全くもって評判が悪い30周年(30歳)記念スピーカー開発プロジェクト(NikolaTeslaProjet)の”その2”の記事です。
今回は、Tweeter, Mid, Wooferの音圧周波数特性(SPL Frequency Response)をそれぞれ比較し、3ユニット間の音圧オフセット値を決定します。実際にはスピーカー完成時にコンデンサマイクで計測し調整予定ですが、その前の予想値です。
まず各ユニットの周波数に対する音圧(SPL : Sound Pressure Level)のデータですが、数値データとして各社公開されている訳ではありません。今回は、PDFや画像で公開されている特性図からデータを細かく抽出し、Excelで処理しました。その際、SPL Tracer & SPL Viewerという便利なツールを使っています。画像からデータを抽出するのを支援してくれる重宝ソフトです。
■3ユニットの標準音圧特性
3つのユニットを標準的な入力(1W, 1m)での周波数特性図です。今回、クロスオーバー周波数は、200Hzと3000Hzを想定しています。見て分かるように、Tweeterが高く、Wooferは低いような感じです。
■3ユニットの内、Wooferの音圧を上げ(+6dB)、Tweeterの音圧を下げ(-4dB)た図
低かったWooferを6dB上げ、高かったTweeterを4dB下げています。これによりクロスオーバー周波数の200Hz, 3000Hzあたりでほぼ同じ音圧になり綺麗に繋がります。
■3ユニットのレンジ外をカットした図
クロスオーバー周波数の前後で余計なラインを削除しました。
今回FIRディジタルフィルタを用いるため、急激な減衰で矩形型にフィルタリングできるので、このくらい理想的なレンジカットが可能です。このスペック通り3ユニットが鳴ってくれると低音から高音まで綺麗なフラットスピーカーができそうです。
今回、3ユニットの理想的・期待的な周波数特性ができましたが、これを実現するためには、素敵なスピーカー箱(エンクロージャー)と高性能なディジタルフィルターが必須です。現在、その辺りの設計を行っている状態です。うまくできると良いですが。
いちおうその1から読んでます。
上の2つのグラフは何をしているのかさっぱりわかりませんでしたが、
『3ユニットのレンジ外をカットした図』を見たら、何をしたいのかようやくわかりました!
確かにこれは理想的な気がします。
nakayoさん
おお、数少ない読者です!(笑
低音(ウーファー)、中音(ミッド)、高音(ツィーター)がそれぞれ綺麗に繋がると3個目の図になります。フラットな特性が音が良いかは別の話ですが、ユニットがとても良いものなので、ユニット自体は凄く良い音がでます。一方で各ユニットの音量(音圧)が違うとまずいので、この図の様に、スピーカー設計としてはフラットになるように追い込んで行きます。この理想図状態で完成したらすごいんですけどね(笑
最後完成時の実測によるグラフとの比較をお楽しみに。
自分も見てます~
1の方の話題ですが、システム全体も大変そうですね。。
PC上で音域を分けるということですが、
音楽データ6ch同時出力はハードによっては限界に近いかもです。
自作PCIボード上にFPGA乗っけて、そっちに負担させるのも出来そうだなと感じました。。
また、MacOSのCore Audioドライバなら問題ないですが、Windows環境ではASIOドライバの方が音質面で優位そうです。
メリットとして、
汎用性の高いDirectXより、バッファメモリに溜めてから吐き出すまでのサイクルが早いみたいで時間軸上での性能が良く、聴いてみてライブ感がある印象でした。
ただ このドライバのデメリットで、
ハードウェア依存が高く 性能限界以上のマルチチャンネル再生をおこなったり、
マルチスレッドのアプリケーション上ではブツ切れやすいという
融通のなさはあるので注意は必要です。
チュンくん
お?この辺り得意なんだっけ?
DirectXあたりは今回の利用の仕方では論外ですね。当然ASIOなどのOSの介在をできるだけ落とさないと厳しいです。
FPGAもちゃんと選ばないとタップ数があまり上がらず、PCIボード設計になるとM/Bのノイズ対策も考えると実際に作るのは結構大変です。
ただ、-96dB/octくらいのフィルターなら、今のCPUだと6chでも余裕ですけどね。このFIR部分は既製のソフトもありますし問題はありません。
カーオーディオのセッティングで悩んでいたのですが、参考になりました。
お陰様で音のかぶりを減らすことができました。
参考になったようで良かったです!^^