日本の国会の効率を5%以上簡単に上げる方法。

日本の国会中継を見ていると、国の最高の討論が実に無駄が多いことがわかります。
その国会を簡単に5%の効率を上げる方法は2つ。

1.全席にマイクを付ける
 A国会議員が、総理大臣に質疑するとします。
→A議員は、質問をする
→議長が”内閣総理大臣麻生太郎くん”と呼ぶ
→総理が席を立ってマイクまで歩く
→回答をして席にもどる
*以上繰り返し
*A議員も誘導尋問のように1つ1つ区切って質問する。この総理(など回答者)が”そうです”、”ちがいます”を一言答えるために席→マイク台→席の移動を何度も繰り返す。

完全に時間の無駄です。宇宙刑事ギャバンが蒸着するときの動き@youtubeほど無駄があります(蒸着時間は0.05秒だけど)。マイクを付けてその席で話せば効率があがります。5%なんてレベルじゃないですね。全席にマイクを付けて、ヤジが飛ぶなら議長がマイクのOn/Offを”内閣総理大臣麻生太郎くん”って言う代わりに切り替えれば良いことです。

2.”さきほど~~がおっしゃられたように”、”さきほどからも~~~申し上げていますように”という政治枕詞を、往年の女子高生に略語を考えてもらう。

1)”さきほど~~がおっしゃられたように”
・私の意見はあなたに反しているわけではなく、尊敬・同意・同調していますよ感演出

2)”さきほどからも~~~~申し上げていますように”
・あなたは私の話を聞いているのですか?私は終始考え方が一貫していて矛盾がないですよ感演出

国会中継を見ていると、ほぼ全員の政治家がこの枕詞(枕文)を、これでもかという位に連呼します。1)、2)も自分の意見は、あなたの考えに同調し、首尾一貫していますよの主張ですが、あまりに皆が連呼するので、”もういらねーよ”と思ったわけです。コンサルなどをやっている人も同様の、NO, BUTではなく、YES ANDで繋げていくトークというのは使っていると思いますが、政治家さんたちは先述の席→マイク→席の動きもあり本当に時間の無駄です。この2つの政治枕詞をもし使うなら、女子高生にでも略語を考えてもらったらどうでしょうか?最近は年が離れているため、現在の女子高生がどのくらい勢いあってクリエイティブか分かりません。いわゆるMK5,チョベリバ,ホワイトキックを生み出した世代(自分の2~3個下)の往年の女子高生世代に頼んでも良いかもしれません。

この2点を止めるだけで、5%は確実に効率が上がると思います。

話はかわりますが、小沢さんは今でも自民党の人なんでしょうね。ぼそっ。

見えない敵との知恵比べ(新型インフルエンザ)

空港での水際作戦もさくっとすり抜け、海外渡航歴のない高校生を中心に猛烈に広まっている新型インフルエンザ。
ウイルスですから、微生物ですよね。目には見えないこの敵(?)と人類との知恵比べと言えます。動揺詩人の”金子みすゞ”さんは、「星とたんぽぽ」で、”みえぬけれどもあるんだよ。みえぬものでもあるんだよ。”と静かに強く輝く・生きる星とたんぽぽを謡っていますが、世界中に広がっていく今回のインフルエンザを見ていると生命力あるなぁと思ってしまいます。微生物にも遺伝子があって、意志があるか・ないかわかりませんが、とにかく増殖することに命をかけているわけです。人間などのほ乳類は”少なく産んで、大切に育てる”戦略を遺伝子を遺す戦略として採用していますが、ウイルスはとにかく”とにかく数を増やして、どれか残れば良い”という戦略ですね。ウイルスにとって見れば、100年前ならメキシコだけで死滅していたウイルスが、飛行機+機内の閉鎖空間、日本で言えば通勤ラッシュの閉鎖空間など良好な繁殖環境によって世界中にあっという間に広がることができました。

人類もウイルスに良好な繁殖環境(飛行機など)を与えているだけではもちろんなく、世界中を駆け巡る光ファイバー網、衛星回線を使って世界中に一瞬で情報を届けられます。ウイルスたちが分け分からず世界中に運ばれているのよりも、何倍も早く情報を行き来しているので、この情報を使って、この見えないウイルスとの知恵比べをしなければなりません。

今回は季節性インフルエンザの致死量に比べ約4倍程度というものですが、中米・北米を中心に死者が出ているわけですから、本当に油断できませんね。今回の世界的な対応、日本の対応を通して、致死量が圧倒的な鳥インフルエンザが、パンデミックを起こしたときに全く対応できないことが証明されてしまいました。むしろその時の訓練になっていると言っている専門家も居ますが、実際には、現在の医者不足などの医療体制ではすぐに対応できるとは思えません。とはいえ、我々にとっては鳥インフル(今回のインフルも油断できませんが)が来たときに、医療機関・行政はパニックになることが想像できるので、やはり個人の努力で感染しないという、個別水際作戦は最低限努力するしかありませんね(限界はありますが)

ウイルス達は、人間・豚・鳥などのキャリアを通して増殖するしか遺伝子を残す方法がないわけで、そのキャリアの抵抗力が強いと死滅してしまうわけです。そういう意味で”キャリア選択”は死活問題な訳ですが、遺伝子の残し方が犠牲を払っても、とにかく多く増殖させる戦略をとっているので、正に俺の屍を超えてゆけという、神風ともいえる勢いで攻めているわけです。こちらは、少ない数を大切に育てる戦略なのですから、マスクや手洗い・うがいなどで保護できるのであれば、ちゃんと行って”自分の体を大切に守らなければ”遺伝子の戦略に反します。一方で最近のメディア・インターネットの普及で、毎日の様に世界地図が出て、メキシコ死者XX人、アメリカ死者YY人というニュースを見ていると、何か地球を上から見ていて、60億人いる内のたった数百人の死者で収めているというような錯覚に陥ります。一人一人の大切な命に対して、とても意識が軽く、やはり、他の悲しい殺人事件などと一緒で他人事です(正直いって)。何千億・何兆という莫大な数のウイルスに対して、60億(動物も含めると数百億)の生物が何百~何千の犠牲数で戦っているというような多量マス VS 多量マスの様な印象を受け、不思議な感覚を受けます。

・ウイルスの多量増殖の戦略と、人類の少量保護の戦略という遺伝子の違いに対して、多量 VS 多量の戦いの気がする?
・いや、やはり何兆 VS 何億だから1000倍程度違うと仮定すると、やはり多量と少量の関係は成立している?
・スペイン風邪など400万人がなくなった時代に比べ、数百人という規模は、やはり人類が”少量保護”戦略をより加速させている?
・そもそも、”結婚”、”コンカツ”、”草食系男子”、”一夫一妻制”、”中国の子供一人政策”など、人類に関しては、大切に育てる前に、遺伝子を残すことに制限を掛けている(自分も未婚だからそうなんだけど)

イマイチまとまっていませんが、この最近のインフルエンザ、ニュースを見ていて感じた感覚です。

何となく知恵比べの仕方が他にちょっとあるのかなという気がしています。たとえば、1%感染能力があるウイルスを100匹撒くのと、100%感染能力があるウイルスを1匹撒くのでは、前者の方が有効な気がします。(この辺は、正にゲーム理論にありますね)。一方で、数学の考える能力が1%という学生がいて(酷い例えですが・・)、その学生達を100人集めて難しい問題を1問解かせるのと、100%理解している学生を1人で解かせるのでは後者の方がよっぽど解けそうな気がします。最初の例えは、今回のインフルエンザウイルスの戦略で、後ろの数学の例えは人類側の戦略な気がしています。漠然としていますが、これをまともに考えると、人類全体にジョギングさせて食生活を整え抵抗力をつけてマスクをつけて個別に対応する方法より、確実にウイルスを駆除する圧倒的なワクチンを考えるというのが正しい戦略なのでしょうか??そもそも、ぼけっとしているといつの間にやら感染して死亡していた昔のペストに対して、インターネットを使って情報を共有させ、マスクなどが有効であると周知させて対策をするという行動が既に、100%理解している学生1人戦略に近いのでしょうか。こう考えると、ハイブリッドな感じがしました。一部のインテリジェンスが、ワクチンを考え、予防方法を考え、それを世界に周知させる戦略と、さらに個別にそれを実践して対抗するマスの戦略が混ざっている(ハイブリッド)なのかなと。

この”見えないもの”というものでは、ウイルス以外に”温室効果ガス”があります。こちらは、本当にしっかりと対策をしないと我々の子孫の死活問題になるにも関わらず、見えないことを良いことに、めちゃくちゃな政策・制度が横行しています。CO2などの分子は、ウイルスの微生物よりももっと小さく、もっと人間の手には負えないものです。今回のウイルスの世界的なパニックぷりをみて、見えない物を扱うのは、いろいろな点で難しいなぁと思いました。

コンパクトデジカメの選び方について(Panasonic DMC-LX3を買ってみた)

写真のセンスはありませんが、カメラ好きなので、”今なら何のデジカメ(コンパクトディジタルカメラ=以下コンデジ)がオススメ?”と質問されることが多々あります。今回は、私がコンデジを買うということで、現況機種を少し調べてみました。

私は最初のディジタル一眼レフカメラ[以下デジタル一眼](Nikon D70←今でこそCanonですが最初はNikonを使っていました)を買ってから、コンデジは1度も買っていません。理由として

・デジタル一眼は、やはり高画質である。
・レンズが交換できて、様々な場面に対応できる。
・一生懸命お金を貯めて買ったデジタル一眼に対して、使わなくなると悲しい。
・(逆に)コンデジの画質・レンズなどをナメていた。

などの理由で、避けておりました。しかしハーフ還暦(30歳)を迎え、デジタル一眼を持って出歩くのが、疲れるようになってきました(笑)EOS-5D Mark IIを導入してから、カメラボディはかなり軽量化したのですが、それでもそう思うのでおっさん化爆進中でございます。しかし、ふと見つけた町並みや、オブジェクト、人との集まりなどでカメラは欲しいなぁという場面が多く、”カメラがあれば・・”と後悔するわけです。そこで、バックに投げ込んでおけるコンデジを買ってみようと思ったわけです。

コンデジは、軽量・小型というメリット以外は、デジタル一眼には機能面でかないません。それでも最近のコンデジは高性能化が進んでいますので、よく仕様を調べて妥協できる性能を持ったコンデジを選択しました。

私が今回コンデジを撰んだ選定ポイントは

(1)イメージセンサーが大きく、画素数が少ない
(2)明るく、高性能なレンズ
(3)ハイヴィジョン(HD)動画が撮れる
(4)RAW撮影ができる
(5)奥行きがでかくてバッグに投げ込めないのはNG

解説:
(1)デジカメと言えば画素数の多さみたいな文化がいまだ根強いです。しかし画素数が多くなると”1画素あたりのサイズが小さくなり”、S/N比、およびダイナミックレンジが低下し、撮影画像が低画質化・大ノイズ化します。WikipediaのCCDサイズのページから画像を以下に引用させていただきました。一般的なコンデジの1/2.5インチのイメージセンサーと、EOS 5D Mark IIが搭載しているフルサイズ(36mm x 24mm)では、これだけ面積に差があります。同じ風景・場面を撮るにしても、大きなイメージセンサーでおさめたほうが、多くの光を集められて、シャッター速度も高速化し、相対的に画質が良くなることがわかりますよね。この面積を”画素数”で割れば、1つ1つの画素のサイズが決まります。つまり同じ1000万画素でもイメージセンササイズが違えば、1画素のサイズは異なります。画素が小さくなると光を集められる量が少ないなどの理由で画質は劣化します。そういう意味で、コンデジを買う際には、画素数の多さではなく、”イメージセンサ-が大きくて、画素数が少ない物”の方が高画質を狙えます。では中古で300万画素のコンデジを買えば良いかというとそれも一概にはそうとも言えません。CCD/CMOSイメージセンサーの処理回路(いわゆる画像エンジン:CanonならDIGICみたいなもの)も常に進化し続けているからです。とはいえ、処理回路に比べ圧倒的にレンズ技術は成熟していますから、古い300万画素のNikonなりCanonのコンデジを使って、低ISOで撮れば今のコンデジに負けない高画質は狙える気がします。

ccd_size.png

(2)レンズの明るさは、絞りの開放値(いわゆるF(大文字)値)が小さいほど明るくなります。レンズが明るければシャッター速度を短くできて、手ぶれ・被写体ぶれの軽減、露光時間が短いので画像にノイズが乗りにくいなど良いことずくめです。また明るいレンズは被写界深度が相対的に浅いので、デジタル一眼の醍醐味である、一部だけピントがあって、他がぼけた写真などが狙えます。そういう意味で明るいレンズ搭載のカメラを選択したいものです。ここでも画素と同じようにF値だけで判定するのは難しいところです。最近の超薄型コンデジはレンズ群も超小さく、画質を犠牲にして小型化している可能性があります。また大ズームも危険です。大ズームを実現するためにかなり複雑な光学系になっていることも多いので、”見た目で大きなレンズ”、”ズームは2~3倍ズーム程度か、単焦点レンズ”を押さえた上で、F値が小さいレンズを選びたいと思います。

(3)このブログで何度も訴えておりますが、私は大切な場面・記憶を遺すという意味では写真だけにこだわる必要は全くなく、写真と一緒に動画も遺すべきと考えています。私の4歳の動画が残っていますが、”その撮影した事は全く記憶がありません”。写真+1行のコメントももちろん素敵ですが、動画で、その日の日付、場面、状況などを声で入れておくととても素敵な記録となると思います。当時の実家の建物を見るのも新鮮ですし、とても良いものだと思っています。そういう意味でハイヴィジョン動画は必須かと思っています。この1年は動画機能がハイヴィジョン化およびH.264化の波が来ている様で、対応機種が増えたようです。とはいえ、おそらく1年後にはコンパクトデジカメで、フルHD(1080p)+30fps+H.264で16Mbps程度(?)の高画質動画が実現するかもしれませんね。

(4)デジタル一眼では一般的なRAW撮影ですが、AWB(Auto White Balance)に全く信用をおいていないのと、写真の印象がホワイトバランスで全く変わってしまうことから、RAW撮影ができるのはうれしいことです。とはいえ、PCでの後処理を考えるとコンデジでRAWはやり過ぎかもしれませんね。

(5)上記の機能を備えていくと、コンデジとは言えども、大型になり(たとえばイメージセンサーやレンズが大きい=そのままカメラの外形サイズにつながる)、バッグに入らなくなってしまいます。普段持ち歩きのバッグに入らないのであれば、ディジタル一眼で良いじゃないかとなってしまうので、極端に大きいのは避けたいところです。

さて、こんな観点で現状のコンデジを選定しますと、以下の機種が候補となりました。

20090515_compactdigitalcame_small.jpg
クリックすると大きな画像になります。

結果として、今回はPanasonicのLumix DMC-LX3を選びました。

選定理由・感想など

・Sonyはイメージセンサーの生産ラインを統一化しコスト削減を謀っているのがわかりますね。3機種ともに同じセンサーです。
・T900, T90はあの薄型ボディにレンズを詰め込んでいるので10群12枚の詰め込みまくり感がありますね。いくらカール・ツァイス製とはいえあまり期待できません。レンズもT90/T900は同じ様です。
・Sony T900は形もかっこいいし、ハイヴィジョン動画も素敵ですが、サンプル画像を見た感じのノイズ感、レンズがイマイチっぽく見送り。
・Sigma DP2はこの中での画質面で見たら一つ頭が出ています。コンデジにAPS-Cのサイズですから圧倒的です。しかし、使ってみた感じ、動さが遅く、カメラが大きすぎて見送り。とはいえ、一眼レフは持っていない人は良いカメラだと思います。
・Casio FC100は、宮下の用途ではやや機能不足ですが、ハイスピード撮影(毎秒1000フレーム)は魅力的です。ゴルフスイングには必須です(笑)。私は上位機種を持っているのでFC100は見送りです。とはいえ良い機種だと思います。
・Canon IXY 510ISは普通利用では大変すばらしいカメラです。私の要求機能としてはやや機能不足です。Powershot G10は、大きすぎるのと、動画機能が弱く見送り。
・Fuji F200EXRは大変すばらしいカメラで、とりあえずシャッター押せばちゃんとぶれずに撮れているカメラという意味で、かなり素敵なカメラです。私にはRAWが撮れないのと、マニュアル機能不足で見送り。
・Nikon S710は、知り合いがNikon勤務が多いので書くのも心苦しいのですが、他社に比べやや出遅れ感はありますね。デジタル一眼が調子良いので、コンデジもがんばってほしいです。

以上の理由は、実は一瞬で決まっていまして、実際に悩んだのは、RicohとPana(or Leica)です。

・RicohのGR-Digital IIとGX200は、イメージセンサーも大きく、画素数も抑えており(少なく)、RAWも撮れるので画質は期待できる。小さくて使いやすい。1:1のスクエアフォーマットも撮れる。しかし動画が弱い。あと周りで使っている人が多く、ちょっと避けたい(笑)
・Leica D-LUX4は、PanasonicのLX3の完全OEMで外観だけ変えて販売しています。性能は全く一緒ですが値段が非常に高い。しかしLeicaのロゴはかっこいい(私みたいなのが正にカモの消費者ですね・・)
・PanaのLX3は、イメージセンサーも大きく画素数も抑えられ、レンズもLeicaのレンズで明るく、無理もなく、動画も若干怪しいですが720p (24fps)対応、さらにRAW撮影できる。

結果としては、Leica D-lux4とPana LX3を迷い、安いLX3に至りました。まぁ、現状のコンデジとしてはコストパフォーマンスも含め大変良い機種だと思います。

今回は、私の要求が普通のコンデジの要求よりも高いためLX3になりましたが、普通に使う分なら
Sony T900, Casio FC100, Canon 510IS, Fuji f200EXR, Nikon S710あたりがおすすめです。ハイヴィジョンを撮れることを考えると
T900かFC100か510ISくらいが良いあたりではないでしょうか。

さて、購入したLX3で撮影してみました。RAWで撮影しPhotoshopでJPEG現像しています。
*すべての画像はクリックすると生サイズで最低圧縮・最高画質JPEGの画像を表示できます。
比較のために、Canon EOS 5D Mark II + EF100mm F2.8 Macro USMの画像を載せています。同じくクリックすると拡大できますので、比較になれば・・。

20090514_lumix_dmc-lx3_no0_f5_6_small.jpg 
Panasonic DMC-LX3 RAW, ISO80, F5.6

20090514_eos5d2_no0_f3_5_small.jpg
参考:Canon EOS 5D Mark II + EF100 Macro : RAW ISO100 F3.5

20090514_eos5d2_no0_f9_small.jpg
参考:Canon EOS 5D Mark II + EF100 Macro : RAW ISO100 F9

■被写界深度・ぼけっぷり調査

20090514_lumix_dmc-lx3_no1_f2_4_small.jpg
Panasonic DMC-LX3 RAW, ISO80, F2.4

20090514_lumix_dmc-lx3_no1_f7_1_small.jpg
Panasonic DMC-LX3 RAW, ISO80, F7.1

*すべての画像はクリックすると生サイズで最低圧縮・最高圧縮JPEGの画像を表示できます。

20090514_eos5d2_no1_f2_8_small.jpg
参考:Canon EOS 5D Mark II + EF100 Macro : RAW ISO100 F2.8

20090514_eos5d2_no1_f9_small.JPG
参考:Canon EOS 5D Mark II + EF100 Macro : RAW ISO100 F9

20090514_lumix_dmc-lx3_no2_f2_4_small.jpg
Panasonic DMC-LX3 RAW, ISO80, F2.4
20090514_lumix_dmc-lx3_no2_f6_3_small.jpg
Panasonic DMC-LX3 RAW, ISO80, F6.3

■まとめ
・コンデジの画質をナメていましたが、最近のカメラはよく写りますね。十分に使えそうな感じです。
・デジタル一眼の画像はやはり、被写界深度も薄く、ぼけも美しく、ノイズも少なくすばらしいと改めて感じましたので、今後もデジタル一眼はお世話になりそうです(そうじゃないと、悲しい・・)
・使い方も複雑ですが、LX3良い感じです。ちょっとマニアックなカメラをお探しなら1候補のカメラではないでしょうか?

実施直前のエコポイントの使い方(むしろ実施前購入が買い時?)・抜け道・問題点を考える。

明後日5/15から、一部対象製品(エアコン・地デジ対応テレビ・冷蔵庫の一部)にエコポイントという政府発行のバーチャルマネー(ポイント)制度が実施されます。
もうクダクダっぷり最高のこの政策ですが、エコポイントの使い方などは一切未決定のまま、明後日からポイントの発行だけ始まる状態です。今回のエントリーでは、このエコポイントの想定される使い方、裏道(?)、問題点などについて考えたいと思います。

昨日5/12にエコポイントの対象製品に対するポイント額が発表されました。

経済産業省:エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業におけるエコポイント数及び交換商品等の基本的考え方について

これを見ると、いわゆるビックカメラなどで導入されているポイントとはちがい、税込み価格の割率ではなく、46インチ以上のテレビなら一律36000ポイントというものです。
ここで、経産省の公式ページでは36000”ポイント”と発表されているのに、めざましテレビを始め、多くの報道は、1ポイント=1円として、36000円と報道しているページが多々ありました。これは大丈夫なのでしょうか?後から10ポイント=1円とかなったら暴動が起きそうですね(笑)。経産省のページをざっと見た感じ、あくまで1ポイント=1円とは書いていないので注意は必要です。まぁ、マスコミがこれだけフライング報道しているので大丈夫だと思いますが・・・。

現在のマスコミの報道では、対象商品を購入した際の”領収書”および”保証書”をとっておけば、後に設立されるエコポイント管理団体という官僚が好きそうな団体が設置され、エコポイントを発行してくれるようです。詳しくは、

経済産業省:Q&A グリーン家電普及促進事業

などを参照すると現時点での状態が公開されています。報道では、”領収書”、”保証書”だけと報道されていますが、この公式ページを見ると注文書なども必要になるケースがあるので注意が必要です。
また肝心のエコポイントをどのように使うのかは、未だ決まっておらず、このあたりが非常にグダグダです。

ここまでの情報が現時点でのエコポイントに関する情報です。ここでこのエントリーを終えてしまうとただのニュースなので、少し考えます。

1)エコポイント報道先行に対する買い控え

エコポイントは1ヶ月~半月くらい前からニュースなどで流れているため、5/15のエコポイント実施まで消費者が購入を待っているといういわゆる買い控え現象が起こっている様です。実際には補正予算も”この時期に代表がフラフラしている野党”などが審議しているためまだ可決されていませんので、仕方がありませんが、これだけエコポイントの名前が報道されてしまっては、今更否決は無いでしょう。とはいえ、エコポイント報道に対して、知人二人もテレビ購入を待っているため、身近でみても買い控えは起こっています。
メーカーとしては買い控えは困るとは思いますが、所詮1ヶ月程度売り上げが落ちてもそんなには問題ない気がしていました。しかし、昨日の日立製作所などの赤字っぷりを見るとこの時期は決算期が多く、甚だ迷惑な話ですね。
さて、買い控えが起こっているので今テレビが安い様です。たとえば、BRAVIAの52インチの新型液晶テレビ(KDL-52W5)などは、ビックカメラで45万円(+15%還元:実質38.5万程度)に対して、価格コム(kakaku.com)の最安では、29.8万円と、10万近い差が出ています。価格コムの最安店は、実質店舗営業はなく、ネット通販専門としてぎりぎりの利益で多く売るビジネスモデルを採用しているため、ビックカメラなどと比べるとやはり値段の差はつきます。とはいえ、この最新機種で10万円の差は結構大きい気がするのでもしかしたら、このエコポイント買い控えで値崩れしている可能性はあります。

k0000023553.png
Sony BRAVIA KDL-52W5の価格推移@kakaku.com

実際にkakaku.comの値段推移を見るとエコポイントが報道された4月中旬から10万近く落ちているため、買い控えによる低価格化はあるかもしれません。また価格コムの上位店舗は、いろいろな理由でとにかくキャッシュを回す必要がある・また倉庫の面積に限界があるため在庫は抱えられないなどの理由で、ビックカメラなどの大型店舗に比べ買い控えは困る状態にあると予想されます。そういう意味で、このエコポイント実施前は、ちゃんと使えるか分からないエコポイントよりもお買い得かもしれません。ここで注意ですが、価格コムの上位店舗は、いろいろな理由でいきなり倒産する可能性もありますので、必ず着払いで購入すべきですので、どうぞお気をつけください。先払いで商品が届かない、または在庫ありで注文しても実は在庫がないなどのトラブルがあるようですのでとにかく着払いが良いと思います。

そこで、思ったのですが、着払いの場合、領収書は、”届いた日”になります。つまり、今日購入し、5/15到着にすれば、領収書は5/15になるため、もうエコポイントの恩恵が得られるのではないか!!??と考えました(誰でも思いつくか・・・)

先ほどの経済産業省:グリーン家電普及促進事業のQ17を見ると

Q17 5月15日以降の購入が対象となりますが、支払い日、納品日等どの時点を購入日と判断するのですか。
A17 代金をお支払いした日(=領収書に記載される日)により判断します。ただし、テレビ通販・ネットショッピングで商品を購入した場合は、納品書・購入証明書に記載されている日付により判断します。また、クレジット払いの場合(一括もローンも)は、クレジットカードを提示し、売上票にサインした日になりますが、領収書が発行されない場合もあるので、「お客様控え」でも、購入された商品の型番が記載されていれば、領収書の代わりとしてそこに記載された日付で判断することは可能です。

ここで”納品書・購入証明書に記載されている日付”がやっかいです。領収書という意味では5/15の日付になりますが、今日購入した場合は、この納品書がどうなるのでしょうか??一方で報道で”領収書”と”保証書”と報道してしまっているので、結果的には着払いの領収書だけでいけそうな気がします??う~む。グレーですがどうなんでしょうか。言うまでもなく不正を促すサイトではありませんが、実際に商品が到着するのと、領収書の日付は5/15なので、商品を使い始めるのも5/15からですし、問題ない気がするのですがどうなんでしょうか!??

このあたりは経産省の窓口などに相談していただきたいですが、5/15に商品が届いて、お金を払うという原理を考えれば今日5/15到着の着払いで買うのはありな気がします。そうなると、買い控えで安い(かもしれない)今日・明日は実はお得じゃないでしょうか?5/15に、卸価格を上げる可能性はありますが、下げることはおそらくないかと思います(ボーナス商戦で数を売るために下げるメーカーもあるかもしれません)。少なくとも在庫がどんどん掃ける小売店は値段を上げるかもしれません。36000ポイントの大型テレビは1~2万円分値段が上がるかもしれませんね。

今回のエコポイントは、ポイントをどうやって使うかまだ未決定ですし、もしそのポイントはエコ商品(今回のテレビ・冷蔵庫・エアコン)のみにしか使えないというシステムだしたらすぐにテレビは買わない可能性もあるので結局使えないポイントになるかもしれません。そういう意味では、

・買い控えが起こって値段が下がり気味の5/15実施前
・5/15でみんなが飛びつき、実施後は在庫切れが多発する!?(かも)
・着払い5/15到着ならエコポイントは発行される??(経産省に要確認)

などの理由で実施前の今日・明日は実は狙い目かもしれません。
言わずもがなですが、全く責任はとれません。

2)エコポイントの問題点

エコポイントに関する問題点は多々あります。ちょっと考えただけで起こりうる問題を箇条書き列挙します。

■エコポイント管理団体が本当に管理できるのか?
これからできるらしいエコポイント管理団体ですが、政府・官僚さんたちは、領収書と保証書(製造番号・シリアルナンバー)を確認しエコポイントを発行する管理団体を作ると簡単に言っていますが、いったい誰がやるのでしょうか?おそらく経産省がまた一つの管理団体・法人を作ることになるのですが、また長妻議員が好きそうな構図です。
さらに、年金記録があれだけ抜けがあった状態で、”領収書”と”保証書”で本当に管理できるのでしょうか??領収書は、ビックカメラなどのレシートでは商品名はしっかりと記載されていますが、その製品名と商品のシリアルナンバーはどう整合をとるのでしょうか?ビックカメラのレジで出てくる感熱紙の領収書(レシート)は、税法上、正式な領収書として処理はできますが、何せ感熱紙なので手書きの領収書を書き直してもらうことがあります。その場合に、その領収書で製品名とシリアルナンバーの整合はとれるのでしょうか?
まだまだ問題はあります。例えば、シリアルナンバーは、メーカーによっては、ABC000001, ABC000002, ABC000003など数字続きの様な違うナンバーを推定できる商品があります。悪どい業者が、上記の理由で整合が取りにくい領収書と、買ってもいないシリアルナンバーでエコポイントを取得した場合、本当に購入した人が後から申請した場合、既にこの番号は登録されているという検出ができるのでしょうか?また検出された場合、その悪徳業者と購入した人は争う事になるわけですが、その場合、個人情報をその管理団体が把握しなければならず、製品1個1個に購入した人の情報が入り、個人情報なんたらで、またややこしくなりそうです。
少なくともポイント申請時に、その製造シリアルナンバーが過去に申請されていないことを確認する全国的にリアルタイムなシステムを構築しなければならず、また何百億くらいシステム開発費が掛かりそうです。これはまた時間と金(税金)が掛かりそうな話です。
仮に製品シリアルナンバーで唯一排他で処理できないエコポイント管理システムなら、転売業者が卸価格で買って、ポイント申請して、消費者に商品を高く売るみたいな構図が簡単に予想されますね。

■エコポイントはどうなるのか?どうやって使えるのか?
商品券などに交換などと発表されていますが、全く詳しいことは決まっていません。同じくエコポイント対象製品だけ購入できる商品券になるなら、テレビ・冷蔵庫・エアコンなど簡単に2~3年は持ちますので、私の様な一人暮らしの場合、なかなか使うことはない気がします。おそらく36000円の商品券を30000円で売りますみたいなヤフーオークションや、また町のチケットショップに、エコポイント商品券が溢れそうですね。

そのエコポイント商品券を使って購入した場合、またテレビを買えばエコポイントが付くのでしょうか?

領収書の記載はどうなるのでしょうか?30000円分エコポイントを使っても、販売店側からすれば30000円減の領収書にはならず、おそらく商品価格が領収額になると思います。その場合、我々消費者は、30000円分はどう処理をすれば良いのでしょうか?エコポイント発行時に日本円と1:1の関係で収入と見れば良いのかもしれませんが、この辺うまく整合がとれるのでしょうか?ビックカメラなどの還元ポイントで購入しても現金が動いていないので領収書は発行できませんし、この辺はどうするのでしょうか?

このエコポイントから現金相当に変えるのが、焦点となりそうです。個人的にはチケット屋やヤフオクなどで多少ポイントが下がっても使いやすい現金化を目指した方が良いような気がします。エコポイントはエコポイント対象商品しか購入できないなどになったら尚更です。

■そもそもエコなのか?
そういえば、京都議定を始め、エコを推進している国な気がしましたが、この制度は全くエコではありません。確かにエコに貢献する低消費電力の電化製品が対象とはなっていますが、まだまだ使える商品を買い換えて廃棄するほど地球にダメージを与えるものはありません。小売店のエコポイント対応なり、エコ管理団体立ち上げなり、動く人件費・コストなどを考えると全くエコではありません。エコロジーではなく、エコノミーポイントですね。

■そもそも政府が発行するバーチャルマネーは、日本円じゃないのか?
ビックカメラがビックポイントを発行するのは、
A)ビックポイントはビックカメラしか使えずリピーター・お抱えができる
B)ピックポイント利用時は、ポイントがたまらないので10%還元といっても、実は10%還元はされていないトリックがある
C)会社経理上、見た目の額が大きいのでなんか有利?(たぶん)
です。ビックカメラがポイントを発行するにはそれなりに戦略があるわけですが、それを政府がやろうというのですからおかしな話です。政府発行といえば、1円・10円・100円・500円の日本円(硬貨)があるじゃないですか。ここはエコポイント商品券ではなく、幻の政府紙幣 or 硬貨発行にしてもらいたいです(つまり現金支給)。それなら日本円なので扱いやすいと思います。

そもそもお金ってなんでしょうか?物々交換の時代に対して、一定の基準を作ったのが金であって、生きていくためには食料がいる。食料を買うためにはお金を払うというもので、お金自体、人間が決めたバーチャルなものです。今ポイントブームではありますが、政府まで日本円以外に変なバーチャルマネーを作るのはやめてください。こんな面倒な事をするより、1,2年消費税なしにすれば良いことだと思います(ぶっちゃけ)

留意点:この内容はエコポイント実施前の不確かな情報で述べているため、内容に全く責任を負えませんのであしからず。

gmailのSMTPを使って独自ドメインメールを送信する際のspf設定

タイトルの通り、一般の方には全く不要な情報なので読み進めていただく必要はございません。
大した情報ではありませんが、備忘録もかねて書いておきます。

独自ドメインを取得しメールサーバを構築・管理している方は、最近のspamメール対策に苦労されていることと思います。かく言う私も、linuxベースでメールサーバを構築し多くのドメインのメールを管理しておりますが、spamメール対策を講じるのが面倒大変になってきました。多量なspamを検出する機能の実装ももちろん大変ですが、この最近問題なのは、gmail, yahooメール, hotmailなどの大手が運用するフリーメールがspam対策を堅固に実装し、独自で構築したメールサーバからのメールはしれっとspamと判定してしまうことです。spamhouseなどのようにメールサーバのブラックリスト化もされておりますが、意図しないところで自分のサーバーがリスト化されたり、悩まされる日々です。

詳しくは述べませんが、その対策として、spf(sender policy framework)DKIMなどがなんとな~く台頭してきました。少し前はspfとDomainkeysだったのですが、Domainkeysは似たようなDKIMに移行しつつありますね。最近メールサーバーを久々に構築する機会があり、せっかくなので、マルチドメイン(バーチャルドメイン)+spf+DKIM+SMTP-Auth +TLS(POP3s, IMAP4s)でてんこ盛りサーバーをあげてやろうと数時間格闘しましたが、DKIMだけうまく行かず断念致しました。qmailベースだったのですが、DomainKeysは比較的容易に実装できたのですが、DKIMはまだまだ難しい感じでした。久々オープンソースのソースコードの読んで改変しつつがんばったのですが、しょうがないですな・・。

さて、今回のブログの本題であるspfに関してです。最近、独自ドメインを取得してgmailの自分のアカウントに転送し、gmailで送受信(FROMはそのドメインのメールアドレスを使う)している方もいらっしゃるかと思います。つまりSMTPをgmailのサーバーを使うという構図です。その場合、いわゆるそのドメインのMXレコードに当たっているホスト(SMTP)以外からメールが送信される訳ですから、最近の状況ですとかなりspam判定される事が多くなります。そこでspfを、DNSのTXTレコードに登録するわけですが、gmailは莫大なサーバーですのでSMTPのIPアドレスがどれになるか予想がつきません。私も困ったなと思っていたわけですが、spfの仕組みをよく考えればDNSに問い合わせれば取得できます。まったく当たり前の話ですが、とぼけていて実行していませんでした。

linuxのdigコマンドなどを使えば便利です。

$ dig gmail.com txt    ←gmail.comドメインTXTレコードをDNSに問い合わせます。

この結果は

;; ANSWER SECTION:
gmail.com.              300     IN      TXT     “v=spf1 redirect=_spf.google.com”

となります。gmail.comは、_spf.google.comにリダイレクトしています。リダイレクトは指定されたドメインにチェックを転送する機能の様です。そこで再度問い合わせます。

$ dig _spf.google.com txt    ←_spf.google.comドメインTXTレコードをDNSに問い合わせます。

この結果は

;; ANSWER SECTION:
_spf.google.com.        203     IN      TXT     “v=spf1 ip4:216.239.~~googleさんに迷惑をかけないため途中省略~~.144.0/20 ?all”

という感じで、複数のIP/マスクで表示されます。このipをgmailベースで送信する可能性のあるドメインのTXTレコードに追加しておけば良いわけです。(gmailと同じようにredirectで_spf.google.comに指定しておくのも良いかと思います)
この結果、gmailから送ったメールを、spf対応の受信サーバーで受信したところ、

Received-SPF: pass (0: SPF record at _spf.google.com designates 209.85.xxx.xxx as permitted sender)

となり無事にpassになりました。いままでsoftfailでしたのでこの辺気がかりでしたが、はやくちゃんと理解すれば良かったです。spfは実装も簡単ですが、実際にはこうやってdnsに問い合わせれば簡単にIPを取得できるわけですし、spam業者がこのIPをspfに加えてspamを送れば送信できてしまうわけですから、spfも時間の問題かもしれませんね。ちなみにGmail先生はSPF+DomainKeys+DKIMを全て実装しています。さすがですな。

熱海に行ってみて、いろいろと思う。

観光・温泉の名所として名の知られた静岡県の熱海に行ってきました。

20090509_atami.jpg
iPhoneの底辺カメラ。へぼすぎる・・・。

・温泉がある
・新幹線(各駅で)品川から40分
・(有名な)観光地

となれば、ここは行ってみる価値があるということで、突然思い立って日帰りで行ってきました。過去に車で通過したことがありますが、町に降りていろいろ回ったのは今回が初めてでした。

結果的には、うんこ終わった観光地でした。

・タクシーの運転手さんが酷い・・・(変な営業をしてくる)
・町が完全に荒廃している。あらゆるものが古く・錆びている。栄華を誇ったホテル群も多くが崩れた・放置されたままで廃墟の様である。
・町に全く活気がない。土曜日の晴れの日に人が全くいない。
・観光ポイントが午後4:30にほとんど閉まる。夕飯まで行くところがない。
・観光ポイントの内容が酷すぎる(コンセプトがなく、何でも詰め込んでおけ、下ネタに走るなど・・)
・最後の望みであった海産物がまずい。

これ以上解説してもしょうがないのですが、とにかく酷い状況でした。かつて日本の有名な文豪たちが籠もって作品を書いたリゾートとは全く思えませんでした。おそらく30年前くらいまでは海外旅行もまだ身近ではなく、旅行といったら熱海みたいな文化があったのでしょうね。2,3万で海外に行ける時代に、あの状況では観光地としては難しいかなと思ったのが正直なところです。

たとえば、熱海秘宝館というのがありましたが、完全な下ネタ限定の博物館で、入る気にもなりません。バブル時代におっさんたちがよっぱらないながら入って喜んでいた情けない状況が目に浮かびます。

とはいえ、熱海だけがこういう状態ではありません。私の出身の長野県上田市も、先日帰省した際に休日にもかかわらず町のメインストリートのお店はほとんど閉まっており(いわゆるシャッター商店街)、活気がゼロでした。私が高校生の頃はもう少しナウなヤングたちがブイブイいわせていた感じがありましたが、今のヤング達はどこにいってしまったのでしょうか。

熱海は栄華を誇っていた頃とおそらく観光戦略を全く変えておりません。はっきりいってしまえば、飛行機・インターネットで世界が近くなった現代では全く勝ち抜けないと思います。こういう状況でも国内観光地では、人気がある場所もありますので、そういう意味では勉強不足なので、もう少し努力してもらいたいです。とはいえ、大きく変えるのもお金がかかるので、とりあえず現状維持が続き、現在の荒廃につながっているのでしょうね。こうなったら、東京の浅草はなやしき同様に、ギャグ路線でいくしかないかもしれません(日本一遅いコースターや、民家を通ると同じテイストで、チープさをアピールみたいな)・・・。と書きましたが難しいでしょうね。

私としては、海がとても綺麗でしたので、あの景色と海産物が良ければ、もうちょっと何とかなる気がしましたが、創業70年以上の老舗寿司屋に入り、そのまずさに驚愕しました。40分で品川に出られるわけで、ご主人は1時間もあれば築地に寿司を食べる機会もあると思うのです。そういった客観的な判断をする機会はなかったのでしょうか。老舗=おいしいという構図はあまり成り立ちませんが、あれだけ海が近くてあれだけ新鮮ではない寿司も逆に驚きました。現実問題として、土曜日にお客が私一人という状況なのでネタが回っていないことは容易に想像できました。そうなれば自然とネタも古くなるでしょうし、悪循環ですね。東京の築地は市場も近くて、人も多くてネタの回転も良いですから、格差は広がるばかりですね。

現在の政治でも、日本のインフラ整備(高速道路・新幹線・飛行機)などには未だに大きな予算が配分されていますが、その”表向き”の名目は、”インフラを整備して地方に移動しやすくなり、発展する。都市からの情報が地方に届く”という様なことを言っています。もちろん政治家・官僚たちは裏の利権の方が本当の目的ではありますが、この50年の日本のインフラ整備においての成果は、その名目とは全く逆方向に働いています。移動が便利になったことにより、地方の良いもの(若手人材、地方物産、地方特産物・食べ物、地方文化、地方お土産)はすべて東京(都市)側に移動しました。東京駅ではそれこそ全国のお土産を買うことができます。博多のとんこつ、佐世保バーガー、味噌カツ、牛タン、あらゆる地方ものは東京で大人気です。逆に、近くなったことで、東京から地方に出かけることが少なくなったと思います。そういう意味で品川から40分の熱海は、観光戦略の失敗もありますが、魅力がないのでしょうね。国内旅行は高いですから、近場ならディズニー、ちょっと遠出なら、ハワイ、韓国、(北海道・沖縄)という感じになってしまうのはしょうがないと思います。逆に旭山動物園・美ら海水族館の人気があるのは、やっぱりちょっと遠いのが良いのかもしれませんね(旅行した気分になりますし)。

この不景気に熱海がモーレツなV字回復をすることはおそらく厳しいと思いますが、逆に40分の距離なのでゴミゴミした銀座、お台場、六本木で(買うものがなく)ブラブラするよりは、あの誰もいない海沿いで散歩するのは、アリかなと思いました。突っ込みどころ満載ですのでそれもおもしろいですし、あとせめて飯が旨ければ、お台場にいくなら熱海みたい戦略はちょっとあるかもしれません。あまりにかわいそうな荒廃っぷりなので、是非皆様、熱海に足を運んであげてください。

************ 2009.05.14 追記

Dairaさんのブログエントリ(熱海)によると、熱海の魅力はなんといっても温泉ということです。そういえば、私は日帰りの熱海であり、温泉には浸かりませんでした。観光協会でも温泉はおすすめされましたし、”熱海温泉郷”でもありますし、温泉に入ってこないといけませんでした。次回に行くときに温泉に是非いってみようと思いました。