民主党大勝について考える。

今回の衆議院総選挙で、民主党が圧倒的大差で大勝しました。選挙前から勝敗は明らかでしたが、300議席を実際に超えたのを見ると、ここまで大勝するとは私も思っていなかった気がします。今回のブログでは、政治に素人の私が今回の選挙について思うことをつらつら述べたいと思います。ちなみに私も民主党に投票致しました。理由は自民党じゃない与党を一度見てみたいという程度の考えで、小選挙区で投票した方の政策、人格などは全く知りません。

1)選挙前のマスコミ報道=ほとんどプロパガンダ
 昨日の選挙一週間前あたりから、新聞社が事前に行った事前調査で、民主党が大勝するという報道が一斉にされました。おそらく大方のテレビ局で報道していたと思います。あの報道の仕方は、最後一週間で更に民主を伸ばす方向に働いたと思います。個人的に候補者を知っていれば、その人の人格、政策で判断するかと思いますが、地方から東京に出てきている私なぞ、東京の候補者なんて会ったこともないですし、該当演説も聞いたことがありません。そうなれば、今回の選挙前の各社報道番組、新聞記事は完全に民主党側に国民意識を傾けたと思いますので、ほとんどプロパガンダだと思います。
 報道番組に出ていた政治評論家は、選挙前のこのような事前調査は信用できず、”よりもどし”現象(つまり事前調査で少ない政党により戻して、逆に票が入る)があるみたいなことを言っていましたが、あれだけの報道をしておいてそれはないでしょう。民主が大勝することは分かっていましたが、ラストの報道期間の姿勢は、改めて検証する必要があると思います。テレビ、インターネットがほぼ100%普及し、近所付き合いが希薄となった現代日本において、国民全体の意志は以前よりも簡単に報道で傾けられます。もちろん一部の優秀な人たちはその裏を読んでいると思いますが、国民全体で見たときにどう傾くかという点では多いに影響力があると、今回の選挙・報道で感じました。

2)候補者は選挙活動、政治家としての活動をどう表現すべきか?
 1)にも関係しますが、これだけ大きな波に体勢が飲み込まれる選挙状態なので、1候補者としての行動の仕方が難しいと思います。もちろん選挙コンサルさんみたいな方がマニフェストの政策から、選挙活動の戦略まで考えているとは思いますが、そういったノウハウも効かない大きな波が今回あった気がします。地元で数秒間握手をしたところでその人の人格が分かるわけではないですし、選挙前しかそういった活動をしないわけですから、逆に”こんな時だけ地元に来て握手”というのが不快に思うこともあると思います。
 インターネット全盛の時代ですから、候補者は全員、”毎日”ブログを書くのはどうでしょうか。
・”毎日”日記を書くことは労力が要ります。さらに、その日どこ行って、何食ったなんていうブログではなく、政策、政治に関してどのような考えをもっているのか述べるわけですからかなり労力が要ると思います。我々は、候補者が、過去からちゃんと政策を述べられているかなどを判断できますし、毎日とはいわなくても、1年単位のアーカイブのあるブログはすぐにはでっち上げられないものですから、良い判断基準になります。人間関係が希薄になりマスコミ・ネットからしか候補者の情報を得ることのできない時代にとても良いのではと思います。また候補者・政治家も毎日政策を言葉に落とし込むことで、自分の考えに新たな発見があると思います。
・ブログも使えないような時代に乗り遅れている人を排除できる。

3)国民は馬鹿ではない。重鎮議員は引退を。
 1)でマスコミのあり方を述べましたが、一方でマスコミ・インターネットの影響で国民は随分政治(裏側)を見ることができるようになりました。はっきり言ってしまえば、政治家が50年以上やってきた”こういった方法をとれば、馬鹿な国民はこうなる”みたいな上から目線の政策は全く通じない国民になったという事です。これだけ天下り、年金問題、無駄遣い問題の報道がされていれば、政治家、官僚達がどんなことを考え、建前と本音も両方国民ははっきり分かっています。未だに昔の方法で大御所政治家が得意げに振る舞うのは止めて頂きたい。今回の選挙で元首相なども落選したので、だいぶ浄化が進むと思いますが、重鎮とか言われている方達は、引退して頂きたいです。今まで日本を支えてきてくれたのかもしれませんが、もう通用しませんので、若手に早くバトンを渡して上げて欲しいです。
 2)でブログも使えないような人と書きましたが、ブログが特別素晴らしいツールとは思っていませんが、これだけ簡単になったブログ自体(日記が電子化しただけ)をできない、もしくはやろうとしない方は、国をドライブすることはできないと思います。
 大変失礼な書き方をすれば、ご自身の財産で十分に余生を過ごせる方は政治をやるべきではないと思います。将来の政治不安に関してリアル感が無いと思いますし、自分の政策で、自分の将来の不安が解消されるという緊張感がないのは良くないと思います。そういう意味で財産が多く、しかも政治団体に迂回させて相続税をスルーして財産を受け継ぐ世襲議員も禁止すべきでしょうね。生涯賃金を稼いでしまった裕福な方は、短い人生ですから世界遺産巡りでもしてゆっくりしてください。貧乏で必死な人たちが政治をすべきです。
 政治家の給料は国民の前年の平均所得+αにすれば良いと思います。そのような劣悪職業になったら、本当に政治をやりたい人しかならないでしょう。

4)民主党は与党としてやっていけるのか?財源は?
 上記の質問は繰り返し自民党が選挙前に民主を叩く上で使っていました。民主党を応援というよりも、自民党を引きづり落とすという投票をした人も多いでしょうから、民主党が政権与党の場合どうなるのか楽しみなところです。私としては、自民党が与党として、”やってこれていない”ので、十分に民主党でもチャンスはあると思います。がんばって欲しいものです。とはいえ新人議員さんは官僚さん、省庁官庁で議員のいろはを教わるわけですから、構図は変わらないのでしょうね。子供手当に数兆円規模の予算が必要な様ですが、補正予算が15兆あったんですから、どこかにあるでしょう。あるというよりは、既設の予算組があがってくるでしょうから、そこを”出さない”という決断が、民主党ができるかですね。

5)宇宙開発は?
 私にも関係のある宇宙開発は、今回の選挙後どうなるのでしょうか?長妻議員の様な方が宇宙業界に切り込んだり、国民生活一番主義で進めば、宇宙開発予算は削られるでしょうね。宇宙開発は、夢は与えるかもしれませんが、生活は豊かにならないですし(自ら首を絞める発言ですが)。とはいえ、この国は今後上がる要素がほとんどないので、切り詰める必要があるならそれはやはり受け入れないといけないと思います。新与党が宇宙開発をぶった切るのか、やはり国防などと絡めて宇宙開発は継続すべきと判断するのか、楽しみなところです。

あまりの大勝で議員秘書などが不足しているなど、しばらくはまともに与党として機能しないかもしれませんが、ルーキー精神でがんばってもらいたいです。どうみても先細りの日本経済を食い止められるか期待してみてみようと思います。
 

民主党大勝について考える。」への6件のフィードバック

  1. あまりの大勝に民主党の鳩さん 豆鉄砲を食ったように 目をパチクリしてましたね。
    民主党の幹部さんたちも 何か不安げな表情でしたが これは私の思い過ごしでしょうか??
    国民全体も ある程度自民党にお灸をすえるつもりが これだけ民主党に議席を与えると 『エツツ!!これからの日本は大丈夫なのかな???』 と思ってしまいます。

    マア こんな結果を選んだのは我々国民なので この際民主党のお手並みを拝見したいと思います。

  2. K884さん

    ほんと、ハトマメ状態ですね(笑)
    あの報道体制では、国民世論が完全に傾きすぎましたね。脱自民党を選んだ選挙になってしまいました。

    私は結構期待しています。政治なんてフレッシュな人々がやるべきだと思うので、元気よくがんばってほしいものです。楽しみですね。

  3. さすがに今回の民主党大勝の話は、アメリカでもそれなりに認知はあるようです。いくつかのニュースを見る限り、主観を入れずに純粋に「勝った」「麻生首相辞任へ」という事実だけを報じている傾向が強かったようで、「これから日本はどうなるんだ?」という、何のバイアスもない質問を何人かに受けました。そこで、「政官財の癒着をなくすことで、景気回復&貧富格差解消&養育費補助などにばら撒きをする財源がどれだけ確保できるかの勝負。下手すると民主党自体も途中で分裂しちゃうかも」などとその場で答えてみると、「オバマ&米国民主党と全く状況が同じってことね」との返答。どちらの民主党も大変な状況でしょうが、頑張って欲しいものです。

  4. アメリカの民主党も全く同じ状態なのですね(笑

    民主党が与党をやると、やはり何も変わらなかったとなり、また自民党に戻るという考えが多い様です。私もそう思いますが、それでも一度空気を入れ換える意味ではとても良いかなと思っています。初々しさは大変結構ですので、元気にがんばって欲しい物です。

  5. いやぁ、どうせ4年内のうちに政権が戻ってくるとたかをくくっている自民党議員も多そうで不安。かといって民主党がベストという訳では決して無い。

    みんなの党とか頑張ってほしいし、
    自民党の改革保守の若手グループと民主前原派が一緒になった
    政党が出来てくれないかなぁと、淡い期待をだいております。

  6. Tyokutaさん

    おっしゃるとおり”4年で逆転”と気楽に考えている議員は多いかもしれませんね。(金に困っていない大御所議員は特に)

    今回の逆転で、派閥の解体や、政党の行き来など、旧態依然とした体制をぶっ壊してもらいたいものです。

    自民党の保守若手と前原派の合体は確かに面白そうですね。政党・派閥なぞ国民にはどうでも良いので、このじり貧の国をどうするのか、政策をぶつけて欲しいものです。

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