IE7.0と日本語ドメインと検索性について

本日、マイクロソフトから最新のウェブブラウザーであるInternet Explorer 7.0 日本語版が発表された。連日マイクロソフトの記事ばかりかいているがマイクロソフトの回し者ではない。IE7.0において個人的に注目すべき点を3点紹介したいと思う。IE7.0の発表により、多くの情報サイトがIE7.0の最新機能を紹介すると思うが、たぶん、この3点はあまり述べられることはないと思う(あまのじゃくな性格なので・・)

(1)日本語ドメイン対応と検索に関して

ドメインとは、ご存知の通りこのサイトの”spacewalker.jp”という部分である。いわばウェブの住所名みたいなものである。ここに日本語が使える日本語ドメインは、仕様自体かなり前から存在しているが、なにせ普及していない。普及しない点はいろいろあるが、主に3点を挙げると

・世界をつなぐインターネットに日本語でドメインを切っても海外からアクセスされないじゃないか?
・そもそもメインシェアのIE6.0が日本語ドメインに対応していない(日本語ドメイン対応プラグインで対応可能だが、いちいちインストールさせるわけにはいかない)。Mozilla Firefox, Mac OS Safari, Operaはとっくに対応している。メインシェアのIEのみ非対応だった
・メールサーバ、メールソフトが対応していない。(Outlookのみ対応)

こんな理由で全く普及していない。各社、日本語ドメインを”取得”しているが、あまり積極的に利用していないようである。私も実は、”宇宙.jp”という素敵なドメインを持っているが、http://宇宙.jpでアクセスしてきている経歴はあまりないようである。

しかし、メインシェアのIEが7.0によって日本語ドメイン(厳密には、UNICODEであるため、日本語だけではなく、世界中の言語のドメインが可能になる)が対応可能になると少し良いことがあると思う。

最近、よくCMで下のようなものをみかけないだろうか?

searchbox.jpg

現在CMのハヤりで検索ボックスに、その商品のキーワードをいれて宣伝することが多くなった。15秒のCMでは詳しい宣伝ができないから、概要だけCMで紹介して、興味をもったら商品のウェブにアクセスしてくれっていう戦略である。そこでの問題は、短いCMの中で如何に正確に視聴者をウェブサイトまで誘導するか?である。

少し前までは、できるだけ短いドメインを取得してCMの短い間に、http://aaa.bbb.cccみたいな表示をだしていた。しかし、やはり英数字表記のドメインにアクセスするのは誘導性が良くない。この問題に対して、インターネット・ウェブの普及で多くの人が”検索”という概念を理解したことを利用して、検索ボックスに商品に関連するキーワードを表示して、クリックというCM戦略にシフトしたようだ。

検索エンジンはグーグルを筆頭にアフィリエート狙いのSEO(Search Engine Optimization)サイトが台頭し非常に検索精度が悪くなっている(これを対処できなければGoogleは終わる)。そのため、上記のような検索キーワードを検索しても目的のページがヒットしないかもしれない。しかし、Google Adwordsのように有償で目立つ様にコントロールできるため、この検索を促すCM戦略は成立していると言える。しかし、それではGoogleの思う壷である。

そこで登場するのが、日本語ドメインである。

spacesearch.jpg

日本語対応のブラウザがIE7.0によって普及する。そうすれば、何もヒットの不確定性がある検索エンジンなぞ通さず、上の図のように、日本語ドメインで直接サイトにアクセスできる。CMで検索キーワードを1単語覚えさせるのと、日本語ドメインを覚えさせるのは、視聴者にとっては同じ労力であり、Googleにも宣伝費を払わなくていいし、スマートだと思う。IE7.0によって日本語ドメインが対応になるとこういうCMもいつかでてくるのではないだろうか?

(2)XML宣言、スキーマ宣言を有していたXHTML, HTMLページに対してIE6.0では互換モードに切り替わり、その互換モードでは、CSSが正確に処理できなかった点を修正した

詳しくは、私が以前書いたページ(XHTMLによるページ作成の注意点)に書いてあるが、互換モードのCSSの表示問題がやっとIE7.0で解決した。ウェブデザイナーさんには朗報である。またこれにより、よりXHTMLによる厳格なXMLのウェブページが普及するであろう。

(3)フルスクリーン化

私が一番注目すべきはこの点。今ウェブブラウザーでまともにフルスクリーン化できるブラウザーは少ない。フルスクリーン化ができるのはIE6.0くらいで、Firefox、safariなどは対応していない。IE7.0によって上のアドレスバーなどまで消せるようになった。これにより、ウェブブラウザーでプレゼンはもちろん、先日紹介した、XAML, WRFによるインタラクティブウェブをフルスクリーンで見られる。たぶん、パワーポイントはなくなるような気がする。私は挑戦的にプレゼンをフルスクリーンXAMLでやりはじめようかと思っている。また、私のようにフルスペックハイヴィジョンテレビにMac miniをつないでパソコンをやっている人間にとって、ウェブブラウザーのフルスクリーン化は非常にプレゼンテーション性が良い。かっこいいサイトなら表示させておくだけで、部屋の雰囲気を変えられるし、写真サイト、動画サイトも素敵に見える。あと、1,2年後。ハイヴィジョンテレビのPCが普及したらこのフルスクリーン化が効いてくると思う。