学会発表の為に札幌に出張に行ってきた。新千歳空港から札幌方面に向かう電車で、隣に座っていた二人組のサラリーマン風の男性が話していた話が極めて興味深いものだった。
盗み聞きした内容(覚えているものの抜粋)
サラリーマンA(以下A。おそらくBの上司):最近宮下に会った?
サラリーマンB(以下B):何かまた問題おこしたんですか?
・・
A:あいつに何言ってもダメなのかな?
B:直接言っても聞かないんですよ。
・・
A:いやー今度、酒に誘って飲みながら宮下に話してみるよ。
A:飲んで話した方が良いと思う。
・・
B:宮下みたいな若手は会話ができないからダメですよ。
・・
A:地方に行ってもらうしかないかな。こうなったら。
A:本当にもう宮下は・・・。
以上のような会話が新千歳から札幌の約20分位の間延々と続いていた。少なくとも宮下という単語は数十回は飛んでいた。同じ名字の私としては妙に気になってしまい、上記のような断片トークが聞こえてきたが、宮下はどれだけダメな男なんだと疑問に思った。さしあたり今日あたり地方転勤の辞令でも出ているのだろうか。
さて、空いた時間に札幌時計台に行ってきた。天気が悪く写真を撮る気も起きなかったがカメラを持っていたのでテキトーに。(テキトーな写真は写真が小さい)
時計台は何度も来たことがあるが、中の資料館に入ったことがなかった。中の資料館では、時計台の歴史を学ぶ事ができる。歴史はご存じの方が多いと思うので、私が資料で初めて知った3つの事を紹介する。
・クラークさんは、有名だけどたった1年しか居なかった。
・時計台の現在の位置は昔と違う
・時計台の塗装は現在ので3代目で、昔は外観が青緑っぽい色の時もあった(その頃のほうが西洋っぽくおしゃれな感じがした)
などである。どうでも良い情報ばかりだ。
さて2階には、時計台を動かしている機械時計を作った会社の、別モデルの時計機械が置いてあった。
重りの重力によって回ろうとする歯車を、振り子の等時性を用いてギアで少しずつ進めるという仕組みの様だ。とにかく美しい。この原理は時計台の機械時計と同じ方式らしく、どのように時計が進むのかよく分かった。今は100%コンピューターを搭載して、しかも圧倒的に高精度な時計が作れるわけだが、重力と振り子の等時性だけを用いて動く機械時計は本当に美しい。機械系出身としては、最近マイコンばかり使ってしまう自分の物作りに背筋を伸ばされる思いだった。マイコンによる時計はエンジニアなら誰でも作れるけど、機械式時計は天才の物作りだなぁと思った。