ニコラ・テスラ~クロアチアの天才~

何とか同点に抑えた日本対クロアチア戦.そのクロアチアに150年前に生まれた天才が居る.ニコラ・テスラ(Nikola Tesla)という孤独な天才科学者(発明家)である.電磁気学を勉強したことがある人なら,磁束密度(T : Tesla)からご存じの方もいるかもしれない.そういう私も詳しく知っていたわけではなく,何かのきっかけで彼の生涯を読んだことがあり,久しぶりに彼の名前でネット検索していたら,今年が生誕150周年ということだった.しかも,先日日本とW杯で戦ったクロアチア出身ということで少し紹介したい.

今,この星の電力システムは基本的に交流電流によって成立している.その交流システムのベースを作ったのがテスラであるから,彼の功績は計り知れないものと容易に想像できる.更に我々宇宙開発でも極めて重要な,無線送信機なども発明しており,正に天才である.テスラは,発明王エジソンの会社で働いていたことがあり,エジソンの直流システムのいくつかを交流で動かし様々な利点と可能性を示したころから,エジソンが嫉妬し,確執が生まれたと言われている.ニコラ・テスラ – wikipedia によると,エジソンの有名な言葉「天才とは99%の汗(努力)と1%のインスピレーション」を皮肉って,「天才とは99%の努力を1%の努力で覆す存在である」という発言をしたらしい.当時世界的に有名だったエジソンと決別したことから,ノーベル賞などもその関係で拒否し,エジソンほどの名声を得ることは無かったようである.しかし,彼の功績を冷静に判断してみれば,今の電力システムのベースを発明しており,あらゆるデータが無線で飛ぶ今,エジソン以上の天才であったことは間違いない.

テスラは一生独身を通した.彼の名言の一つに「発明家は、野性的で情熱的な激しい性格の持ち主なので、愛する女性に夢中になると全身全霊で打ち込み、自分が選択した分野からすべてを与えてしまうだろう。結婚した男によってなされた偉大な発明をあげることはできないと思う。(1897年)」と言っている.毎日4時間しか睡眠を取らずに一生研究を続け,息を引き取った時も,誰も周りにいない孤独の死であったという.メイドが後日に亡くなっているのに気づき葬儀の準備を始めると,FBIが彼の研究ノートを持ち去ったという.それは彼の発想があまりに先に行きすぎて危険と判断したからだという.

私個人的には,テスラのような不器用な天才は大好きである.先述のエジソンの皮肉に関しても,一握りの天才が素晴らしいものを発明することを言っておきながら,そういう彼も全てを犠牲にして研究に人生を捧げている.当たり前だが,ここに一つの命題が生まれる.「天才になれる保証は全くないが,天才と呼ばれた人は死ぬほど努力していた」.宇宙の分野にいると嫌というほど天才が多くて,議論をしていても自分の頭の悪さに萎えてくる.彼らを見ていると,上の命題に一人も例外がいない気がしてくる.もちろん,クールに振る舞ってはいるが.

ニコラ・テスラの関連サイトを是非ご覧ください.とても偉大な発明家です.

ニコラ・テスラ 稲妻博士と呼ばれた男

テスラかく語りき(名言集)

発明超人ニコラ・テスラ

ニコラ・テスラ~クロアチアの天才~」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: matsun's note
  2. ニコラ・テスラをキーワードにこのブログを拝見。
    ニコラ・テスラの切手がかなりたくさん発行されています。ご存知?
    これらを私のサイトにアップして置きましたので、折をみて覗いてくだされば幸いです。
    http://homepage3.nifty.com/elestamp/tesla.htm

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