抹茶:一保堂茶舗:”巳昔”
主菓子:麻布青野:”福梅”
月: 2013年1月
茶の湯に関する四つの東京の美術館巡り。
ちょうど、時期が良く都内の四つの美術館で茶の湯に関する(茶道具)美術展がやっていましたので、一日で回ってみました。
(1)東京国立博物館
大学2年の時以来で、約12年ぶりの東京国立博物館に行ってきました。

お目当ての展示は、
”東京国立博物館140周年特集陳列 松永耳庵の茶道具”(2012年11月27日~2013年2月24日)
公式ページ:http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1572
「電力王」「電力の鬼」と呼ばれ、美術品のコレクターでも有名な松永安左エ門(松永耳庵)の茶道具の展示。小田原三茶人の一人。耳庵は多くのコレクターを東京国立博物館に寄贈しており、その一部を展示する催し。

重要文化財 大井戸茶碗 有楽井戸 (朝鮮)
朝鮮時代・16世紀 松永耳庵氏寄贈
名前の通り、織田信長の弟の織田有楽斎(銀座の隣の有楽町の”有楽”の人ね)が所有していた大井戸。大井戸といえば、国宝の”喜左衛門井戸”(大徳寺所有)が有名ですが(私も本でしか見たこと無いけど)、これも同じ位有名なもの。こうやってサクッと見られて、しかも写真を撮れるのも良い環境ですね。茶碗の善し悪しに関して私が語れるものではないので言及を避けますが、朝鮮の井戸茶碗のトップ評価な物を目で見られたのは良い経験になりました。
この他にも松永氏のコレクションは多岐に渡り、美濃焼の志野香合、備前焼の水先、利休の高弟の蒲生氏郷(がもううじさと)の茶杓、唐の砂張の建水など。どれも素晴らしいものばかり。

千利休の書状 左下に”宗易”の名前がわかりますね。字が結構下手??・・・・なんて、極めて字が下手な私が言えることではありませんが。
松永さんの展示を抜けて茶道具はこれだけかな?と思いきや、”陶磁”というコーナーにもありました。
公式サイト:”陶磁” 13室 2012年12月18日(火) ~ 2013年3月3日(日)
”陶磁”のコーナーでは、樂焼初代の長次郎、二代常慶、三代道入(ノンカウ)などの樂茶碗など見られました。初代長次郎は利休に直接指導されただけあってシンプルですね。
さすがは東京国立博物館だけあって、貴重なものばかりでした。さて、次の美術館へ移動。
(2)三井記念美術館
三井記念美術館@日本橋 : 毎日通勤で前を通っているにもかかわらず始めて行きました。
今回の展示会のチラシを記念に貼っておこうかと(すぐなくなっちゃうし)
茶道具と円山派の絵画
2012年12月8日~2013年1月26日
公式サイト:http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
*このURLは次の展示会になると変わってしまいます。変わってしまっていたら、本展示会のチラシ(PDF)と目録(PDF) をご覧ください。
というわけで、三井家所有の素晴らしい茶道具を拝見してきました。
やはり注目は、和陶器で2つしかない国宝の1つ:志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)ですかね。和の陶器なんて国宝は乱発していると思いきや、実は2つだけ。その一つを見ることができました。また、織田有楽斎の竹茶杓 歌銘富士が極めてシャープで`かいさき`の形も含め格好良かったです。織田有楽斎の作品や所有物はなにやら彼のセンスフルな人生を想像させます。
また「夜咄の茶事」(夜の茶事)を三井家のお宝茶道具で揃えたら・・・というコーナーは圧巻でした。全くもって”侘び”を感じることなく、豪華な道具たちでさすがは三井家とうならされるものばかり。素敵でした。この展示会は極めてオススメです。日本橋の三越あたりにお越しの際には是非お寄りくだされ。素敵です。
(3)根津美術館

根津美術館入り口。こちらも超久しぶり。昔この近くに住んでいたので、何度か来たことがありましたが最近はめっきりでした。
根津美術館にも少し茶道具の所蔵があります。その一部の提示がありました(小さい一部屋だけですが)
展示室6:寿ぎの茶会 (平成25年の歌会始の御題「立」にちなむ作品もふくめ、新年を寿ぐ茶会の道具をご覧いただきます。)
公式サイト:http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/collection.html
根津美術館の”陶磁”にかんするコレクション(今回全部提示されているわけではない)は、
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/collection/list.php?category=5
その後NEZU カフェでまったり一休みして次の五島美術館へ
(4)五島美術館

五島美術館 時代の美 第3部 桃山・江戸編 2013年1月5日~2月17日
公式サイト:http://www.gotoh-museum.or.jp/exhibition/open.html
武将や茶人の息遣いを伝える手紙。用と美を兼ね備えた茶の湯のやきもの。斬新な意匠が今も人々の目を楽しませる琳派絵画。江戸の洒脱をしのばせる俳人自筆の稿本。桃山の茶道と江戸の文芸の世界を伝える作品を中心に展示します。
先日、第二部を見に五島美術館を訪れましたが、やはり茶の湯の時代からは少し前の時代で茶道具の展示はありませんでした。今回は正に大成した桃山時代。これは楽しみにしていました。
尾形光琳・尾形乾山の屏風
本阿弥光悦の色紙帖
千利休・古田織部・明智光秀・織田信長・豊臣秀吉・古渓宗陳などの直筆の書状
樂長次郎の赤樂・赤樂茶碗
常慶の黒樂
のんこうの黒樂
本阿弥光悦の黒樂・赤樂
桃山時代の美濃焼(黄瀬戸・瀬戸黒・志野・鼠志野・黒織部)
他にも陶器として、唐津・古備前・古伊賀・信楽なども。
非常に素晴らしいラインナップでした。これがもともと個人像だったと考えると五島慶太氏恐るべし。五島氏とは地元が一緒なんだけども。
五島美術館を出た頃にはさすがに回りも暗くなってきました(4つも回ったので)。その後、この直ぐ近くに住んでいる地元の友達の家で鍋を頂きました。お子様二人が超成長していてびっくり。奥様の手料理も超おいしく。
<+α>しぶや黒田陶苑
渋谷にある”しぶや黒田陶苑”さんからDMを頂きまして、足を運びました。
【初夢初碗展】開催期間 : 2013年1月11日(金)~15日(火)
”新年最初の展示会に華々しく作家二十数名の気持ちのこもった茶碗を発表させて戴きます。唐津、志野、備前など、当苑にて推薦させて戴いた現代作家新作の数々をじっくりと、ご覧戴けましたら幸いでございます。”
ちょうど新年の抹茶茶碗展をやっていました。上の四つの美術館で見てきたような桃山時代の物とは異なり現代の作家達の作品を見るのもとても勉強になりました。化学的にも、技術的にも、人類的には作芸に関してはスキルが上がっているはずの現代で敢えて伝統的な古美術を目指すのか、それとも独自性を出すのか。それぞれの作家さんが個性があって興味深かったです。また”ど”素人の私に丁寧に解説して下さり現代作家さんたちに関して少し理解が進みました。
*************
さて、家に戻り部屋で稽古。
先日、京都に行ってきたときに(参考:”茶の起源”を辿りに京都へ赴く(一日目))本店も行ってきた京菓匠 鶴屋吉信。銀座三越にも入っているので季節の主菓子を買ってきました。やはり見た目も美しく美味しいですね。
今回、四つ茶道具に関わる美術館を回ってきて、国宝・重要文化財級の作品を見てきました。ハッキリ言って全然よく分かりませんが(笑)、それでもいろいろ書籍などの情報なども含め、”どこ焼か?”位はわかるようになってきました。この次の日に、”美濃焼”を訪ねに岐阜の多治見に行ってきたのですが(また後日ブログで紹介予定)、その予習にもなりました。私の先生の茶道具が出てきた時に何焼か?くらい分かるように早くなりたいものです。
今日の一服:2013/01/15
今日の一服:2013/01/14
“美濃焼”を巡りに岐阜(多治見市)に赴く。2013/01/13
詳細はブログを参照。
四つの東京の美術館巡り。2012/01/12
詳細はブログを参照。
・”東京国立博物館140周年特集陳列 松永耳庵の茶道具”(2012年11月27日~2013年2月24日)
・三井記念美術館 茶道具と円山派の絵画2012年12月8日~2013年1月26日
・展示室6:寿ぎの茶会@根津美術館
・五島美術館 時代の美 第3部 桃山・江戸編 2013年1月5日~2月17日
Windows8導入のススメ
Windows 8 Proを家のデスクトップに導入しました。
結論から言うと、Win8は条件を満たした上で導入すべきオススメのOSです。そして今(特にこの三連休)がオススメです。
この回の記事は、いわゆる”私”の事を書いているのですが、ちょいとそれを客観的にみた感じで紹介。
ネットやアナリストの反応は、私が”ちゃんと”導入する前の中途半端な環境で少し触っただけの感覚と全く同じです。例えば、
・Windows7に満足しているならWindows8にする必要はない
・マウス・キーボードのデスクトップOSに、スマホ的なタッチパネルのインターフェイス?マイクロソフトは何を血迷っているんだ?
・ビジネスにはとても使えない
・今までのスタートメニューが排除され、新インターフェイス(パネル形式)が表示され、とてもウザイ。スタートメニューを復活させろ。
・XP, Win7が成功OS。Vista, Win8が失敗でマイクロソフトOSは飛び飛びで移行すべき
・PCなどを使いこなしているコアユーザー(玄人ユーザー)には、新インターフェイス(タッチなど)は無駄な産物であり、生産性が落ちる。パネルの中のアイコンを探すのが大変
などなど。
今の私から言わせてもらえれば、上のようなリビューを書いている人は全くWin8を分かっていない。とはいえ私も3週間前までは全く同意見だったから気持ちは凄くわかります。おそらく昔からのコアなWindowsユーザーこそ、上記の様なことを言うだろうなと今になっては客観的に思えます。私も保育園年中からパソコンを扱っているのでパソコン歴で言えば今年で30年目。MS-DOS時代からWindowsの変遷を追いかけて来ている人こそ、その歴史と自信から頭が堅い。Windowsはこうあるべきみたいな変な妄想、そして自分が使いやすいようなカスタマイズを重ね、アーキテクチャ、ハードウェア、OS,使い”癖”など身に染みて分かっている。多少仕事が忙しくなってきて細かいCPUの型番など追いかけなくなったけど、Wikipediaでサッと読めばすぐ内容も理解できる。そういう連中こそ、Windows8は頭をまっさらにして、頭ごなしに批判する姿勢ではなく、Windows8の流儀に従って、最新の環境で試すべきだと思います。
更に言わせてもらえば、最新のOSを少し使って、自分の今までのスタイルで使えないから使わないとか、あれはダメだと言っているのは既にオヤジ化の始まりです。私も上述の様な不満を最初に思った時に、あ、自分もこうやってパソコンごときが使えなくなって、若者に聞くようになっていくのかと思った時に、ちゃんと新スタイルに対して文句を言わずに向き合ってみようと思いました(笑)。実際問題として、現在PCを買ってきたらWin8しか買えないわけで、いずれ世の中的にはWin8にシフトしてくるわけで、そういう状況なのに“今までパソコンといったらあなた”と言われていたPCマニア達が、Win8はインターフェイスがダメだ、Win7で十分なんて言っていて良いのかと。結論から言えば、Win8はウチラパソコン好きが久しぶりに新鮮に楽しめるOSだと思います。むしろカスタマイズやショートカットを駆使するので、むしろ玄人向けなOSだと思います。
先にWindows8導入に失敗する例を。
・(上述の通り)Win7までの感覚の古い頭でWin8を理解しようとする←1番の弊害
・Win7以前の型落ちPCにWin8を入れる。
・HDDにWin8を入れる。もしくは旧世代の遅いSSDに入れる。
・BIOS + MBR + 自分でパーティションを分けて入れる
・店頭で低性能PCでWin8を少し触ってみる。
こんな感じでWin8を触った人は、もれなくこの記事上部の”上から目線+オヤジ化”スタイルのWin8批判が出ると思われます。
我々がPC, OSを使う理由はその上で動くアプリケーションの最速生産性であり、今までWin7で100というスピードで走れていたものを、Win8で100未満になってしまったらそれは愚かな話です。恐らくWin8を批判している人は端的に言うと、慣れ親しんだWin7+自己流をそのままWin8で適用しようと試して撃沈し100を達成できずに文句を言っているのだろうと。私もWin8がどう転んでも100を出せないのであれば、いちいちオススメの記事など書きません。Win8はインターフェイスの変化が注目されていますが、OSとしてベースは非常に進化しており、最新のハードウェアに乗っかると極めて高速なOSでWin7より圧倒的に高速です。職場のPCがWin7なのですが、今となっては遅くて話になりません。
では、最初の赤文字で書いた”条件を満たしたWindows8”とは?(つまり自作PCになるわけですが。)
1)最高速級SSDドライブの使用(2013/1月時点ではIntel 520シリーズ、プレクスターM5Pシリーズ(←M5Pは改変により性能が劣化しました)、サムスン840PROシリーズ)。できれば2本以上体制。マザーボード(チップセット)のSATA3のNativeポートに接続(サードパーティーSATA3チップは遅い)
2)インストール+起動方式はUEFI + GPTインストール。クリーンインストール。
3)HDDの撤廃
4)十分に高速なCPU
5)余裕のあるメモリ空間(過剰に積み過ぎない)
おまけ6)良質キーボードとマウス
おまけ7)足をひっぱらない程度のGPU
おまけ8)良質なモニタ
1)、2)、3)で示すように、SATA3の規格限界に近づきつつあるトップ2ブランドの高速SSDを、BIOS + MBRみたいな古い方式ではなく、UEFI + GPTでインストールし、UEFIのウェイトを小さくし、HDDのような遅いデバイスを排除して、Windows8を使うべきです。電源投入から5秒で起動します。スリープ復帰ならスマホと同じように一瞬起動。このスピードを体験するとWin7以前の旧OSなど全く使う気がなくなります。BIOSは知っているけど、UEFIって何?っていう人はちゃんと調査すべきです。BIOSで起動順番をBlu-Rayドライブに変更して、Win8のDVDで起動させてキーボードを連打してインストールなんていう古い方式しか頭に浮かばない方は、既にWin8を批判する立場にありません。もうCUIベースのBIOSでメモリチェックOKなんてやっている時代ではありません。つまり古いPC (UEFI未対応のマザーボード)でHDDにWin8なんて入れても全く面白くもないので、Win7をそのまま使うべきです。
UEFI + GPT Win8チューニング参考(必見):http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20121002_563382.html
今回は私はZ77のチップセットベースなので、SATA3のNativeポートは2本だけです。とりあえずIntel 520シリーズSSDをこの2ポートに指しています。サードパーティチップのSATA3ポートもついていますが、ネットの情報でやはり遅いようなので、そこに旧PCから移行した古いIntel SSDをぶら下げています。SATA3の2ポートをOS用と、ユーザーフォルダ+アプリ用に分け、アプリ起動を高速化を狙っています。家にはWindows ServerのNASが立ち上がっていてストレージ空間は巨大なので、今回のWin8 PCからはHDDは排除しました。OSやアプリにHDDを使っていなくてもぶら下がっているだけでいろいろ遅いので。またGPTでその流儀に従ってインストールすると、OSのパーティション以外にいろいろとパーティションが勝手に作られます。私のような古い人間は全部削除して少しでもSSDの容量を使い切りたいとか考えちゃうものですが、その考えがいかんのです。流儀に従ってパーティションを切ってもらいましょう。調べて頂きたいですが、Win8はリカバリー機能やOS完全初期化機能が実装されました。OSは長い間使っているといろいろ痛んで速度低下がおこりますが、今度はOSの機能として一発でできるので、再インストール作業も高速化されます。
4)に関して。CPUのスピードは普段のPCを使う分には十分成熟しました。今はどんどん消費電力が落ちてマルチコア化している時代です。マルチコアを全部使い切るのは動画エンコード、RAW現像、3DCGレンダリングくらいしか用途がありません。そういう意味で体感に聞くのは、やはりCPUのコアなクロック周波数。それなりの物を買えば遅いと感じることはないでしょうね。凄い時代になりました(おっとオヤジ発言が)。今回はRAW現像にHTが効くのは知っていますが、そもそも多量一括RAW現像なんてしませんので、4コアでクロックが高く比較的安価なCore i5 3570にしました。
5)に関して。メモリも安い時代になりましたが無駄に積み過ぎる必要はないです。電力も喰いますし。1.35Vの低電圧版(メモリ供給電圧を下げるため)で4GB x 2 = 8GBにしました。
6)、7)、8)はお好きにどうぞ。ちなみにキーボードとマウスとモニタをケチるのは、個人的には頂けません。人間とのインターフェイスですから、最高の生産性を叩き出すものを選ぶべきです。私はキーボードにfilcoのMajestouch2 茶軸、マウスはこのブログで何度も示す1000円の有線レーザーマウス(生産中止なので8個ストック済み)。モニタはNECのLCD-PA271WとPA241Wのデュアル(サイズが違うけど)。GPUは古くて電力食い虫ですがQuadro FX 4800です。Quadro 2000くらいにして商品電力を下げたいのだけど。
*追記:GPUボードもUEFI対応・未対応あるようですね。対応品だと起動が更に速いようです。そういう意味ではヘタなビデオカードをつけるくらいならCPU内のGPUを使った方が速いかもしれません(最近結構GPU速度自体も結構はやいそうですし)
◆家のデスクトップ構成
・CPU : Intel Core i5 3570
・Mem : SanMax DDR3L (1.35V) 4GB x 2
・SSD : Intel SSD 520シリーズ(240GB + 180GB), 古いIntel SSD X-25M (80GB x 3)
・M/B : Asus Z77チップセット ATX P8Z77シリーズ
・OS : Windows8 Pro
・GPU : Nvidia Quadro FX 4800 : CAD用。普通はこんなもの不要。
以下、パフォーマンス情報やらCPU-Z, GPU-Zなど。
Intel 520 SSD 240GBでプライマリハードディスクは8.1。これって最大は9.9まで行くのかな?CPUなどは’K’型番でもないですしデフォルトです(オーバークロックはしない=体感に効かないので)
以上がWin8を導入する上で条件となるハードウェアです。少なくとも高速SSDにUEFI + GPTで入れるのは必須だと思います。
さて、

Microsoft Windows 8 Pro 発売記念優待版 (XP・Vista・7からのアップグレード専用:2013年1月31日まで)
2013年1月末まで、Win8 Proが5000円ちょっとなのをご存知ですか?
2月になってしまうと新規パッケージで25000円。DSP版で15000円程度になってしまいます。今月末まで5000円で買えるのは非常に魅力的です。むしろPCを後で買うにしても、このキャンペーンパッケージは1本くらいは買っておけと個人的には思います。新規クリーンインストールする方法がありますので、検索してみてください。
実は、このキャンペーンはネットからダウンロード版もあり、3000円台だったかと思います。しかしダウンロード版(.isoで自分で焼く版)は致命的欠陥があり、UEFIインストールができないことが報告されています。その理由で発売記念優待版パッケージ版を購入することをお勧めします。32bitと64bit両方入っていますし(win8を32bitで使う人はいないと思うけど)。
2013/1/14追記:コメントにもあるように、ダウンロード版のUSBメモリ版(4GB以上のUSBメモリが必要)はUEFIインストールが可能です。確かにCD/DVD/Blu-rayの様な回転円盤メディアはフラッシュメモリ全盛の時代を考えると古くさい感じもしますので、方式的には一番スマートかもしれませんね(USBメモリからOSをインストールできるのもUEFIの特徴ですし)。すぐ購入できますし、PCからBlu-ray(DVD/CD)ドライブを排除することもできると思います。私は、4GB以上のUSB空メモリが手元になかったこと、いずれ再利用する際にそのUSBメモリを紛失する可能性が高いことなどから今回はパッケージ版にしました。
**********
上記までで圧倒的に起動などが速いOSとしてWin8環境が構築されています。OSのベースが相当進化しているのと古今の最新ハードウェアやブートローダを素性良く、流儀に沿うことで実現した速さと言えます。最速生産性をOSは目指すべきですから、これだけでも十分にWin7なんか使う気にならなくなりますが、Win8の新インターフェイスは、ちゃんとショートカットを覚えれば更にOSの動きとしてもWin7より速くなります。
Win7までは、ログイン後デスクトップが表示され、スタート>全てのプログラム>アプリケーションのフォルダ>アプリケーションという4アクションをしてアプリを立ち上げていました。プププ・・・遅っ!という感じです。Win8に旧スタートメニューを復活させるアプリケーションをしかも有償バージョンなぞ購入し導入している人がいるようですが、完全にナンセンスです。Win8のスタートボタンを押したタイル型の新インターフェイスによく使うアプリを整理して入れる or Windows + Qという新しいショートカットでアプリはサッと起動します。全アプリをスタート>アプリ起動の2アクション。Win8は使いこなせば殆どの2アクション程度で実現できます。その新しいスタイルの流儀に沿って最短でアプリを起動させるカスタマイズに”コアなWinユーザー”は頭を使うべきで、自分の持っている古い癖を無理矢理Win8で使おうとして破綻することに頭を使ってはいけません。
例えば小さいアイコンが並んだランチャーアプリを使っているユーザーが居ますよね(私は使っていませんが)ああいう人なんぞWin8の格好の的です。デスクトップに自分がよく使うアプリのショートカットを綺麗に並べている人も同じく。Win8の新UIをアプリランチャーだと思えば圧倒的に高速です。
Win8のコツは、
・Windows + X : コンパネなどへのアクセス(=画面左下での右クリックと同機能)
・Windows + Q : アプリへアクセス
・Windows + C : アプリ固有設定、電源On/Offなどへのアクセス(マウスを画面右上に持っていった時と同様)
このWin8から始まった新しいショートカットをマスターし(もちろんメニューはちゃんと自分スタイルにカスタマイズした上で使う)
・Windows + D : デスクトップ表示
・Windows + E : エクスプローラ起動
・Windows + F : 検索:マウスでダブルクリックして奥深く辿るのではなく、検索して一発で見つけるという思想。
・Windows + R : コマンドプロンプトなりコマンド実行
などの今まで散々使ってきたと思われるショートカットはそのままに、Alt + F4なども多用する。また、旧デスクトップ→マイコンピューター→Dドライブ→AAAフォルダ→BBBフォルダ・・・なんていう辿っていくというような文化や古い考えを捨てて、とにかくパネルのカスタマイズやショートカットや検索を使いこなし”2発”でたどり着く感覚にシフトするのがポイントの様です。(ただこの検索に関してはやや改善の余地ありかな。きっと英語圏の人は問題になっていない日本語特有の問題がある気がする。)
ショートカットに関してはWikipediaが割と良い感じにまとまっている:http://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_Windows_8
更にWindows 8に標準搭載された新インターフェイスのアプリである、”メール”、”カレンダー”などはLive, Hotmail, Outlookなどのマイクロソフトアカウントだけではなく、Gmailアカウントも対応しているので、Gmailのメールやカレンダーも使えます。よってWin8起動時に今日の予定が右上にさっとでたり、メールが裏で届いて音がしたり(これは大したことないか(笑))、動画再生や音楽、写真再生なども実に格好良いですよ。あ、bingのマップはダメですね。あれはだめだ。やっぱりマップはGoogleには現時点では勝てない様です。
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まとめると、
・新ハードウェアや新方式に従ってWin8を構成すると圧倒的に速い。起動数秒の環境に慣れるとWin7以前の環境は遅すぎて使えない。
・叩かれているWin8の新インターフェイスは、カスタマイズとショートカットにより殆どの目的が”2発=2ステップ”でたどり着くことができ、Win7の旧スタートメニューの辿っていく方式よりもよっぽど速い。
・上記の2点はPCに得意だと思っているコアな老舗ユーザーほど頭が固くて導入が遅れる可能性があるので、ゼロベースで新鮮な気持ちで向かうべき。私も久しぶりにアキバで最新のPCパーツを買って、自分の知識が細かいところで最新技術に追いついていないことに気づき、ちょっと楽しかったですな。昔PC好きだったころを思い出しました。
・円安になりつつあり、PCパーツがどんどん値上げが始まっています。またWin8 Proは今月末まで5000円なのも含め、この3連休はWin8導入に一日使ってみては?(笑)
・(留意)この記事は、Windows 8 Pro (Professional)で紹介しており、下位のWin8 スタンダードでは搭載されていない機能を紹介しちゃっているかもしれません。よくエディッションの比較をしてみてください。少なくとも今月末までの5000円のキャンペーンはWin8 Proなので問題はないと思いますが。
・(留意)今回の記事は家のデスクトップとしてのWin8導入なので、ウリの一つであるタッチパネルは一切使っていません。モニタも対応していませんし。マイクロソフトもWin8はタッチパネルで・・みたいな宣伝にしちゃうから、コアなデスクトップ最速生産性ユーザーを無視しちゃっているんですよね。タッチパネルがあればまた違った使い方ができるとは思いますが、無くてもなんら問題ありません。最速に仕事をするならキーボードのショートカットでしょうし。
・(留意)業務用のソフトウェアなどWindows8にそもそも対応していないなどがあるかもしれませんので、その辺は事前調査を。win7で動いていればまず動くとは思いますが。
・(留意)win7のXPModeは削除されたので注意。Win8 ProにはHyper-Vが搭載されていますので、より強力な仮想環境は備えています。しかしWin7にあったXPModeのWinXPのライセンスはなくなりますのでここは留意です。
・(Tips)Win8の新しいインターフェイスのアプリ(スタートボタンで表示されるパネルから起動されるアプリ=Modern UIアプリという名前らしい。いままでのアプリはそれに対してデスクトップアプリと呼ぶらしい)は、ソフトの終了の仕方がやや特殊です。画面上部をマウスで掴んで下に投げて終了。このあたりは新しい方式なのでよく調査ください。マウスを画面左上にもっていけば重なって起動しているアプリを確認できます。この辺りは慣れの話。
・(追記)SSDに関しては、個人的にIntel SSDが好きなので使っています。Intel SSD Toolboxで(効くかどうかしらんのですが)書き込み速度劣化を定期的にメンテできるのは精神的に気持ち良いです。Win8はTRIMがちゃんと効くようですが、こういった専用ツールがあるとより安心かなと。520シリーズより若干安価な335シリーズも魅力ではありますね。RAID0構成のSSDはナンセンスなのでやめるべきです。体感速度はシーケンス速度ではないですし、上記TRIMがRAIDでは発行できないなどデメリットが多いです。SSDは現在スピードと容量がどんどん伸びていますので、少なくとも2世代前のものはWin8には使わない方がいいと思います。とにかく最新の環境で最速を目指すOSだと思うので。
・(留意)文中の頭の固いユーザーとは、他でも無い3週間前の私の事ですのでアシカラズ。
今日の一服:2013/01/09
初釜と新しい着物と
茶の湯を始めて初の年越し。先生より初釜のお誘いがありました。そこで先生のご自宅での初釜にお友達と赴きました。私とお友達の他に別の曜日に稽古を受けておられる三人の計五人で。ご自宅でということで、洋服でも良いとのことでしたが、せっかく仕立てて貰った着物が先月末に上がってきていたので、その着物(着流し)と羽織で伺いました。年末・年始になかなか新しい着物を試す機会がなく、当日朝からバタバタ。やはり自分で着付けるにも洗面台以外に大きな鏡が欲しいです(これ以上狭くなるので当分無理ですが)
そういえば、自分の新着物姿の写真を撮るのを忘れました。目的地近くの駅のトイレで(iPhoneで)撮った一枚だけ。帯の位置が高すぎると先生に直され(笑)。
さて、初釜は露地での’つくばい’など茶事の客の所作などもちゃんとやってみようとのことで、いろいろ初体験することができました。実に面白買ったです。菱葩餅をお茶菓子で頂き、濃茶、懐石、そして薄茶と頂きました。初めて先生のお点前(濃茶)を拝見しました(普段のお稽古時にお点前を見せてくれることはない)。やはり綺麗でした。普段の稽古中、私の所作を一つ一つ指導頂いていますが、実際に先生のお点前を見れば、それが連続動作で納得する箇所も多かったです。床はもちろん、皆具の茶道具やお茶碗、吹雪の薄茶器など素敵なお道具でうっとりでした。京都の旅行や、茶道具店通い、陶器の展示会、陶器の書籍をこの数ヶ月読んでいたからか、茶道具に関しては、いつのまにか”その種類”くらいはわかるようになっていました(ふふふ)。私はもちろん点前をしませんでしたが、非常に興味深い、楽しい初釜となりました。いずれ点前座に座れるようにがんばろうかと。
*****
さて、家に帰っての自宅のお稽古。
ゴボウの良い香りもあり美味しい主菓子ですね。初釜で頂く機会が多いのでしょうね。
今週の家稽古でのお抹茶は、一保道茶舗の”丹頂の昔”。なかなか美味しいです。
家稽古も、遅くに帰宅してからなのであまり時間がありません(夜更かしすると次の日の朝トレに響く・・)。とはいえ、先生のお点前を拝見する限り、短い間でも集中してやらんといけないなと自認しました。
*****
さて、新春に向けて、去年の年末に茶道具を2つ購入しました。
一つは今年の干支にちなんだ巳の蓋置き。安い物ですが、なかなか良い感じです。お気に入り。
正月らしくて良い感じの平棗。プラスチック製ですが、平棗は持ちにくくお点前の練習にもなり良かったかなと。どちらも1000円台の安物ですが、こうやって季節に合わせた道具も楽しみの一つですね。その前にもっとお点前だろうという声が聞こえてきそうですが・・・・・。
”茶の起源”を辿りに京都へ赴く(二日目)
“茶の起源”を巡りに京都を訪ねた旅の二日目。
参考(一日目の記事):”茶の起源”を辿りに京都へ赴く(一日目)
一日目は、主に利休に焦点を当てた京巡りでした。二日目は利休よりも前の時代のまさにお茶の起源を辿りました。
京都駅前のビジネスホテルでバイキング形式の朝食を速攻で食べて7:30頃にはチェックアウト。高山寺(こうざんじ)に向かいます。高山寺は京都市内のバス・地下鉄共通のワンデープリペイドカードが使えずJRバス(高雄・京北線=距離に応じて値段があがる)のでコースをよくご検討ください。遠かったです(自転車があれば・・)
(写真は全てクリックすると拡大します)
◆其之八:高山寺 (こうざんじ)
高山寺最寄りの栂ノ尾バス停で下りたところにある案内図。小さくて字が読めない場合はクリックすると拡大します。
高山寺は、お茶にとても関わりのある大切なお寺。案内図にあるように裏参道と表参道があり2つの道があります。どちらも素敵です。是非行き・帰りで両方通られるのをオススメします。(バス停から近いのは裏参道です)
(酷い写真ですが・・)裏参道の様子。結構傾斜があります。これは紅葉シーズンに来たら大変な綺麗さでしょうね。
本当は見た順番に沿って写真を見せながら紹介したいのですが、せっかくの看板なので掲載。クリックすると私の解説以上に完璧な説明がございます
お茶は、遣唐使時代に既に(現在の)中国から日本には渡っておりましたが、遣唐使終了後一度途絶えてしまったようです。再度、お茶を日本に持ってきたのは、臨済宗の開祖”栄西”さん。中国から日本に”禅”と共に茶の種を持ち帰りました。栄西さんは帰国後、(後述する)建仁寺を建立(開山)しますが、その茶の種は、この高山寺の明恵上人(高山寺を再建し、最後まで修行したことで有名)に渡され、ここに日本初の茶園(茶畑)が作られました。そういう意味では、日本の茶の起源はこの高山寺であり、今回の旅の趣旨としては必ず訪れたかったお寺です。
参考 高山寺公式サイト:http://www.kosanji.com/
参考 高山寺Wiki : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%B1%B1%E5%AF%BA
(高山寺はとても凄い寺なので上記のWikiは是非お読みくだされ。貴重な文化財だらけのお寺です)
日本最古之茶園の石碑。この石碑を見たくて今回の旅を計画したのでした。この傾きっぷり(この石碑自体は作られたのは最近で昭和四十六年)が良い感じ。
もちろん今でも最古の茶園は存在しており、今でも抹茶を作っています。茶が伝わった後に日本中で茶の需要が発生し、この茶園だけでは生産量が追いつかず、宇治に茶園が移ったとのこと。とはいえ、この高山寺の茶は特別な扱いだったらしく、高山寺のある地名”栂尾(とがのお)”をとって栂尾茶として別格であったとのこと。その為、”本茶”と言えば栂尾茶を差したようです。闘茶(とうちゃ)という、遊びが流行し、”本茶”かそれ以外かを飲み分けるのが流行ったそうです。
この檻の先に茶園が広がっていましたが、それほど大きくない印象でした。おそらく上層の方達が飲む程度に生産量が少なかったのではないでしょうか。
さて高山寺は、最古の茶園よりも有名なものがあります。国宝で世界遺産の 石水院。ここは大変素晴らしかったです。
石水院の内部。上部の”日出光照高山之寺”は、後鳥羽上皇から明恵さんに渡された”現物”で非常に貴重なものです。この”高山の寺”から高山寺になったとのこと。
石水院の縁側。庭園と山側の風景は一見の価値あり。その素晴らしさの為敢えて写真は掲載せず。是非足をお運びくだされ。
高山寺といえば、この鳥獣戯画が有名かもしれません。前日の祇園での京料理(おばんざい)の湯飲みがまさに高山寺とこの戯画の物でした。高山寺所有ですが、石水院に飾ってあるのは複製で、本物は東京国立博物館、京都国立博物館に保管されています。高山寺は、国宝が八個、重要文化財も多数存在しています。

石水院内に座敷があり薄茶と干菓子を頂きました。もちろん、この最古の茶園で採れた本茶(栂尾茶)であると信じています(宇治茶だったら嫌だなぁ・・)。
部屋には炉が切ってありますね。あれ?風炉先が、
先ほどの鳥獣戯画の風炉先でした。素敵ですね。当たり前ですが京間ですので、自宅で見慣れた大きさです。やはり三尺くらい高さがある風炉先は良いですね・・・(欲しい・・)
さて、石水院を出て、更に山側には、最古の茶園ということで明恵上人の七百回忌(昭和六年)に合わせて「遺香庵」という茶室(昭和時代なので茶室と表現)があります。しかしここは見学すらできませんでした。更に山の上の方に歩いて行きますと”本堂”があります。釈迦如来を本尊としているようです。
高山寺の表参道・裏参道や、この金堂に向かう石道は非常に綺麗なので散歩するにも良い感じです。紅葉シーズンは大変綺麗かと思いますが、混むのでしょうね。
十二月末でしたのでもちろん紅葉(楓)は枝になく、落ち葉がわびしく。
さて、高山寺からまたJRバスで京都市中心方面に向かいます。高山寺は北西の山側に離れているのでコースに入れてしまうとかなり時間を費やします。しかし日本のお茶の起源。そして数ある国宝と庭園は見るべき価値があると思いました。足を運ぶことができて大満足です。
◆其之八:本能寺
参考 本能寺Wiki : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E8%83%BD%E5%AF%BA
京都市役所の近くにある本能寺にやってきました。本能寺はお茶に関してとても重要なお寺。本能寺と言えば信長が明智光秀の謀反にあったお寺で有名です。高校の歴史教科書で有名な山川出版の”もういちど読む山川日本史”が手元にありますので、その本能寺の変の記述を引用してみます。
信長は1582(天正10)年に武田氏をほろぼしたあと、さらに中国地方の毛利氏を攻撃するため安土を出発したが、京都の本能寺に宿泊中、家臣の明智光秀に攻められて敗死した(本能寺の変)
引用;もういちど読む山川日本史p142より
誰もが知っている歴史事変だとは思いますが、信長が”本能寺”に何しに来たか?はあまり知られていません。もちろん上記引用の通り、毛利氏を責めるために西側に移動したというのはありますが、実際には秀吉が毛利を責めていましたし、天下目前の信長は既に最前線で戦う状況でもなかったようです。それではなぜ、天下人目前の信長が防御も弱く、籠城も難しい本能寺に来たのか?
“信長所有の天下の茶道具三十八品を安土から本能寺に持ってきて、茶会を開く予定であった”
このあたりは真偽・通説などで今でも研究している様ですが、少なくとも所有の天下の茶道具を人に見せるために本能寺に来たとのことである。ある一説によると、道具を見せようと考えていたのは家康だったという説もあるとのこと。真偽・解釈はいろいろあるとはいえ、天下目前の信長が、その状況でも催そうとした”茶会”。いわゆる、町のチーマー男が女性にナンパで声を掛ける”お茶でもどう?”っていう気軽な”茶”では全くなく、如何に”茶会”が格式高いもので、重要なイベントであるかと十分に想像を巡らせることができます。茶道と言えば、所作が細かくて、正座が痛くてみたいな薄っぺらいイメージが一部にありますが(少なくとも少し前の私も雑にはそんな印象を持っていた)、茶とは、茶会とは天下人も戦争中の忙しさでも、刀を置いて催した重要な格式のある行事であったことが分かりますね。茶室の中では、どんなに抗争中であっても刀を置いて入ったと言われています(毒の云々あったようですが)。歴史は、勝者が都合良く書かれてきているものです。当時の”茶会”の重要さを考えると、2つの大名が戦争前に茶会で意見を交わし、双方の戦後の被害などを考えると戦争を起こすべきではない(戦争が起こらなかったので歴史書には残っていないかもしれない)と判断したような重要な茶会もあったかもしれません。そのような格式の高い茶会を、所有の天下の名器と共に、仮に家康に見せようと考えていたのなら、信長の頭には何か考えがあったのかもしれませんね。その辺りを想像するのも楽しいものです。私が茶の湯に興味を持ったのは何点かあるのですが、天下人もこぞって催した”茶会”という世界に触れてみたいというのも一点としてあります。残念なのが、その三十八個の天下の名器が全て本能寺の変で消失してしまったことです。利休よりも前の話ですから、今の千家十職の様な茶道具ではなく、高麗あたりの井戸茶碗などがあったのですかね。
本能寺は茶会・茶事の当時の”格”を知る上でも重要なお寺かなと思いました。
次に地下鉄東西線にのって醍醐寺を目指しました。
◆其之八:醍醐寺
醍醐寺に到着しました。高山寺が北西の端。本能寺が京都の中央部。そして醍醐寺は京都の南東の端。かなり移動に時間が掛かってしまって駅からダッシュしました(すぐ暗くなっちゃうので)。醍醐寺もお茶(というより秀吉に)に関わりのあるお寺です。何せ素晴らしい。写真の総門をみると直ぐに”春の桜シーズンに来れば最高”というのが想像できますね。左のしだれから、総門を越えた先が一斉に桜が舞い散るのが目に浮かびます。このお寺は非常に規模が大きく、山の上まで続いています。その山の上からこの写真のあたりまでずっと桜があったそうで、それは見事な桜であったと。そうなるとその桜を背景に、綺麗な庭園を設け、茶会を開きたくなりますよね。豪華な茶道具を使って。それは秀吉が実際に行った茶会です。
参考 醍醐寺公式サイト:http://www.daigoji.or.jp/
参考 醍醐寺Wiki : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%86%8D%E9%86%90%E5%AF%BA
* 醍醐寺は日本の第一級の宝の宝庫です。その文化財・国宝の多さは特筆物で、上記のWikiなどをみても如何に希有な寺であるかがわかります。
この京都の旅で最も感動したのは、三宝院です。カメラ撮影禁止。なぜ禁止なのか理由は知りませんが、私も禁止にすべきだと思います。あの素晴らしい庭園は写真でみてもしょうがないからです。本当に素晴らしい。桜が舞うあの庭園での茶会が如何に豪華であったか容易に想像がつきます。利休の”わび茶”とは違う趣向かもしれませんが、こういった豪華な茶会も素敵な気がします。現在は一年に一回、三千家が順番に口切り茶事に三宝院を使っている様です。2012年は表千家だったみたいですよ。二百人規模で行われたらしく、もちろん不審庵の家元主催ですが、そんな素敵な茶事でもスーツの方もいらしたとのこと。参加したいなー、一生できないだろうなーなどと考えつつ(笑)。三宝院には売店があり、秀吉の茶事にちなんで”太閤抹茶”という金粉入りの抹茶が売っています。このブログの別記事で書いたように、金粉はめでたいのですがあまり美味しくありませんでした(個人的な意見ですが)
醍醐寺には、秀吉が使った”黄金の茶碗”=「金天目・金天目台」が保管されています。これは春の桜の季節に一般公開されるようなので、”大混雑が予想されますが”、その時期に来てみようと思います。

醍醐寺 五重塔(国宝)
平安時代936年に建立。最古の五重塔とのこと。
醍醐寺は、高山寺の京都中心部を挟んで真逆で遠かったですが、足を運んで本当に良かったです。お茶以外の観点ではかなりスルーしてしまったけど、歴史的にも文化財的にもとても大きなお寺で、もう一度ゆっくり見に来たいと思います。三宝院は茶の湯を嗜む人なら必見ですね。
さて、地下鉄東西線で京都市中央側に戻り、バスも併用して高台寺方面に向かいます。
◆其之八之一:高台寺圓徳院(えんとくいん)
高台寺圓徳院公式サイト:http://www.kodaiji.com/entoku-in/idx.shtml
秀吉の妻”ねね”さんの最後に過ごした場所です。(没後、圓徳院というお寺になった)
圓徳院の説明は上の看板に譲ります(手抜き)。茶人、秀吉の妻ですから、全国から蒼々たる茶人がこの地に訪れたようですね。
庭園が非常に綺麗でした。まぁ秀吉の妻”ねね”さんの庭ですから当たり前か。この書院で薄茶を頂けます。もちろん頂きました。この旅で何服目かわかりませんが、何度頂いても美味しいですね。非常に落ち着くお庭ですので、高台寺を訪れた際(近場でいうと清水寺を訪れた際?)は是非ここで薄茶を。この書院は大間でしたが、小間の茶室でも薄茶を頂けるようです。
さて、圓徳院を出て高台寺(本体)に向かいます。
◆其之八之二:高台寺
高台寺:秀吉の妻”ねね”が秀吉の死を弔うために建立したお寺。
公式サイト:http://www.kodaiji.com
高台寺 Wikipedia : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%8F%B0%E5%AF%BA
お茶を訪ねる旅なので、どうしても秀吉ゆかりの場所・自院が多くなりますね。当時は別の場所の床だけとか、部屋だけとか、建物だけとか、移築とか普通にやっていたようなので、この高山寺にも茶に関わるものがありました。
江戸時代前期の京都の豪商”灰屋紹益”の夫人が作った茶室。京都の別の場所(紹益邸)から持ってきたなんと”一畳台目”の小間の茶室。かわいい建物です。この位の規模なら私の様なおよそ金持ちになるとは思えない仕事と生き方をしている人間でも将来建てることはできるかな?と勇気を持たしてくれる茶室(笑)。中は覗けませんでした。他の観光客はほぼ全員素通り。茶の湯に興味なければ、茶室に興味が沸かないですよね。
方丈の前には前庭があり、龍が。しかしライトアップが終わって片付け工事中でした。

高台寺:開山堂(左)、霊屋(おたまや:中奥)、庭園(点前)、臥龍池(右奥の池)
秀吉の弔いの寺ですから庭園などは綺麗です。ねねに頼まれて家康が号令を掛けて作らせたお寺の様ですから、権力もありますし豪華です。霊屋の方へ歩いて上って行きます。
ねねさんは、この下2mに実際に死後埋葬されています。解説のおばさまのプレゼンテーションが素敵でした。
利休”好み”の茶室と言われ、伏見城から移築したもの。利休作であるか定かではない模様。そもそも川辺(海辺?)の近くにあったらしく、秀吉は船で乗り付けて入り込んだとのこと。なぜ傘亭と言うのか?
そうです、天井の内側が傘のようになっているから傘亭です。奥の扉は船からあがって秀吉がさっと茶室に入れるように工夫されているそうです。七畳の広めの茶室。いわゆる水屋は典型的な形ではなく、炉も畳には切っていない。解説員が説明していたように、秀吉が船で遊んで帰ってきた時に一服というような、アウトドアな茶室だったのかな。いろいろな茶室があって面白いですね。
この傘亭に隣接して(土間廊下で繋がって)、時雨亭があります。
二階建ての茶室で、ねねさんが二階から京都の町を見下ろしていたとか。この2つの茶室は、”茶室”として残っているのですが、どうも”茶の湯”を感じる茶室ではなく、あくまで茶も飲める建物という印象。
この2つの茶室に関して高台寺の公式解説動画がありました。興味がありましたら。
綺麗な竹林の間を抜けて高台寺を後にし、今回の旅の最後のお寺”建仁寺”へ徒歩(早歩き)で向かいました。
京都らしい道を通りつつ。時間もそろそろ日暮れに近づきつつ。しかも、この日は忘年会が東京で入っていたのであんまり遅くまで京都には居られず。
◆其之十:建仁寺
参考:建仁寺公式サイト:http://www.kenninji.jp/
参考:建仁寺Wiki : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%BA%E4%BB%81%E5%AF%BA
建仁寺に到着。高台寺から遠くありません。この本坊という建物の中(というより奥庭に)に茶室があるのですが、まずは入らずに建仁寺内の目的の物を見に。
この記事の一番最初の”高山寺”の部分で、日本に茶の種を最初に持ち帰ったのは、臨済宗の開祖”栄西さん”と紹介しました。栄西さんは、中国から帰国後この建仁寺を開山しました。茶の種は、明恵上人に委ねて高山寺に茶園を作ったのですが、やはり茶の種を持ち帰ってきたのは栄西さん。そこで、この建仁寺の一角に”茶碑”があります。
ここで興味深いことがかいてあります。引用すると、
”茶は養生の仙薬なり”
”茶は延齢の妙術なり”
「喫茶養生記」より
厳しい修行の”禅”において、茶を中国から持たされたのは、修行僧が茶を飲むことで少しでも滋養になるようにと。おそらく中国で既に茶の効用が周知されていたのでしょうね。現代の最近の研究でも抹茶は体に良いことなどが分かってきていますし、不思議な飲みものですね。栄西さんは上記の通り、妙術な薬と表現しています。
さて法堂を横目に上述の本坊に入ります。本坊には、国宝の風神雷神図などがあります。素晴らしかったです。更に奥の庭に茶室がありました。
この解説の通り、利休高弟の一人”東陽坊長盛”が、北野天満宮(京都の旅一日目の記事を参照)で行われた北野大茶会で用意された数寄屋とのこと。やはり移築してきたのでしょうね。二畳台目の小間で、水屋もしっかりあるようで(水屋は見えなかった)、まさに利休の流れをくむ茶の湯を感じる数寄屋でした。
炉が切ってありますね。まさに教科書通りというか落ち着いた二畳台目の数寄屋でした。素敵でした。こういう数寄屋を将来建てたいなぁと思います。
そういえば、樂焼初代の”長次郎”の作品で”東陽坊”という黒樂茶碗がありますよね。茶碗の東陽坊は、この数寄屋の(利休の弟子の)東陽坊が所有していた樂茶碗とのことです。

酷い写真ですが東陽坊の裏側に”東陽坊”の解説がありました。とても読むのが困難なのでクリックして拡大していただければと思います。
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さて、建仁寺を後に京都駅に向かいました。今回の”茶”・”茶の湯”を訪ねる京都の旅で見たかったものは全て回ることができました。茶の種を持ち帰った栄西さんの茶碑@建仁寺、その茶の種で作った最古の茶園@高山寺。そして茶会を”格の高い行事”として楽しんでいた天下人”信長”と”秀吉”。その二人に茶頭として仕え、今私が稽古をうけている表千家を含む三千家の開祖でわび茶を大成させた利休に関わる寺院、塔頭などを回ることができました。少々二日間では大急ぎのスケジュールで少し詰め込みすぎましたが、非常に参考になり、そして興味深く触れることができました。茶の湯を学び始めたばかりですが、何か遠かった”茶”が少し身近に感じることができました。またお稽古に身が入ると思います。醍醐寺など、もっとゆっくり見たいところもありますし、宇治や妙喜庵の待庵など見ていない場所もありますので、また京都を赴こうと思います。良い旅になりました。
2013/3/9 追記:再び京都に行ってきました。その記事を書きました。第二回:続”茶の湯”を辿りに京都へ赴く(一日目)
◆参考文献(*各書籍はアマゾンジャパンにリンクが貼られていますが、アフィリエートなどもちろんやっておりません)
[1] “よくわかる茶道の歴史“, 谷端昭夫
[2] “図説 茶室の歴史―基礎がわかるQ&A“, 中村昌生
[3] “定本 茶の湯表千家“, 千宗左
[4] “利休にたずねよ“, 山本兼一
[5] “千家十職 十三代黒田正玄と竹の茶道具“, 十三代 黒田 正玄
[6] “ちゃわんや: 二人の息子と若き人々へ”, 樂吉左衞門
[7] “もういちど読む山川日本史“, 山川出版社
[8] “千利休 四百年”, 毎日グラフ別冊
[9] “茶経(全訳注)“, 布目 潮フウ




























































