閉鎖系での地球環境(温暖化)の考え方

東京はまもなく桜が散り終わりそうである。いよいよ春を迎えるわけだが、皆様は今年の冬をどう感じられているだろうか?おそらくほとんどの方が”暖冬”と感じておられるのではないだろうか。小さい頃から地球の温暖化は話題としてあった。地球の温暖化は例年各地で観測されてきていたが、この2,3年の急激な暖冬により、地球温暖化を実感として意識するようになってきたのではないだろうか。ゴア元副大統領の「不都合な真実」やマスコミなど地球環境の報道を見かけないことはほとんどなく、地球全体で地球環境についての”まずさ”が浸透してきたといえる。私はこの地球環境についての考え方が少し誤解されて認識されている気がしている。今回のエントリーでは、”閉鎖系”と”エントロピー”というキーワードを用いて、地球環境の考え方について述べたいと思う。エントロピーを数式で表すことはとても難しい。しかしこの宇宙で生きていく上で、エントロピーは極めて重要で、数式を使わないで理解して貰えるように心がけるつもりである。

エントロピーは、感覚的には”イライラ(いらだち)”みたいなものである。散らかっている部屋と整理整頓されている部屋では、散らかっている部屋の方が(あくまで感覚的な表現)エントロピーが高い状態と言える。エントロピーは、地球環境を語る上で良く使われる”温度”や”熱(カロリーなど)”と深く関係するものであるが、このエントロピーの視点に立って環境に関する理解を促す報道があまりなされていない。人の場合を考えてみる。仕事か何かでストレスがたまり、イライラしているときに”お茶汲んできて、この仕事やっておいて、コピーとってきて”と頼まれると、すぐに頭に来る。一方、とてもリラックスしており自分の仕事も一段落ついている時に同じ頼みをされたら、特に嫌と思わず受けることができる。つまりエントロピーが上がりすぎるとすぐキレてしまい色々八つ当たりをし始める。今地球はエントロピーが上がり過ぎていて、その”イライラ”から温暖化(気温が上がってくる)、一度台風が起こるとモーレツな台風になる(カトリーナなど)、季節外れの雪、地震も起こりやすくなる(これは予想なのであるが・・)。つまりエントロピーは、今の地球環境を考える”元”、”種”みたいなものであり、”最高気温が観測史上最大”などという”温度に着目した”報道よりも一つ次元が下がったものである。このエントロピーという感覚を身につけないと人類の地球環境への活動が空振りに終わる可能性がある。つまり、地球全体のイライラ度である”エントロピー”を下げないと、今後地球環境が更に悪化していくと思われる。

では、その地球環境の種になっている”イライラ”ともいえるエントロピーをどうやって下げれば良いのか?結論から言うと地球のエントロピーを下げることができない。

熱、温度、エントロピーなどを扱う学問として熱力学があるが、その熱力学第2法則から導かれる”エントロピー増大の法則”という法則がある。この法則は”ある閉鎖系内において、何かアクションを起こしたら必ずエントロピーは増大する”という法則である。ここで”閉鎖系”という概念を取り入れる。閉鎖系とは、その名の通り熱的に閉じこめられた空間であり、地球環境を考えるときには地球全体の環境および、太陽からの入熱、宇宙へ逃げていく放熱を含め閉鎖系と考える必要がある。この法則を単純に考えれば、エントロピーを下げなければならないのに、人類が皆で行おうとしている環境活動(アクション)は、エントロピーを増大させるだけであり、むしろ何もしない方が良いと言っているようなものである。実際問題として、この地球環境をこれ以上悪化させないための究極の方法は、”人類全員が寝て過ごし、寿命が来たら死んでいくこと”である。しかし寝るという行動もエントロピーを増大させており、もうどうしようもない。しかし、起きて何か激しく行動するよりもおとなしく寝て過ごす方がエントロピー増大は少なくすることはできる。つまり、我々人類ができることは、何をしてもエントロピーは増大してしまうので、如何にエントロピーを少しずつ増大させるように行動するかに掛かっている。

この状況を感覚的に理解するための例として、地震か何かでエレベータに閉じこめられたという状況を考えてみる。エレベータは完全に密閉空間であり、自分の他に2人の人間も同じく閉じこめられていると仮定する。もちろん3人は、最初の内、しばらくすれば誰かが助けてくれるだろうと考える。しかし、それもいつになるか分からない。近々の問題として3人がする呼吸によってエレベータ内の酸素が不足してしまうことである。ここであなたがこの状態だったらどういう行動をとるだろうか?

1)助けて貰えるまでの時間を最大にするため、3人とも非常に静かな呼吸状態で話しもせず待つ
2)助けが来ないかもしれないので、3人で脱出策を考え、何らかの行動(扉を破壊など)をする

1)は現在の日本である限り、誰かが助け出してくれる可能性は0ではなく、それを期待した場合の最も妥当な選択だと言える。ここでのポイントは、いくら静な呼吸を心がけても少しずつ酸素は減っているという点である。

2)は、1)に比べ議論したり行動をするため、明らかに呼吸が荒くなり酸素の消費量が激しい。つまり1)に比べ生きられる時間が短いため、もし脱出できなかったらリスクのある行動といえる。

このエレベータの例は現在の地球環境に非常に良く似ている。1)の例は、人類が何も行動せず寝て過ごすという方法である。一方で、寝て過ごしていても呼吸はしており、エントロピーは増大してしまう。また、現実問題として、今更人類全体で寝て過ごすことは(厳密に言えば自然淘汰の原理に従った動物的な生活)不可能であり、また、地球を1つの閉鎖系と考えたときに助け出される、つまりエントロピーを劇的に下げる方法はないため、将来助けて貰えるという期待は持てない。一方、2)の例は、今の人類の状態と言える。激しく行動すればエントロピーは多く増大してしまうが、何とか地球環境を改善しようと努力しているアプローチである。しかし、どんなにすごい技術を開発しようとしても、エントロピーを下げることはできない。我々はエントロピーを如何に”上げないように”行動するが必要なのである。

では、エントロピーを上げないような行動とはどういうものであろうか?とても難しいのではあるが、何か地球環境に対する行動をする場合、本当にその行動が地球のエントロピーを最小限に増大させる行動であるかを上の”閉鎖系”という感覚を持ちながら判断してほしいと思っている。先ほどのエレベータの閉鎖空間を閉鎖系Aと考えてみる。ここで、すぐ隣に同じようにエレベーターBが止まっていると仮定して、それを閉鎖系Bとする。閉鎖系Aのエントロピーを下げる方法は閉鎖系A,Bの間の扉を破壊し同じ空間とすることである。これによりBにあった酸素が流れ込みAのエントロピーは”さがる”。同じくBもAと結合したことによりBのエントロピーは”さがる”。つまりある閉鎖系に限って見た場合、他の閉鎖系と結合などをすればAのエントロピーは下げることができる。ここで、A,Bのエレベータが所属するエレベータホール全体の閉鎖系を考えてみる。エレベータホールを1つの閉鎖系とした場合、A,Bの合計のエントロピーは変わっておらず、しかもAの扉を破壊するという行動分のエントロピーが増大してしまう。つまり地球で生活する人類にとって所属する一番大きな閉鎖系、つまり地球全体の閉鎖系でのエントロピーを考えなければならない。

いろいろな”エコ”活動と呼ばれる事例をいくつか考えてみる。

■再生紙を使うという行動

最近、名刺を頂くと”再生紙使用”と書いてあることが多い。書類をもらっても少し黄色みが掛かった再生用紙であることも多くなってきた。私はこの再生紙は懐疑的である。

行動1:木材から新しく紙を作る行動
行動2:使い古しの紙やゴミから再度溶かして再生紙を作る行動

再生紙と聞くと”エコ”のイメージがあるが、(おそらく)一度使った資源を再度加熱処理して紙を作る行動2の方がエントロピーは増大してしまう。永久的に回り続けるエンジン(永久機関)が存在しないように、リサイクルはそこにかかる手間が余計に掛かり地球全体としてはエントロピーが増大している。つまり、再生紙ではなく、植樹をして新しい紙を使う、ペーパーレスにするなどの対策を考えた方が良いが、ここでも本来地球は環境に合わせて勝手に植物は繁栄するのに対し、人間が植樹するというのはエントロピーが増大してしまう。またペーパーレスの為にパソコンを多く使えば、パソコンを作るエントロピー、電気を作るエントロピーがそれぞれ増大する。そうやって、自分が再生紙を使うという行動をもっと広い閉鎖系に拡大して考えていくと、局所的な”エコ”と呼ばれる活動は格好付けているだけで、地球全体で見れば余計にエントロピーが増大してしまうことが多い。つまり”せこい”環境活動は危険なのである。このエントリーで最も述べたい事がこの視点であり、世の中に環境意識が高まってくるのは大変喜ばしいことであるが、”せこい”環境活動が多く、またそれをあたかも地球に優しいように報道しているマスコミに違和感を覚え、この内容を書くことにした。

■ハイブリッドカーに乗るという行動

今大人気で、世界を日本が牽引している分野であるが、これも盲目的に環境に良いかはちゃんと考えてみる必要がある。ハイブリッドカーなどは、一般にガソリン自動車などよりも割高である。材料費・作業代などに比例して車の値段が決まると仮定すると(普通はブランディングが働くのでこれは成立しないだろうが)、つまりガソリン自動車よりも”手間”が掛かっているといえる。つまり自動車製造に関しては、ガソリン車よりハイブリッドカーの方がエントロピーは増大している。その製造過程におけるエントロピーの差を、実際の走行で逆転しなくてはならない。つまりあまり短い間で車を買い換えるのは全く環境によろしくない。また、ガソリン車でもハイブリッドカーでも車の廃車にはまたエントロピーが掛かる。その為、1度作ってしまった車はできるだけ長く乗った方が良いと思われる。ここで電気自動車との比較であるが、電気自動車は電気を発電するのにエントロピーが増大する。その電気を搭載バッテリーに充電するという点でまた増大する。こう考えると電気自動車よりは、ブレーキなどの制動力で発電するハイブリッドカーの方が良いのではないかと思う(実際にはわからないが)。もっとも、車を買わないのが最良であることは言うまでもない。しかし買わなくても売れ残ってそのまま廃棄は最も無駄である。こんな感じでトレースして考えていく癖をつけ、地球全体としてエントロピーが増大しているかを考えながら行動しなければならない。

■部屋を出るときに待機電流を抑えるために電化製品のコンセントを抜くという行動

もうお分かりだと思うが、この行動は完璧に”良い”行動である。待機電流が流れる状態と流れない状態では明らかにエントロピーの増大は流れない方が少ない。こういうエコ行動は、人類が率先して行う行動である。しかし問題もある。そのコンセントを抜くという作業が抜かないで行くよりもエントロピーが増大してしまう。つまりダイナミックに、エレガントに、オーバーアクションでコンセントを抜くのは避けていただきたい。

ここでは3例のエコ行動を取り上げた。これらの例で分かるように、エコ行動と呼ばれる行動が地球全体で見たら、実はやらない方がエントロピーの増大は抑えられる可能性がある。先に述べたように、何もしないで寝ていることが最もエントロピーを増大しない究極の方法である。ハイブリッドカーや再生紙が悪いと言っているわけではない。エコ行動を皆さんが行うときに、その場の狭い閉鎖系だけで考えずに、これを作るためには、後ろで何が動いていると想像力を働かせ、地球スケールで素敵なエコ行動をして欲しいと言っているのである。

地球全体という閉鎖系は、人類が努力してエントロピーの増大量を抑えられるとしても、増大しているという状況は変わらない。地球のエントロピーを下げるには地球よりももっと大きな閉鎖系、つまり宇宙に視点を広げなければならない。しかし、近くに熱などを交換できる星はない。つまり太陽が超新星またはその前の巨大化により地球が吸い込まれるその瞬間まで地球の閉鎖系におけるエントロピーは増大を続ける。増大を続けるこの地球において、人類がどこまで生き延びられるかの我慢比べである。今後エントロピーの増大によって、温暖化、洪水、地震、台風など環境は益々悪化する。それを我々子孫にはがんばって耐えてもらわなければならない。いつか人類が死滅するその日を少しでも延ばせるように、”地球スケールでエントロピーが少しづつ増大するスマートな行動”をして、次の世代に地球を託していきたいとおもう。地球が飲み込まれるのは約50億年後(?)と言われている。1億年後には人類は生きていないであろう。その時は次の知的生物が、その時のエントロピーの環境でも生きられる仕組みで生活をしているかもしれない。ある生物が生まれた時の環境から、増え続けるエントロピーにより環境が変わり、環境に適応できなくなったらその生物は死滅する。それだけの極めて宇宙からみたら些細なことなのであるが、その些細な中に誕生があり、飲み会があり、結婚式があり、葬式がある。体感として最近の地球環境はおかしいという気持ちが蔓延した今、人類全体でスマートな行動ができることを祈ってやまない。

一方で、スペースコロニーや他の惑星への移動という地球の閉鎖系から外れた行動をするのは1つの手段として残されている。スプートニクとそのロケットの成功は、初めて地球の閉鎖系から人類(人工物)が閉鎖系を飛び出した瞬間である。奇跡の環境である地球から生まれた生物が宇宙で生きられるかはわからない。エントロピー増大による環境悪化で人類は滅びてしまうのか、それともその何人かでも、まさにノアの箱船とも言える宇宙線で他の星に移住できるのか、その結論までは、とにかくエントロピーを増大させないような我慢の行動である。

Googleの背景を黒くすると750メガワット時節約できる

2007.02.02追記:Googleの背景の件の訂正記事を掲載

またもや大学の後輩から面白いニュースを教えてもらいました。

Black Google Would Save 750 Megawatt-hours a Year

大変面白い記事です。広告などが一切ないGoogleのトップページは、主に”白色”の背景です。ディスプレイにおいて白はとっても電力を使います。誰もが利用するGoogleトップの背景を黒にすると年間で750メガワット時節約できるということです。とてもセンスの良い着眼点でこれはと思い紹介することにしました。

例:
白の背景:約74ワット
黒の背景:約59ワット

世界中で話題になればGoogleは将来黒い背景になるかもしれませんね。

追記:

ただこの情報を紹介しただけでは、普通の情報サイトになってしまうので、黒背景のGoogleトップページを作ってみました。

echogoogletop.jpg

https://www.spacewalker.jp/echogoogle/

Googleなどの主要検索エンジンは、HTTPのgetメソッドで検索できますので、サーバーサイドのウェブアプリは必要なく、formによるプレインなhtmlで検索を呼び出せます。検索後Googleに飛び、背景は白くなってしまいますが、検索ワードを考えている数秒の間の消費電力は低減できるでしょうか・・。
私はブラウザのホームページ(デフォルトページ)は、Googleのパーソナライズドホームにしているため、パーソナライズドホームの内容で背景を黒くできるようなページの開発をしようかと思いましたが、GoogleカレンダーやGmailの最新情報などAjaxベースのコンテンツは非同期受信後のコンテンツを動的に読むのが困難であるため、開発は断念しました(やる気なし)。というわけで、とりあえずシンプルに検索できるだけの黒背景のトップページを作ることにしました。

関係ないですが、許せないニュース。

Investigation Reveals Widespread Suppression of Federal Climate Research @ Union of Concerned Scientists. Jan 30, 2007.
アメリカがこんなんじゃいつまでたっても地球環境はよくならない。トップであるということは、それだけの責務があることを忘れないでほしい。

人類は前進しているのか?

先日東京タワーから”東京”の街を眺めていたときにふと思い浮かんだ命題から今回の記事を始める。

”宇宙人が地球に遊びに来たときに、ピラミッドと東京を見てどちらが最新の文明だと思うか?”

では衛星の映像を使って比較してみる。

ピラミッド@Google Maps

東京(六本木ヒルズ)@Google Maps

これを見てどちらか最新の文明だと思うだろうか?それはやはり東京だろうと思う人が多いかもしれない。しかし私は一慨にはそう言い切れない気がしてならないのである。では100年後はどうだろう。同じ場所を見たらどうだろうか?おそらく六本木ヒルズの森タワーは存在していない。文化、文明、そして人類の進歩、技術力という視点から見るとピラミッドの方が圧倒的に優れていると宇宙人は判断しかねないのではないだろうか?

宇宙共通の言語は広義の数学であると思っている。数学を介して会話すれば知性のある宇宙人であれば、それぞれのローカル言語(地球語、宇宙人言語)に翻訳することは可能だと勝手に思っている。音楽に関しても、波、周波数、振動などの数学を使えば説明ができる。数学といっても分野は広いが、例えば幾何学は大変大きな力を持っていると思う。正確に東西南北に向き、真上から見たら正方形で、横からみたら三角形のピラミッドは極めて強いメッセージをその存在から放っている。この星の重力を考え、この星の知性生物である人間一人の力量を考えたときに、ピラミッド建設の仕事量は大変なものであり、宇宙人から見れば、宇宙へ発信している幾何学メッセージと星の知性生物が多量の仕事をして建設したピラミッドはかなり高い評価を受ける気がする。また宇宙人が地球の時間でいう1000年オーダーで生きる生命体であった場合、六本木ヒルズ森タワーの100年程度で荒廃する建築物はおそらく評価対象にはならず、東京は後進の文明と評価されるであろう。

現代の民主主義では、基本的に誰もが最低限の人権を与えられ、過去の封建制度であった奴隷のような扱いはできず、ピラミッドのような建造物は造れないという意見もあるかもしれない。しかしピラミッドは、奴隷による建設ではなく、ナイル川の氾濫期に仕事がない農民を雇って作らせた建造物ということが世界中の考古学者の見解である。ピラミッド建設に携わった出勤表も残っており、二日酔いで建設の仕事を欠勤という内容も解読されている。奴隷であったら二日酔いで欠勤など考えられない。そう考えると、ピラミッドは過去の野蛮な独裁国家が作ったものではなく、高度に発展した文明・国家が作ったものである。ピラミッド建立当時、エジプトではアテン神という太陽神を崇拝していたと言われている。太陽は沈んだ後にまた登ってくるため復活の象徴とされ、当時の王(ファラオ)も復活を望みアテン神を崇拝したようだ。彼らは復活した後、この世での姿がないと困るためミイラ化技術を確立し数千年もその姿を残すことに成功している。ミイラ化によりツタンカーメンのDNAも採集されており、血液型も分かっているらしい。現代科学で言えば、復活するためにミイラを残すということは古びた古代文明らしい考え方と思うかもしれない。しかし、仮にDNAから人体を復活できる技術が未来に確立したらどうだろう。火葬、土葬が一般的でDNAの欠片も残らない現代の葬儀よりも、遙かに未来を見通した行為と考えられなくもない。

古代エジプト文明では、
・パピルスによる長期文書管理
・幾何学的で長期的に残る建造物の建設
・ミイラ化という長期人体の保存
・金という極めて安定している金属の扱い(錆びない)

このように見ていると彼らの文明は”情報を残す技術”が卓越しており数千年経った今でも実際にしっかりと残っている。他の動物に対して、人間が唯一できる知性の象徴は記録、記憶ができることだと思っている。その感覚がとても好きで私は写真、ハイヴィジョンビデオカメラなど映像表現がとても好きなのであるが、その感覚からすると、明らかにエジプト文明の技術力は素晴らしい。

先に述べた宇宙人からみた言語としての幾何学的メッセージというのは彼らは意図した物ではないと思われる。太陽信仰をしていたエジプト文明にとって太陽の動きというのは極めて重要な意味を示しており、たぶんピラミッドも南北に向いていることという意味より東西に正確に向いていることのほうが意味があるのではないかと勝手に思っている。東から登って南中し、西に沈んでいく太陽という動きに何かしか同調させてのピラミッド幾何学だと思うが、結果的に宇宙人的にも受ける美しさなのかなと思う。

このように勝手な解釈ではあるが、エジプト文明の技術力、メッセージ性は凄まじいものだと思う。現代文明は一度リセットされていると言っても良いほどエジプト文明は優れた文明であると思う。では現代文明はどうであろうか?油圧とベアリングによる強力な力を使った建設技術、ピラミッドを一瞬で破壊するミサイル技術、地球を1時間半で回るロケット・衛星技術など要素技術ではやはり進んできているような気はする。情報を残す手段としてWordがあり、ディジタル一眼レフがあり、ハイヴィジョンビデオカメラがあり、ブルーレイディスクがある。遺伝子を残す手段として、ほぼ全ての遺伝子、DNAが解析されている。技術的に驚異的な破壊力と極めて精度の高い情報のディジタル化は進んでいる気がするが、どうも長い間残るという点において弱い気がしてならない。100年後果たしてブルーレイは再生できるだろうか?おそらく新しいメディアが開発されており今の何万倍の記憶ができる仕組みが完成しているだろう。つまり短い期間でメディアが変わっているため将来的に記録が本当に残るかわからない。既にフィルムは長期保存により劣化またはプリント不能になりディジタル化していないフィルムは”消えていく記憶”である。数千年残ったパピルスに対して、50年も残らない。ブルーレイが100年後再生できないと仮定すれば、実はエジプト文明では既にブルーレイの様な技術を持っていたとしても、100年しか持たないというでその技術を破棄したかもしれない。彼らは復活という望みのためにピラミッドを造り、ミイラを作り情報を残した。結果としてエジプト文明として残っているのである。他にも文明はあったかもしれないが、情報を残していなかったり、雁などの食料だけで食いつないだ文明は残っていない。

医学が進み、現状ではどんなに生きても100年程度であることが一般常識として共有されている。エジプト文明にあったような復活を望むことがなく、精度良いセンシング(情報を保存する手法)は最先端であるが、未来へメッセージを残すということが現代技術では積極的ではない気がする。地球の温暖化が進み、このままいけばあと100年、もしくは50年後に人類は地球上で生活できなくなる可能性がある。孫の代で人類が滅亡することは十分に可能性を帯びてきた。このまま滅亡したら、もし宇宙人が来たとき現代文明は評価されずエジプト文明が最新の地球の文明だと評価されかねない。

現代文明として人類が前進するためにはどうすれば良いのだろうか?例えばニュースを見て欲しい。

神戸市外大、教職課程申請忘れ…学生の単位認定されず@読売新聞

こんなものは全く前進していない。書類の手続きミスで授業を受けても教職が認定されないらしい。馬鹿馬鹿しすぎて話しにならなすぎる。こんなことをやっている時間は人類にはない。

エジプト文明に対して我々が進んでいること。ブルーレイなどの多量のディジタルアーカイブに関する技術も前進かもしれないがその一つは遺伝子かなと思う。リチャードドーキンスではないが、我々人類の利己的な遺伝子は、遺伝子を変える技術を身につけようとしている。ゴキブリのようなマス(数)を増やして子孫を残そうとするアプローチに対して、人間は遺伝子を変えて環境に適応していく方法をとりだしているのかもしれない。宗教と生命倫理で中々結論が出そうにないが、遺伝子操作や体外受精、精子バンクなど利己的な遺伝子の立場からすれば、遺伝子を何が何でも残そうと努力している結果なのかなとも考えられる。また、我々が研究している宇宙工学は遺伝子を宇宙に残すための努力なのかもしれない(あくまで利己的な遺伝子の立場で考えた場合)。地球環境に人間が耐えられるなくなるのが先か、核戦争を起こして自ら自滅するのか、ゴアさんが”不都合な真実”で言っているように環境問題を本気で考えて1970年代のCO2レベルに抑えられるのか、新しい地球環境に耐えられる遺伝子に組み替えていくのか、ロケットを作って他の星に移住するのか。どちらにしてもこのままぼーっとしていたら、現代文明は何も残せぬままピラミッドを超えられずに終わるかもしれない。

自分でも文章がまとまっていないのは分かっているが、前東京タワーから東京の街を眺めたときに思ったことを混沌としたまま文字に落とした感じである。とにかく少し長い期間でものを考えて人類が前進するように本気で考えなければならないと思った。

自分の仕事と人の命までの距離

このブログでも何度か紹介しているshumaくんのブログで衝撃的なエントリーがアップされた.

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怒りを抑え、目を逸らすな @ Shuma’s Blog “Salon des Cent”

写真はそのブログで紹介されていたものを引用させていただいた.
レバノンに侵攻しているイスラエル軍によって亡くなった生後10日の子供である.
是非,Shumaくんの記事を読んで頂きたい(上の写真をクリックすると飛ぶ)

この戦争に関しては知識の豊かなshumaくんのブログに譲るとして,今回は命繋がりで”自分の仕事と人々の命までの距離”について扱いたい.

先日プールの吸い込み穴のフタがはずれ小学生が吸い込まれ命を落とす事故が起きた.大変悲しい事故でありプール経営者,管理(運営)者,国(法の整備)など誰が悪いのか?という責任のなすりつけあいを行っている.ここで誰が悪かったのかを糾弾するつもりもないし権利もない.しかし失われた女の子の大切な命を本当に大切にするためにも,我々はこの事故に関してしっかり考えなければならないと思う.

プールの監視員(バイト?)は,外されたフタが何のフタか分からなかったらしい.仮に吸引口のフタだと分かったとしてもどのような行動をするかを教わっていなかったということである.この問題が発生した後,経済産業省の調査で全国約2000カ所を越えるプールで不備が見つかり対策を施すとのこと.これでプールの事故はしばらくなくなるだろう,そしてそれでめでたしで良いのだろうか?

私も含め自分のしている仕事がどのように人の生活,そして命に繋がるか,どのくらいの距離があるかをこの事故を通して考えてみなければならないと思う.プールの監視員は,ただのバイト感覚もしれないが,自分の判断の誤りで平気で人が死ぬという”人命に最も近い仕事”の1つだ.そういえばエレベータの整備士も,ガス機具のサービスマンも,飛行機の整備士も,普段事件なんて起こらない片田舎の少女の水没死事故を捜査する警察もみんな命にとても近いところで仕事をしている.ここまでは他人を批判じみて書いているが,私の宇宙開発の仕事もそうだ,設計が悪ければ人命を奪うこともあるし,技術転用されれば殺戮兵器になるかもしれない.

少なくともこういう悲しいニュースがあらゆる媒体で届くようになった時代に,”へぇ~”で終わらせてしまうのは理性や言語もって現象を記憶できる人類としては進歩がない.次は,ワンマン電車の自動扉の整備不良で人が挟まって亡くなる事件が起こるかもしれない.アルバイトに任せていた消毒の仕方が悪く集団食中毒が起こるかもしれない.トラブルが起こるとそれを防ぐ法律を作ることしか国なんてできない.その法律に従って作業マニュアルを作ることしか経営者にはできない.一個人が,最大限の想像力を働かせて人々の命までの距離を再認識し,アルバイト・社員なんて関係ないその仕事をするプロとして法律,マニュアルを越えた行動をしなければならないと思う.全業種において一人ずつ死人が出ないと対策講じられないのであれば,そんなものはシステム(コンピュータ)に任せれば実現可能であり,人類である価値がない.

同じように仕事だけではなく,地震が起きたときに何をするか,火事が起こったときに何をするか,起こってから行動しないようにあらゆる事に想像力を働かせて生きたいと思っている.

少し前におきた某議員が予算委員会で告発した偽メール問題のことをShuma君と話したことがある.某議員は「何で辞任する必要があるか分からない」という辞任を非常に躊躇していたことに対して,「辞任じゃなく,自殺だよな」というちょっと過激な話をしたことがある(決して脅迫の意味を込めているわけではない).彼は明らかに議員という地位を失わないように必死に辞任を拒んでいた.しかし,国会議員は国の舵取りである.彼の行動によって,国民を幸せにできるし,何万人という規模で飢え死にすることだって起こりうる.1億2000万人の舵取りをしている国会議員が,しかも予算委員会というとても大切な場で,与党議員を糾弾するために予算に関する追求という本来の野党の仕事をしなかったことは,命に値する愚かな行動であると過激にも思うわけである.彼は明らかに議員という仕事と人々の命までの距離を考えたことがないと思っている.少し過激な表現を用いてしまったが,今回の自民党総裁選挙の動きを見ても,次回首相も全く期待が持てないのは言うまでもない.国の動きは常に冷静に見続けるとして,我々一個人は,人類として知恵と想像力を持って行動したいものである.

最後に,最近はジャングルジムがない小学校が多いらしい.これは,ジャングルジムで落ちた小学生が亡くなったため,PTAが危ない遊具を撤廃すべきだという抗議を受け入れ使用停止になったり撤去されているらしい.この動きは良くないと思う.過保護は良くない.普段から地震なり,車が後ろから衝突してきたり,崖崩れなり,命を一瞬で奪ってしまうものはたくさんある.プールの吸引口は大人でも吸い込まれたら助かるかわからない.しかし,ジャングルジムなど運動能力・神経である程度解決できる問題は,ジャングルジムを撤廃するべきではなく,外でたくさん遊んで能力を向上させる方向に促すべきだと思う.

飛行機から見えたもの

金沢からの帰京に飛行機を使った。金沢は、鉄道と飛行機でほとんど時間が変わらないため、どちらで行こうか迷ったが、やはり飛ぶことが好きなので飛行機を利用した。飛行機は本当に美しく、飛び上がる時の加速感、窓から見える世界、飛んでいる時の翼などとにかく楽しい。最近は前方のディスプレイに飛行機の進行方向などのカメラ映像が流されることが増えた。今回のフライトでは、飛行機下部に着いた地上(真下)を写すカメラ画像が表示されていた。

金沢から東京までの間、やはり日本は山の国だと再認識した。山の中にぽつぽつと家が立ち、生活をしている。その中に何とも許せない下品なものが数多く見えた。今回の内容は多くの人に不快感を与えると思うが、これだけは私的にナンセンスだと思っているので、書きたいと思う。

飛行機から見えたナンセンスなもの。それはゴルフ場。この時点でかなり多くの人を敵にまわしているが、私はゴルフというスポーツとゴルフ場は全くナンセンスだと思っている。

山の中腹にあれだけの敷地と”草の生えていない”フェアウェイを作るには、どんなことをしているか想像がつくだろうか?大学で上京するまで長野の農家で育った。ウチの親父のいう”地球のひげそり”である草取りをしたことがある人はわかると思うが、雑草の生える力は凄まじい。米を作るにも、野菜を作るにも、豆を作るにも、雑草に栄養がとられないように毎週、毎週草取りをする。そんな雑草が全くなく、ゴルフボールが綺麗に転がるフェアウェイを作るには?そう、莫大な農薬である。18ホールという宇宙的に見てもあまり意味のない数字のホールの面積の木を切り倒し、農薬を膨大に撒く。ゴルフコースは山の高い位置に作られるから、その下の住民の水質汚染および、農作物の影響などその被害は計り知れない。

様々な問題に反対している人々は多い。その中で私は原子力などエネルギー面、技術面においてなくてはならないものに対しての反対は素直には同意できないが、このゴルフ場に関してはやはり反対である。だいたい、ゴルフというスポーツがナンセンスだと思っている。バスケットなり、サッカーなり、陸上なり、いろいろスポーツがあるなかで、どうもこのスポーツは頂けない。運動神経の良い友達が、社長にはわざと負けるように打っているとかいう話を聞いていても、いったいどんなスポーツだと思わざるを得ない。

10年以上前に、ウチの実家の少し上にゴルフ場が建設ということで、被害者感情で述べているというのは正直ある。しかし、なんかこのゴルフというスポーツは、スポーツマンシップとも言い難く(もちろんプロゴルファーは、素晴らしい技術だと思うが)、星への影響が甚大であることから考えても、ナンセンスだと思わざるを得ない。

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Image Courtesy from NASA (クリックすると拡大)

スペースシャトルコロンビアのクルーが最後の残した写真は、日本の富士山だった。
その中腹には気持ち悪いほどのゴルフ場が広がっている。ごみ問題もあるが、このゴルフ場の多さも世界遺産にならない理由ではないのかと考えてしまう。

この年になって、同期、同年代がゴルフはじめたという話を良く聞くようになり、不愉快に思わせることを承知で一発書かせていただいた。宮里選手などの活躍も目覚しいスポーツなので、海の上に人工芝のゴルフ場を作るなり新しいクリーンなゴルフ場は提案できないだろうか?

チョコレートは甘いだけではない!

とてもスマートな友達のShumaくんが,ブログの中で”チョコレート・レボリューション”という名の記事を書いている.相対性理論の発見に匹敵するほどチョコレートの発明は偉大であるというShumaくんの面白い内容で始まるが,主旨はもっと深刻なこと.先進国がチョコをとても安い値段で膨大に消費するため,原産国のアフリカなどでは,そのコストに見合った生産を行うため多くの子供たちを奴隷として使役することが横行しているという.

詳しくはShumaくんの記事を参照してほしいが,一方でチョコ・レボと呼ばれる消費者サイドからチョコレートを作っている企業にこの問題を何とかならないのか(高くすればいいのかなぁ・・・)という活動をおこなっているそうである.

このような消費と生産の間に存在する格差はチョコだけではなく,いろいろなモノで起こっているようです.来年のバレンタインでは,フェアトレード(Fair Trade: 格差の無い正当の取引で行われているもの)のチョコなどが店頭で並ぶかもしれません.もし見かけたらこのチョコ・レボ活動を思い出してあげてください.さて,来年こそはチョコレートをもらえるのかな?

Salon des Cent : Shuma’s Blog : チョコレート・レボリューション

2006/05/16追記:チョコレート・レボリューションの大本サイト:CHOCOLATE REVOLUTION !!
フェアトレードチョコというのはもう既に販売されているようですね.今度買ってみようかな?

HAPPY NEWS

知り合いからとっても素敵な本を紹介された.

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HAPPY NEWS (社)日本新聞協会+HAPPY NEWS実行委員会

本のタスキには,ミスチル(Mr.Children)の桜井和寿さんのコメントが.

*****
新聞の片隅で”Happy”はこんなにも慎ましく咲いている,
ゆがんで見えてくる世界は実は錯覚で
僕らはHappyが敷き詰められたふかふかのカーペットの上を
今日も歩いているかもしれない.
桜井和寿
*****以上 HAPPY NEWSのたすきから転載

この本は,その名の通り,HAPPYなニュースだけを
・HONOBONO(ほのぼの)
・AHAHA(あはは)
・PACHIPACHI(パチパチ)
・YATTA! (やった!)
の4つのカテゴリーにわけて紹介している.すべて新聞の切り抜き.桜井氏のような素敵なメッセージを自分は贈れないけれど,悲しいニュースが続く中でこの本はとっても素晴らしい.読んでいるとつい笑顔とほんのり涙があふれ,心が温かくなってくる.私は悪いニュースを聞いてもほとんど得るものがないので,こんなHAPPYニュースだけを流すニュース番組があっても良いと思う.安い本ですしとてもオススメ.モーレツに驀進中の方も,ちょっと仕事などに疲れた方も手に取ってみてみてくださいな.

また,日本新聞協会は,ハッピーニュースを募集しています.
日本新聞協会 “Read Me. HAPPY NEWS”

「本の導入部:転載」

にほん には どろぼう の いない
しま が
ありました

とおく みなみ にある しま
はてまじま

あるひ
じてんしゃかご の さいぶ が ぬすまれました

そのこと を きいた けいかん は

おかしいな
しま の にんげん で
ぬすみ を するもの は
いない

そうおもって
メロンパン を
しかけてみました

するとそこに
いちわ の カラス がやってきて
パン を くわえていってしまいました

その カラス に ついていくと

ぼろぼろになった
さいふ

はんにん は
カラス だったのです

足の小指激しくヒット+インフルエンザ

今日,久しぶりに右足の小指を激しくヒットさせた.今回も激しかったが,涙がちょちょ切れるほどではなく,痛すぎて笑っちゃった程度だ.幸い足の小指をヒットしても平穏に過ごせる術を身につけているので大したことがないのだが,今回のヒットを記念に恒例の小指ヒットデーターベースに記録する.平穏術は,過去のエントリー(2005/07/14 ”足の小指激しくヒット平穏術”)を参照されたい.まぁ,簡単に紹介すれば,小指ヒットしたときを記録しており,”しょっちゅう小指をヒットさせる”気持ちから,”いかに小指ヒットが希有なこと”と勘違いし,痛さを記念に思ってごまかそうという素敵な術である.

最新小指ヒットデーターベース
・2005/11/04 研究室で重い机の足に右小指を激しくヒット
・2005/07/14 研究室で扉に足の小指激しくヒット
・2005/03/02 研究室(実験室)で先輩の実験装置の角に右の小指激しくヒット
・2004/07/14 研究室のシンクの角に右の小指激しくヒット

なので,だいたい4ヶ月ぶりである.今回も痛すぎて笑っちゃったが,そんなことは星のレベルで考えればたいしたことではない.そんなことより気になったニュース”新種のインフルエンザ”に関する話.

世界保健機関(WHO)は,鳥インフルエンザが人から人へ感染する新型インフルエンザに突然変異し大流行を始めると,世界で200万人~7400万人が死亡すると警告したらしい.それを受けてウェブのインフルエンザ情報を4ヶ月も更新していない厚生労働省は,国内の死者数を106930人と推計したそうだ.推計のくせに最後30人という位細かいのは,単純な人口の比率を掛けただけじゃないかと容易に推測できるが,とにかく10万人死ぬというのである.10万人.日本人の0.1%です.つまり1000人に1人が死にます.地震とかも怖いけど,これははっきり言って大災害である.

そこで対策を考える.インフルエンザだからやはり予防接種かと思いたいが,なんせまだ発症していないので,ワクチンが開発されていない(らしい).現状できることといったら,手洗い・うがいをして風邪をひかないことだけですね.みなさん気を付けましょう.

参考:今年のインフルエンザ[Carewave]

20051104_uchinoura2.jpg
内之浦湾
Hasselblad 500C/M + Carl Zeiss Planar 80mm C T* f/2.8 + FUJICHROME RDP III

大地震に向けてスマートに行動する

政府(文部科学省)の特別機関である地震調査研究推進本部は,南関東直下でM6.7-7.2の地震が30年以内に発生する確率70%,10年以内に発生する確率30%と発表している.

参考1:「全国を概観した地震動予測地図」報告書 平成17年3月23日 地震調査研究推進本部 地震調査委員会

参考2:各地の分布は,独立行政法人防災科学技術研究所地震ハザードステーションがオススメ.

極めて不安定な地殻の上で生活している我々にとって地震は今まで何度も経験しており,その度に多くの人命が失われてきた.上の調査にもあるように,大地震が今日起こる可能性も十分にあり得る.そんな大きな地震を迎えたとき,我々はどうすれば良いのだろうか?

今,東京都世田谷区で1ルームのアパートに一人暮らしをしている.部屋にはテレビもないようなとてもシンプルな生活をしているが,変な物が置いてある.それは大量の水.実は地震対策のために,近くのドンキホーテで2リットル入りの水6本が入っている段ボール単位の水を3箱買って置いてあるのだ.Googleで,阪神・淡路大震災の被害に遭われた方の貴重な意見を調べてみると”とにかく水の確保”ということである.水はもちろん水分補給もそうであるが,トイレ,体を洗うにもとにかく水が必要とのこと.都市部において,トイレの水が流せないのは本当に大変ということ.その他にも,懐中電灯などの避難道具は一応購入してある.私がこのエントリーで述べたいことは,実はこのような細かい地震対策に関することではない.

たとえば阪神・淡路大震災の場合,死者・行方不明者あわせて6436名,負傷者43792名(Wikipedia)という大変厳しい震災となった.最近でも,新潟,パキスタンなど本当に大変な地震が続いている.上の統計や,このような厳しい震災を経て,”対策をしなかったから亡くなった”ということは今後極力なくさなければならない.それは,不幸にも地震において命を落とされた方に対して申し訳ないと思うからである.ある野生の鳥たちは地震を予見して逃げる行動をとったとかいう話を聞いたことがある.人類は,知性を持ったおかげてそのような野生の勘はほとんど使うことができない.そんな人類が野生の勘の代わりに得たものの1つが記憶であると思っている.野生の勘がないのなら,過去に人類が被った苦い記憶に対して,その記憶を頼りに同じ事を起こさないように少しでももがくのが人類としての行動である.大地震で被災に遭われた方たちは,現在,多くの情報をインターネットや書籍などに残している.それは人類としてみたときの人類共通の記憶であり,それを参考にしないのは生物として愚かすぎると考えている.対策をしたのにやはり亡くなってしまうことは当然あり得る.こんなエントリーを書いている私も,東京のあの深い地下鉄の中とかで地震が起きたらまず助からないだろう.この星の歴史から考えたら,対策をしないで地震で死んでも,対策をして地震で死んでも,対策をしないで長生きしても,対策をして長生きしても,正直誤差であって大して変わらない.しかしその大したことない1つの命に,家族があり,友達がいて幸せな生活があるのだ.宇宙から見たら本当に短くて小さな命のくせに,こんなに毎日イベントがあって楽しい.こんな宇宙くらい大きな生活に私は最高の価値を感じている.だから,人類として,過去の記憶・知識をフル稼働してスマートに生き抜くのだ.

このエントリーをご覧になった方.宮下よりもよっぽど対策を取られている方も多いかと思いますが,もしあんまり考えたことがなかった方がいましたら,地震に対して”考えて”ください.私は,研究室の一部の後輩にこの話をして,たとえば研究室で地震が起こったときにまず何をするかなどを想定し,ディスカッションを行いました.はっきりいって面白いと思います.上のような水を買うだけでは不十分です.そのような場合にどう行動するのかまで考えてください.

みなさん:とりあえず家と職場でおこった際に起こす行動を想定してみてください.阪神・淡路大震災では火災による二次災害で多くの人命が失われています.

ご家族の方:大切なご家族の生活を明日も楽しく生活するために,家,仕事先,学校など想定される場所で地震が起こったときに家族が再会できる方法(移動・場所・通信手段)などを調べ,家族でのルールについて今日決めてください.特に旦那様は,今の家庭生活を今後も続けていくために最高の想像力を働かせてください.

例)
・食料・水はコンビニで買えばいい→POSシステム(レジ)全盛のこの時代,停電があればレジが動きません.相当最悪環境にならない限り人間も理性が優先されますから,盗みを行うことは難しいかと思います.
・連絡は携帯電話を使えばいい→隅田川の花火で通じなくなるくらいのシステムです.停電であれば同じですが,171伝言ダイヤルなども一つの手段です.むしろ全く取れないときも想定しないといけないですね.距離が離れた親戚などと連携を取っておくのは非常に有効です.

研究室の後輩たちとの議論で面白かったのは,”仮に地震の揺れを回避できて怪我がなかったときに何をするか?”です.
地方出身者は,確かに実家に歩いてでも帰ってしまうという考えも出ました.しかし,”東京は復活させなければなりません”.そう考えたときに,東京に残って,動けるなら何か復興支援を行うなどの意見が出ていました.まず自分たちも含めた人命の確保は最優先として,その次に若い自分たちが動けることは何かを考えたときに,”道の確保”というのが出ました.これが正しい行動かわかりません.しかし,救急車,消防車をスマートに通すためには,近くの道が破壊されていないかなどをチェックしてみてはどうか?などが出ていました.この行動は防災に対しては不適切かもしれませんが,仮に問題ないとして,東京全域でとりあえず怪我がなかった人間が早急に道のチェックを行えれば素敵かなと.

とにかく個人,ご家族,友達,恋人,それぞれの単位で人類としてスマートに行動するために,一度考える時間を取ってみてはいかがでしょうか?厚かましいですが,良い行動など思いついたらみなさんのブログに書いて,TBでもコメントでも送ってください.そういう知識の繋がりも発展した人類の知恵でありスマートな行動です.

今回,ずっと昔から自分が持っている考え方を,1カテゴリーとして追加してあります.
”最低限,星レベルで考え,人類として行動する”
この詳細は後にちゃんと書きたいと思っていますが,このエントリーをこのカテゴリーの最初にしたいと思っています.

P.S. このエントリーに付随して一つ面白いエピソードがあります.
先日,家に帰るとなんと水が出ませんでした.水道代を払っていないのかな?と思っていたら,ポストに夜1時~6時まで断水とのこと.こまった.手も洗えないし,歯も磨けないし,もちろんシャワーも入れない.そこで,大量にかってある水を使ってみることにした.それが結構使うのが難しい.2リットルのペットボトルのフタをあけ,片手で傾けて(もちろんシンクの上で),もう片方の手をぬらす.石けんを使って両手をこすり,また片手でペットボトルを傾け手の石けんを洗い流す.石けんの付いた手でペットボトルを傾けるのでペットボトルに石けんが付く.石けんが付いたペットボトルを洗うためにまた水を使う.こんなことをやっていたら,笑い話だけど1リットル近く使ってしまった.ペットボトルは先につける蛇口とか,両手を放して傾けられる方法がないと,かなり水を無駄にしてしまう.そこで,シンクの上に上がって両膝でペットボトルを挟んでとか怪しい行動を考えたりしてみた(笑 怪しいが結構この問題は深刻だと思った.

2005/10/20追記:
dairaさんのDaira’s Blogで,有益な情報を見つけました.
内閣府の「表層地盤のゆれやすさ」マップと,その東京のマップ 東京・・・・ゆれまくりですね・・(苦笑