新しい領域を確立したデジタルカメラ・ビデオ(CASIO EXILIM EX-F1)

ディジタルカメラ、ディジタルハイヴィジョンカメラなど、各社多種多様なカメラ・ビデオカメラが発売されているが、その中でも異質で性能が頭一つ飛び出した素晴らしいカメラ(CASIO EXILIM EX-F1)を紹介したい。

私は、CanonのEOS-1D系列を使っているため、ほぼ最強の性能のディジタル一眼レフを有している。EX-F1は、ディジタル一眼レフの最高級のCanonのEOS-1D系列、NikonのD3を超えるようなカメラではなく、全く違った新しい領域の”ディジタル”な”カメラ”を作った、エポックメーキングなカメラと言える。

つまり、ディジタルなカメラは今まで
領域1)ディジタル一眼レフカメラ : Canon EOS-1D, Nikon D3など
領域2)ディジタル・レンジファインダーカメラ : Leica M8, Epson R-D1s
領域3)ディジタルコンパクトカメラ :Canon IXY Digital シリーズ、Nikon Coolpixシリーズ, Fijifilm Finepixシリーズなど
領域4)ディジタルハイヴィジョンビデオカメラ: Sony SR21, Canon IVIS HV20など

今回紹介のカメラEX-F1は、領域としては、領域3)と領域4)の中間に位置し、一部の機能は領域1)の高性能ディジタル一眼レフカメラの機能を備えた、新しいディジタルのカメラと言える。

まず、下の映像を見て頂きたい。

見ておわかりのとおり、このカメラは、毎秒300コマ(フレーム)、600コマ、1200コマのハイスピード撮影ができるカメラである。この機能により、上のような液体の動きはもちろん、ゴルフ・野球・テニスのスイング解析など、ハイスピード撮影を簡単に行うことができる(フォーマットはQuicktime形式H.264)。さらに、1920 x 1080のフルハイヴィジョンの動画撮影も行う事ができ、600万画素相当の普通の写真も撮影できる(RAW(DNG)記録もできる)

つまり、
機能1: 領域1の高性能の一眼レフなどが高精度な機械的なシャッターで実現していたハイスピード撮影(せいぜい毎秒10コマ)を、CMOSイメージャーの電子的なシャッターにより毎秒1200コマのハイスピード撮影ができる。

機能2: 領域3のコンパクトディジカメにあるようなSDレベルの動画機能ではなく、フル・ハイヴィジョンの動画撮影ができ、HDMI経由でハイビジョンテレビに表示、パソコンへ記録ができる。

機能3: 領域4のハイヴィジョンカメラがおまけでついているようなスティル画像(静止画)写真撮影ではなく、RAW保存もできる(ある程度ちゃんとした)ディジタルカメラとして撮影できる。

つまり、ほとんどの機能は、これ一台で事が済んでしまう。むしろハイスピード撮影はこの機種くらいしかできないのであるから、他を引き離しているカメラと言える。逆にこのカメラで事足りない機能は
1)超高画質な静止画写真:高性能一眼レフで実現可能
2)超高画質で超時間ハイヴィジョン動画:高性能ハイヴィジョンカメラで実現可能

この2点を目指さない限り、このEX-F1で十分であると思う。特に2)のハイヴィジョンに関しては、最近ソニーなどが何十時間も録画できる機種があるが、普段の利用でそんなに超時間の動画を撮影することがあるだろうか?ほとんどは1分以内の場面が多いと思うし、仮に運動会やピアノ発表会でも10分もあれば十分ではないだろうか?もちろんEX-F1は、SDカードに記録できるので、1Gあたり9分のフルハイヴィジョンが撮影できるので、4Gあたり買ってくれば30~40分動画撮影でき十分ではないだろうか?そう考えると、本当に何十時間も撮影できるハイヴィジョンカメラの用途が一般の人にあるのか疑問に思えてくる。1)の高画質な静止画に関しては、一眼レフを愛している宮下としては、やはり譲れない領域である。やはり画質やレンズを変えて表現を楽しむなどの領域は、このEX-F1では置き換えが効かない。つまり”良い”一眼レフと、このEX-F1があれば、ほとんどの”カメラ”の機能は実現可能だと思う。

EX-F1も別に静止画がそれほど悪いわけではないので、以下にEX-F1で撮影した写真を少し公開する。あいかわらずセンスの無い写真ではあるが、この程度の画像・画質で満足であるなら、このカメラ一機種で事が足りると思う。

EX-F1

EX-F1

EX-F1

以上、ベタ褒めなカメラであるが、少し気になる点(しょうがない点)を紹介したい。

・やはり一眼レフではないので静止画の使い勝手はEOS-1Dには到底及ばない。(ズームが遅い、AFが遅い、レンズが変更できない)
・毎秒300フレームなどのハイスピード撮影は、(当たり前であるが)1/300秒のシャッター速度であるので、1/300秒のシャッター速度で適正露出を得られる外光がないと、とても暗い映像になってしまう。夜にゴルフの打ちっ放しに行って、スイングチェックに使ったところ、夜の暗さで、1/300秒の高速連射では適正露出が得られずとても暗い動画になっていまった。これは原理的にしょうがないが、今後高感度特性が改善すれば少しは改善の余地があるので、次機種には期待したい。
・マクロがワイド側(広角側)のみであり、テレ側(望遠側)にマクロがない。テレマクロがないと小物撮影などには不利である。

私がまさかカシオのカメラを買うなんて過去には思っていなかったが、こういった素晴らしいカメラがでてくると、カメラもディジタル機器だなぁと思う一方、老舗カメラメーカーであるCanon, Nikonなどは是非がんばって欲しいものである。

新しい領域を確立したデジタルカメラ・ビデオ(CASIO EXILIM EX-F1)」への6件のフィードバック

  1. おお!なんとタイムリー!
    実はこのデジカメを買おうか、sonyを買おうか迷っていたのだよ。
    勉強になりました。

    そしてこの天使ちゃんは・・・模型屋さんの?

    ラブリーね。

  2. 天使は、銀座のエルメスの近くですね。時計屋(?)だったかな?そんなお店の角に立っています。

    いわゆる、ハイヴィジョンビデオカメラにもなり、何らかの為にハイスピード撮影が必要であり、あととりあえず静止画も撮りたいなどの要求であれば、多くの点で満足するカメラだと思います。
    ただ、ライカの置き換えにはならないかもしれないです(用途と時間が違いすぎて)

  3. EX-F1は研究用にもいいですね。
    うちの研究で、100~1000fps程度の高速度撮影がしたくて、昨年度の予算で従来型の高速度カメラを購入しました。デスクトップPCにインターフェースボードを挿して、外付のカメラをつなぐ、従来型の廉価高速度(中速度?)カメラです。EX-F1に及ばない性能で、約50万円もしました。EX-F1が近日発売とは知っていたけど、昨年度中にその実験もしなければならなかったし、予算も使わなければならなかったので。デスクトップPCに縛られて、気軽に撮影できないのもデメリット。

  4. このハイスピード機能は、研究用途向きですよね。
    圧縮率をあげるためか、ハイスピードでの快適性をキープするためか、少しビットレートが低いので、もうちょっと高画質で撮れればもっと良いのですが、
    それでもいろいろ用途はあるかと思います。

  5. ビトンの紙袋をさげた写真、ナイスショットですね!
    私も最新の一眼レフがほしくなっちゃいました!!
    直樹君の、海底で撮影できるおすすめのカメラ&ハウジングとかはありますか??

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