Garmin Fenix 初期衛星捕捉遅延問題その後。

さて、普段使いの腕時計として使っているGarmin Fenixですが、GPSをOnにして衛星からの電波を受信し、位置決定をするまでの”初期捕捉”時間が遅いという問題に関して、以前ブログで触れました。

参考:Garmin Fenixの新ファームウェア(v2.9)が公開と初期捕捉遅延問題について。

Forerunner 610が、都内のビルで衛星からの電波をかなり遮られている状態でも、さっと(30秒以内)で初期捕捉が完了するのに対して、Garmin Fenixは、下手をすれば5分経っても初期捕捉が完了しないことがあります。

前のブログで、GPS Onを”できるだけ空の視界がひらけた場所”で行うということで、ちょっとしたコツを紹介しましたが、それを3週間程度毎日使っていて、更に傾向が分かりましたので、追加報告。

1)Garmin Fenixの”Start GPS”は、必ず空の視界が十分に開けたところで行うべき。
2)Garmin Fenixは、”Start GPS”から50秒~60秒までの間は、最後に位置を決定できた場所や、衛星の(それなりに新しい)軌道情報、現在の時刻などを用いて、初期捕捉を早く完了する”早い”サーチを行っている様です。つまり、私の様に朝(出勤)、夜(退勤)時にシティーサイクルに乗りながら計測記録していますが、前日夜に家に着いたときの情報をおそらく記録していて、全世界ではなく、東京の自宅付近だと仮定して、位置決定計算をするわけです。この辺りを工夫することで、計算量が圧倒的に減るので初期捕捉が早く終わるわけですね。50~60秒の時に、Fenixのタイマーを見ていると、表示が一瞬固まります。その際に、位置が決定できていればOK。決定できない場合は、この”早い”サーチから、もっと計算処理がかかる計算に切り替わっているような気がします。
3)つまり、この”Start GPS”から1分間、良好のGPS電波状態を保ってあげるのがFenixの初期捕捉を明確に早くするコツです。この間、移動するのもあまり良くない傾向です(Forerunner 610はどんどん移動していても初期捕捉しちゃうのですが・・・)
4)視界の悪い場所で”Start GPS”してしまうと、1分間で位置決定ができず、いろいろ処理の重い(?この辺りは推測ですが)捕捉をはじめるのか、全然位置が決まらなくなります。酷い時は5分経っても初期捕捉が終わらないということがありました。

Fenixを1ヶ月以上使ってきて思うことは、
・初期捕捉を工夫すればとりあえず1分で完了できるので、Forerunner 610よりは面倒だけど、このデメリットはある程度許容できる。本来の使い方である山トレイルなどのGPS電波良好の環境で使う分にはおそらく全く問題ないと思われる。
・FenixのGarmin ConnectへのアップロードがUSBのみというのは、まぁ大して面倒ではないです。どちらにしろバッテリー充電で帰宅時に繋ぐわけですし。
・時計自体がやや大きいので注意が必要です。女性ではさすがに大きすぎるのではないかなと。
・ランニングの計測、バイクの計測をちゃんとやり、普段使いをしたいのであるならForerunner 610。初期捕捉はコツなんぞ使わなくても圧倒的に早くすぐ出発ができます。そしてバッテリーの減りも早い(笑)。つまりGPS Onでのバッテリー時間が約4~5時間でトレーニングが終わるスポーツの方なら、良い普段使いの時計だと思います。
・Fenixは、あくまでトレイルや登山、散歩などがメインの人が有効かなと。おそらくランニングやバイクの人はあまり想定されていないかと思われます。バッテリーも持ちはとても良いので、やはり(長時間)歩く人系かな。よって、旅好きの人にはお勧めです。旅先でずっとGPSをOnにしておけば、歩いた軌跡が残せて面白いですね。(その辺は今の時代はスマホの領分かな)
・ランとバイクと(+スイム)をトレーニングとして使うなら文句なく910XT。しかしどうもランニング時のペース表示がおかしい気はする。
・当たり前だけど、Forerunner 610, 910xt, Fenixは全て用途が違う製品なので、上に書いたような内容は至極当然のことで、適材適所で使ってくださいな。あくまで、トレーニングや移動記録を常時したい+普段使いもしたいという私の個人的な要求の視点から述べたものです。普段使いの時計にGarminお勧めですよ。時間も電波時計なんて比較にならない精度で正確ですし、610, Fenixは、日付・曜日も出るので便利です。高級な時計も素敵ですが、絶対に正確な時計も本来の時計の機能として素敵です。

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本ブログのGarmin Fenixの別記事は、”garmin fenix 検索“。

Garmin Fenix 初期衛星捕捉遅延問題その後。」への3件のフィードバック

  1. 初めまして。
    GARMIN FENIXを検索していて辿り着きました。
    SUNNTO AMBITが期待外れだったので、GARMIN FENIXの購入を考えています。
    御存知であれば教えて下さい。
     ・50時間の電池寿命というのは謳い文句通りでしょうか?また、このモードの
      場合、データの収集間隔は何秒でしょうか?(SUNNTO AMBITの場合、50
      時間計測する場合、GPSデータの収集間隔が1分になり、粗いデータしか
      収集出来なかったので)
     ・マラソンで使用する場合、ラップタイムのデータが重要なので、計測開始から
      の平均ラップタイムと現在走行中のラップの予測ラップタイム(今のラップが
      どのくらい時間がかかりそうか)の表示は欲しいと思っていますが、表示可能
      でしょうか?現在、610を使っていて、ラップタイムの情報は結構正確かなと
      思っていますが、もしFENIXでも上記データが表示出来る場合、正確さは
      610と比べてどうでしょうか?
    以上、よろしくお願いします。

  2. たにさん

    ・50時間連続稼働はそういう場面が訪れていないため確認しておりません。
    ・データの収集間隔など、基本情報は、fenixのページをご覧ください。
    ・マラソンで利用するのはfenixの使用用途とは多少異なる感じです。ペースなどの表示はもちろんできます。610と同時に使ってランニング計測してみましたが、fenixの方が、ペースデータのスムージング(いわゆるディジタルのローパスフィルタ)を強くかけている傾向がありました。5.4kmの距離を2つで測り、(ビルなどが多いため、GPSの電波は受けにくい環境ではあります)、610は5.39km, fenixは5.55kmと表示されていました。スムージングが強いためデータの見栄えは良いのですがやや誤差が溜まっているのですかね。この辺はまた使い込んでいないためわかりません。*このスムージングに関しては単なる生データにフィルタを掛けているだけなので、ファームウェアなどでなんとでもなりますし、この傾向が今後もつづくか分かりません。
    ・610でバッテリーが短くてレースに支障がでるなどでないかぎり、マラソン用途では610の方がGPSの捕捉も良いですし、向いているのでは?と思います。

  3. 回答有り難う御座いました。
    50時間測定したい場合、1分周期の記録間隔になるUltraTracというモードにしないといけないようですね。これだとSUNNTO AMBITと変わらないので買い換える意味は無さそうです。910を2個買ってトレイルレースの前半と後半で使い分ける方法が良さそうかな。

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