東京日本橋から福島第一原発周辺まで車で放射線計測をしてきた(その1)

2011/06/16追記:本記事の”その2”を公開いたしました。以下の本文をお読みの後にご覧ください。”東京日本橋から福島第一原発周辺まで車で放射線計測をしてきた(その2)”
2011/06/17追記:本記事の”その2.5”を公開しました→東京日本橋から福島第一原発周辺まで車で放射線計測をしてきた(その2.5)

2011/06/29追記:新しい記事を公開しました。

東京日本橋から福島第一原発周辺まで車で放射線計測をしてきた(その3)

番外編:
・ 車載ガイガー+GPSによる東京都の放射線マップ作成(2011/06/17)

********* 以下、”その1”の本文 **********

2011年6月11日(土曜日)に、車にガイガーカウンター(米国BCS社GM-45)とGPSを搭載して、日本橋から福島県まで走行計測をしてきました。
測定結果が多く得た知見も多いので数回に分けてその結果を随時紹介したいと思います。まずはその1。
NHK ETVで話題になった、ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月~に近いことをやっています。

◆計測データをプロットした図◆


Google Earth上にプロットした図のスクリーンショット。クリックすると拡大。

Google Earthのプロットデータ(KML形式):Ver 1.0版。改良してゆきます

ALLデータ:ポイントと線(表示が重い) : https://www.spacewalker.jp/rad/20110611_fukushima_radiation_all.kml
線データ:線のみ(軽い) : https://www.spacewalker.jp/rad/20110611_fukushima_radiation_lines.kml
ポイントデータ:ポイントのみ (少し軽い): https://www.spacewalker.jp/rad/20110611_fukushima_radiation_points.kml

(2011/06/17追記:関連記事”その2.5”にて、航空機観測データと重ねてみたデータも公開しているので、そちらも是非ご覧ください)

* Google Earth(最新版をご利用下さい)が正しくインストールされていれば上記のURLをクリックするだけで自動でGoogle Earthが立ち上がるはずです。
* 自動で立ち上がらない場合は、Google Earthを起動。ファイル(F)から開くを選択し、ファイル名の部分に上記のKMLのURLを入力すれば表示されるはずです。
* 4000点もの計測点を表示するのでとても重たいです。ALLデータをまず試して頂き確認してください。東京から福島を全体表示していると重いですがズームして一部だけにすると割とサクサク動きます。それでも重い場合は、Google Earthを一度閉じて、上記の”線データのみ”をお試しください。
* iPhone4, iPad1でSafariからGooole Earthアプリを起動して表示してみました。一応表示はできました。スマホなどでは”線のみ”が良いかと思います。
* またKMLファイルは、Google Mapsの検索窓でURLを入力して検索すると、Google Earthを立ちあげることなく、Google Maps上にKMLを表示できます。

<Google Maps + KML版 : ブラウザで普通に開けます>
ALLデータ:ポイントと線 : http://goo.gl/maps/Y3Z7
線データ: : http://goo.gl/maps/MDsp
ポイントデータ:ポイントのみ (少し軽い): http://goo.gl/maps/nV5o

◆車載システム概説◆


後部座席上に
1)ガイガーカウンター:BCS GM-45 : RS-232c -> USB変換 -> NotePC
2)GPS : 秋月購入 GT-720F : RS-232C -> USB変換 -> NotePC
3)おまけGPS : チャリ用に使っているGarmin Edge 800 -> 内部メモリ保存(とりあえずデータは使わない)


後部座席には、格安NotePC Lenovo G560eを置いて、シガーライター -> ACインバーターを介してACアダプターで電源供給しました。
図の矢印の様にμSv/h、緯度、経度が出ています。

・ガイガー(GM-45), GPSをそれぞれUSB接続しています。
・リアルタイムで現在位置と放射線量をTwitterにジオタグデータ付きでつぶやく為に、E-MobileのD21LCも接続していました。
・G560eにScientific Linux6をCUI(Runmode 3)で入れ、GM-45データ、GPSデータを10秒に一回記録し、内部のMySQL DBにデータ保存して行きます。Twitterには10分に一回つぶやきました。G560eでのLinuxベース計測システム概要は、このブログの別記事 “Lenovo G560eにLinux(Scientific Linux6)を入れて低消費電力GPS+センサーロガーを構築。“をご参照ください。(興味があればですが・・)
・Twitterは、@nihonbashi_rad アカウントでつぶやきました。6/11のつぶやきの様子は、Twilogに記録されていますので、そちらも参照ください。http://twilog.org/nihonbashi_rad/date-110611
・ガイガーが300ドル、G560eノートPCが30000円、GPSが3200円、各種ケーブルで5000円で、約65000円程度の安価な車載・簡易放射線計測システムですので、あくまで概算値としてご参照ください。一方で、日立アロカメディカルのGMサーベイメータTGS-121を2個持ってゆき、各所でGM-45と比較計測を行いました。(一時話題になりましたが、もちろんアルミキャップは付けて(笑))。GM-45はTGS-121の2台に比べ常に50~70%と低めに出ていたことを紹介しておきます。マップの一番強いエリアでは1台のTGS-121は10μSv/hを超えていました。

<雑感>
・この記事(その1)ではまずデータを淡々と紹介します。各所で感じたこと、現地での災対法による進入禁止の様子などはその2以降の別記事で紹介します。まずはデータの速報としてその1を公開しました。
・全データは自然放射線によるバックグランドを含んだものですからご留意ください。
・本来の計測は一点に止まり時間を掛けて計測し、バックグランド(自然放射線)などを考慮して値を評価するものですが、今回の計測は車載であることから、常時移動しています。その為あくまで瞬間値をプロットしていることにご留意ください。その為、都心に近いところでも0.2~0.3μSv/hとか出ることもあり得ます。
・今までと同様にこのブログではこのデータを元に何か行動を起こせなどの内容は述べません。
・その2以降では各所で撮った写真などを交え、感じたことなどを紹介したいと考えています。

東京日本橋から福島第一原発周辺まで車で放射線計測をしてきた(その1)」への6件のフィードバック

  1. ものすごいリアルな計測結果だ
    ・・・現実を、客観的な方法で知るということはとても大切だね。

    政府やその他の基幹が発表する数字は、どのような方法で、どれだけの確からしさで
    どういう判断基準で、だれの意思で発表されているんだろう?

    仙台の被災地を歩いて思ったことは、知識も、技術も、思いも、
    圧倒的なリーダーシップがあって初めて意味があるということだった。

    最近、日本のリーダーシップは、どこからおかしくなったのか調べている。

    政治家を批判するのは簡単だけど、同じ立場で何ができただろう。
    国会は多数決・・・派閥に属さなければ、正しい意見も通らない。

    個人の力量の前に、この国の仕組みが、
    日本にリーダーを生まれなくしている気がしてならない。

    このBlogを見て、そんなことを思った。

  2. Shijoさん

    コメントありがとうございます。
    実際に取得したデータをそのままプロットしているだけですので、ガイガーの誤差はあるとはいえ傾向は見えるのかなと思っております。何せ4000点もありますので、改ざんするのは不可能ですし(笑

    今の政局は残念極まりないですね。原発の北西側の線量は無視できるレベルではないと個人的には思っています。どのような動きにしろちゃんと復興策を進めて欲しいです。

  3. これはすごいですね。結果じゃなくてシステム構築とその行動力が!

    私も何か協力させてもらいたいところですが、ちょうどアメリカに居るので、
    Amazon.comとかで、何か買って帰るものがあれば連絡下さい。
    こっちでももちろんガイガーは売り切れですが…。Garminとかは普通に売ってます。

  4. すばらしいです。やはり手をかけたものは説得力があります。 
    ひとこと「感謝」をお伝えしたくて。

  5. nakayoくん

    最近アメリカ出張多いみたいだねー。そうだなぁ。なんかないかな・・。思いついたら連絡します。

    togawaさん

    ありがとうございます。何かいろいろ引きあいが多いので近々また行ってくるかもしれません。

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