緑茶(抹茶・煎茶)に含まれるEGCG(カテキンの一種)がCOVID-19に抗力があるという論文(査読前)

日本の緑茶(抹茶・煎茶・玉露など)には、カテキン、テアニンなどのポリフェノールが含まれているのは一般的にも有名です。元々、臨済宗などと共に薬として伝わった茶ですが、昔から健康維持などに使われていたようで、日本の慣習としてもお茶は体に良いと伝わってきたと思います。近年、実際にカテキン類には、免疫力向上、抗ウイルス性などがあるという論文が近年報告されています。カテキンにもいろいろ種類があり、例えば、EGCG (没食子酸エピガロカテキン、Epigallocatechin gallate)などが有名で最近はサプリなんかにも入っていますよね。

さて、COVID-19(SARS-CoV-2)が世界中で猛威をふるい東京も非常に厳しい状態になりつつあります。そんな中、一つの論文が提出されました(提出されただけで査読前)

Mohammad Faheem Khan, Mohsin Ali Khan, Zaw Ali Khan, Tanveer Ahamad, Waseem Ahmad Ansari, “Identification of Dietary Molecules as Therapeutic Agents to Combat COVID-19 Using Molecular Docking Studies”, RESEARCH ARTICLE, 27 Mar, 2020.
https://www.researchsquare.com/article/rs-19560/v1

いわゆる計算機を用いた分子ドッキング法を用いて、SARS-CoV-2に打ち勝つ18個食物分子を調査した研究です。EGCGを含む、18個を計算機を用いてシミュレーションをかけたところ、EGCGが最も良い結果を得られた様です。以下に結果の一部を引用します。

「Among these dietary molecules, epigallocatechin gallate (EGCG) which is found abundantly in green tea, was found as most active agent against COVID–19. EGCG showed highest binding affinity (–9.30kcal/mole) and lowest inhibition constant (0.152µM) for 6y2e protein. 」

これを読む限り、緑茶に含まれるEGCGが、COVID-19に一番強く対抗したようです。あくまでシミュレーション結果ですし、まだ査読前ということで、更なる研究の発展に期待したいですね。

この研究はまだ一例ですが、COVID-19に限らず、抹茶・煎茶・玉露などには免疫力の向上や抗ウイルス性があると論文も出ているので、特効薬という意味ではなく、普段より緑茶を楽しむことで、少しずつ免疫などを挙げて行ければいいですね。私なんかは、普段から抹茶は飲んでいますが、最近は煎茶も取りいれ、ほっこりしながら頂いています。

<参考文献>
資料[0] (本記事の論文) : Mohammad Faheem Khan, Mohsin Ali Khan, Zaw Ali Khan, Tanveer Ahamad, Waseem Ahmad Ansari, “Identification of Dietary Molecules as Therapeutic Agents to Combat COVID-19 Using Molecular Docking Studies”, RESEARCH ARTICLE, 27 Mar, 2020.
https://www.researchsquare.com/article/rs-19560/v1
資料[1] 新型コロナウイルスに関する検査対応について(協力依頼)厚生労働省健康局結核感染症課 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000587893.pdf
資料[2] 戸田眞佐子,大久保幸枝,島村忠勝,他,”茶カテキン類およびその構造類似物質の抗菌作用ならびに抗毒素作用”,日細菌誌 45: 561~566,1990
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsb1944/45/2/45_2_561/_pdf/-char/ja
資料[3] 後藤哲久,長嶋等,吉田優子,木曽雅昭,”市販緑茶の個別カテキン類とカフェインの分析”,茶研報83:21~28,1996
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cha1953/1996/83/1996_83_21/_pdf
資料[4] 中村衣里,上田友佳子,橋本ゆかり,和田宏美,松浦寿喜,”抹茶の品質と糖質吸収阻害作用との関係”, 日食化誌,Vol21(3),2014
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfcs/21/3/21_KJ00009749723/_pdf
資料[5] 中村衣里,博士学位論文,”抹茶の品質と機能性に関する研究”,2017年、武庫川女子大学
https://mukogawa.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1128&file_id=20&file_no=1

春の七草粥

スーパーのレジの前に七草セットが売っていたので作ってみました。卵入り。


出帛紗は「寿々志ろ」(すずしろ)


花びら餅


鼠志野、加藤亮太郎、銘「箒星」

豆の脱穀と唐箕

実家で豆類(大豆・黒豆・小豆など)の脱穀とそれを分別する唐箕(現代的)を使った農作業の手伝い。
とはいえっても脱穀は既に終わっており、唐箕も人力ではなくエンジンを使うのであっと言う間に終了。
小春日和の良い日でした。

2013年正月。実家での母親の茶道具での茶の湯。

あけましておめでとうございます。今年も今までどおり、食わず嫌いにならずあらゆる分野に興味深く関心を持ち、広くアンテナを張って過ごしてゆきたいと思います。今年もよろしくお願いします。

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年賀状””写真。蓋置が干支になっているのに加えて、柄杓と蓋置の影で”琵琶”を表現したかったのですが、どうもうまくいかず。これでは瓢箪に見えますよね。瓢箪でも縁起が良いので良いかなと思いましたが、やはり蛇+琵琶にしたかったので、年賀状は巳だけの違う構図の写真にしました。

さて、年末に実家の長野に帰省致しました。ウクライナで既に極寒を経験しているからか、毎年新幹線を降りる時に感じる”つーんとする寒さ”を感じず。両親に言わせればこの2,3日暖かいと言っていましたが。

さて、母親は20代の頃に少し裏千家で稽古をしていた事があるとのことでした。通っている内にお腹が大きくなってきて(兄)、やめてしまったそうですが、将来また稽古を再開するということで、先生に頼んで茶道具一式を揃えたそうです。その茶道具を使って実家で薄茶を点ててみることにしました。そういえば大学で上京するまでの18年間床の間に風炉釜(当時は風炉という言葉も知りませんでしたが)が飾ってあって完全に風景と化していましたが、今回その風炉釜が40年ぶりに再稼働させました(つまり、結局母親は稽古を再開しなかった)

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さて、40年ぶりなので内部が埃っぽいのと、風炉の灰を少し減らすために外に持ってきていろいろ掃除。風炉に灰が入っていたってことは少し使ったのかな?と母親に質問するも、まったく記憶がないとのこと。そこらじゅう拭いて、釜の部分は何度も水で流して清掃。炭での風炉点前なんぞ、なかなか練習できないので良いきっかけとなりました。

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”炭”自体は、当時買ってあったものがそのまま残っており良質な炭が大量にありました。ガスコンロで火をつけて、炭を配置。何度か試行錯誤を繰り返すことで火力や加減などがわかってきました。そもそも、農家の出身なので昔から野焼や山焼で炭はよく扱ってきました。この綺麗な炭がなくなっても、実家には炭がたくさんあるので扱いなどは大丈夫そうです(東京でやるには少し考慮が必要ですが)。あと炭が定期的に火花を飛ばしますが、そのために風炉の前にガード(名前がわからん)があるのも経験的に分かりました。東京の自宅で使っている電気式の風炉釜も見た目をそろえるために前にガードがありますが、これも実際に炭を使って火花が四方八方に飛ぶのを見ると見方が変わりますね。

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先日のブログで紹介したように、風炉先屏風を東京の家で購入頂きましたが、実家には無いようで、写真のように奥に父親の碁盤が写ってしまっています(笑)。風炉先重要ですね。また長野県ですので、やはり畳は江戸間。いつもより狭くて少し感覚が違いました。

さて両親、兄夫婦、姉夫婦に下手な点前ではありますが、薄茶を点てました。あと兄夫婦の甥っ子たちにも。彼らは走り回っていましたが(笑)。やはり炭の風炉は見た目貫禄あって良いですね。火力のコントロールは止められないので難しいのですが、水差しで調整するなどだいぶ慣れてきました。それにしてもこの風炉釜が沸騰温度近くになったときに”鳴き”は本当に良い音です。水を差すとまたすっと収まるのも良い音ですし。

さて、建水が抹茶色なのは理由がありまして後述。

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新幹線で上田駅に帰ってきた時、迎えに来てくれた母親に”お菓子屋さんないの?お茶の前に食べる主菓子を買いたい”と聞いたところ、家にお菓子があるよとのこと。そこで出てきたのが写真の主菓子。見た目はちょいと悪いですが、実家でとれたサツマイモと小豆(あんこ)で作った母親手作りのお菓子。とても素敵でした。東京ではそれこそ一個数百円もする主菓子を御菓子司から買ったりするのが当たり前でしたが、こうやって実家の自家製でさっと出されると、東京の生活をちょっと考えてしまいますね。これには少し感動しました。母親からすれば(正月だし)あんこもいくらでもあるのに、お菓子位さっと・・という感覚の様でしたが、”わび茶”なりいろいろ歴史を調べているにも関わらず、なんでも買って揃えている感覚が少しずれているなと。

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今回の抹茶は、(記事の公開が遅れていますが)先日行ってきた京都の醍醐寺で買ってきた金粉入りの抹茶。醍醐寺ですから、秀吉がモーレツに豪華な茶会を開いた記録が残っています。それに合わせて、金粉入りの抹茶が売っていました。正月にはちょうど良いかなと思ってその抹茶で点てました。写真で金粉見えるかな?

さて、金粉はめでたいので良いのですが、どうもこの抹茶があまりおいしくない・・・・・。いろいろ抹茶の量や、別に買ってきた一保堂茶舗の抹茶と比べてもやはり味が劣る・・・。一連の点前の後にいろいろ試行錯誤して抹茶を捨てたりしていたので前の写真の建水が緑になっているのでした。結果的にはやはり観光地で売っていた抹茶で金箔のみが売りの抹茶という結論になりそうですが、その前に釜の白湯の味が良くない。姉夫婦が昼に実家に来て、私は待せまいと、ガスの瞬間湯沸かし器で中途半端に温めたお湯を釜で加熱したのですが、やはりお茶に限らず経験的に瞬間湯沸かし器のお湯ってまずいですよね。その白湯のまずさが直接お茶にも出てしまっていました。感覚的にはそう思っていたのですが、今回金粉の不味の抹茶で”おかしいなー”と思った為にいろいろ試行錯誤をして、この白湯の味にも気が付きました。やはり水を一気に釜で沸かしたほうが白湯の味が良いですね。プラセボかな?(笑)

そういえば、帛紗さばきで”ちりうち”をしたところ、母親も稽古でちりうちをしたとのこと。そして茶道具と伴に出てきた教則本に”表千家”と。というわけで母親も表千家でした(笑)勘違いしていたようですが、40年前ですからそんなものかなと。私は一緒に稽古に行っているお友達以外表千家の方を見たことがないので、珍しいなと。

まだまだお点前が下手すぎて話にならないのですが、家族に薄茶を点てられたのはとても良い経験とお稽古になりました。特に炭を扱えたのが大きかったですし、先述の自家製菓子や、白湯の味などいろいろ学ぶことは多く楽しい”茶の湯”の帰省になりました。茶杓作りに挑戦しようと実家の山の畑から竹を持って帰ろうとしましたが、細い竹しかなくどうも作れそうにありませんでした。またそれは別途考えます。あと、先日、記事を書いた上田紬の反物も見てきました(参考:地元の伝統工芸”上田紬”と”真田紐”)。男性の反物は数が少なかったのですが、女性物の反物はかわいいものが多く素敵でした。いずれ上田紬の着物もほしいなと(聞くと、東京よりも仕立て代が安いみたいですし)

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さて・・。正月なので、ウチの檀家のお寺さんと、近くの神社に初詣に行ってきました。

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お世話になっているお寺の観音堂。激傾斜の石の階段が右側に。昔、この階段上るの怖かったなぁと思い出しました。ちなみに観音堂は年々傾いているそうです。怖い・・・。

天気も良く、茶の湯も楽しみ、兄弟の甥っ子・姪っ子にも会えた良い正月となりました。

 

 

******* 2013/01/02 追記 *************

さて、1月2日の午後に上京予定だったのですが、早朝に朝ランニングして、出発までにまた薄茶を点てました。

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そもそも表千家のお点前は、薄茶を点てるのにこれ以上省略できないところまで最適化されている訳ですが、今回また一つ良い経験がありました。湯を茶碗に入れ、茶筅通しをする訳ですが、四〇年間使われていなかった茶筅だからでしょうか?、この三日の点前で茶筅の先の一本がポキッと割れました(茶筅通しの時に)。茶筅通しは、茶筅の先の痛みを確認する意味があるのですが、こうやって古い道具で実際に茶筅から先が折れるとこの茶筅通しを省略せずにお点前に残っている理由が分かりますね。茶碗に1cm程度の竹片が入ったのはわかったのですが、そのまま点前をしたところ、茶巾で茶碗を拭く時点で回収できました。これが抹茶に入ってしまったら客の口に入ってしまう可能性がありますものね(もちろん水屋で仕組む時点で確認する必要があるとは思いますが)。やはりいろいろな環境で点前をするといろいろ経験することができますね。

茶道のお稽古(五回目)と サツマイモ掘りのお手伝い。


(家での練習中の写真です)

今日は茶道のお稽古の第五回目に行ってきました。季節的には炉の季節ですが、私は風炉でのお稽古。今日も基本的な薄茶のお点前を通して教えて頂きました。やはり各部忘れてしまっていて、先生に各所作ごとに教えて頂きながらのお稽古。今回は通しの点前を二回お稽古させて頂きました。まだ流れを覚える事に精一杯で、一つ一つの所作に美しさを・・・なんて考える状況ではないので、まず基本的な流れを自然にできるように繰り返し練習しようと思います。特に柄杓の扱いを綺麗になりたいです。一緒にお稽古を受けているお二人のお点前を見ることはとても勉強になり、覚える事が多くて記憶が脳の中でくるくるしているのを、整理(定着)するにもよいですね。また、コツなども見えたり。

まだまだ足が痛いのですが、この痛みの回復っぷりもだんだん短くなり慣れてきました。果たして、どんなに超時間座っていても足が痺れなくなるのでしょうか。その進化(?)も楽しみです。今月は、先生のご予定の関係で一回しかお稽古がないので、家でしっかりと練習をしたいと思います。最安物ですが茶道具も揃ってきました。

さて、お稽古の後に、先生がさつまいも掘りをするというので手伝ってきました。さつまいも掘りは実家で毎年やっていましたが、もう上京して16年。久しぶりでした。長野の実家とはさつまいもの植え方が違っていて、抜く際の一回目に生えている方向に焦りましたが、こういう植え方もあるのねと学習。近所(?)の子供達も一緒にわいわい芋掘りでした。収穫した、サツマイモ、大根、ネギも少し分けて頂きました。早速明日の朝のお味噌汁に入れて頂こうと思います。


頂いた大根とネギ。主役のさつまいもは、あまり良い写真が無かった・・・(苦笑

とにかく教えて頂いたことを今日のウチに忘れないように復習しておかないと。少し稽古が空いてしまうのが心配になってきました。

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2012/11/05 追記:翌朝の味噌汁になりました。味噌は実家の自家製味噌。サツマイモは中に沈んで写っていませんが(苦笑

実家から自家製味噌が届きました。そして味噌汁。

さて、長野の実家から自家製味噌を送ってもらいました。実家は大豆もお米も作っているのでこの味噌は正に実家の自家製です。何せこの味噌で育っているわけですからこの味噌がどんな味噌よりもおいしいです。慣れかもしれませんが。


今回はこの位の量を2袋分母親に送ってもらいました。


写真がどーにもテキトーなのですが、こんな感じの味噌。確か、大豆とお米を1:1で使っているとか母親が以前言っていたような・・・。


で、早速味噌汁。”おふ”、豆腐、厚揚げ、わかめに万能ネギの味噌汁。今回は昆布を前日の夜に水につけておいて、そのだし汁で作りました。
まぁ、旨いに決まっていますわな。これからの世の中を考えると、ウチの実家のようにお米から大豆・小豆、野菜を作っていることのプライスレスな価値は計り知れません。

追記:万能ネギを鍋に全部いれちゃうの?という指摘を受けました(笑

お盆の精霊棚準備過程。

さて、実家のお盆の”精霊棚”の準備過程です。

お盆に関しては、以前調べブログの記事を書いています。”お盆”という行事について調べ感銘を受けた。”
この記事でも書いたように、お盆にご先祖さんたちを呼ぶために、精霊棚を用意します。

いろいろ地方・ご家庭でルールがあるかと思いますが、宮下家の準備の様子。


こたつを2つ使います。棚の足に。


押し入れの扉を外して、棚のテーブルに。


そんなとき2歳になったばかりの甥っ子が掃除を手伝ってくれています。


茣蓙を敷いて、


お位牌を置く台の用意。


掛け軸、盆提灯を引っかけるワイヤー。


掛け軸の1つ。空海さん。実家は、真言宗です。


お釈迦様なり、主要メンバーの掛け軸。


これはウチのお位牌たち。中心が祖母・祖父ですね。古いものは字を読むのも困難です。


先述の記事でも紹介しておりますが、馬と牛を表現した実家で採れた野菜たち。
馬は、ご先祖さんが少しでも速く帰ってきてくれるように。
牛は、お盆が終わってまた戻っていく時に、現世からたくさんのお土産を持って行ってもらうように。


びっくりしたのですが、最後全部飾り終わった正面写真を撮るのを忘れました(笑)
なので、斜めからのこの写真のみ・・・。棚の両サイドに盆提灯、後ろに掛け軸、棚にはお位牌、先ほどの馬・牛、お線香など、まぁこんな感じです。

会社のメンバーに聞いてもあまりお盆をやっていない様で、地方によっても違うのですかね?
私が存在しているのもご先祖さんたちのおかげですから1年に1度帰ってくる行事を大切にしたいものです(片付けは手伝えなかったのですが・・・)

 

ミルクラッパー Shibori “酪農”を考える。

最近、Twitterやテレビで話題のラッパー“Shimori”氏の”酪農”というラップに感動致しました。


関連サイト:shibori @ ナタリー

見て頂ければ一目瞭然です(笑)

Shibori氏とは、”ミルクと牛に関することしかラップしない世界で唯一人の「ミルクラッパー」”ということです。

私がこのラップを見て感動したのは歌詞です。JPOPを滅多に聞かない理由は、歌唱力の問題が大きいのですが、歌詞が”胡散臭い”からです。J-POPジェネレーターなんていうサイトもありますが、とにかくJ-POPの歌詞を聴いていると、あまりに非現実的すぎて、ドラマチック過ぎて、全く歌詞が響かないんですよね・・・(もちろん全部ではありません)。中島みゆきさんなりの大御所は素晴らしい詞をたくさん書かれていますが、なかなかそういうのには出会えない。以前どこかの記事で、”日本語ラップの謝罪率は異常”なんて書かれていたこともありました(笑)

つまりこの平和な日本、普通に育ってくればJPOPの歌詞にあるような修羅場になかなか出くわさずに、高等教育を受けてくるわけです。だから歌詞に重みがない。そんな妄想の歌詞を書くなら、今回のミルクラッパーのような、現状の酪農について淡々の述べている歌詞は実に親しみやすいと思うわけです。動画を見ていると、随所に酪農的なウケねらい(ラップ的にいう酪農+酪農関係者へのリスペクト)の箇所などがあり、実に良く出来ていると思いました。

地方疲弊が続くなか、こういったキャンペーンなどで、地方・農業・酪農など少しでも活性してくれば良いですね。仮想・妄想恋愛を述べる歌よりも、このミルクラッパーの方がよっぽどメッセージ性があると思いました。