恐ろしく美しい彗星写真(マクノート彗星)

大学の後輩である谷津氏よりナウいメールが届きました。彼のホームページをご覧になってもらえば分かるように、彼は相当な星マニアでさすが東工大天文研究部かつ理学部基礎物理だけあります。彼が撮影した素晴らしい写真が多く掲載されているので是非ご覧になってください。星好きの方はコンタクトをとっていただければ質問の10倍以上の分量で返答が返ってくるのでお楽しみに(笑

さて、その彼からのメールで、”マクノート彗星”(参考:マックノート彗星(C/2006 P1)の太陽接近@AstroArts )に関する情報が届きました。マクノート彗星は、2006年8月に発見された彗星で、今月2007年1月13日に太陽に最も近づき、その後モーレツに光り出した彗星のようです。その彗星を世界の天文家が写真を撮って、Flickrに載せているようです。

flicker search : McNaught
恐ろしく美しい彗星の写真がたくさん掲載されていますので、是非ご覧ください。

その中でもオーストラリアのjohn white氏が撮影された

McNaughts Comet Eyre Peninsula South Australia

大変すばらしい写真です。人の写真なのでもちろん転載はできませんが、是非リンク先に行ってご覧になっていただきたいです。

人類は前進しているのか?

先日東京タワーから”東京”の街を眺めていたときにふと思い浮かんだ命題から今回の記事を始める。

”宇宙人が地球に遊びに来たときに、ピラミッドと東京を見てどちらが最新の文明だと思うか?”

では衛星の映像を使って比較してみる。

ピラミッド@Google Maps

東京(六本木ヒルズ)@Google Maps

これを見てどちらか最新の文明だと思うだろうか?それはやはり東京だろうと思う人が多いかもしれない。しかし私は一慨にはそう言い切れない気がしてならないのである。では100年後はどうだろう。同じ場所を見たらどうだろうか?おそらく六本木ヒルズの森タワーは存在していない。文化、文明、そして人類の進歩、技術力という視点から見るとピラミッドの方が圧倒的に優れていると宇宙人は判断しかねないのではないだろうか?

宇宙共通の言語は広義の数学であると思っている。数学を介して会話すれば知性のある宇宙人であれば、それぞれのローカル言語(地球語、宇宙人言語)に翻訳することは可能だと勝手に思っている。音楽に関しても、波、周波数、振動などの数学を使えば説明ができる。数学といっても分野は広いが、例えば幾何学は大変大きな力を持っていると思う。正確に東西南北に向き、真上から見たら正方形で、横からみたら三角形のピラミッドは極めて強いメッセージをその存在から放っている。この星の重力を考え、この星の知性生物である人間一人の力量を考えたときに、ピラミッド建設の仕事量は大変なものであり、宇宙人から見れば、宇宙へ発信している幾何学メッセージと星の知性生物が多量の仕事をして建設したピラミッドはかなり高い評価を受ける気がする。また宇宙人が地球の時間でいう1000年オーダーで生きる生命体であった場合、六本木ヒルズ森タワーの100年程度で荒廃する建築物はおそらく評価対象にはならず、東京は後進の文明と評価されるであろう。

現代の民主主義では、基本的に誰もが最低限の人権を与えられ、過去の封建制度であった奴隷のような扱いはできず、ピラミッドのような建造物は造れないという意見もあるかもしれない。しかしピラミッドは、奴隷による建設ではなく、ナイル川の氾濫期に仕事がない農民を雇って作らせた建造物ということが世界中の考古学者の見解である。ピラミッド建設に携わった出勤表も残っており、二日酔いで建設の仕事を欠勤という内容も解読されている。奴隷であったら二日酔いで欠勤など考えられない。そう考えると、ピラミッドは過去の野蛮な独裁国家が作ったものではなく、高度に発展した文明・国家が作ったものである。ピラミッド建立当時、エジプトではアテン神という太陽神を崇拝していたと言われている。太陽は沈んだ後にまた登ってくるため復活の象徴とされ、当時の王(ファラオ)も復活を望みアテン神を崇拝したようだ。彼らは復活した後、この世での姿がないと困るためミイラ化技術を確立し数千年もその姿を残すことに成功している。ミイラ化によりツタンカーメンのDNAも採集されており、血液型も分かっているらしい。現代科学で言えば、復活するためにミイラを残すということは古びた古代文明らしい考え方と思うかもしれない。しかし、仮にDNAから人体を復活できる技術が未来に確立したらどうだろう。火葬、土葬が一般的でDNAの欠片も残らない現代の葬儀よりも、遙かに未来を見通した行為と考えられなくもない。

古代エジプト文明では、
・パピルスによる長期文書管理
・幾何学的で長期的に残る建造物の建設
・ミイラ化という長期人体の保存
・金という極めて安定している金属の扱い(錆びない)

このように見ていると彼らの文明は”情報を残す技術”が卓越しており数千年経った今でも実際にしっかりと残っている。他の動物に対して、人間が唯一できる知性の象徴は記録、記憶ができることだと思っている。その感覚がとても好きで私は写真、ハイヴィジョンビデオカメラなど映像表現がとても好きなのであるが、その感覚からすると、明らかにエジプト文明の技術力は素晴らしい。

先に述べた宇宙人からみた言語としての幾何学的メッセージというのは彼らは意図した物ではないと思われる。太陽信仰をしていたエジプト文明にとって太陽の動きというのは極めて重要な意味を示しており、たぶんピラミッドも南北に向いていることという意味より東西に正確に向いていることのほうが意味があるのではないかと勝手に思っている。東から登って南中し、西に沈んでいく太陽という動きに何かしか同調させてのピラミッド幾何学だと思うが、結果的に宇宙人的にも受ける美しさなのかなと思う。

このように勝手な解釈ではあるが、エジプト文明の技術力、メッセージ性は凄まじいものだと思う。現代文明は一度リセットされていると言っても良いほどエジプト文明は優れた文明であると思う。では現代文明はどうであろうか?油圧とベアリングによる強力な力を使った建設技術、ピラミッドを一瞬で破壊するミサイル技術、地球を1時間半で回るロケット・衛星技術など要素技術ではやはり進んできているような気はする。情報を残す手段としてWordがあり、ディジタル一眼レフがあり、ハイヴィジョンビデオカメラがあり、ブルーレイディスクがある。遺伝子を残す手段として、ほぼ全ての遺伝子、DNAが解析されている。技術的に驚異的な破壊力と極めて精度の高い情報のディジタル化は進んでいる気がするが、どうも長い間残るという点において弱い気がしてならない。100年後果たしてブルーレイは再生できるだろうか?おそらく新しいメディアが開発されており今の何万倍の記憶ができる仕組みが完成しているだろう。つまり短い期間でメディアが変わっているため将来的に記録が本当に残るかわからない。既にフィルムは長期保存により劣化またはプリント不能になりディジタル化していないフィルムは”消えていく記憶”である。数千年残ったパピルスに対して、50年も残らない。ブルーレイが100年後再生できないと仮定すれば、実はエジプト文明では既にブルーレイの様な技術を持っていたとしても、100年しか持たないというでその技術を破棄したかもしれない。彼らは復活という望みのためにピラミッドを造り、ミイラを作り情報を残した。結果としてエジプト文明として残っているのである。他にも文明はあったかもしれないが、情報を残していなかったり、雁などの食料だけで食いつないだ文明は残っていない。

医学が進み、現状ではどんなに生きても100年程度であることが一般常識として共有されている。エジプト文明にあったような復活を望むことがなく、精度良いセンシング(情報を保存する手法)は最先端であるが、未来へメッセージを残すということが現代技術では積極的ではない気がする。地球の温暖化が進み、このままいけばあと100年、もしくは50年後に人類は地球上で生活できなくなる可能性がある。孫の代で人類が滅亡することは十分に可能性を帯びてきた。このまま滅亡したら、もし宇宙人が来たとき現代文明は評価されずエジプト文明が最新の地球の文明だと評価されかねない。

現代文明として人類が前進するためにはどうすれば良いのだろうか?例えばニュースを見て欲しい。

神戸市外大、教職課程申請忘れ…学生の単位認定されず@読売新聞

こんなものは全く前進していない。書類の手続きミスで授業を受けても教職が認定されないらしい。馬鹿馬鹿しすぎて話しにならなすぎる。こんなことをやっている時間は人類にはない。

エジプト文明に対して我々が進んでいること。ブルーレイなどの多量のディジタルアーカイブに関する技術も前進かもしれないがその一つは遺伝子かなと思う。リチャードドーキンスではないが、我々人類の利己的な遺伝子は、遺伝子を変える技術を身につけようとしている。ゴキブリのようなマス(数)を増やして子孫を残そうとするアプローチに対して、人間は遺伝子を変えて環境に適応していく方法をとりだしているのかもしれない。宗教と生命倫理で中々結論が出そうにないが、遺伝子操作や体外受精、精子バンクなど利己的な遺伝子の立場からすれば、遺伝子を何が何でも残そうと努力している結果なのかなとも考えられる。また、我々が研究している宇宙工学は遺伝子を宇宙に残すための努力なのかもしれない(あくまで利己的な遺伝子の立場で考えた場合)。地球環境に人間が耐えられるなくなるのが先か、核戦争を起こして自ら自滅するのか、ゴアさんが”不都合な真実”で言っているように環境問題を本気で考えて1970年代のCO2レベルに抑えられるのか、新しい地球環境に耐えられる遺伝子に組み替えていくのか、ロケットを作って他の星に移住するのか。どちらにしてもこのままぼーっとしていたら、現代文明は何も残せぬままピラミッドを超えられずに終わるかもしれない。

自分でも文章がまとまっていないのは分かっているが、前東京タワーから東京の街を眺めたときに思ったことを混沌としたまま文字に落とした感じである。とにかく少し長い期間でものを考えて人類が前進するように本気で考えなければならないと思った。

携帯GPS実験(FOMA 903i, KDDI au)

*追記:2007年8月22日
2007年8月22日に関連エントリーを掲載
Google Maps for Mobile (Googleマップモバイル)とKMLによるGPS連動 | FOMA 903i以降

以下より本文

総務省は、2007年以降の携帯電話に原則GPS機能(発信者位置特定機能)を備えるということを提案している(参考:「携帯電話からの緊急通報における発信者位置情報通知機能に係る技術的条件」についての報告書案に対する意見の募集@総務省」)。GPS搭載携帯はKDDI auが数年前から行って(KDDI au: EZweb > ナビ)おり、決して珍しいものではないが、FOMAの最新機種903iシリーズはNTT Docomoとしては初めてのGPS搭載シリーズとして発売されている。今回GPSで遊んでみようと思いSH903iを購入し、いろいろ実験してみることにした。

GPS(Global Positioning System)は、米国がもともと軍事目的で打ち上げた3次元位置決定用衛星群システムである。GPS衛星は、現在約30個程度稼働しており、地球上のあらゆる地点、時間において、最低4つは必ず見えるように配置されている。GPSにより位置を決定するためには、最低4つのGPS衛星から電波を受信しなければならない。GPS衛星から観測者に位置を決定する方法については、長くなるので省略する(参考:居場所がわかる測位とは?@JAXA)

さて、SH903iにGPS受信機が搭載されているため、ちょっとプログラムを組んで位置計測実験をしてみた。大学時代、何千万円もするGPS受信機を使ってGPS実験を行ったが、今や携帯で位置決定ができる時代である。

FOMAのiアプリは、Java(J2ME, CLDC)の1プロファイルであるDoJaと呼ばれるAPI群を使って開発することができる(参考:作ろうiモードコンテンツ:iアプリ | サービス・機能 | NTTドコモ)。SH903iを買う前にDoJaの仕様を確認し、プログラムを作りSH903iの到着を待った(注文して買ったため)。早速iアプリによるGPS取得に失敗した。私の確認が甘かったのだが、GPS受信をするAPIは、トラステッドアプリ(iアプリDX)でないと動作することができなかった。つまり個人の開発プログラムではGPSを扱えず、DOCOMOのiメニューに登録されている公式iアプリじゃないと使えないというのだ。位置情報は確かに個人情報としては極めて危ない情報であるが、この機能を楽しみに機種変したので大変悲しい・・。どうやら、KDDI AUのBREWベースのアプリも同様に公式アプリじゃないと利用できないらしく、同様に自由にプログラムを作ることはできないようだった。そう思っていた矢先、HTTP(GET/POST)アクセスに位置情報(パラメータ)を加えてリダイレクトしてくれる機能をFOMAもAUもSOFTBANKも公開していることがわかった。

作ろうiモードコンテンツ:GPS機能への対応について | NTTドコモ
KDDI au: 技術情報 > 簡易位置情報
ソフトバンク > ウェブ技術情報/位置情報について
(softbankは持っていないので試していない。softbankのGPS搭載携帯を持っている人は連絡してください。1時間ファミレスなどでお茶しましょう。その間に開発します)

iアプリでサクサク動くプログラムにしたかったが、使えないよりマシということでその方法でサーバーサイドプログラムを開発し、実験することにした。せっかく位置情報がわかるのであるから、Google Mapsの地図を切り出し連動するシステムを作ってみた。KDDI AUの携帯(PENCK)も持っているため、FOMA, AUの両GPS携帯用システムをつくり両者の比較実験を行うことにした。

https://www.spacewalker.jp/iss/gpstest.html
(GPS機能搭載携帯電話(903iシリーズ、AUの携帯)でアクセスしてください)

*1: FOMA 903i用、KDDI AU(GPS搭載機)用が公開されています。
*2: SOFTBANKのGPS携帯を持っている人は連絡してください。SOFTBANK用も作りたいので、ご協力おねがいします。

条件が良ければ10m程度で位置決めが行われている。今回のHTTP(GET/POST)アクセスのリダイレクト位置決定方式は、一度ウェブアクセスが発生するため、仮にGPS衛星は見えていても、圏外では位置測定ができない。そのため、GPSの位置決定実験では、GPS衛星の状態だけではなく、圏外・電波状況による障害もありうる。

実験1:六本木ヒルズ周辺での位置決定実験

FOMA 903i、AU Penck, Sony GPS-CS1Kによる3種のGPSおよび、ディジタル一眼レフを持って六本木ヒルズの周りを歩き、各所で測定することにした。実験日時は、12/24 午後9時。日付、場所、時間的にもっとも人類のエントロピーが高い時に実験を行ったため、非常に混んでいた。
この実験の意図は、この時間・場所にGPS実験を行うという社会への挑戦ではなく、ヒルズ周辺のような混み合った環境での精度良い位置決めにより、位置情報とのマッシュアップが良好に行えるかの試験である。

20061224_gpstest_jpeg1.jpg
クリックするとGoogle Maps上に表示します。
(重いので、ココにGoogle Mapsを引っ張らず画像にしました)

思いの外、この時間にGPS実験を行っている人は居ないような感じであった。たまたまだったのか、少なくとも一人も見かけなかった。
さて、実験結果であるが、高い建物による遮蔽と、マルチパスによる精度の劣化からか、多少ずれている点が多いが、それでも十分の精度は出ていると思う。ヒルズの周りを1週回ったのだが、両機種とも追従できていると思う。SonyのGPSとディジタル一眼レフによる各所の映像を交えてマッシュアップする予定であったが面倒なので省略する。この程度の精度が出ていれば、最寄りの空いているお店など、位置情報を使ったリアルタイムシステムも十分現実的といえる。2007年はこういったサービスがより増えてくるであろう。

実験2:高速移動中による位置計測実験(東京→上田(長野新幹線))

正月に長野県上田市の実家に帰省している。長野新幹線の車内(窓際、進行方向右側)の窓縁にGPS携帯を置き、約5分間隔で位置情報を取得した。この実験の意図は、新幹線という高速移動中における測定精度の確認である。FOMA SH903iとKDDI auの2機種で比較実験も行った。

また右側の窓際に座っていたため、左側は社内の屋根に覆われ、厳密には右半面方向しかGPS衛星を受信できない点を確認しておく。

20061224_gpstest_jpeg2.jpg
クリックするとGoogle Maps上に表示します。
(重いので、ココにGoogle Mapsを引っ張らず画像にしました)

*1:赤いライン:FOMA SH903i
*2:青いライン:KDDI au penck

・長野新幹線の速度プロファイルが見つからなかったため体感速度であるが、大宮を超えたあたりが長野新幹線としては最も速度がでている気がしている。この間を積極的に計測したが、全く問題なく計測できた(精度50m以下)
・”正”の字で観測成功・失敗をとり続けていたが最後の方に面倒になり中止。少なくとも95%以上は精度良く測定できたことを記しておく。

マップ上の軌跡および、測定した感想から、高速移動中であっても全く問題なく測定できることがわかった。GPS衛星のドップラーシフトは、時速200キロ少しの新幹線程度ではほとんど変化はないし予想通りの結果ではあるが、先述の様に一度ネットに接続があるGPS受信方式であるため、受信失敗が電波圏外による影響である可能性もある。GPSの取得よりも、あれだけ高速移動で携帯電話のアンテナ局をシームレスに切り替えていける技術のほうがよっぽど難しい気がする。とにかく、GPS位置決定に関しては高速移動中でも全く問題ない。飛行機で試したいが、携帯電話の電源が入れられないので難しいだろう。

ETS-VIII (きく8号)の世界最大アンテナが開きました!!

先日打ち上げられた日本の宇宙機関JAXAと宇宙メーカーが開発したETS-VIII (きく8号)の世界最大アンテナが開きました!!

関連記事: 技術試験衛星VIII型「きく8号」の大型展開アンテナの展開結果について

20061226_kiku8_pic3-2.jpg 20061226_kiku8_pic4-2.jpg
画像提供: JAXA

ETS-VIIIに関しては、先日のブログ(日本のロケットと人工衛星が打ち上がります)をご覧ください。

12/18にJAXA H2-AロケットによってETS-VIIIは地上から282kmの高さに打上げられました。地球の半径は約6400kmですから、宇宙といっても地球のヘリをスレスレに回っていることになります。我々の作った人工衛星も高度800kmを回っており、100 – 1000km程度の高度で回っている人工衛星を低軌道衛星と呼びます。今まで約10000の衛星が打ち上げられていますが、そのほとんどが低軌道衛星です。低軌道衛星は、高度によって速度が違うのですが、大方秒速8km ( = 時速28000km)程度のモーレツな速度で地球を回っています。

低軌道衛星に対して、静止衛星(静止軌道衛星)というのがありまして、地上から約36000kmというとても高い軌道の衛星がいます。静止衛星は気象衛星ひまわりなどが有名でしょうか?その名の通り、常に日本上空に居て日本の気象を撮影しています。そのことから静止衛星と名付けられているのですが、実際に”静止”しているわけではなくて、地球の自転と同じ速度でまわっているため、常に日本上空にいます。今回のETS-VIIIも静止軌道に乗っています。実は12/18に低軌道に打ち上げられたあと、ETS-VIIIは4回キックして低軌道282kmから静止軌道36000kmまで自ら蹴りあがりました。キックといっても足が付いているわけではなくて、モーレツな噴射をしてその推進力で高度を上げていくのですが、業界的に”キック”なり”蹴る”っていう表現を使います。ETS-VIIIおよび地上管制、関係者さんたちは、クリスマス返上でこの4回のキックを行い、静止軌道に乗った後今回の2枚のアンテナ展開に成功しました。

前回のブログにも書いたように、ETS-VIIIは最先端の宇宙通信実験を行います。地震などの災害時、地上の通信網は断裂する可能性があります。その際に、宇宙通信を使って被害の及んでいない地域との連絡をするなどの実験を予定しています。低軌道衛星だと、常に日本上空に居るかわからないので、ETS-VIIIは静止軌道まで上がりました。

今回のロケットおよびETS-VIIIの目的は、”これから”行う通信実験によって新しい技術試験を行い、我々の将来の生活に役立てることです。ロケットの打上、軌道高度を上げるキック、アンテナ展開などは極めて難しい技術で、その成功もとても喜ばしいですが、これからが本当の実験なので注目していきたいと思っています。

日本のロケットと人工衛星が打ち上がります(12/16 15:32)→延期

*12.16 11:42 追記
天候不良のため、打ち上げが12/18に延期になりました。

2006年12月16日(土) 15:32頃、日本のロケットH-IIAおよび、それに搭載された人工衛星”きく8号 : ETS-VIII”が種子島宇宙センターより打ち上がります。

日本の報道では、”ロケット打ち上げ”という報道が多いのですが、ロケットは人工衛星を宇宙(軌道上)まで運ぶ乗り物でして、本来の目的はロケットの先に搭載されている人工衛星が無事宇宙で切り離され、その人工衛星のミッションを遂行することが目的です。よって是非、ロケット打上の成功および、人工衛星のミッション遂行(長期間かかりますが・・)を含めて、注目いただければと思います。

さて、今回の人工衛星は、技術試験衛星8号(きく8号)と呼ばれており、その名のとおり最先端の技術を試験・実証するための衛星です。今回は、宇宙で19m x 17mの超大型アンテナを展開し、専用の携帯端末を使って地上との高度な通信技術の実証などを行います。これだけですとちょっとわかりにくく、我々の日常生活にどう関わってくるか不透明ですね。

たとえば、元日アケオメメールや、隅田川の花火大会会場など、携帯電話が通じなくなった経験などはありませんか?地上の携帯電話用アンテナ設備は、通話数に限界があり、また仮に電線が切れた、停電になったなどの現象が発生した場合、携帯電話などは使えなくなってしまいます。仮に大災害が起こった場合、電力線などの破断は十分に可能性があり、災害時の緊急連絡などの手段が失われてしまいます。今回のきく8号も含め、人工衛星は宇宙にあり、太陽光の発電で動作しているため、地震、災害、津波など全く影響を受けません。地上とは独立したインフラとして利用することが可能です。今回、皆様の携帯電話を利用することはできませんが、専用の携帯端末を使って、きく8号経由で対策本部などと災害状況を連絡するなどの通信実験を行う予定です。携帯端末自体は、バッテリーなどで地上の断裂した電力とは独立しています。
今回きく8号は静止軌道と呼ばれる常に日本上空36500キロにいるため、日本をはじめ日本に経度的に近いアジア諸国は全て通信可能です(技術的に・・。政治的にはいろいろありますが)。この通信実験で良い成果が得られたら、アジア諸国でいろいろ実験などを行ってみると楽しいかもしれませんね>JAXAの皆様。

その他、きく8号は多くの最先端通信技術試験を行い、皆様の生活に役立つ技術を確立するため12月16日種子島から宇宙に旅立ちます。

学生時代いろいろお世話になりました宇宙工学の研究者である「権三郎」(←ハンドルネームです)さんのごんざぶログで、日本各地のH-IIAの見える方向が計算されています。(H-IIA 11号機の見えかた予測だぞぅ@ごんざぶログ)。その計算結果によると、東京でも仰角的に15度程度まで上がる予想で、もしかしたら見える可能性があります。前回の打上では、大阪あたりまでは見えたようですね。東京は少し遠いのと、午後3時半というまだ日が落ちていない状態なので、ロケットの軌跡の光が日中の明るさに勝てるかが微妙なところです。私はとりあえず東京タワーの特別展望台に上って、超望遠レンズとハイヴィジョンカメラで待ちかまえる予定です。九州地方はたぶん見えますので、九州地方の方はご覧ください。私見ではありますが、地上でなんだかんだ作業をしているときに、宇宙に上がっていくロケットを見るみたいなシチュエーション(まだ体験したことはありませんが)がとても好きです。映画の「ガタカ」的というか、「王立宇宙軍」的とでもいうのでしょうか。そういう意味で、東京タワーからH-IIAが見えれば嬉しいなと思っています。

お金は確かに掛かっていますが、少ない宇宙工学関係者が日夜徹夜続きでしかも数年に掛かって開発してきた日本の最先端技術の結晶ですので、是非ご注目ください。

参考サイト:特設サイト きく8号/H-IIA11号機打ち上げへ! | JAXA

また、なぜ人工衛星は地球のまわりを回っていられるのか?など疑問をお持ちの方は昔書いた私の記事(人工衛星の仕組み)をご覧ください。

宇宙ステーション見えます!(12/7 5AM)

*12/7 5:22追記:たった今通っていきました。今回雲が発生したのは上空に強い風が吹いていたようです。東京以外の地域で見えていれば良いですが・・・。

*12/7 4:00追記:かなり曇っています・・・。東京はちょっと厳しいかもしれません。私はお台場まででるのはやめて、家からみることにします。朝焼け楽しみにしていたのですが・・・。

*12/7 0:24 追記:あれだけ雲一つ無い状態から現在、モーレツに雲が発生しています(苦笑)。多少の雲なら見えるのですが、何とか晴れて欲しいものです。

明日の朝(2006/12/07 朝5時)に東京近辺で宇宙ステーションが見えます。

・今日の夕焼け
・星のまたたきっぷり
・空気の抜け感

からおそらく見えるのではないかと思います。
時速28000キロで地球を回り、人が勤務している宇宙ステーションを是非ご覧ください。

見える地域:関東、東北、中部地方
新潟、仙台、福島あたりがもっとも見えるようです。
JAXAの国際宇宙ステーションを見てみようのページ
http://kibo.tksc.jaxa.jp/
各地方が計算できますので、関東以外の方はご確認ください。

2006/12/07 東京地方
見え始め05:12:33  方位角315度(北西)
最も高い05:17:29 方位角41度 仰角60度(北東)
見え終わり05:22:29 00:09:56 方位角126度(南東)

・方位角:北0度として右回りに360度:北0度、東90度、南180度、西270度
・仰角:水平を0度として真上が90度

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Image Courtesy of NASA

携帯でのリアルタイムで方向を計算するシステム:
携帯に下のアドレスを転送して、時間になったらアクセスしてみてください。その時どちらに見えるか計算できます。

https://www.spacewalker.jp/iss
FOMAは確認できました.Softbank, AUもたぶん見られると思います。

古い機種で文字化けが発生するそうです。その場合は下のを利用してください。
https://www.spacewalker.jp/iss/index_sjis.html

天気が悪く見えなかったらごめんなさい。

世界最高峰のプラネタリウム

日本橋に500万(世界最高峰らしい)の星を散りばめたプラネタリウムができるようだ。500万と聞けば、多くの方が予想できると思うが、未来科学館にある大平さんが作ったメガスターIIを更に改良したものらしい。メガスターIIは、理科の実験室で見たような1等星しか映っていないようなプラネタリウムとは訳が違う。天の川など極めて詳細で綺麗に見え、本当に素晴らしい。

日本橋HD DVDプラネタリウム
「HOKUSAI~北斎の世界」

【「日本橋HD DVDプラネタリウム」概要】
●所在地:東京都中央区日本橋室町2-2-1 三井第三別館跡地
●ドームスクリーン:直径18m、360°
●客席数:200席
●開催期間:2006年12月15日から2007年6月末日まで
●上映時間:11時~23時(毎時00分上映開始)※日によって異なる。
●チケット料金(税込み):大人/1,500円小人/800円 全席指定席

【問い合わせ先】
日本橋HD DVDプラネタリウム事務局
TEL/03-3267-8291

公式サイト:http://www.tfm.co.jp/star/

期間限定であるため是非一度足を運んで見ようとおもっている。12月の良い時期から開催なようなので、星好きの方は是非。興味の有る方は一緒に行きましょう。
11月25日(土)からチケットぴあ、ローソンチケットなどでチケットが購入できそうである。

ところで、名前にHD DVDが付いているが、東芝が絡んでいるからそういう名がついたようだ。実際にはHD DVDの技術が使われておらずこんなくだらない名前をGO出したセンスが全く理解できない。オープン前までに是非はずしてほしい。

P.S. 本日11月15日(水曜日)の深夜に,NHKで 国際宇宙ステーションから見た地球の映像などがハイビジョン画像で生中継されるようだ。
http://www3.nhk.or.jp/omoban/main1115.html#20061115010

横浜夜景と宇宙ステーション

今日は、ある電子回路系のセミナーに参加するため横浜に行って来た。宇宙ステーションの通過時間が午後6時頃だったので、セミナー後家に帰ってきていては間に合わない。そこで、セミナー終了後、みなとみらいに向かい、そこで宇宙ステーションを見ることにした。もちろんその計画を朝の時点で考えていたので、セミナーには三脚と20キロのカメラセットを持っていった。偶数の人々が多い中、カメラとセミナーテキストで30キロを超える荷物で汗をかきながら撮影場所に向かった。撮影ポイントは、宇宙ステーションが通過する北側が開けている場所。

20061019_iss_yokohama-2.JPG

そう赤煉瓦倉庫の北側の広場。海に面しており北側が開けている。しかしレインボーブリッジは遮られ、レインボーブリッジ上方に宇宙ステーションという構図は不可能だった。山下公園にすべきだったと後悔したが荷物が重すぎて移動する気が起きなかった・・・。

宇宙ステーションが通る午後6時、近くの人にも躊躇無く声を掛け宇宙ステーションを見てもらった。これだけ高い仰角で天気が良い日は3ヶ月に1度程度しかチャンスがない。もちろん写真を撮った。

20061019_iss.JPG
国際宇宙ステーション
EF17-40mm (17mm) F4L USM, ISO100, F22, 30sec, RAW

30秒露出で撮影した。やはり横浜は町の光が明るすぎて、30秒も開くと少しずつ光を拾ってしまい、真っ暗な中に白い軌跡という写真にはならない。

宇宙ステーション撮影後、みなとみらいの写真を少し撮ってから帰った。

20061019_iss_yokohama0.JPG

20061019_iss_yokohama2.JPG

20061019_iss_yokohama3.JPG

20061019_iss_yokohama5.JPG

20061019_iss_yokohama_clock.JPG
30秒程度開いて撮影している。分かりにくいが実はジェットコースターが撮影中に通過するように撮影している。レールの少し上にコースターが通過したラインがあるのがわかるだろうか。

やはり横浜を撮影するには車が必要であることを実感した。荷物が重いなか歩く距離が長すぎる。

宇宙ステーションが見えます!(19日18:00)

明日(10/19 18:00頃)、宇宙ステーションが日本各地で見られます!

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Image Courtesy of NASA

最新のギャラリーは、NASA STS 115でご覧下さい。

時速28000キロ、地上から350キロ上空を飛んでいる宇宙ステーションを是非ご覧ください。東京地方は晴れなので、たぶん見えるのではないでしょうか?しかも今回は早朝ではなく夕方なので、ちょっとお仕事帰りにでもご覧になってみてください。

携帯電話で見る方向をリアルタイムで計算するシステムを公開しています。前回から少しパワーアップし、東京だけでなく日本各地の地点での計算ができるようになりました。

10月19日 午後6時の通過予定(東京)
18:01:00 見え始め 方位角232度(南西)
18:05:46 最も高い 方位角318度(北西)仰角67度
18:10:35 終わり 方位角46度(北東)

方位角:北を0度として時計回りに360度。つまり北0度、東90度、南180度、西270度
仰角:水平を0度として真上が90度

https://www.spacewalker.jp/iss
FOMAは確認できました.Softbank, AUもたぶん見られると思います。

古い機種で文字化けが発生するそうです。その場合は下のを利用してください。
https://www.spacewalker.jp/iss/index_sjis.html

私は、横浜で仕事なので、三脚とカメラを持って仕事に行く予定です。仕事後、山下公園あたりで写真を撮る予定です。

宇宙ステーション見てきました!

最後まで天気がはっきりせず何人かの方にはご迷惑をおかけしました。私は予定通り竹芝桟橋までいってきました。結果から言うと国際宇宙ステーションは雲の合間からはっきりと見ることができました。多少の曇りではその光で突き抜けて届きます。その様子を写真に収めようと思いましたが・・・・・・・。失敗しました。何とも情けない話なのですが、何を勘違いしたのか3分間露出したときに適正になるように低感度、NDフィルター、絞りにセットしておいたのですが、宇宙ステーションはとてもはやく1分程度に調整しておかないととても撮れませんでした。過去に何度か成功しているのにもかかわらず、今日になってなぜか3分という数値が頭を占有し失敗にいたしました・・・。

私がなぜここまで宇宙ステーションにこだわるかというのはいろいろ理由があるのですが、やはり第一に私自身が宇宙に行ってみたいですし、宇宙が好きなんだと思います。あんなスピード(時速28000キロ)を持って飛んでいる人工物にしかも人が勤務しているというのは、なんとも羨ましくて素晴らしく、睡眠を削ってまで敢えてというのではなく、睡眠なんか削っても見に行きたいという感情です。宇宙はやはり国境などの枠組みをバカバカしくさせる高い視点があると思っています。例えると、昨日NECエレクトロニクスが発表したLSI(NECエレ、HD DVDとBD両対応のドライブ駆動LSIセット@AV Watch)があります。次世代の記憶メディアで争っているBlu-rayとHD DVDですが、このLSIはその両方に対応できるLSIです。つまり当事者は狭いヴィジョンで相手の揚げ足を取り争っているわけですが、このLSIはその争いをバカバカしくさせる高い視点(技術)です。北朝鮮が核実験を行い、緊迫なムードとなりました。政治的な政策として、世界にも類を見ない綺麗な憲法は改正させられるかもしれません。狭義的な北朝鮮との関係だけでこの綺麗な憲法を守れない(可能性がある)のが残念でなりません。宇宙の高い視点をできるだけ綺麗に伝え、バカバカしいと思えるような視点を与えられればと理想論ですが思っています。

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実は、少し画面中央上部に宇宙ステーションの奇跡が写っています。
クリックすると拡大しますので探して見てください。
実際には拡大しなくても綺麗な奇跡が見られる予定でした。失敗作です。

その後朝焼けが綺麗だったので何枚か写真を撮ってきました。

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