作った人工衛星が宇宙に飛び立ちます(2/21 6:28AM)→延期!

***以下の日記ですが,打上が延期になりました!!***

手作りしましたとても小さな人工衛星Cute-1.7 + APDが,日本のロケットを用いて宇宙に打ち上げられます.

打上時間:日本時間2006/02/21 6:28 (AM)
打上ロケット:JAXA M-Vロケット8号機
打上場所:鹿児島県内之浦

開発に約2年.数々の苦労を乗り越え,遂に宇宙に飛び立ちます.私としては,CUTE-Iの打上を2003年6月にロシアから上げていて,2度目の経験となるのですが,やはりドキドキです.

打上は,インターネットのライブ中継でご覧になれます.

是非早起きしてご覧になってください!

JAXA M-Vロケット8号機カウントダウンページ(ライブ中継あり)

cute17_fm_1.jpg
Cute-1.7 + APD フライトモデル(これが宇宙に飛んでいきます)

20cm x 10cm x 10cm,重さ3キロ強の超小型衛星.

ロケット収納過程ムービー

先日のJAXA M-Vロケット報道公開の時に,外に出されていたロケットがロケット整備塔に収納された.その過程を約15秒間隔で撮影した写真のパラパラムービー.

ロケット登場(写真)

本日は,JAXA M-Vロケット8号機がランチャー(打ち上げ台)に設置され,外にその姿を現しました.
その状態で報道公開でしたので,報道陣に混じって写真撮影.

20060210_mv8_press1s.jpg
JAXA M-Vロケット8号機
EF24-70mm F2.8L USM

ロケット発射場に到着

手作りで開発した人工衛星が2月21日に日本のロケットによって打ち上げられる.
そのための準備として,現在ロケット発射場に出張している.

開発した人工衛星は,Cute-1.7 + APD(きゅーと・いってんなな・ぷらす・えーぴーでぃー)と言い,私の所属する研究室で約10数人の学生だけで作り上げた人工衛星である.Cute-1.7 + APDは,既に同じく学生手作りで開発し,宇宙を飛んでいるCUTE-Iに続く,本研究室2機目の衛星となる.打ち上げが21日に迫ったこれから,Cute-1.7 + APDの衛星に関してはこのブログで少しずつ紹介していきたいと思う.

今回はロケットのお話.ロケットは,人工衛星を宇宙に運んでいって,切り離してくる乗り物.人工衛星を切り離したあとロケットは海に落ちる.つまり,ロケットには必ずその先っぽに人工衛星が載せてある.今回我々の人工衛星がお世話になるのは,日本の宇宙機関である宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発したM-V(エムファイブ or ミューファイブ)ロケット8号機.

日本のロケット(つまりJAXAのロケット)は,大型なものは,H2a(種子島が発射場),M-V(内之浦が発射場)の2つがあり,今回は後者のM-Vロケットによって打ち上げられる.とはいっても,我々の手作りの衛星をあげるためのロケットではなく,赤外線天文衛星ASTRO-Fという大きな人工衛星をあげるついでに,コバンザメのようにロケットの先のそのまた端っこに取り付けられて一緒にあげてもらえる.

今回,この打ち上げ準備のために,打ち上げ発射場があるJAXA内之浦宇宙空間観測所と呼ばれる場所にきている.内之浦の場所は下の地図を参照


クリックするとGoogle Localに移動.

少しだけ写真を公開.

20060207_USC1.jpg
M-Vロケット整備塔:ここでロケットを縦につなげて最終組み立て・調整を行います.

20060207_USC2.jpg
M-Vロケット1号機のモックアップ

20060207_USC3.jpg
整備塔の裏側にはMロケットランチャーという発射台があります.打ち上げ時には,この写真の建物が開きまして中にあるロケットがでてきます.

20060207_USC4.jpg
今日は,時々太陽の光が差し込みますが,きわめて風が強いです.

現在,このエントリーを書いているときも,放送でカウントダウンの練習などが流れていて,いよいよ打ち上げに向けて関係者も緊張感が高まってきました.

今週は人工衛星,ロケットのエントリーが多くなるかと思います.

北の空と宇宙ステーション

12/19の朝5時頃国際宇宙ステーション(International Space Station:ISS)が東京上空を通過していきました.しかもちょうど北極星,北斗七星をバックに.身近な人にはISSが通過する時間を教え,何人かに肉眼で見てもらいましたが,そのほとんどが夕方のもの.実はISSは朝の方がずっと綺麗です.しかも冬は空気が澄んでいますので,超オススメです.朝4~5時の電話でも問題ない方は連絡してください.通過情報を連絡いたします.

今回もカメラを構えて待っていたのですが,情けないことに露出に失敗・・・・.感覚で絞りと露光時間をやっているのですが,完全に失敗し暗い写真に・・.そこで2段ディジタル増感している関係で非常にノイジーです.しかし北斗七星を通過していくISSも珍しいので掲載します.

20051219_iss2.jpg
北の空と宇宙ステーション
Sigma 15mm F2.8 FISHEYE
F8, 30sec, RAW + DPP+2EV + Photoshop Retouch(tonecurve)

参考:スペースシャトル(S112)からの宇宙ステーションの写真(提供NASA)
s112e05868.jpg
International Space Station (ISS) : image courtesy of NASA.
クリックすると拡大します.

過去の宇宙ステーションの写真
宇宙ステーションが飛んでった:2005/11/01
国際宇宙ステーションの写真撮影に成功:2004/08/20 ( The International Space Station)

*このページのトップの背景をロシアの宇宙ステーションミールに変えてみました.

Powers Of Ten

さて,ある一般的な家族がピクニックをしています.ランチを食べ終わってパパさんが横になります.物語はそこからスタート.

Powers of Ten : 10の累乗というとっても素敵なビデオです.今回Google Videoで発見しました.個人的には持っていたのですが,これで皆様に紹介できることができて幸せです.

powersoften_top.jpg
Powers of Ten (Google Video Archive) : クリックすると再生

10の0乗メートルは1m
10の1乗メートルは10m
10の2乗メートルは100m
こうやってスケールを拡大していくと私たちの大きさ,生活はどのように見えるのでしょうか?
是非最後までご覧になってください.いろいろな事を感じられるのではないでしょうか?

スケールをたどっていく過程において見える星,銀河の数だけ,我々のような生物が存在する可能性があるわけです.今同時期に生きているかもしれないし,もう何億年も前に滅んでしまっているかもしれません.我々の存在確率が1/X(とても大きな数)だとしても,その2X位の星は簡単にあるのではと思ってしまいます.さらに時間軸をずらせば,もっと存在する可能性が増えてきます.我々の生きている間に,是非とも他の星の生物とお互いの星の酒でものんで笑いたいですね.その時に前の私の悩みみたいなことがないことをやっぱり願う.

こんな小さな存在ですが,こんな大きな宇宙ほど幸せがあふれる時期ですね.このPowers Of Tenのようなムービーで宇宙の大きさを感ることができ,近日のイベントで同じくくらい大きな感覚を感じられるという意味で人間はとても素敵に進化してきました.ワタクシはラボで衛星開発ですが,宗教違っても,後ろでビジネスチャンスを狙っていようとも単純に楽しくすごしましょう~

参考:Powers of Ten公式サイト

日本の宇宙探査機”はやぶさ”

地球から離れて,地球以外の惑星(水星,金星,火星,木星,土星,など)や彗星,小惑星などを探査することを,深宇宙探査(しんうちゅうたんさ)という.この分野はNASA JPL(ジェット推進研究所)が圧倒的に有名(ボイジャー(土星,天王星,海王星),パイオニア(木星),カッシーニ(土星),スピリット(火星ローバー)など)だが,日本も負けてはない!

日本の宇宙機関であるJAXA(Japan Aerospace Exploration Agency): 独立行政法人宇宙航空研究開発機構は,はやぶさとよばれる宇宙探査機を開発し,2003年5月9日に打上げています.はやぶさのミッションは,”イトカワ”と呼ばれる直径約360mの小惑星[*1]までイオンエンジンという最新鋭の宇宙機用エンジンを使って近づき,なんとその小惑星にタッチダウンして土を採取し,また地球まで戻ってくるというとんでもないもの.2年以上イオンエンジンを吹き続け,既に小惑星イトカワに到着しています.その小惑星にタッチダウンして土の採取を明日(or 明後日)行います.小惑星から土を持って帰ってくるのはもちろん世界初.世界中から注目されています!(日本のマスコミはあまりとりあげていないけど・・・)

興味のある方は,JAXAの太陽探査のページ(はやぶさ)をご覧ください.

タッチダウンのCGもあります.

また,今日のはやぶさなどで最新情報が参照できます.

このはやぶさのプロジェクトマネージャーである川口先生は,我々の衛星開発でも非常にお世話になっており,プロの立場から,厳しい目で設計の甘さなどを指摘して頂いています.ウチのラボのOBも二人川口研究室で仕事をされている関係で,このはやぶさのミッションはとても親近感があり,注目しています.みなさんも,是非注目してみてください.

地球から2億8000万キロ離れ,光の速度でも16分掛かる距離で,日本が作ったはやぶさが無事土を採取してくれることを願っています.

1117-1.jpg
JAXA小惑星探査機はやぶさが撮影した小惑星”イトカワ” 2005/11/15撮影
提供:独立行政法人宇宙航空研究開発機構

*1: 小惑星:太陽系を構成している天体のうち,地球・火星などの惑星ではなく,太陽のような恒星でもなく,ハレー彗星のような彗星ではない,小さな天体.太陽系には1万個以上見つかっている.

宇宙ステーションが飛んでった

このブログでも何度か紹介されている宇宙ステーション(正確には,国際宇宙ステーション[International Space Station: ISS])が,今日の夕方東京上空を通過していきました.
地上から350kmの高さで地球をぐるぐる回っている宇宙ステーションは,なんと肉眼で見ることができます.下の写真は30秒開きっぱなしで撮った写真です.光の線が見えていますが,これが宇宙ステーションの軌跡です.

20051101_iss_s.jpg
国際宇宙ステーション (クリックすると拡大)
EF24-70mm F2.8L USM, RAW, ISO100, 30sec, F8
*写真の下に移っているのは,我々の衛星(CUTE-I)用のアンテナです.今回,宇宙ステーションを探しやすいように,アンテナを宇宙ステーションの方向に向かせました.30秒開きっぱなしなので,このようにぶれたような写真になっています.よく見ると左上の方にはカシオペアが見えています.普通の星はこのように止まって見えていますから,30秒でいかに宇宙ステーションが進んでいるかわかるかと思います.

国際宇宙ステーションは世界16カ国が協力して建設しているもっとも大きな宇宙にある人工物.最終的には50mプールくらいの大きさになる予定です.宇宙ステーションですから,当然人間が中で生活しています(常時2,3人).つまり人間は宇宙に行っていない日はなくなったということですね.現在の宇宙ステーションは,下の様な形をしています.この写真は,前回野口さんが搭乗したスペースシャトルから撮影した写真です.上に大きな羽のような太陽電池パネルが見えますでしょうか?このパネルで電気を発電して中の生活に使っているのですが,このパネルが光を良く反射し,その光が肉眼で地上から見えるのです.

126502main_iss_assembly_lf1.jpg
現在の国際宇宙ステーションの形(STS-114)

時速28000キロで地球を回っていますので,すごいスピードで東京を通過していきました.また,興味がある人は連絡してください.次に見える時間,方向,見方などを教えます.とても綺麗ですよ!

関連エントリー:2004/08/20: 国際宇宙ステーションの写真撮影に成功 ( The International Space Station)

東京大学 超小型衛星XI-V打上!(祝成功!)

以下の記事ですが,無事成功しました!東工大でもXI-Vからの電波を受信しました.おめでとうございます!

東京大学中須賀研究室の超小型衛星XI-V(サイ・ファイブ)がまもなく宇宙に打ち上げられます(2005年10月27日打上予定).ウチラ東工大にとって,東大中須賀研は最大・最強のライバル(と私は思ってる).2003年6月30日に競い合って,切磋琢磨しあって開発した東大XI-IV(サイ・フォー)と東工大CUTE-Iは,同じロケットに搭載されて宇宙に打ち上がりました.打上から現在に至るまで2年以上,二つの衛星は元気に動いています.中須賀研は,我々の次期衛星Cute-1.7 + APDより先に2機目の衛星XI-Vを打ち上げます.XI-Vでは,XI-IVよりも高解像度撮影や,連続撮影などの追加ミッションを掲げています.

CubeSatとは,10cm立方,1kgの超小型衛星の規格で,そのサイズに衛星機能を詰め込んで,世界中の大学・宇宙機関が自由に設計し,開発を進めています.そのCubeSatが提唱されてから実際に開発し,打上げて,しっかりと宇宙で動いたのは上記の東大・東工大の2台のみです.この2年間の間も他の国のCubesatが上がることはなかったので,XI-Vはいわば3台目のCubesatとなります.XI-Vの打上にご注目ください.この大学生たちの衛星開発奮闘の記録を,川島レイさんというとても素敵な方が「キューブサット物語~超小型手作り衛星,宇宙へ」と題して書かれています.もしご興味があれば,そちらもご覧になってください.

今回の打上にあたり,Cubesatが今宇宙のどこにいるのかな?というウェブページを作っておきました.興味があればみてみてくださいね!XI-Vは,打ち上がるまでロケットのあるロシア・プレセツク宇宙センターに表示しておきます.衛星をクリックすると各種情報が表示されます.

whereiscubesats.jpg
Cubesats Realtime Position System
URI: http://gsas.mes.titech.ac.jp/c1rcp/cubesats.jsp
上の画像をクリックしてください.

*このウェブログの右上にあるようにみなさんのウェブページにも簡単に貼り付ける(リアルタイムで更新されます)ことができるので,希望の方は連絡してください.