ラフマニノフと並ぶロシア・ロマンの作曲家にアレクサンドル・スクリャービン[スクリアビン](Alexander Scriabin, Александр Скрябин)がいる.スクリャービンの生い立ち,作品などは,wikipedia (アレクサンドル・スクリャービン – Wikipedia)に詳しい.ピアノ,クラシック音楽を聞く機会が多い人には,スクリャービンは一般的でファンも多いと思われるが,実際にはその名を聞いたことがない人も多いのではないだろうか?スクリャービンの曲の美しさをご存じない方のために,今回スクリャービンの素敵な曲を紹介したい.本音を言えば,今日BGMでずっと流した曲の紹介である.
スクリャービン ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調 op.20
Scriabin Piano Concerto in F sharp minor, Op. 20
* wikipediaにこの曲の記事を見つけた:(ピアノ協奏曲(スクリャービン) – Wikipedia)
ピアノ協奏曲は,ショパン,ベートーヴェン,グリーグ,シューマン,ブラームス,ラフマニノフなど有名な作曲家がそれはもう美しい曲を多く残している.こういった大作曲家の名を連ねて書いてみるだけでも,各曲の背筋がぞっとするほど美しい旋律が脳裏に浮かぶ.ラフマニノフの3番など,音楽評論家の黒田恭一氏曰く,”この曲を弾きたくてピアニストになった人が多い”というほど,ピアニストを含めた多くの人を魅了し続けている.いずれそれぞれのピアノ協奏曲を紹介したいが,ここは敢えて(若干)マイナーなスクリャービンのピアノ協奏曲を紹介したい.
スクリアビンのピアノ協奏曲は,BGMとして相当使えない曲である.この日記を書いている時もこの曲を如何にして伝えようと聴きているのだが,美しくて,もどかしくて(手が動かないことが・・),切なくて,キーボードが進まない.そうバック・グラウンド音楽にはならないのだ.分かりやすい表現でいえば,この曲にロマンチックが止まらない(CCB)感じになり居てもたっても居られなくなる.第3楽章の最終部(コーダ)に向けて,どんどん気持ちが引っ張られて,その美しさにいらいら感が湧き出て手作業が止まる.もう下手な日本語で伝えようとするのも馬鹿馬鹿しい.有無を言わず,この曲を聴いてくれ.
今回,どの盤を紹介しようか迷った.というのは,スクリアビンのピアノ協奏曲は若干マイナーなため,録音数が極めて少ない.ブーニンの父親であるネイガウス盤を推そうかと思ったが,このサイトで紹介するCDは音質が悪いモノばかりなので,比較的新しい盤を紹介したいと思う.
Alexander Scriabin (1872 – 1915)
法悦の詩,Op.54 (交響曲第4番)
プロメテウス,Op.60(交響曲第5番)
ピアノ協奏曲,嬰ヘ短調,Op.20
• 演奏者 : Ashkenazy (アシュケナージ)
• 指揮者 : Maazel, Lorin (ロリン・マゼール)
• 楽団 : Cleveland Orchestra
宮下さんとブログ上で知り合ったかなり初期に、この曲の話で盛り上がりましたね。懐かしいです。
このエントリを読むまで知りませんでしたが、スクリャービンって短命だったんですね。同時代の音楽家たちとの関係についても初めて知りました。Wikipediaのクラシック関係のエントリの充実度はすごいですね。
dairaさん>
お引っ越し後の整理はいかがですか?
極めて近いので,三宿あたりでお会いしたいものです.
dairaさんの日記をこのエントリー記載時に参照させていただきました.どういう風に表現されているかなと.なにせ文才がなく,語彙が少ないですからクラシックの素晴らしい曲を表現が難しく困っております.
この曲はラフマニノフの指揮で演奏したこともあるようで,当時の交友関係など興味深いですね.
wikipediaのマニア度には同感です.逆に無いモノはどんどん書き込むのも良いかもしれませんね.