この三連休は実家に帰っていました。
宮下家では、週末必ず何らかの農作業があるわけですが、今週は大豆、小豆などの豆類の脱穀でした。
全部は手伝えませんでしたが、主に大豆の脱穀を手伝ってきました。
その方法がもう超アナログでとっても素敵なので少し紹介します。
上の写真の様に、畑には土から抜いた状態で干してあります。
枝の先に豆が付いています。イメージとしては、居酒屋でよく見かける枝豆みたいな感じで、1つの殻に2,3個の大豆などが入っている状態です。
要するにこの枝の先にたくさん付いている豆殻を割って、最終的に中の豆を取り出すことが今回のミッションです。
脱穀はその名の通り、枝から豆殻を引き離す作業です。
小学校あたりの社会の授業にお米の脱穀する道具として、
”千歯扱(せんばこき)”を教わったかと思いますが、さすがにそれよりも進化した道具を使います。
これです。足漕ぎ式超高速脱穀機です(正式な名前じゃないけど)
真ん中の部分を、足漕ぎで回すことができます。その高速な回転しているところで豆枝を近づけることで、豆殻を前に吹っ飛ばすという超アナログな仕様です。
前に吹っ飛ばすと遠くに飛んでいってしまうので、
このようにビニールシートでテントを作ります。
この状態で豆殻をどんどん飛ばす(脱穀)していきます。
脱穀の様子です。
右下で青いのが私の右足です。漕いでいます。
回転しているところに父親が枝を近づけ、豆殻が脱穀されているのがわかりますね。
今回持って帰ったのが例のゴルフ・スイング解析用のハイスピードカメラだったので、とりあえずハイスピード撮影。
(かなりどうでも良い動画ですね・・・)
吹っ飛ばした豆殻です。右で豆を食っているのがララ(ラブラドール純血)で、左で同じく豆を食っているのが
リリー(ララと雑種のハーフ)です。リリーは、以前このブログで紹介した子犬が大きくなりました。
さて、こんな感じで吹っ飛ばした豆殻を、”豆”と”殻”に分けないといけません。
あれだけの勢いで吹っ飛ばしているので、豆と殻だけではなく、小枝もたくさん落っこちているので
こんな感じでふわふわして殻と小枝だけ外に出してしまいます。これを繰り返すことで、
こんな感じで豆と少しの殻だけになってきます。これは大豆ではなく、青大豆(あおばつ)ですね。
これだけでは完全に豆だけではないので、この後に唐箕(とうみ)と呼ばれるすばらしい道具で殻と豆を完全に分けることができます。
今回私の上京後に家族が唐箕で分別したそうです。唐箕の仕組みも極めて美しく、豆殻を含む豆(つまり上記の最後の動画のような状態)を風で吹き飛ばし、軽い豆殻は遠くに飛び、重い豆は下に落ちて、豆と豆殻を分ける機械です。
こんな感じで、宮下家の豆の脱穀は終わりました。私も高3までは毎年やっていた作業ですが、今年久しぶりにやりました。
大豆は、同じく宮下家で採れるお米と塩を使って自家製味噌になります。小豆はお正月のおしるこなどになります。
今回の足漕ぎ式脱穀機はギアによって直線運動を回転運動に変えるという機械的な要素はありますが、動力は足です。そういう意味では極めてエコですね。豆がとれた枝や豆殻はとても良く火がつくので、薪ストーブなどに使われます。農業をやっているとほとんど無駄がないことに気付かされます。リサイクルなんていう言葉をいちいち使わなくても自然とあらゆる物に利用して循環しています。米のとれた藁も同じ田んぼにまいて田耕しすることで次の年のための肥料にもなり、家畜のえさにもなり、しめ縄にも、縄にも茣蓙にもなります。
タイトルにもあるように超アナログな作業ではありますが、豆をとるというミッションはちゃんと達成していますし、CO2も出ていないですし、やはり農業は良いなぁと改めて感じました。
ハイスピードいいですね、おまめさんたちの最期の声が聞こえるような・・・☆
そーなんですよ。脱穀だけでなく、殻割まで兼ねていますからかなり豆には衝撃なはずです。ハイスピードでみるとよくわかりますね!
うわさの脱穀ね。
動画も付いていてわかりやすかったです★
社会科見学な気分で日記読みました~
sayoちゃん
そそ、前お話した実家での脱穀です。
今はモーターを使った脱穀機などを使う家が多いようですが、ウチでは未だに足こぎ式です。アナクロでいいですよね!
足ふみ脱穀機はまるでモータ^駆動のようにドラムがフルスピードで回転してますね。私は神戸育ちなので始めてみる機械ですが昔から日本の農家にはそういう機械が有ったんですね。とても今風のエコでいいですね。
そうなんですよ。超エコですよね(笑)
非常にアナクロですが、わかりやすい農機具です。
農業は、回りくどくなくていいです。自分たちの食べるものを汗を出して収穫する。
私もさっさと宇宙業界から足をあらって、農業生活に移行したいものです。