2016/12/07:追記:記事下部に赤字で、RAW現像ソフトにより解像度が低下する事に関して追記しました。
******* 以下、本記事 **********
Sony α6500(ILCE-6500)の撮影テストをパシャパシャ行いました。ウリである4K動画などはまだテストしておらず、あくまで写真(スティル)のみ。
今までメインで使っていたCanon EOS M3との比較も含め、いろいろな被写体・条件下で撮影しました。
Eマウントレンズは、Sony SEL1018 (E 10-18mm F4)しかないので、その他はSigma MC-11のマウントアダプターを介してCanon EFレンズを試しています。
全ての写真はクリックすると元サイズ(JPEG)画像にリンクしています。EXIFも残しておりますので、参考になりましたら。
使用レンズは、主に
・Sony SEL1018
・Canon EF 35mm F1.4L USM(初代)
・Canon EF 50mm F1.4 USM
・Canon EF 85mm F1.8 USM
・Canon EF 100mm F2.8 Macro USM
・Canon EF 70-200mm F2.8L IS USM( II型ではない )
・Canon EF 24-70 F2.8L USM(初代) : 写真を掲載していないがMC-11経由のAFは良好
全てRAW撮影で、現像ソフトはα6500の場合は、Capture One for Sony (v10)、EOS M3の場合は、Canon DPP4。現像処理後、Photoshop CC(2017)に転送し処理しています(主にレベル補正・彩度調整・画像解像度(2048px縮小))
Sony α6500 + MC-11 + EF70-200mm F2.8L IS USM : F2.8, ISO400, f=200mm
Sony α6500 + MC-11 + EF70-200mm F2.8L IS USM : F2.8, ISO400, f=200mm
Sony α6500 + MC-11 + EF70-200mm F2.8L IS USM : F2.8, ISO100, f=200mm
Sony α6500 + MC-11 + EF85mm F1.8 IS USM : F1.8, ISO100, f=85mm
Sony α6500 + MC-11 + EF85mm F1.8 IS USM + ND(1/400) : F2.8, ISO100, f=85mm, 30sec
Sony α6500 + MC-11 + EF70-200mm F2.8L IS USM + ND(1/400) : F5, ISO100, f=200mm, 30sec
Sony α6500 + MC-11 + EF85mm F1.8 IS USM + ND(1/400) : F5, ISO100, f=85mm, 64sec
Sony α6500 + MC-11 + EF35mm F1.4L USM : F9, ISO100, f=35mm, 1.3sec
Sony α6500 + SEL1018 : F5, ISO800, f=10mm, 1/20sec
Sony α6500 + MC-11 + EF50mm F1.4 USM : F2.2, ISO400, f=50mm, 1/125sec
Sony α6500 + SEL1018 : F5, ISO500, f=18mm, 1/40sec
Sony α6500 + MC-11 + EF100mm F2.8 Macro USM w/ スピードライト: F7.1, ISO100, f=100mm(Macro), 1/60sec
Caonn EOS M3 + EF100 F2.8L Macro USM w/ スピードライト: RAW (DPP4 + DLO) : F7.1, ISO100, f=100mm(Macro), 1/60sec
Sony α6500 + MC-11 + EF50mm F1.4 USM w/ スピードライト: F5, ISO100, f=50mm, 1/60sec
Sony α6500 + MC-11 + EF100mm F2.8 Macro USM w/ スピードライト: F6.3, ISO100, f=100mm(Macro), 1.3sec
Sony α6500 + MC-11 + EF100mm F2.8 Macro USM: F4.5, ISO100, f=100mm(Macro), 1/3sec
Sony α6500 + MC-11 + EF100mm F2.8 Macro USM: F4.5, ISO100, f=100mm(Macro), 0.63sec
Sony α6500 + MC-11 + EF100mm F2.8 Macro USM: F8, ISO100, f=100mm(Macro), 4sec
Sony α6500 + MC-11 + EF85mm F1.8 IS USM : F1.8, ISO100, f=85mm, 1/40sec
Sony α6500 + MC-11 + EF85mm F1.8 IS USM w/ スピードライト: F6.3, ISO100, f=85mm, 1/60sec
Sony α6500 + MC-11 + EF50mm F1.4 USM: F5.6, ISO100, f=50mm, 1/2sec
Sony α6500 + MC-11 + EF50mm F1.4 USM w/ スピードライト: F3.2, ISO100, f=50mm, 1/60sec
Sony α6500 + SEL1018 : F8, ISO100, 20sec (IDC現像)
Canon EOS M3 + EF-M 11-22mm : F7.1, ISO100, f=11mm
********* 現時点での感想 *************
1) MC-11を介したEFレンズの合焦速度は良好です。少なくともEOS M3では体験したことない速度で合焦します。α7R時代にマウントアダプターを使ってEFレンズを使っていました(参考 Youtube 動画: https://www.youtube.com/watch?v=WY3hWmIlA3g)があの頃とは別次元の速度です。α7Rの頃は遅くて話しになりませんでしたが、もう十分に実用レベルで(持ってはおりませんが)EOS M5よりも速いと思います。この辺りはSonyのミラーレスにおけるAF技術の底力ですね。一方で、EF70-200mmなど途中でAFが効かなくなる事が2~3回ありました。その場合は、レンズをマウントから外すなりα6500の電源を入れ直すなりで復帰しましたが、そもそもMC-11は、Canon EFレンズは公式にサポートしておりませんので、こういうことがあったことを記載しておきます(あくまで自己責任で)
2) AFの食いつきの速さと、バッファメモリの多量搭載により撮影は極めて快適です。もう指での連写なら全く待つこと無くずっと連写できます。EOS M3などでは1枚1枚がそもそも待たされますし、連写は数枚でメモリカード記録で待たされましたが、こういった面での6500のレスポンスの良さは本当に気持ちが良いですね。バシャバシャ撮れるとはこういうことです。素晴らしい。
3) MC-11経由のEFレンズの画質に関しては、上記の下手くそな写真をご覧になって判断ください。私の中では、EOS M3と遜色なく、画質面では実用レベルだなと考えております。一方で、Canon DPPのDLO(ディジタルレンズオプティマイザ)が掛けられないのは痛手です。EOS MはDLOがあったことで、システム全体のフローを通して高画質をキープしておりました。これが使えないのは残念ですが、無料でつかえるCapture One for Sonyのレンズ補正データは使えます(下の画像を参照)。Canonの主なレンズは殆ど登録されていますので、DLO程効果はありませんが、ヴィネット(周辺減光)補正程度は改善できます。
4) Capture One for Sonyが結構使いやすくて、α6500の後処理フローとしてCapture One -> Photoshop CCの連携でやっていけそうです。DPP4に比べて、Photoshopへの転送が速いので作業が捗ります。(DPP4の転送は遅すぎる)。またfor Sonyというだけあり、SEL1018は自動でレンズを認識してレンズ補正が掛かります。
5) 若洲のゲートブリッジの超広角対決でいろいろな条件で撮影比較しました(α6500 + SEL1018 VS EOS M3 EF-M 11-22mm)。とにかく感じたのは、流石後発レンズだけあり、EF-M 11-22mmの性能は(分かっていたけど)高画質です。EOS Mシリーズ + EF-M 11-22mm + DPP(DLO補正)は小型・軽量・安価・高画質で女性も含め鉄板旅カメラとして良いと再認識しました。本当に良いレンズです。さて、Sony SEL1018は、まだまだ特性を掴めていませんが、若干色収差が多いのとシャープネスに甘さがあります。一方で上で貼ったように2048px程度に縮小すれば問題ないレベルですし、そもそも35mm換算でf=15mm程度の超広角はとても強烈です(EOS Mの場合は11mm側での換算で18mm)。広角側での3mmは実に大きく、パースの効いた写真が撮れそうです。SEL1018では、F5, F5.6位でシャープさのピークを迎えるようで、風景だとF8くらいまで絞りたくなりますが、気をつけたいところです。あと気が付いたところとして、SEL1018の10mm側でマニュアルフォーカスは、拡大しても「あわせられません」でした。ピントの山が掴めず断念しました。
2016/12/07追記:その後の調査で、現時点でCapture One for SonyでRAW現像すると、SEL1018の解像度が極めて甘くなるのがわかりました。別記事を参照ください →
参考)Capture One for Sony (v10)のCanonレンズ補正・レンズリスト