気楽な抹茶(薄茶)の点て方動画:茶筅とキッチン道具で。

茶筅とキッチン用品だけでキッチンで気軽に抹茶(薄茶)を点てる解説動画を撮ってみました。いろいろな抹茶の論文を読みましたが、抹茶に含まれるポリフェノールの内、カテキン、ストリクチニンなどが免疫作用、抗ウイルス作用、脂肪低減など色々な効果があることが研究結果でも出ています。しかし抹茶は扱い難いという方の為にキッチンで茶筅だけで気楽に楽しめるようにということで撮ってみました。新型コロナに効果があるとは言うつもりはありませんが、日々頂く事で基礎的な免疫向上等は望めるのかなと思っています。茶人の先生たち高齢であってもめちゃ元気です。

この動画では、作法や所作などは一切なく、キッチンで気軽に抹茶(薄茶)を点てることに目的を置いています。なので流派等関係なく極めてカジュアルな内容です。

参考)伊藤園と静岡県立大学の以下の研究では、カテキンの一種(EGCg)と緑茶にしか含まれていないストリクチニンが2009/2010年の新型インフルエンザに対して、その抗インフルエンザ薬の「アマンタジン」よりも抑制の効果を示したという結果が示されています。また季節インフルの予防効果もあったとのことです。
https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0497575_02.pdf

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写真の可能性を広げるには?(カメラ系Podcastにゲスト参加)

知人のさーくさん達が始めているカメラ系Podcast (weekenders.fm)にゲストで読んで貰いました。3拠点でリモートで収録し編集するというスタイル。私としても良い経験ができました。
今回のテーマは「写真の可能性を広げるには?」という内容で好き勝手しゃべってきました。ご興味がございましたら是非ご高聴ください。

リンク: #5 写真の可能性を広げるには by weekenders.fm • A podcast on Anchor

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濃茶の回し飲みは濃厚接触?(茶の湯)

狭い茶室で肩を寄せ合い、主客一座建立で心を揃えて一碗の濃茶を回し飲む。450年続いてきた茶の湯の茶事(濃茶)は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)判定で話題の濃厚接触なのでしょうか。

結論から言うと、資料[1]の厚労省による定義ではおそらく濃厚接触です。(該当部:汚染物質の接触者: 「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など(汗を除く))などに、必要な感染予防策なしで接触した者)

今回の定義では上の通りですが、濃茶の飲み回しは悪いものなのでしょうか?長生きも多いと言われる茶人の濃茶に何か効能はないのでしょうか?少し論文を読んでみました。

まずは、最近の世界中の抹茶ブーム・緑茶ブームで有名な苦みにあたる「カテキン」。資料[2]の論文によれば、カテキン類が、抗菌・殺菌作用、抗毒素作用等が示され、日本人が長年臨床しているともいえる緑茶の習慣が、健康維持や細菌感染症の予防に役立っていると示されています。

次に緑茶(日本茶)といっても煎茶、玉露、抹茶、ほうじ茶などいろいろな製法がありますが、資料[3]の論文では市販の多くの日本茶を分析しカテキン、テアニン、カフェイン等の含有量を比較しています。残念ながら玉露・抹茶などは煎茶よりもカテキンが少ないと報告されています。カテキン類は太陽光により変化(生成)されるため、被覆して太陽光を避ける玉露・抹茶はカテキンが少なくなるようです。もともと茶樹の根から作られる旨味成分とよばれるテアニンは太陽光にてカテキンに変化するため、抹茶は被覆によりテアニンが「残り」、それが旨味となるようですね。ただし、煎茶に比べ、濃茶は大量に抹茶を使うため煎茶を飲むよりはカテキン摂取量は多い様です。

次に興味深い論文(資料[4], 資料[5]:同じ研究者)は、抹茶の質・グレード(安い物から高いものまで)によるカテキン成分量の違いに関して比較しています。興味深い結果として3つの茶舗ともにグレードの高い(価格が高い)抹茶ほど「カテキンが少なく」、旨味成分が強いということです。確かに高い抹茶は特に濃茶でこそ美味しく、安い抹茶で濃茶を飲むと雑味が(一般的には)目立ちますものね。つまり安い濃茶をたくさん頂く方がカテキンが多い為、健康維持には繋がりやすいという示唆が論文ではなされています。お茶事などでは良い(高い)抹茶を使う傾向がありますが、毎日の気軽なお茶では、好みの安価な抹茶で濃茶を練った方が良さそうです。論文にある1つの面白い紹介として、抹茶の効能の1つである「糖質消化吸収抑制作用」において、食後過血糖治療薬であるアカルボース医療薬1回服用量100mgと抹茶6gが一緒とのことです。流派によっても異なるかと思いますが、薄茶は一服約1.5g~2g, 濃茶は一客三杓(4.5g~6g)とすると、市販薬の効果と同様の効果が濃茶一服で得られる様です。

論文を色々読んで結果的に濃茶は殺菌・抗菌作業等があり、予想通り健康維持に繋がるものだと分かりました。門外漢ですので、厚労省の濃厚接触の定義「必要な感染予防策なしで接触」の部分において、濃茶の飲み回しが必要な感染予防策に該当するのかわかりませんが、こういった観点でこの分野の先生に少し調べて頂きたいですね。

今日の家稽古の濃茶は測ってみたところ9gでした(笑)

キッチンスケール点前(そんなものはない)
9gでした
団子に懐紙がくっついた。

<参考文献>
資料[1] 新型コロナウイルスに関する検査対応について(協力依頼)厚生労働省健康局結核感染症課 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000587893.pdf
資料[2] 戸田眞佐子,大久保幸枝,島村忠勝,他,”茶カテキン類およびその構造類似物質の抗菌作用ならびに抗毒素作用”,日細菌誌 45: 561~566,1990
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsb1944/45/2/45_2_561/_pdf/-char/ja
資料[3] 後藤哲久,長嶋等,吉田優子,木曽雅昭,”市販緑茶の個別カテキン類とカフェインの分析”,茶研報83:21~28,1996
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cha1953/1996/83/1996_83_21/_pdf
資料[4] 中村衣里,上田友佳子,橋本ゆかり,和田宏美,松浦寿喜,”抹茶の品質と糖質吸収阻害作用との関係”, 日食化誌,Vol21(3),2014
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfcs/21/3/21_KJ00009749723/_pdf
資料[5] 中村衣里,博士学位論文,”抹茶の品質と機能性に関する研究”,2017年、武庫川女子大学
https://mukogawa.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1128&file_id=20&file_no=1

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