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インフルエンザワクチンの接種の優先順位

未だに勢いが衰えない新型インフルエンザですが、9/4に厚生労働省が、ワクチンの接種優先順位の”方針”を公開しました。その方針に関して、厚生労働省のサイトではプレスリリースを発見できませんでしたので、財経新聞の記事を引用しますと

引用元:厚生労働省、5,400万人のワクチン接種対象の優先順位を発表 (平成21年9月4日財経新聞)

厚生労働省、5,400万人のワクチン接種対象の優先順位を発表
 厚生労働省は4日、患者の治療にあたる医療従事者を最優先とするなど、5,400万人を対象にした優先順位を発表した。厚生労働省は「新型インフルエンザに対する予防接種が死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことを目的とし、そのために必要な医療を確保する」ことを表明した。

 厚生労働省はインフルエンザ患者を診る医療従事者(約100万人)を最優先とする同省案を発表し、第2位以下は妊婦(100万人)と基礎疾患(持病)のある人(約900万人)、1歳から就学前の幼児(約600万人)、1歳未満の乳児の両親(約200万人)の順となり、小中高校生(約1,400万人)と65歳以上の高齢者(2,100万人)も接種対象となっているが原則として輸入ワクチンを使う方針となった。

 年内に新型インフルエンザワクチンを国内製造メーカーが生産できる量として1,700万人-1,800万人分になる見通しとしているが生産効率が下がればさらに生産量が減少するとみられ、厚生労働省は不足分を海外メーカーを輸入して接種することを想定している。

以上の様な順位となっています。国内メーカーのワクチンは1800万人分は用意できるとのこと。上記で示した優先順位の高い5400万人の残りの方は輸入ワクチンで確保する様です。また輸入ワクチンは副作用が発生する可能性があり、ややリスクが高い様です。厚生労働省が最新の情報を公開していないため、より詳しい情報が無いのですが、平成19年3月26日”新型インフルエンザワクチン接種に関するガイドライン”@厚生労働省に、少しその考え方が示されています。ただし、2年前の記事ですし、またインフルエンザの状況、ワクチンの取得量などがこの時期とは違うため、あくまで参考程度にとどめるべきかと思います。

私としては、ちゃんと説明と考え方を示した上で、このような優先順位を規定することは、パニックを避ける為にも必要な事だと思います。ワクチンが人口よりも少ないのですから仕方ありません。医療従事者や妊婦、基礎疾患をお持ちの方、そして子供達を優先するのも良いと思います。問題は上記で規定されない人々(私も含む)を、どう扱うかです。仮にワクチンが国内製造、輸入で遅れて少しずつ届く場合、残りの7000万人相当をどの順番に接種していくかに関しては多いに揉めそうな気がします。今回のインフルエンザで国内含め多くの方がなくなっていますからもちろん油断はできませんが、将来ヒトーヒトの鳥インフルなどが来たときに、町中でバタバタ倒れていく様なケースでは、このワクチンの接種順序は死活問題ですし、大変難しい問題だと思います。

仮にそのような状況になった場合、私はまず第一に辞退しようと思っています。私の従事している仕事は、世の中に(世の中の人に)ほとんど役に立っていないので、ウイルスが収まった後の社会を立て直す上では優先度の低い職種だと思っています(あくまで個人的な意見ですので同業種の方ごめんなさい)。私の職種は、また国を立て直した後に暇ができたらやれば良いと思います。私の職種はおいておいて、その他をどう規定するかは難しいですよね。医療・農業従事者は優先すべきだと思いますし、金融系やコンサル系もそのロジック・地頭の高さから多少分野が変わっても活躍してくれそうですから優先すべきでしょうか。教育者・アカデミック系・法律系・報道(TV,ラジオ)系も必要な気がします。こうなると完全に職業差別問題が発生しそうで、多いに揉めそうですね。最後は他人から推薦で決めるような人柄推薦選挙みたいなものも始まるのでしょうか。20世紀少年のともだちではないですが、次々に町中で人が倒れていく様なウイルスだった場合、ワクチンを死にものぐるいの奪い合いなど始まりそうですね。想像するだけで恐ろしいです。

これだけ気軽に世界中を旅することができるようになったため、ウイルスも簡単に世界に頒布してしまいます。今回のウイルスも北半球が夏の時点で死滅かと思われましたが、南米に渡り、南米の冬で増幅し、そろそろ北半球が冬を迎えるため、また戻ってきそうです(+夏でも死滅していませんね)。人類がウイルスの都合の良い環境を整えているのも確かです。しかも飛行機は何百人もの人が、何時間も閉鎖空間に閉じ込められるため大変都合良く増大してゆきます。こんな状態が続くと、いつまで経ってもウイルスは死滅せずに亜種が発生し、より殺傷力の高いものに変化するかもしれません。相手が見えないだけに追い込むことが難しく、やっかいな話になりそうですね。早く収まって欲しいものです。

ところで、厚生労働省のサイトを見てみるとやはり仕事が多すぎる省庁かもしれませんね。報道発表のページを見ていて、今回のインフルエンザの記事の合間に失業率(労働関係)の記事もどんどんアップされています。年金の問題もあります。桝添さんが忙しすぎるといっていましたが、確かに医療、労働関係、年金関係くらいで大きくわけるべきなのかなと思いました。

TBS 世界遺産 “ベスト・オブ・世界遺産” Blu-ray版

毎週欠かさず見ているTBS世界遺産ですが、この度、初めてBlu-rayによるハイヴィジョン映像のソフトが発売されました。

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ベスト・オブ「世界遺産」10周年スペシャル (Blu-ray版) @ amazon.co.jp

既に同じ内容でDVD版が発売されていましたが、今回晴れてBlu-ray版で発売されました。映像は、1080i (おそらく1440x1080i)で、音声は、リニアPCMで入っています。音声は相変わらずの”世界遺産”サウンドで心地よく、映像は普段のTVで放映されているクオリティで収録されています。一方で放映時には、地デジ・BS-iの18Mbps程度のビットレートの為、ブロックノイズが発生する可能性がありますが、Blu-rayによる再生はそのあたりの心配がなく安心して見ていられます。

空から見る世界遺産ということで、万里の長城、アメリカ、イタリアなどが収録されていますが、とにかくイタリアの回が素晴らしく、素晴らしいです。とにかくどのように撮ったのか?と思われるほど素晴らしい空撮技術を使って撮影されており、普通では見られない角度から様々な世界遺産を見ることができます。

もちろん肉眼で見る世界遺産は最高のものですが、時間とお金の制限は存在します。人生で全ての世界遺産を回ることは不可能なので、この番組で良い世界遺産を選択するという意味と、実際に足を運んだ事がある世界遺産でも見たことない角度(空からなど)から見るという意味で、とても興味深い番組だと思っています。

とにかく素晴らしいのでご興味のある方は、是非ご覧ください。またウチに遊びに来ていただければバッチリお見せします!

携帯電話によって飛行機が離陸できなかったという報道について考える

今回の内容は、先日起きた全日空機が、乗客の携帯電話の電源切り忘れで航空無線にトラブルが発生し、離陸ができなかったという報道に関するものである。

まず、そのトラブルに関して、当日の報道を引用してみる。

<全日空機>長崎空港で無線不通に 携帯電波が原因か

10月17日21時8分配信 毎日新聞

 17日午前9時10分ごろ、長崎空港(長崎県大村市)で、長崎発羽田行き全日空662便(ボーイング767-300型)が誘導路を走行中、操縦室と管制塔を結ぶ3系統の無線がいずれも使えなくなり、駐機場に引き返した。全日空は、乗客の携帯電話の電波が原因の可能性もあるとみて調べている。

 全日空によると、機内アナウンスで携帯電話の電源を切るよう再度アナウンスしたところ、乗客1人が電源が入っていたと申し出た。この乗客が電源を切ると、無線機は復旧したという。

 同機は計器類に異常がないことを確認し、約50分遅れで長崎空港を離陸した。乗員乗客233人にけがはなかった。

この記事をお読みになり、どういった印象を受けるだろうか?飛行機では離陸前に”携帯電話”などの電波を発生させる機器の電源を切るように何度も注意を受ける。私ももちろん電源を切っているが、今回の事故は、読者に”やっぱり携帯電話を切らないとあぶないんだ。”という印象を持たせたのではないかと思う。一方で、私を含め、少しでも通信に関わったことがある人であれば、この記事は逆に違和感がある。あれだけ周波数の割り当てが厳密に行われている(参考:総務省 電波利用ホームページ | 周波数割当て・公開)にも関わらず、本当に携帯電話の周波数と何チャネルもある航空無線の周波数が干渉するのか?といった疑問である。

実際の原因は、

無線障害「携帯」シロ 全日空、原因はコード破損

長崎空港で17日、全日空機の航空無線が通信不能となったトラブルで、総務省は29日、無線設備に原因があったとして、同社に再発防止や点検の改善を要請した。当初、原因とみられていた乗客の携帯電話には因果関係は認められなかった。

 全日空機は17日午前9時10分ごろ、長崎空港離陸直前にVHF(超高周波)無線が送信不能となり出発が約45分遅れた。機内では乗客1人が携帯電話の電源が入っていたことを申告。直後に無線通信が回復したため、携帯電話の電波が原因となった可能性が指摘されていた。

 総務省は25日、同機を臨時検査し、機長席のハンドマイクのコード破損を原因と特定した。芯(しん)線が露出して金属に触れ、無線障害を引き起こしたという。

 全日空は再発防止に努めるとしたうえで、「トラブルの原因とは別に、機内での携帯電話使用は航空法で禁止されており、周知に努めていく」(広報室)としている。

原因は、コード破損であり、携帯電話ではなかった。予想通りといった感じである。今回の原因調査結果を報道しているマスコミは少ない。おそらくこの程度の記事であり、テレビで報道されていることはないと思う。きっとその日に起こっている新しくて、もっと視聴率の取れる事件を報道しているだろう。あの報道はTVも含め事故当日に一斉に世に流れそのほとんどの人が、携帯電話が原因で、切らなかった人が悪いという印象を一気に持たせたと思う。そういう意味で、政治・政府とは関係ないが、一種のプロパガンダみたいなものであると思う。

航空法では、

(安全阻害行為等の禁止)
第百六十四条の十五  法第七十三条の四第五項 の国土交通省令で定める安全阻害行為等は、次に掲げるものとする。
一  乗降口又は非常口の扉の開閉装置を正当な理由なく操作する行為
二  便所において喫煙する行為
三  航空機に乗り組んでその職務を行う者の職務の執行を妨げる行為であつて、当該航空機の安全の保持、当該航空機内にあるその者以外の者若しくは財産の保護又は当該航空機内の秩序若しくは規律の維持に支障を及ぼすおそれのあるもの
四  航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれがある携帯電話その他の電子機器であつて国土交通大臣が告示で定めるものを正当な理由なく作動させる行為
五  離着陸時その他機長が安全バンドの装着を指示した場合において、安全バンドを正当な理由なく装着しない行為
六  離着陸時において、座席の背当、テーブル、又はフットレストを正当な理由なく所定の位置に戻さない行為
七  手荷物を通路その他非常時における脱出の妨げとなるおそれがある場所に正当な理由なく置く行為
八  非常用の装置又は器具であつて国土交通大臣が告示で定めるものを正当な理由なく操作し、若しくは移動させ、又はその機能を損なう行為

航空法では、”航空機の運航の安全に支障を及ぼすおそれがある携帯電話”と書いてあり、3G携帯は、周波数も圧倒的に航空機と違うので支障を及ぼすおそれはないのではないか?と思うが、一般論としてダメであるため、この点を守らなかった今回の乗客は非はある。一方で、”電源を切り忘れていたことを名乗り出た勇気”を考えてみると、結構良い人なのではないかと少し擁護してしまう。もし切り忘れていても隠しておこうと思う人は、”50分間離陸ができずストレスがたまっている200人の機内の状況”を考えると少なくない気がする。

事故当日、全日空がどういう報道発表をしたかは、新聞記事でしか知る術はないが、上記の記事を見る限り”携帯電話を切った直後に通信が復旧した”という書き方がされている以上、全日空も原因は携帯電話であると判断し、”離陸を許可”した。しかし後の調査で、ケーブルの劣化・破損である。言ってみれば、トラブルを抱えた状態で、”周波数は全く違う携帯電話のON/OFF”と復旧がたまたま時間的に近かったという理由だけで離陸を許可した全日空に問題があると思う。原因究明後の記事で、全日空の広報は、涼しく”原因とは関係なかったが、航空法では禁止されている”なんていうコメントをしている場合じゃない気がした。

現在、この事故当日の記事はウェブから削除されている。この記事だけではないが、最近のウェブ上のニュースは1週間程度経つと削除されるという極めて報道として自信なさげな公開スタイルである。原因がはっきりしない状態で、あたかもそれが真実のように報道される無責任な報道と、(航空法には違反しているが)ちゃんと名乗り出た勇気と、離陸を許可した判断の甘さは問題なかったのか?と思わせる事故であった。我々も厳しい目でこの甘ったれた報道を見ていかなければならないと思う。

*ちなみに、周波数割り当ては政治的には厳密に切り分けられているが、基本周波数の逓倍あたりにピークが出たりすることは、通信機を作っていると普通にありうる現象である。もちろん、通信機としての技適をとるために、規定以外の周波数はフィルタなどで落とすのであるが、たとえばバッテリーが不足したときの不安定な電源状態では変な周波数にピークが立つなどの可能性も皆無ではない(技適審査の際、電力不安定状態での検査はしなかった気がするので)。そういった現象で携帯電話が周波数が違っている航空無線に影響を及ぼさないとはいいきれない。