバ(daapd)の構築

1.1 Bonjourサーバの構築
Linux上にBonjourサーバを構築しないと、せっかくiTunesサーバを起動しても、iTunesがBonjour経由で検索することができない。Appleがオープンソースで公開しているので、それを利用して構築した(Open Source Bonjour (mDNSResponder) @ Apple Developer Connection)。Bonjourのうち、DAAPのみ3689/TCPで公開するように/etc/rendezvous.confにて設定。ちなみにBonjourプロトコルについての詳しい解説は、Bonjour Protocol Specification @ appleを参照。

— /etc/rendezvous.conf 設定例(はじまり):

iTunes Server
_daap._tcp.
none
3689

— /etc/rendezvous.conf 設定例(終わり):

1.2 iTunesサーバ(DAAPD)の構築
DAAP(Digital Audio Access Protocol – RFCなし)のサーバ(Daemon)はいくつかあるようだが、一番最初にみつけたdaapdを採用した。daapdのウェブにも書いてあるようにdaapd構築前に、必要なライブラリ群をインストールしなければならない。Debian系Linuxだとパッケージでいけそうだが、私のRPMベースLinux(CentOS 4系)ではパッケージが少し探しただけでは見つからず全てソースインストールした。

1.2.1 daapdに必要なライブラリ
・libid3tag
・zlib
・howl (for Zeroconf/Rendezvous)
・mpeg4ip (for AAC metadata)
*2006/09/24現在howlの大元のサーバがなぜかダウンしていた。ウェブ上のキャッシュで見かけたのでそれを利用した:http://www.mirrorservice.org/sites/download.sourceforge.net/pub/sourceforge/h/ho/howl/howl-0.9.9.tar.gz 
基本的に./configure, make, make install後で通った。/etc/ld.so.confへの登録と/sbin/ldconfigは忘れずに。

1.2.2 daapdの構築
上記のライブラリが用意されていれば、問題なくコンパイルが通るはずである(makeのみ)。daapdという実行ファイルが生成されていれば成功である。/etc/daapd.confを編集して、daapdをデーモンとして起動する。以下の例は、ITUNESSERVERNAMEというサーバに3689/TCPポートにDBNAMEという名前で、パスワードを設定してDAAP daemonを起動する場合の設定例である。

— /etc/daapd.conf 設定例(はじまり):

Port 3689
ServerName ITUNESSERVERNAME
DBName DBNAME
Password passworddayo
Root /home/itunesroot
Cache /var/cache/daapd/daapd.cache
Timescan 2
Rescan 0

— /etc/daapd.conf 設定例(終わり):

(2)家庭内LANからiTunesサーバ(DAAPD)までの接続の確立

2.1 iTunesサーバ(3689/TCP)への外部からのアクセスをブロック
・利用しているFirewallを使ってiTunesサーバに外部からのアクセスをブロックする.サーバ自身のIPのみアクセスを許可する(後述するSSH ポートフォワードのみの接続を許可する)

2.2 iTunesサーバにアクセスするクライアントPC(家庭内LANなどに配置)からSSHのポートフォワード接続する

例:ssh USERNAME@ITUNESSERVERNAME -L 36890:127.0.0.1:3689

* ローカルPCで36890/TCPポートへのアクセスをSSHトンネルを通して,iTunesサーバの3689/TCPに接続する.

2.3 RendezvousProxyの起動
 RendezvousProxyの設定で,Add Hostボタンを押し

IP Address : localhost (or 127.0.0.1)
Port : 36890
Host Labe(たぶん何でも良い) : ITUNESSERVERNAME
Service Text(たぶん何でも良い) : iTunesRemoteServer
Service Type : _daap._tcp.local.

(3) iTunesの起動
 今までの設定,接続が全て動作すれば,iTunesを起動したときに左側に”共有”として,2.3で設定した”Service Text”の名前が表示され,クリックした際に,パスワード(1.2.2で設定したもの)が聞かれて,入力後問題無ければ接続は完了である.

(4) 音楽ファイルの配置
 音楽ファイルの配置であるが,最初曲名・アルバム名などの文字化けに悩んだ.ウェブを見渡すといろいろ対策がとられているようであるが,私が今回構築した環境での対策方法を紹介する.MP3ファイルは,ID3タグによって曲名,アルバム名,ジャンルなどが記録されているが,このバージョンを調整すれば文字化けを防ぐ事ができる.実際には,このタグの内容がUNICODEエンコーディングでないと文字化けされるらしい.音楽ファイルを1.2.2で指定したディレクトリに配置する前に,iTunes上でファイルを選択し,右クリックして”ID3タグを変換”を選び,タグバージョンをv2.3に変換する.ID3タグもVersionがあり,v2系からUNICODEが採用されているようだ.つまりiTunesでタグバージョンをv2系に変換すれば,曲情報がUNICODEに変換され文字化けが起こらないようだ.IDタグの最新はv2.4だが,v2.4にしてしまうと文字化けが起こってしまった.そこで,1つ前のv2.3に変換するのが,今回構築したiTunesサーバでの文字化け回避する方法である.

(5) その他補足

5.1 daapdの起動スクリプト

起動スクリプトは,HOWTO/Set Up daapd on Fedora Linuxここを参考にして作った.このサイトでは,起動スクリプトの他にdaapdに関わるいろいろな情報が載っている.

以上により,外部のLinuxにiTunesサーバを起動し,家の3環境どこからでも音楽データが参照できるようになった.ノートPCなどのHDDを大きな音楽データで圧迫することもなく快適である.当然,SSHのポートフォワードと,RendezvousProxyは自動起動にしてあるため,普段通りiTunesを起動すれば共有音楽データにアクセスできる.とても快適になった.

*これを起動したあとで,daapdではなく,mt-daapdのほうがなんか簡単そうな気がしてきました・・・.

宇宙ステーションを肉眼で見てみよう

宇宙ステーションが2006/09/23(土曜日)朝4時に東京上空を通過します。スペースシャトルがやっと順調になってきて、建設が再開された宇宙ステーション。宇宙ステーションは現在、下の写真のような形をしています。

s115e06759.jpg
Image Courtesy of NASA
国際宇宙ステーション
先日上がったスペースシャトルアトランティス(STS-115)から撮影した最新の状態

太陽電池パドルが25m程度にもなる巨大な人工物が急ピッチで建設されています。あまりに大きいのでその太陽電池パドルで反射した太陽光が地上から肉眼で見ることができます。もちろん明るい東京の空でも見ることができます。星でいうマイナス1等星級に見える明るい星が時速28000キロというモーレツなスピードで東京上空を通過していきますので、是非ご覧ください。

2006/09/23
04:35:32 04:40:21 04:45:10 00:09:37 221 133 51 64.2* NVV 44857

時間は2006/09/23の早朝4時35分~4時45分
方位角(北を0度として時計回りに360度。つまり北0度、東90度、南180度、西270度)は、221度~133度(最も高く上がる)~51度の方向を移動します。
仰角(水平を0度として真上が90度):64.2度は、最も高く上がる時の仰角を示しています。

まとめると

04:35:32 見え始め 方位角221度(南西)
04:40:21 最も高い 方位角133度(南東) 仰角64.2度
04:45:10 終わり 方位角51度(北東)
(東京での見える方向)

となります。現在、東京は曇ってはいますが、晴れ間も少し見えるので、明日の朝4時はどうなるかわかりませんが、晴れ間が見えることを祈るしかありません。ちなみに薄い雲なら突き抜けて届くほど明るいので、多少の曇りなら是非探してみてください。

私は、明日朝3:45分頃南麻布付近から自転車で日の出桟橋に移動いたします。日の出桟橋でレインボーブリッジの上を国際宇宙ステーションが通過するのを見てみようかと思っています。もちろん写真も撮る予定です。絶対に居ないとは思いますが、こんなあり得ない早朝に、一緒に行って見てみたい人は連絡ください(笑)

水平線、地平線はせいぜい80キロ先しか見えません。地球が丸いので、地球上の物は80キロ先のものしか見えないということです。しかし国際宇宙ステーションは地上から約350キロ上空を飛んでいます。真上に来たときに350キロですから、見え始めなどは2000キロ以上の距離を見ていることになります。つまり何を言いたいかと言うと、国際宇宙ステーションは肉眼で見える最も遠い人工物です(たぶん)。2000キロといったら東京から札幌時計台の光を見ているようなものです。2000キロ以上離れて、しかも女性初の一般人宇宙観光客が乗っている人工物”国際宇宙ステーション”を是非ご覧になってみてください。また時速28000キロという1時間半で地球を1周してしまうスピードも是非体感してみてください。

下に、以前私が開きっぱなしで撮影した国際宇宙ステーションの写真を掲載しておきます。

20051101_iss_s.jpg

P.S. 曇っていてご覧になれなかったらごめんなさい。1ヶ月に1回は見ることができるので、またアナウンスします。

午後23:30現在、曇っています・・これは厳しいかも・・・

熊本の脚線美

熊本大学で行われている学会で、研究を発表するために熊本にやってきた。発表も終わり、とりあえず熊本市内を観光することにした。今日は非常に暑く、歩ける範囲も限られていたことから何も考えずに熊本城を一回りすることにした。数多くの城を見てきているが、熊本城で感じたことは石垣の端の美しい曲線である。城を囲う石垣は、まさに城の脚であり、綺麗な脚線美だと思ってしまった。

長野の実家の畑、田圃では親父が作った石垣がある。私も少し手伝ったのだが、石垣づくりの大変さは半端ではない。まずあの大きな石の運搬の苦労はもちろん、綺麗に組んでいくというパズルがとても難しいのだ。ジグソーパズルは当然であるが1つの解がある。しかし石垣は、石が全て不定な形をとっているので、下の石垣に合う石を探すのが難しい。更にくみ続けていった結果が綺麗な平面を形成しなければならない石垣づくりは、極めて難しく、体力と根気のいる作業である。少ししか手伝ってはいないが、1つの石を組むのにどれだけ大変かを実体験しているので、今日の熊本城の城壁の美しさと大きさに人類の偉大さを感じた。あの石を組むのも大変だが下の写真で見せる端の曲線の美しさは尋常ではない。京都の寺などの屋根の反りの曲線なども含め、日本古来の曲線美とそれを形成する技術は本当にすばらしい。石にしろ、屋根の反りを作っている柱にしろ平面、直線を組み合わせていって全体として曲線を生成しているので、技術的に微分・積分的な要素が含まれているのが素晴らしい。

さて、写真。ベタな写真になってしまったが、城の脚(石垣)の脚線美を意識しました。

IR1S0779.JPG
関係ないが天気が良かったので、羽の曲線美と空の色

IR1S0810.JPG
飛行機の羽と同じ構図

IR1S0839.JPG
熊本城天守閣

IR1S0880.JPG

IR1S0916.JPG

極めて綺麗な歌声 Libera

先日、NHK BSで「氷壁 | NHK 土曜ドラマ」というドラマの再放送があった。そこの主題歌として使われていた曲があまりに美しく、ドラマを極めて綺麗に盛り上げていた。今日のエントリーは、その曲を歌っているLiberaの紹介。

Liberaの紹介の前に、「氷壁」というドラマについてであるが、これは井上靖氏が1963年に書いた同名小説「氷壁 @ amazon.co.jp」の現代時勢に合わせたドラマである。この「氷壁」は、1955年に実際に起きた「ナイロンザイル切断事件」を元に作られた話であり、雪山の恐ろしさと、クライマーの熱さ、命についてとても考えさせられる。雪山に登るときに、2人のクライマーはザイルと呼ばれるヒモでお互いの体を結ぶそうである。どちらかが崖・クレバスなどに落ちたときに両方とも死ぬのを避けるために、上の者はザイルを切って下の者を見殺しにしなければならないという。しかし過去実際に起きた事実として、切った人もいれば、切れずに2人とも亡くなった事故も沢山あるそうだ。そういう話を聞くと雪山に魅せられた人は本当にすごいと思う。そこまでするものが雪山にあるんだろうなぁといろいろ考えてしまう。

さて、そんなとても引き込まれる「氷壁」を極めて綺麗な歌声で盛り上げていたのが、Liberaというイギリスの20人からなる少年合唱団が歌う”Faraway”である。最初女性の声かなと思っていたが、極めて綺麗な声を持つ少年によるものだった。あまりに綺麗な声すぎて心が洗われるような気分になる(笑)。ウィーン少年合唱団に近いものがあるが、Liberaは基本的にオリジナル曲であり、こういったドラマやCMなどの曲をいろいろ歌っているようだ。是非生で聞いてみたい。

視聴: Faraway (WMV) @ 東芝EMI公式サイト

視聴2: Faraway @ iTunes Store(30秒視聴可能)

Leica M8 (Digital M-System)

遂に,LeicaのMシステムがディジタルになりました.

Leica M8 (Digital) @ Leica-Camera

leicam8black.jpg

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Leica M8 – dpreview.com の記事

いやはや,遂に出てしまいました.M3で世界を魅了させてから50年.遂にディジタル化です.dpreviewの記事では,シャッター音(Leica M7 (cloth shutter) then Leica M8 (metal blade shutter) – MP3, 68 KB)も聞けますので,Leicaのシャッター音好きの方はいち早く確認することができます.伝統の横走り布シャッターからメタルの縦走りシャッターに切り替わりました.レンジファインダーですから,クイックターンミラーの下品な音はないのですが,ちょっと機械的,金属的な感じです(あたりまえか)

とにかく銀座のLeica Japanに置かれたら速攻で手にとってみてみたいです.1.3倍換算のAPS-Hですので,少し画角の感覚は変わりますが,RD-1ユーザの皆様に言わせるとすぐ慣れるとのこと.M8にNoctiluxなどで撮ってみたいです.ディジタルですからより周辺減光が厳しく雰囲気のある写真になるかもしれないですね.

いやはや,楽しみです.しかし2999ポンド(=66万円程度)なので,買うには気合いが要りますねぇ・・

ちなみに,私のLeica M6は,過去エントリーで紹介しています(ライカの魅力).

”新しく綺麗な”太陽系の惑星図

NASA(National Aeronautics & Space Administration)は、数多くの研究所、センターがある。その1つにNASA GSFC(Goddard Space Flight Center):ゴダードスペースフライトセンターというのがある。最初にロケットを作ったゴダード(その時にはNASAは存在していない)の功績を讃えて名付けられたセンターである。

GSFCのウェブに、毎日宇宙に関する写真を公開しているページがある。

NASA GSFC APOD(Astronomy Picture of the Day)である。

このAPODに、少し前ニュースで話題になった最新の太陽系の惑星図が載っていた。極めて綺麗な図であり、惑星の大きさが分かるので是非ご覧になってほしい。

planets_iau.jpg
Image coutesy of NASA GSFC APOD, IAU
*クリックするとAPODにリンクします。その中の図を更にクリックすると拡大した図を見ることができます。

仮に人類が木星、土星あたりで生息していたら、まだ大航海時代は終わっておらず、星を一周した人類などいないかもしれない。そういう意味で、人類レベルで星の環境を破壊できるくらいの大きさである地球がちょうど良いのかもしれない。もっとも”人類レベル”という考えかたが地球感覚であり、木星に生物がいたら、身長が100mくらいあるかもしれない。

こうやって綺麗に整列している惑星を見ると、よくもまあ美しい軌道を描いて回っているなあと感心するが、実はそうではない。ただこう偶然綺麗な軌道に”回っていると見なせる”時間に我々が生きているだけなのだ。あと数十億年たてば、この太陽系のバランスは崩れてしまう。この美しい隊列は、コマで言えばまだ回転が速くて軸が安定している状態である。宇宙の歴史から見れば安定なんてものは少なく、我々の時間など、どんな不安定なものでも安定だと見なせるほどの短い時間に生きている。

”おたま”に変わるもの

時々、”悩みないでしょ?”と失礼なことを聞かれることがある。宇宙のことばかり考えていると、さすがに小さなことで悩むことはないが、それなりに悩みはある。最近の悩みといえば、調理器具”おたま”である。

スープものが多い日本料理の中で、液体を含めた料理を掬う(すくう)という目的を満たすために”おたま”は一見最適なデザインだと思うし、機能的にも十分だと思っている。しかし、私は”おたま”が万能だとはとても思えない。

”おたま”の悩みというのは、大好きな豆腐のみそ汁において、豆腐をおたまではうまく掬えないというものである。みそ汁好きの人間なので、毎朝かならずみそ汁を作る。実家から野菜が大量に届いたのでカボチャなり、ジャガイモなりの具が入ることがあるが、豆腐好きとしては、必ず豆腐(絹)をみそ汁には入れたい。その豆腐の形を崩さずに”おたま”で掬うのはとても難しいという悩みである。

鍋を直径方向に切断をし、その断面を見ると当たり前だが”コ”の字を90度時計回りに回転した形状をしている。そこに半円の断面をしたお玉を使って柔らかい豆腐を掬うのは理にかなっていない。

一人暮らしでのみそ汁づくりでは、この悩みを更に助長させる。一人暮らしのみそ汁は、”だし汁の量が少ない”ことである。

鍋は普通のサイズ → 一人分の量は少ない → 汁(だし汁)の量が少ない(豆腐が全て浸かる程度) → だし汁の液面が極めて浅い → 豆腐が掬い難い

だし汁が浅いと更に豆腐をお玉で掬うことは難しい。もちろん鍋を傾けて液面を増大させるアプローチも悪くないが、直角の角に貯まる豆腐を円状のおたまで掬うという構図は変化していない。実際には、豆腐が浸かる程度のギリギリのだし汁量では、みそ汁が突然沸騰しやすく、みそが煮立ってしまいみその風味が失われてしまう。一人暮らしの場合、そのだし汁のほとんどを飲みきれず捨ててしまうため、だし汁量が煮立たないギリギリのレベルを責めるため、やはりだし汁は少なくなってしまう。

そこで、お玉ならぬ”おひら(お平)”みたいな豆腐をスマートに掬うことができる調理器具がないのだろうか?フライ返しでやれば済むことなのだが、できれば、掬う平板の先の円弧も、鍋の円周に沿った形状をしていれば完璧に豆腐を掬うことができる。こんな素敵な調理器具があれば教えてください。