今日も早速子犬の撮影。両親の話によると日々成長が著しく、1日経つだけで目があいたり、鳴いたり、変化していくとのこと。それはバッチリ映像に残さなければならない。
今回の帰省では、子犬を撮影するため、広角、望遠、マクロとほとんど全てのレンズを持ってきた。このかわいい子犬たちを見ると、重い機材を持ってきて良かった。ハイヴィジョン映像でも撮影しているので、上京後、ウェブなどにアップしたいと考えてる。やはり写真も良いが、動く映像もとてもかわいいのでお楽しみに。
月: 2006年12月
携帯GPS実験(FOMA 903i, KDDI au)
*追記:2007年8月22日
2007年8月22日に関連エントリーを掲載
Google Maps for Mobile (Googleマップモバイル)とKMLによるGPS連動 | FOMA 903i以降
以下より本文
総務省は、2007年以降の携帯電話に原則GPS機能(発信者位置特定機能)を備えるということを提案している(参考:「携帯電話からの緊急通報における発信者位置情報通知機能に係る技術的条件」についての報告書案に対する意見の募集@総務省」)。GPS搭載携帯はKDDI auが数年前から行って(KDDI au: EZweb > ナビ)おり、決して珍しいものではないが、FOMAの最新機種903iシリーズはNTT Docomoとしては初めてのGPS搭載シリーズとして発売されている。今回GPSで遊んでみようと思いSH903iを購入し、いろいろ実験してみることにした。
GPS(Global Positioning System)は、米国がもともと軍事目的で打ち上げた3次元位置決定用衛星群システムである。GPS衛星は、現在約30個程度稼働しており、地球上のあらゆる地点、時間において、最低4つは必ず見えるように配置されている。GPSにより位置を決定するためには、最低4つのGPS衛星から電波を受信しなければならない。GPS衛星から観測者に位置を決定する方法については、長くなるので省略する(参考:居場所がわかる測位とは?@JAXA)
さて、SH903iにGPS受信機が搭載されているため、ちょっとプログラムを組んで位置計測実験をしてみた。大学時代、何千万円もするGPS受信機を使ってGPS実験を行ったが、今や携帯で位置決定ができる時代である。
FOMAのiアプリは、Java(J2ME, CLDC)の1プロファイルであるDoJaと呼ばれるAPI群を使って開発することができる(参考:作ろうiモードコンテンツ:iアプリ | サービス・機能 | NTTドコモ)。SH903iを買う前にDoJaの仕様を確認し、プログラムを作りSH903iの到着を待った(注文して買ったため)。早速iアプリによるGPS取得に失敗した。私の確認が甘かったのだが、GPS受信をするAPIは、トラステッドアプリ(iアプリDX)でないと動作することができなかった。つまり個人の開発プログラムではGPSを扱えず、DOCOMOのiメニューに登録されている公式iアプリじゃないと使えないというのだ。位置情報は確かに個人情報としては極めて危ない情報であるが、この機能を楽しみに機種変したので大変悲しい・・。どうやら、KDDI AUのBREWベースのアプリも同様に公式アプリじゃないと利用できないらしく、同様に自由にプログラムを作ることはできないようだった。そう思っていた矢先、HTTP(GET/POST)アクセスに位置情報(パラメータ)を加えてリダイレクトしてくれる機能をFOMAもAUもSOFTBANKも公開していることがわかった。
作ろうiモードコンテンツ:GPS機能への対応について | NTTドコモ
KDDI au: 技術情報 > 簡易位置情報
ソフトバンク > ウェブ技術情報/位置情報について
(softbankは持っていないので試していない。softbankのGPS搭載携帯を持っている人は連絡してください。1時間ファミレスなどでお茶しましょう。その間に開発します)
iアプリでサクサク動くプログラムにしたかったが、使えないよりマシということでその方法でサーバーサイドプログラムを開発し、実験することにした。せっかく位置情報がわかるのであるから、Google Mapsの地図を切り出し連動するシステムを作ってみた。KDDI AUの携帯(PENCK)も持っているため、FOMA, AUの両GPS携帯用システムをつくり両者の比較実験を行うことにした。
https://www.spacewalker.jp/iss/gpstest.html
(GPS機能搭載携帯電話(903iシリーズ、AUの携帯)でアクセスしてください)
*1: FOMA 903i用、KDDI AU(GPS搭載機)用が公開されています。
*2: SOFTBANKのGPS携帯を持っている人は連絡してください。SOFTBANK用も作りたいので、ご協力おねがいします。
条件が良ければ10m程度で位置決めが行われている。今回のHTTP(GET/POST)アクセスのリダイレクト位置決定方式は、一度ウェブアクセスが発生するため、仮にGPS衛星は見えていても、圏外では位置測定ができない。そのため、GPSの位置決定実験では、GPS衛星の状態だけではなく、圏外・電波状況による障害もありうる。
実験1:六本木ヒルズ周辺での位置決定実験
FOMA 903i、AU Penck, Sony GPS-CS1Kによる3種のGPSおよび、ディジタル一眼レフを持って六本木ヒルズの周りを歩き、各所で測定することにした。実験日時は、12/24 午後9時。日付、場所、時間的にもっとも人類のエントロピーが高い時に実験を行ったため、非常に混んでいた。
この実験の意図は、この時間・場所にGPS実験を行うという社会への挑戦ではなく、ヒルズ周辺のような混み合った環境での精度良い位置決めにより、位置情報とのマッシュアップが良好に行えるかの試験である。
クリックするとGoogle Maps上に表示します。
(重いので、ココにGoogle Mapsを引っ張らず画像にしました)
思いの外、この時間にGPS実験を行っている人は居ないような感じであった。たまたまだったのか、少なくとも一人も見かけなかった。
さて、実験結果であるが、高い建物による遮蔽と、マルチパスによる精度の劣化からか、多少ずれている点が多いが、それでも十分の精度は出ていると思う。ヒルズの周りを1週回ったのだが、両機種とも追従できていると思う。SonyのGPSとディジタル一眼レフによる各所の映像を交えてマッシュアップする予定であったが面倒なので省略する。この程度の精度が出ていれば、最寄りの空いているお店など、位置情報を使ったリアルタイムシステムも十分現実的といえる。2007年はこういったサービスがより増えてくるであろう。
実験2:高速移動中による位置計測実験(東京→上田(長野新幹線))
正月に長野県上田市の実家に帰省している。長野新幹線の車内(窓際、進行方向右側)の窓縁にGPS携帯を置き、約5分間隔で位置情報を取得した。この実験の意図は、新幹線という高速移動中における測定精度の確認である。FOMA SH903iとKDDI auの2機種で比較実験も行った。
また右側の窓際に座っていたため、左側は社内の屋根に覆われ、厳密には右半面方向しかGPS衛星を受信できない点を確認しておく。
クリックするとGoogle Maps上に表示します。
(重いので、ココにGoogle Mapsを引っ張らず画像にしました)
*1:赤いライン:FOMA SH903i
*2:青いライン:KDDI au penck
・長野新幹線の速度プロファイルが見つからなかったため体感速度であるが、大宮を超えたあたりが長野新幹線としては最も速度がでている気がしている。この間を積極的に計測したが、全く問題なく計測できた(精度50m以下)
・”正”の字で観測成功・失敗をとり続けていたが最後の方に面倒になり中止。少なくとも95%以上は精度良く測定できたことを記しておく。
マップ上の軌跡および、測定した感想から、高速移動中であっても全く問題なく測定できることがわかった。GPS衛星のドップラーシフトは、時速200キロ少しの新幹線程度ではほとんど変化はないし予想通りの結果ではあるが、先述の様に一度ネットに接続があるGPS受信方式であるため、受信失敗が電波圏外による影響である可能性もある。GPSの取得よりも、あれだけ高速移動で携帯電話のアンテナ局をシームレスに切り替えていける技術のほうがよっぽど難しい気がする。とにかく、GPS位置決定に関しては高速移動中でも全く問題ない。飛行機で試したいが、携帯電話の電源が入れられないので難しいだろう。
子犬写真(その1)
実家に到着。待ちこがれた子犬たちと初対面。どこの犬よりもかわいい(←親ばか)。
帰省している4,5日間、写真とハイヴィジョン映像で撮りまくる予定である。
ラブラドールで4匹。メスの黒が2匹。メスの茶色が1匹。オスの白が1匹。
やっと目が開き始めたころで、獣医さんによるとまだ見えてはいないらしい。
写真の第1弾。
ララ(母親)
ETS-VIII (きく8号)の世界最大アンテナが開きました!!
先日打ち上げられた日本の宇宙機関JAXAと宇宙メーカーが開発したETS-VIII (きく8号)の世界最大アンテナが開きました!!
関連記事: 技術試験衛星VIII型「きく8号」の大型展開アンテナの展開結果について
ETS-VIIIに関しては、先日のブログ(日本のロケットと人工衛星が打ち上がります)をご覧ください。
12/18にJAXA H2-AロケットによってETS-VIIIは地上から282kmの高さに打上げられました。地球の半径は約6400kmですから、宇宙といっても地球のヘリをスレスレに回っていることになります。我々の作った人工衛星も高度800kmを回っており、100 – 1000km程度の高度で回っている人工衛星を低軌道衛星と呼びます。今まで約10000の衛星が打ち上げられていますが、そのほとんどが低軌道衛星です。低軌道衛星は、高度によって速度が違うのですが、大方秒速8km ( = 時速28000km)程度のモーレツな速度で地球を回っています。
低軌道衛星に対して、静止衛星(静止軌道衛星)というのがありまして、地上から約36000kmというとても高い軌道の衛星がいます。静止衛星は気象衛星ひまわりなどが有名でしょうか?その名の通り、常に日本上空に居て日本の気象を撮影しています。そのことから静止衛星と名付けられているのですが、実際に”静止”しているわけではなくて、地球の自転と同じ速度でまわっているため、常に日本上空にいます。今回のETS-VIIIも静止軌道に乗っています。実は12/18に低軌道に打ち上げられたあと、ETS-VIIIは4回キックして低軌道282kmから静止軌道36000kmまで自ら蹴りあがりました。キックといっても足が付いているわけではなくて、モーレツな噴射をしてその推進力で高度を上げていくのですが、業界的に”キック”なり”蹴る”っていう表現を使います。ETS-VIIIおよび地上管制、関係者さんたちは、クリスマス返上でこの4回のキックを行い、静止軌道に乗った後今回の2枚のアンテナ展開に成功しました。
前回のブログにも書いたように、ETS-VIIIは最先端の宇宙通信実験を行います。地震などの災害時、地上の通信網は断裂する可能性があります。その際に、宇宙通信を使って被害の及んでいない地域との連絡をするなどの実験を予定しています。低軌道衛星だと、常に日本上空に居るかわからないので、ETS-VIIIは静止軌道まで上がりました。
今回のロケットおよびETS-VIIIの目的は、”これから”行う通信実験によって新しい技術試験を行い、我々の将来の生活に役立てることです。ロケットの打上、軌道高度を上げるキック、アンテナ展開などは極めて難しい技術で、その成功もとても喜ばしいですが、これからが本当の実験なので注目していきたいと思っています。
恵比寿ガーデンプレース バカラ イルミネーション
何年前かに終わったかと思っていた恵比寿ガーデンプレースのバカラのイルミネーションが復活していた。ちゃんと名前がついていて、”Baccarat Eternal Lights 2006“というらしい。フランスのクリスタルブランドバカラ(Baccarat)の巨大なシャンデリアが中央に輝き、元々綺麗なガーデンプレースを更に豪華に演出している。
バカラのシャンデリアは確かに素晴らしい。しかし周りの人の声も含めて問題がある。写真にも写っているように、シャンデリアに近づけないように、直方体のガラスで囲っており、そのガラスを支える柱(横に渡している柱)が邪魔でシャンデリア全体を綺麗に写すことができない。なぜそんな横渡しの柱構成になってしまったか決定できる証拠写真がある。
問題の横渡し柱
証拠写真
これを見て気がつく人も多い(?)だろう。そう、このガラスを支えている柱は、アルファーフレームシステムである。この写真や実際に大きさを見てきたところ柱の幅は約8cm、つまり、M8シリーズ(アルファーフレームシステム)である。このシリーズの一番ベーシックタイプで大きいものは、AFS-8080-8という型番らしく、長さが15mm ~ 3000mmと書いてある。つまり3m以上長い柱が無いのである。そのため、高さで10mを超える美しいバカラが、3mの長さの柱で結合されているため分断されてしまう。その3m毎に横渡しの柱があるという構造である。確かに横渡しの柱がある構成の方が剛性は高いが、芸術性を考えると他の部材なり特注なりで一枚ガラスでバカラが見えるように工夫してほしい。何ともそれができなかったのが残念である。
たぶん聞いたことがあるベタなピアノ曲
クラシック好きの私からすると美しいクラシックのピアノ曲というのは数えられないほど多い。しかし、一般の方が気軽に聞ける現代のピアノ曲にも素敵なのはたくさんある。今回は、その中でも”ベタ”な曲を紹介したい。みなさん一度は聞いたことがある曲ばかりではないだろうか?
1.坂本龍一 Merry Christmas Mr.Lawrence (映画「戦場のメリークリスマス」テーマ」
さすがに誰もが聞いたことがあるかと思いますが、世界的に愛されている曲です。もともと映画のテーマソングでしたが、坂本さんのコンサートなどに行くと、すごく盛り上がり坂本さんの代表曲の一曲といった感じですね。いろいろなヴァージョンがあり、ピアノソロと、このムービーのようなチェロ・ヴァイオリンが絡むのもあります。
ピアノソロヴァージョンなら:アルバム[Coda]
チェロ・ヴァイオリンなら:アルバム[1996]
あたりがお勧めでしょうか。楽譜は簡単に手に入ります。簡単な曲なのでピアノがはじめての方でもがんばれば習得できるのではないでしょうか?
iTunesストアーでは、多くの方がカヴァーして演奏しているようです。坂本さんご本人のものは公開されていないようです。
Merry Christmas Mr.Lawrence 近藤嘉宏
2.George Winston (ジョージ・ウィンストン) Longing / Love (あこがれ・愛)
素人さんの演奏@youtubeです。iTunesにはありませんでしたので曲を伝えるという意味で、この演奏を紹介しました。この曲は、日テレ系のプラス1で10年くらい前に使われていたのではないかと思います。ジョージ・ウィンストンさんという方の曲で、他にも綺麗な曲を書かれていますね。彼の所属するウィンダムヒルレコードはこういうイージーリスニングの作曲家が揃っているレーベルで素敵な曲が多いです。
さらに調べてみたらご本人のホームページがありました。そこでLonging / Loveも視聴できるようですが、何せ時代遅れのReal playerのため、再生できない方も多いかもしれません。 : George Winston AUTUMN 20th Anniversary Edition
日本では、普通にアマゾンで購入できます。AUTUMN: WINDHAM HILL 20TH ANNIVERSARY EDITION [Enhanced] [from US]
楽譜はかなり入手が困難かと思います。と思ったら、この20周年記念CDには、どうやら楽譜が付いているようです。昔はヤフオクで2万くらいで転売されていたのを見たことがありますが・・・。このLonging / Loveが入っているアルバムでは、1番のColors Danceという曲もお勧めです。これは日曜日のニュースプラスワンの今週の動きで使われていた気がします(10年くらい前)
3.(超ベタ)ドラマ「ロングバケーション」でキムタクが弾いた曲 Minami, セナのピアノなど
Youtubeでも公開されていましたが、あまりにプライベートなピアノ発表会映像といった感じなので避けました。一方でItunes Music Storeに作曲家CAGNETご本人が登録されていますので、視聴などはそちらを参照ください。
Minami @ iTunes Music Store “CAGNET – Best of Cagnet World –
セナのピアノ@ iTunes Music Store “CAGNET – Best of Cagnet World –
あまりにベタで紹介するのも気が引けますが・・。楽譜もそこら中で売っています。セナのピアノの方は弾くのも簡単です。
4.久石譲さん
もう紹介する必要もないですが、宮崎駿監督の映画、北野武監督、伊右衛門、イチカミ、NHKの人体、長野パラリンピックなど有名な曲は多いですね。映画とともにお好きな方も多いのではないでしょうか?youtubeにもピアノ発表会と思われる映像がたくさん公開されています。ほとんどが耳にした曲が多いかと思うので、(たぶん)テーマソングなどには使われていないお勧め曲を紹介しますと、”The Wind of Life”とか、”Resphoina”とか綺麗な曲です。
ホームページが素敵なので、是非ごらんください。(音が出ます)
5.その他
クラシックではない現代ピアノ曲といっても死ぬほどあるので紹介しきれませんが、ベタな曲ですぐ思い浮かぶ名前だけ紹介しておきます。
・マイケル・ナイマン ピアノレッスン
・アンドレ・ギャニオン めぐり逢い
・日本のドラマ(『東京ラヴストーリー』、、『ひとつ屋根の下』、『愛という名のもとに』)などで使われている日向敏文さん(曲が公式サイトで試聴できます)
かなり主観が入っていますが、このあたりがイージーリスニングと呼ばれ、良く耳にする曲ではないでしょうか。聞いたことあったけど曲名知らなかったなど少しでお役に立てば幸いです。ピアノの曲が好きになったら、是非ショパンをはじめとするクラシックの世界にどっぷり入ってきてください。
子犬が生まれました(^^)
実家のラブラドール(Lala : ララ)が子どもを生みました!
まだ実家に帰られず正月までお預けですが、両親が写真を送ってくれました。
とりあえず4匹元気に育っているようなので、実家に帰ったときに写真を撮りまくってきます。いやはや楽しみです!
Brahms Symphonie Nr.1 – Karl Münch, Orchester Paris
6月にテレビを買って以来、割とテレビっ子(完全に死語であるが・・)である。基本的に、BS-iの世界遺産と、BS日テレのトラベリクスを主に見ているが、最近は”のだめカンタービレ”というドラマを見ている。クラシックが死ぬほど好きな私にとって、このドラマによってクラシック人口が増えるのはとても嬉しい。”のだめカンタービレ”では、クラシック沼にハマる代表格とも言える、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番や、ブラームスの交響曲第1番を使い何とも上手い戦略である。初めて聞いた方はどういう印象を持たれるかわからないが、クラシック好きからすれば、この2曲はまず外せない”初歩”の曲であり、もちろん今聞いても全身ビリビリ金縛りである。特にブラームス1番の4楽章は、ホルンによる美しい旋律の部分があり聞いた者を必ず酔わせる。この部分は、ロベルトシューマンの奥さん(クララ・シューマン)への愛を表しているとされて、クララへの誕生日の手紙に、”Hoch auf’m Berg, tief im Tal, grüß ich dich viel tausendmal”(「高い山や、深い谷から、あなたに何千回も挨拶しよう」)という歌詞がついているそうである(参考:交響曲第1番 (ブラームス) – Wikipedia)
ただ、残念なのはやはり学生が演奏(?)しているという設定からか、ブラームスの交響曲第1番は弦の厚みなどちょっとモノ足りず、身構えて聞いている私としては何とも内なる感情を放出できないまま演奏が終わってしまった。しかも第一ヴァイオリン役の師匠であり世界的なヴァイオリニストという役者(外人)は、そのイマイチな演奏後ブラボーとかいっていたからやはりドラマである。もしブラームスの第1番に全身ビリビリきていしまった方がいたらオススメの演奏があるので紹介する。ただ、クラシック好きの連中の”オススメ”ほどうざいものはない。かなり主観的、偏見的、独断的が多く(笑)、ブラ1を聞きたいけど、何でもいいやという位のセンスであればいかがですか?的な弱気なオススメとしておく(内心は100%絶対オススメだが)
オススメする演奏は、ドイツに生まれフランスで育った指揮者シャルル・ミュンシュ – Charles Munch, Karl Münch)が、1968年にパリ管弦楽団で演奏したブラームス第1番である。
ブラームス:交響曲第1番 ミュンシュ(シャルル) (指揮, アーティスト), パリ管弦楽団 (演奏)
最強である。最高である。仕事をしながら聞き始めてみても第4楽章のころには、明らかに手元はストップしており、その最高・最上の演奏に全ての神経が奪われる。私は高校の時にこの演奏に出会い、最初に思った感想が、”この曲・この演奏を聴かずに死んでいく人は不幸だ”と(笑)。完全に主観的な表現ではあるが、実はこのミュンシュ、パリ管の演奏は評論家の中でも評価は極めて高く、宮下の戯言だけではおさまらない素晴らしい演奏である。逆にいうとクラシックマニアに言わせると”ベタ”だねとさくっと言われる演奏である(笑
のだめをきっかけにブラームスに目覚めてしまった人は、ミュンシュ、パリ管の演奏を聴いてどっぷりハマッてくだされ。
P.S. 他にオススメのブラ1ありましたら是非教えてください。かなりの演奏を聴いていますが、まだまだ素晴らしい演奏はあるはずです!
日本のロケットと人工衛星が打ち上がります(12/16 15:32)→延期
*12.16 11:42 追記
天候不良のため、打ち上げが12/18に延期になりました。
2006年12月16日(土) 15:32頃、日本のロケットH-IIAおよび、それに搭載された人工衛星”きく8号 : ETS-VIII”が種子島宇宙センターより打ち上がります。
日本の報道では、”ロケット打ち上げ”という報道が多いのですが、ロケットは人工衛星を宇宙(軌道上)まで運ぶ乗り物でして、本来の目的はロケットの先に搭載されている人工衛星が無事宇宙で切り離され、その人工衛星のミッションを遂行することが目的です。よって是非、ロケット打上の成功および、人工衛星のミッション遂行(長期間かかりますが・・)を含めて、注目いただければと思います。
さて、今回の人工衛星は、技術試験衛星8号(きく8号)と呼ばれており、その名のとおり最先端の技術を試験・実証するための衛星です。今回は、宇宙で19m x 17mの超大型アンテナを展開し、専用の携帯端末を使って地上との高度な通信技術の実証などを行います。これだけですとちょっとわかりにくく、我々の日常生活にどう関わってくるか不透明ですね。
たとえば、元日アケオメメールや、隅田川の花火大会会場など、携帯電話が通じなくなった経験などはありませんか?地上の携帯電話用アンテナ設備は、通話数に限界があり、また仮に電線が切れた、停電になったなどの現象が発生した場合、携帯電話などは使えなくなってしまいます。仮に大災害が起こった場合、電力線などの破断は十分に可能性があり、災害時の緊急連絡などの手段が失われてしまいます。今回のきく8号も含め、人工衛星は宇宙にあり、太陽光の発電で動作しているため、地震、災害、津波など全く影響を受けません。地上とは独立したインフラとして利用することが可能です。今回、皆様の携帯電話を利用することはできませんが、専用の携帯端末を使って、きく8号経由で対策本部などと災害状況を連絡するなどの通信実験を行う予定です。携帯端末自体は、バッテリーなどで地上の断裂した電力とは独立しています。
今回きく8号は静止軌道と呼ばれる常に日本上空36500キロにいるため、日本をはじめ日本に経度的に近いアジア諸国は全て通信可能です(技術的に・・。政治的にはいろいろありますが)。この通信実験で良い成果が得られたら、アジア諸国でいろいろ実験などを行ってみると楽しいかもしれませんね>JAXAの皆様。
その他、きく8号は多くの最先端通信技術試験を行い、皆様の生活に役立つ技術を確立するため12月16日種子島から宇宙に旅立ちます。
学生時代いろいろお世話になりました宇宙工学の研究者である「権三郎」(←ハンドルネームです)さんのごんざぶログで、日本各地のH-IIAの見える方向が計算されています。(H-IIA 11号機の見えかた予測だぞぅ@ごんざぶログ)。その計算結果によると、東京でも仰角的に15度程度まで上がる予想で、もしかしたら見える可能性があります。前回の打上では、大阪あたりまでは見えたようですね。東京は少し遠いのと、午後3時半というまだ日が落ちていない状態なので、ロケットの軌跡の光が日中の明るさに勝てるかが微妙なところです。私はとりあえず東京タワーの特別展望台に上って、超望遠レンズとハイヴィジョンカメラで待ちかまえる予定です。九州地方はたぶん見えますので、九州地方の方はご覧ください。私見ではありますが、地上でなんだかんだ作業をしているときに、宇宙に上がっていくロケットを見るみたいなシチュエーション(まだ体験したことはありませんが)がとても好きです。映画の「ガタカ」的というか、「王立宇宙軍」的とでもいうのでしょうか。そういう意味で、東京タワーからH-IIAが見えれば嬉しいなと思っています。
お金は確かに掛かっていますが、少ない宇宙工学関係者が日夜徹夜続きでしかも数年に掛かって開発してきた日本の最先端技術の結晶ですので、是非ご注目ください。
参考サイト:特設サイト きく8号/H-IIA11号機打ち上げへ! | JAXA
また、なぜ人工衛星は地球のまわりを回っていられるのか?など疑問をお持ちの方は昔書いた私の記事(人工衛星の仕組み)をご覧ください。
一般人向け、新しいカメラの予見と”短い動画”の提案
今日のエントリーは、一眼レフカメラ、ハイヴィジョンカメラなどの最新のカメラ道具の技術的な観点と、いろいろな写真を見て感じたことから、この1,2年後に発表されるであろう、”一般人”向けの新しい”領域”のカメラを予見する。私が書かなくても当然開発は始まっているだろうが、一応紹介しておく。
新しい領域のカメラとは、下のCの領域である。
(A領域)高精細静止画:ディジタル一眼レフカメラ
(B領域)中程度静止画+中途半端な動画:コンパクトディジタルカメラ
(C領域)静止画+ハイヴィジョン短時間動画:”新しいカメラ”
(D領域)ハイヴィジョン動画+中程度静止画:ハイヴィジョンビデオカメラ
私のようなカメラ好き、高画質好きは、Aの高精細静止画を撮れる一眼レフカメラおよび、Dのハイヴィジョンビデオカメラを持っていれば、静止画、動画ともに問題なく記録することができる。しかし一般の人が家族の旅行、ピクニック、普段の生活を撮る際に、この2台を気軽に持ち出せるだろうか?
この動画機能と静止画機能の共有は昔から要求とマーケティングが働いており、
(B)コンパクトディジカメにSD(非ハイヴィジョン)クオリティの数十秒の動画機能
(D)ビデオカメラに、メモリーカードを指して画質がイマイチな静止画機能
このように、静止画、動画ともにそれぞれ不足機能を補おうと発展してきている。ちなみに、一眼レフは、クイックリターンミラーが搭載されている限り動画撮影はできない。EOS-1RSで付けたペリクルミラーや動画専用のイメージセンサーを搭載しない限り、今の一眼レフの仕組みでは難しいであろう。そういう意味で、一眼レフという領域は今後も高精細、超高解像度の静止画という領域を進み続けると思われる。
さて、話を戻そう。(B)のコンパクトディジカメの動画機能は、今後一般的になるハイヴィジョンクオリティには程遠く、やはりおまけの動画機能である。一方(D)のビデオカメラの静止画機能であるが、私の持っているCanon HV10の静止画など普通の写真レベルでは問題ないクオリティを持っているが、そもそもいつもビデオカメラを持ち歩くというのは難しい気がする。
そこで(C)領域の提案である。提案もなにも技術的に順当な進歩と言えばそれまでであるのだが、コンパクトディジカメにハイヴィジョン動画撮影を短時間できる機能のカメラができれば、一般の人は静止画、動画を1台で事足りるのではないかという提案である。
現在、多くの方がコンパクトディジカメを持っている。カメラ店に行っても、各社、各種非常に多様な製品が揃っており選ぶのも難しい。一般の人の選択基準はやはり画素というのが未だにあり、1000万画素を超えるコンパクトディジカメも珍しくなくなってきた。ここで、ハイヴィジョン映像の画素数を考えてみる。今のところフルスペックハイヴィジョンと呼ばれる解像度は1920 x 1080 = 約200万画素である。現在のコンパクトディジカメでは200万画素を裕に超えており、ハイヴィジョンの解像度だけならクリアできる。つまりコンパクトディジカメで静止画は800万画素くらい、動画機能はそのうち200万画素を使ってハイヴィジョン動画撮影(短時間)ができるカメラが一般の人にはとても使いやすく、そしてまもなく発表されるであろうというのが、今回のエントリーの”新しいカメラの予見”という部分である。
上にも述べたようにこの新しいカメラは、まだ発売されていないとはいえ、明らかにコンパクトディジカメの技術的な延長にあるように見え、いちいち”C領域”という必要もない気がする。しかしあえてこの領域に置いたのは、”短い動画”という映像表現にひとつの名前を与えてみてはどうか?という提案である。
今回ハイヴィジョンカメラを買って初めて気がついた訳ではないが、動画を1分以上撮ることは一般の使い方ではほとんどない気がしている。大変すばらしい映像番組であるTBSの世界遺産も良く見てみれば、同じテイク(1回の連続録画)で1分以上の映像はほとんどなく、そのほとんどが15秒程度の映像のつなぎ合わせである。今のCMを見ていれば、15秒もしくは30秒でかなり多くの情報を伝えることができ、1分以上撮ることは、実験の映像、運動会の映像くらいの日常生活ではあまりない状況ではないだろうか(運動会も1年に1回の行事程度)。1分以上の動画を残すのであれば、(D)のちゃんとしたハイヴィジョンビデオカメラを用意すればよく、ほとんどの場面では1分、むしろ15秒前後の短い動画さえ撮れれば十分だと思うのである。この短い動画というのを、”短い動画”じゃなくて、”動写真”なり、”ショートフォト”なり、何か適当な名前と文化を与えてみてはどうだろうか?
私の写真(静止画)を好きな理由の1つは、”時間軸がないのに時間を感じられる”ことにある。フランスの有名写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンが”決定的瞬間”という言葉を作った。その時しかない瞬間の写真こそ、その写真から、”時間の流れ”を感じ、妙にドラマチックに感じるものだと個人的に思っている。短い時間だからこその、その前後を妄想する面白さかなと思っている。
一方で動画の面白さは、赤ちゃんの大きな目の瞬きだったり、音声も含めた泣き声であったり、声変わりする前の自分の声だったり、草花の風に揺れる姿だったり、動きだからこそ表現できることである。JR東海の京都のCMなんかは、あの短い動画のなかに、京都の桜の散る様子や舞妓さんの歩く姿を含め大変すばらしいものである。
この静止画、動画の良いとこ取りで、”短いながらも”、”動きのある”動画ということで、”短い動画”という文化ができて、そのコンテストなどあれば良いなぁと思うわけである。そういう文化があれば、動画を撮る際に、”短い動画”的に撮ろうとする意図が働き、無駄に長い動画の蓄積を防ぐことができる。
”無駄に長い動画”というのが実は裏に込めた意図である。最近、メモリーカードの高容量化、低価格化で、だらだら写真を撮っていないだろうか?またビデオカメラもあまり考えずにだらだら撮っていないだろうか?ディジタルの恩恵ではあるのだが、その弊害として撮ったはいいものの、実際には見ないという問題が発生していると思う。私もフィルム時代は1枚50円という感覚があったので集中して撮ったものだが、ディジタルでいつもカメラには5Gのメモリーを入れていると、つい連発して写真を撮ってしまう。その写真はハードディスクを圧迫し、遂にはDVDなどのメディアに記録されるわけだが、ハードディスクからデータが離れた時点でその写真を見る機会は一気に減る。静止画でそうなのだから、動画で、それをやりだしたら編集が大変でますます撮っただけの動画になってしまう。
この”短い動画”という文化、ジャンル、言葉を作るべきと提案しているのは、
・時を大切にする
・無駄なデータを増やしすぎて結局見ないことを避ける
・短い間に意図を込めるという練習になる
など良いことが起こるのではないだろうか?というように考えるからである。何か良い言葉を作って、写真、動画と、”短い動画”という3ジャンルみたいなものができればよいなぁと思っている。
考え方としては、
・Digital Stage : Photocinema
・ソニー : 音フォト
のように、静止画をスライドショー的に音楽付きで再生させるものに近い気がする。この静止画スライドショー+音楽は、結婚式などで既に定番になりつつあるが、ものすごく素敵な見せ方だと思っている。
さて、そのC領域のカメラであるが、まもなく発表されるのではないかと思っている。メーカーはおそらくソニーではないだろうか。本音を言うとソニーはそれほど好きではないのだが、やはり要素技術の開発などの目ざとさはさすがで、彼らのプレスリリースを追いかければこの新カメラが出来上がってしまう。その先見性を大切にし、少し叩かれている品質管理を復活させ、世界のソニーを復活させてほしい。
・ソニー超高速CMOSセンサー
・ソニー メモリースティック PRO-HG
H.264エンコーダLSI : 各社
ハイヴィジョンの解像度は200万画素程度ということは先に述べた。しかし画素だけではなく、毎秒60フレームで記録できないとハイヴィジョン映像にはならない。また、その高速のデータを圧縮し、メモリーカードに高速で記録するためにはもう少し技術的な課題がある。上の3つの新技術を用いれば不可能な話ではなく、早ければ2007年にも、ハイヴィジョン動画撮影ができるコンパクトディジカメが発表されるかもしれない。バッグに入れておき、静止画も動画も撮影できるカメラは、たぶん売れる気がする。少なくとも私は欲しい。
************
P.S. 何度も今回のエントリーを消そうと思った。とにかくハイヴィジョン動画が取れるコンパクトディジカメと、短い動画という文化があれば良いということを伝えたかったのだが、うまくまとまらず、結果的に酷い文章になってしまったためである。まぁ、もともと綺麗な文章をかけるわけではないので、このまま公開することにした。