思ったより早めにタスクが終わり、午後が空いたので横浜にある三渓園に行ってきました。
公式サイト:三渓園
実業家で骨董コレクターであり大茶人で有名な原三渓の邸宅・庭園を開放した庭園で、園内には茶室が沢山あります。私は今回で2回目でしたが、前回来た際には茶の湯を嗜んでいませんでしたので、茶室としての魅力に気が付きませんでした。
(今回は写真が実に雑でございます・・・)
間取りを見ると`炉`が6個切ってあります(笑)どこでも茶の湯が楽しめる邸宅ですね。
こういう間取り図を素通りしなくなったのも茶の湯に興味をもったからですね。茶室の間取りを見るのが楽しみで仕方がありません。
薄茶を頂きました。今日は裏千家の先生が来て点てていました。他流の方の点前を見るのは本当に勉強になります。お裏さんは柄杓の使い方が綺麗ですね。
織田信長の弟の織田有楽斎の茶室です。重要文化財ですが、なんと貸し出ししていて、茶事を一般人でも興すことができます。いずれこんなところで茶事を開いてみたいものです。三畳台目の広さ。
織田有楽だけではなく、天皇、家康、利休などに関連する茶室・建物の移築ものが庭園内に広がっています。ただただ凄いと思うばかり。よくぞここまで集めたなぁと。
園内は楓に包まれていて、秋もとても綺麗だろうと予想されます。とはいえ新緑の青い楓も非常に綺麗でした。
なんと利休が暗殺されかけたときに刀がこの灯籠にあたって命を免れたそうです(ホントかな?)どちらにしても、そういう逸話のある灯籠をこうやって持ってきているのが原三渓の凄いところです。
これは白川郷から持ってきた合掌造り。すごい。中に入ることができます。
この園内にはそこら中に茶室があって、園内合計の炉の数はおそらく20個を越えるではないかと思うほど。いつも茶室を変えて、いろいろな客を呼んで茶の湯を楽しんでいたと想像できます。三渓は日本庭園のマニアだったようで、茶室だけではなく、この三渓園の庭園のすごさも頷けます。
過去に三渓園に来た時は(もちろん日本庭園が綺麗だったという記憶はありましたが)茶室という観点で見ていませんでした。しかし茶の湯を初めて見ると実にこの三渓園が茶の湯を中心とした生活をしていたか見て取れます。短い人生、一つのことにこだわることも重要ですが、常にあらゆる文化に”無駄だとは思わずに”アンテナを貼ることは重要ですね。とても素敵な文化・技術を無知というだけで通り過ぎてしまうのはあまりにもったいないです。これからも色々な文化・技術を食わず嫌いすることなく、興味を持って接して行きたいものです。
***
今日の家稽古
抹茶:山政小山園 小倉山
主御菓子:御菓子処 さゝま 深見草(練切)
三渓園はすごくきれいな庭園ですね。
Miyashitaさんのブログのおかげで、いろいろはまってきました。なにかって?。茶室もさることながら、庭や門がまえの美しさ、茶碗鑑賞にはまってきました。GW中、Miyashitaさんも行ったことのある松花堂庭園をかわきりに、御香宮、高台寺、圓徳院、建仁寺、下鴨神社に行ってきました。松花堂庭園の美術館では、村田浩一郎先生とおっしゃる先生が個展を開催していました。先生は織部と朝鮮系(井戸茶碗)を融合させたお茶碗を手がけていらっしゃるみたいで、じろじろみていたら、実際に触らせていただきました。感触といい、全体の趣、色、高台の形など、感激しました。ど素人の質問にも嫌がらずお答えいただきました。これもMiyashitaさんのブログのおかげです。
また、高台寺の前にある圓徳院では、茶室で赤楽茶碗と黒楽茶碗でお点前をいただくことができました。その日の最後の客だったのもあってか、半東役の人と、結構長くお話することができ、複雑なかたちの御茶碗の扱い方や点て方などをおさわりました。
あとそれぞれの神社や寺の庭、枯山水庭園を拝見することができました。家、庭、門、壁、障子、床の間のほか、掛け軸、茶道具など、昔の人はすごいですね。ただ感心するばかりです。
くっすんさん
こんにちは。三渓園は以前にも行ったことがあったのですが、今行ってみると実に興味深いものが多数でした。原三渓の茶人っぷりが方々に見られ、全国中から茶室を持ってきた収集力は素晴らしいと思います。むしろこの位の勢いで移設させないと失われてしまった文化財も多いのではと思います。小田原の三茶人含め、近代の茶人達が圧倒的な資金力で一〇〇年前に一度良い物をコレクションしてくれたことで、太平洋戦争などでもそれなりに安土の茶道具が残ったのではと考えてしまいます。もちろん東京大空襲と関東大震災で樂茶碗もいろいろ失われた様ですが・・。
さて、松花堂や高台寺、建仁寺など茶の湯に関わる場所を回られたのですね!どのお寺も枯山水はじめ庭園が綺麗ですし、ちゃんと薄茶を頂けるのも良いですよね。圓徳院クラスで出てくる赤樂・黒樂がどの程度のグレードなのかとても興味があります。茶の湯は大衆文化とちがって徹底的にやっている文化なので、それを一つ一つ追いかけていくと本当に面白いですよね。私も日々勉強です。村田先生の作品をネットで調べてみると井戸型をよく作られているのですね。井戸茶碗奥が深いですよね。直接作芸家さんにお話きけるのはコダワリも含め良い機会ですね。