という、タイトルをつけましたが、お子様がいらっしゃる同世代の皆様、もう数年もすればお子様が携帯電話を欲しがるのではと思います。その時に仮に”持たせないとき”に、買ってあげない理由を論理的に説明できるでしょうか?
・金銭的な問題として押し切るのか?
・ドまじめに出会い系サイトなど有害コンテンツがあって危ないよと諭すのか?
・今は携帯電話よりも伝書鳩の方がナウイと紹介するのか?
・なぜ欲しいかを理論的に説明せよ的な痛いコンサル風に対応して誤魔化すのか?
私には子供は居ませんが、仮に小学生・中学生の子供がいて、周りがぽつぽつ持っている友達が増えてくることを想定した場合、携帯が欲しいといわれた場合、返答に困るなぁ(むしろ無理)と思いこのブログを書くことにしました。是非、そのような場面に遭遇した場合、どのような対応をしたのか、先輩方のご意見を伺いたいところです。
私の場合は、
”携帯の代わりにハンディ・トランシーバー(ケンウッド TH-D7)はどう?使うためにはアマチュア無線の資格を取る必要があるけど、9600bpsのハイスピードパケット通信もFMでできるよ”
なんてことを言って、子供に嫌われそうです(笑) おそらく”友達が持っているから”というのが子供が欲している大きな理由であり、その状況下において、430MHz帯の免許の要るデカイアマチュア無線機を学校に持って行ったら、史上空前のシカトを食らっていじめられそうです。Mbpsのパケット通信が可能な携帯に対して、9.6kbpsのパケット通信に子供達が魅力を感じるとはとても思えません。私なんか天の邪鬼なので、みんなが持っていないものを持っていたいものですが、なかなかそのポリシーを通すのは難しいのかなと思います。
現実問題として、早かれ、遅かれ携帯電話を持たないというのは、今後の世の中では難しいのかなと思います。家の母親の様に携帯を持っていない親が言うのであればまだ説得力がありますが、私のように何台も携帯を持ち歩いている時点で何を言っても無駄な気がします。また、現時点でも高校生以上は持っている方がメジャーなのではないでしょうか?仮に携帯の所有に対して合理的な説明ができたとしても、世の中の流れとして、思春期の大事な時期に携帯を持つことはもはや避けられないことを考えると、むしろ携帯電話を持つ弊害を少しでも軽減させる方法を考えるのも必要かと思います。
さて、携帯を持つ弊害で私が一番懸念しているのは、”携帯をいじっている総時間”です。何かのワイドショーで見ましたが、ある高校生は1日に数十通~数百通メールを送る人も居るようです。我々の世代のポケベルの鬼早打ちも秀逸でしたから、現代の高校生のメール打ちも炎のコマ並に凄いと思いますが、それでも数十通~百通程度になってくるとその総時間は大変なものです。
就職か、専門学校か、大学かなど割と重要な岐路に立たされている高校生に、この携帯電話に関わる総時間を浪費しているのがとても心配です。本人達は好きなお友達、恋人にメールを送っている分けですから楽しくてしょうがないとは思いますが、それを止めさせるのではなく、メールを打っていても勉強になるような仕組みを我々が考えてみても良いのかなと思います。例えば、メールの送受信する際に、英単語でも公式でも歴史の事柄でも解かないと送信できないようにするとか、問題を解かないと受信メールが読めないとか。
もちろん机に向かって集中するのが一番の勉強の近道ですし、勉強している子は言われてなくてもやっているでしょう。一方で現実問題として、人生の時間の多くを携帯メールとDS(携帯ゲーム機)などに時間を費やしている訳ですから、その時間もちょっとは勉強になるような仕組みを作りたいですね。DSなどのゲームに関して(はやりの学習系ソフト以外)は、過去のブログ(ロールプレイングゲームに対する新提案)で経験値アップの無駄な時間をもっとリアルライフで経験をするような提案をしました。日本経済はこの先何か革命的な技術でも創出しない限り、衰退の一歩だと思います。民主党の政治を見ていると、いわゆる与野党逆転じゃなくて、議員総入れ替えと30歳以上の若返りをさせないと何も変わらないことをたった1ヶ月で証明してくれました。そんな中、私も含め生きてゆくためには、農業などの食料を”自分”で作れるか、そうでなければ何らかの道をしっかりと勉強しておかないと厳しい世の中になると思います。子供達だけではなく、我々も携帯電話を使っている総時間の数パーセントでもインテリジェンスな方向に向かうように仕向けてゆきたいものです。
私も子供がいないのでなんともいえませんが、もしその状況だったら先にiPod Touchを渡して親が中身を確認できる状態にした上で、「これで売れるアプリを1個自力で作れるようになったら、iPhoneに変えてやる」とか言っちゃうかもしれません、、、
さて、今日たまたま目に付いたスタートアップが、この記事の意図にそっくりなので、紹介しちゃいます。
Booyah:
(企業ウェブサイト)
http://www.booyah.com/
(Venturebeatでの紹介)
http://games.venturebeat.com/2009/07/27/booyahs-iphone-app-lets-you-record-and-share-lifes-achievements/
要は、オンラインゲームでキャラを強くするために「経験値を稼ぐ」部分だけを、実生活で「自分やコミュニティーのために良いことを行う」ことに置き換えて、TwitterやFacebookなどありったけのソーシャルネットともリンクして自慢しあってもらって、モチベーションを維持してもらう、というゲームのようです。もちろんこのようなアイデアは一杯ありそうなのですが、基本をボーイスカウトのシステムに喩えているのと、KPCBが本腰を入れて育てようとしているっぽい点で、今後どうなるか見てみたいと思います。
a golden bearさん>
まずは通信機能がないiTouchを渡すわけですな(笑)
もう何でもwi-fi, wimaxになっちゃいそうですから、携帯を買ってあげるという行為自体がなくなっちゃうかもしれませんね。洋服も、靴も、ランドセルもみんなIPを持っているとか。久しぶりにユビキタス(死語)みたいな世界ですが。
後者のBooyahおもしろいですな!まさにこんな意図ですね。KPCB(VCですよね?)がやる気を出している点でもおもしろそうですね。子供の内の大切な時間をどうぞ浪費しないように、良いものを作ってくれると良いですね。
はい。説明不足でしたが、KPCBは、よくクライナーパーキンスと略称で呼ばれてるVCの頭文字です。一般的に有名なVC、としては、Apple, Cisco, Oracle, Yahoo, Google, YouTubeを立て続けに成功させたセコイアキャピタルの方が認知が高そうですが、クライナーパーキンスもセコイアと同じ1972年創業で、Amazon, Genentech, Google, Netscape, Segway, Sun Microsystemsあたりを育てた老舗です。さらに、現在アル・ゴア元副大統領が籍を置いているように、国家の問題解決やクリーンテックにも力を入れていきた、とても尊敬されているVCでもあります。したがってこちらでは、この2社が投資した、というだけで、ものすごい注目が集まります。とはいえ、こんな成功しているVCでも、成功(IPOかM&Aで買ってもらう)率は30%にも満たないそうなのですが。
それにしても、こう書き並べてみると、日本の失われた10年(20年?)って、この2社が投資したところに全部やられただけのような気もしてきます、、、。ただ、こんなVCたちですら今はこの不況で凄く苦しんでもがいているので、次の10年20年に何が起こるかは全くわからないですね(ユビキタスにはなりそうですが(笑))。Booyahも楽しみですし、今後も我々も頑張っていきましょう。
KPCBの解説ありがとうございます。なるほど、今の米国の大企業は、2つのVCが支援していたのですね。
これから”も”失われていく日本において、何か考えないと、ここに挙げてもらった大企業にはとても追いつきそうにはないですね。がんばりどころですね!