リチャード・ドーキンスの著作に「利己的な遺伝子」という本がある.
サマリ:
我々は遺伝子という名の利己的な存在を生き残らせるべく盲目的にプログラムされたロボットなのだ
遺伝子は、マスター・プログラマーであり、自分が生き延びるためにプログラムを組む。
個体というものは、その全遺伝子を、後の世代により多く伝えようとする。
自然淘汰における中心的な役割を演じているのは、遺伝子と生物個体である。
この考え方が正しいとかそういう議論をしようとしているわけではないが,ようするに”種”を残すために,遺伝子が利己的にその個体を動かしているという考え.人間のように大切に子供を育てる種もいれば,ゴキブリなどは,多量な子孫を残す方法をとったりする.その考え方からすると,人間が宇宙に行くのも地球のダメージに対して,種を残すためとも考えられる(これが良いかはおいといて).
一方で最近の日本にはとても面白い現象が起きている.利己的であるはずの遺伝子に対して,社会的,経済的な理性がブロックをしているのだ.いわゆる少子化である.ゴキブリではないけれど,子供はたくさんいたほうが種の保存にはつながる.しかし,今の日本の出生率は1.1?(1.2?くらい?)という極めて低い数字.誰もが高等教育を受けやすくなる時代に向けて,子供を社会に出すまでに2000万円程度のお金が掛かるという概算がでていて,その為に”利己的な遺伝子”をブロックしている.
他の種に対して,医学などの発展,他の星への移住などを想定して”理性を持つ”という,人間にあたえた遺伝子のプログラムが,”社会的・経済的な観点から”種を滅ぼす方向にブロックしている.映画MATRIXでいえばバグみたいなものか?
この考え方って、事業戦略にも少し通じるモノがありますよね。
企業が生き残るためにどうするか?
一つのモデルをコピー&ペーストしてフランチャイズ化する暖簾分けビジネス。
もしくは飽和・縮小傾向にある国内需要に見切りを付け、中国やインドに展開し、お客さんのnの数を増やす。
本来ならば個々のお客さんの質が考慮されるべきだけど、それはある程度nが増えてから考える。
一方、One to Oneマーケティングやドミナント戦略は、パイは急激には増えないのだから、nが少ないの肯定して(前提にして)、少ないnをいかに大事に育てて質を高めるか。少子化に伴う教育水準の向上と同じですよね。
どちらが正しくてどちらが間違っているかを斬るのはナンセンスですし、その人の置かれている環境変化が作用するので時間の経過にともない判断が変わるんじゃないかな・・・そう思います。
>おでちんさん
企業遺伝子を残す戦略として対比させると面白いですね.一方で,どちらの方法においても大切なモノがあるかと思っています.それはやはり”技術”.長くなるので言及しませんが,やはりベースはしっかりしないといけないですね.
直くんへ
読みました。
試験コメントです。
お父さんより
お父さん>
どうもです!
「社会的 経済的な理性」すら、遺伝子がその存在を生き残らせるためのからくりだとしたら・・・?
遺伝子が利己的というのなら、「とりあえず遺伝子が繁栄できればいい」と考えるはず。
そして人類を繁栄させる事が「数多くの多種が滅ぼされ、結果的に遺伝子の数が少なくなる」と遺伝子に結論付けさせたとしたらどうでしょう?
遺伝子はかまわず「人類を捨てる」でしょう。
このまま「人間による恐ろしいほどの消費」が進むのであれば、いずれ我々は遺伝子に捨てられる・・・のかもしれませんね
煮豆さん>
ずいぶん古い書き込みにコメントありがとうございます.私自身こんな事書いていたなぁと思い出してしまいました.実際に地球環境まで不安定になってきました.いずれ遺伝子に捨てられるかもしれませんね.