ロケット発射場に到着

手作りで開発した人工衛星が2月21日に日本のロケットによって打ち上げられる.
そのための準備として,現在ロケット発射場に出張している.

開発した人工衛星は,Cute-1.7 + APD(きゅーと・いってんなな・ぷらす・えーぴーでぃー)と言い,私の所属する研究室で約10数人の学生だけで作り上げた人工衛星である.Cute-1.7 + APDは,既に同じく学生手作りで開発し,宇宙を飛んでいるCUTE-Iに続く,本研究室2機目の衛星となる.打ち上げが21日に迫ったこれから,Cute-1.7 + APDの衛星に関してはこのブログで少しずつ紹介していきたいと思う.

今回はロケットのお話.ロケットは,人工衛星を宇宙に運んでいって,切り離してくる乗り物.人工衛星を切り離したあとロケットは海に落ちる.つまり,ロケットには必ずその先っぽに人工衛星が載せてある.今回我々の人工衛星がお世話になるのは,日本の宇宙機関である宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発したM-V(エムファイブ or ミューファイブ)ロケット8号機.

日本のロケット(つまりJAXAのロケット)は,大型なものは,H2a(種子島が発射場),M-V(内之浦が発射場)の2つがあり,今回は後者のM-Vロケットによって打ち上げられる.とはいっても,我々の手作りの衛星をあげるためのロケットではなく,赤外線天文衛星ASTRO-Fという大きな人工衛星をあげるついでに,コバンザメのようにロケットの先のそのまた端っこに取り付けられて一緒にあげてもらえる.

今回,この打ち上げ準備のために,打ち上げ発射場があるJAXA内之浦宇宙空間観測所と呼ばれる場所にきている.内之浦の場所は下の地図を参照


クリックするとGoogle Localに移動.

少しだけ写真を公開.

20060207_USC1.jpg
M-Vロケット整備塔:ここでロケットを縦につなげて最終組み立て・調整を行います.

20060207_USC2.jpg
M-Vロケット1号機のモックアップ

20060207_USC3.jpg
整備塔の裏側にはMロケットランチャーという発射台があります.打ち上げ時には,この写真の建物が開きまして中にあるロケットがでてきます.

20060207_USC4.jpg
今日は,時々太陽の光が差し込みますが,きわめて風が強いです.

現在,このエントリーを書いているときも,放送でカウントダウンの練習などが流れていて,いよいよ打ち上げに向けて関係者も緊張感が高まってきました.

今週は人工衛星,ロケットのエントリーが多くなるかと思います.

ロケット発射場に到着」への6件のフィードバック

  1. お疲れ様です.
    内之浦に出張,ということは打ち上げ後のfirst AOSには立ち会わないんでしょうか??

  2. funaseさん>

    土曜日頃帰ります.
    今回は,修士学生の一時的な代わりできています.first passは東京ですよ.

  3. 初めて日本のロケットを見ましたよ!日本のロケット打ち上げとかはあまりテレビとかでもやらないから・・・
    なんでやらないの?

  4. ヤスさん>

    日本の大きなロケットは二つあって,H2AというのとM-Vというロケットです.今回は後者のM-Vというロケットですね.
    日本ではテレビは主にニュースでやっていますね.リアルタイム映像は,なかなかやらないですねぇ.
    政治的な意味もあるかと思いますが,一つに打ち上げ延期などが平気であるものなので,番組としてくみにくいのもかもしれませんね.

  5. うわぁ~!こりゃ、すげ~!!(゜∀゜)
    Naokiくん、あなたの夢は俺たちの夢でもある。
    無事、打ち上げが成功する事を、心から祈ってます!また、美味い酒と飯を食べながら、話聞かせてくださいね!

  6. noriさん>

    コメントありがとうございます!
    鹿児島はとても寒くて萎えています.
    ロケット整備上はきわめて大きな建物で,ロケット的にも暖房はないものですから,寒くてしょーがありません.
    帰京後,またのみにいきましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です