懲りずにまた開発している31周年記念スピーカー開発の続報です。
今回のスピーカーコンセプトに関しては、最初の記事(31周年記念スピーカー(ナウい女性用インテリアスピーカー)開発開始。)をご覧頂きたいのですが、
部屋の照明用のレール(ライティングレール)規格に取り付けられる、無線型インテリアスピーカーです。
ライティングレールから電力を取得し、音声自体はBluetoothでパソコン、iPhoneなどから無線で転送します。
スピーカー内部にBluetoothの受信機および、パワーアンプも詰め込んでいるため、スピーカーケーブルの引き回しの煩わしさがなく、
取り付けが簡単で、スピーカー用に床面積が必要ないというコンセプトです。
1)スピーカーユニット選定
あたりまえの事ですが、スピーカーの音質は、スピーカーユニットの性能に大きく左右されます。30周年記念スピーカーの時は、ノルウェー、デンマークからユニットを個人輸入するほど高性能のユニットを選択しましたが、今回のスピーカーは、上記のコンセプトをまず満たすことが前提で、その中で音質の良い物という選び方になります。照明レールに設置することの一番の問題点は、質量です。照明レールは、複数の照明を付けることが前提となってはおりますが、耐荷重には限界があります。スピーカーは、内部の磁石の部分が非常に重いので、まず大きな高性能ユニットは選択できないことがわかりました。軽量・小型で高性能なフルレンジユニット(=人間が聞き取れる可聴域20Hz – 20000Hzのレンジを1本でカバーするもの:もちろん現実的には全部はカバーできない)を選択しなければなりません。最初の記事では、お世話になっているDream CreationのParc Audioのウッドコーン・8cmフルレンジスピーカーを採用する予定でいました。Parc Audioは以前私も使わせていただきましたが大変高音質のユニットです。実際にそのユニットを、自作スピーカーの殿堂コイズミ無線@秋葉原に買いに行ったところ、質量的にはOKだったのですが、8cmという小型のウッドコーンは能率が低く、また密閉型のスピーカーでは、少し厳しい感じでした。そこで、ある8cmのフルレンジユニットを店員さんと選び出し、店頭で密閉型の箱に入れて視聴を繰り返し、なかなか良いユニットにたどり着きました。
* 密閉型スピーカー: スピーカーの箱には、完全に密閉されている密閉型スピーカー(学校の音楽室にあるようなスピーカーとかで多いですね)と、裏面などにがっつりと穴が開いたスピーカー(位相反転型スピーカー=バスレフ型スピーカー)など多くの種類があります。現代のスピーカーはほとんどが穴(ダクト)の開いた位相反転型で、その穴でうまく低音を共鳴させて、密閉型よりも低音を拡大する方法をとっています。今回のスピーカーでは、内部が狭くて、そのダクトがうまく使えないため密閉型にならざるを得ません。低音の音圧だけ見れば密閉型は不利ではありますが、逆に低音側が自然に音圧が下がるというなめらかさもあります(説明が難しいですが)
2)Bluetooth受信機は外に出さざるを得ない?
今回のスピーカーは、照明レールに取り付けるため、照明ライトの様な外観をしています(実際に照明用のケースをライト部分をとりはずしてスピーカー部品を取り付ける)。中身にスピーカーユニット、AC/DCコンバーター、Bluetooth受信機、パワーアンプ基板を詰め込む訳ですが、どうやら金属ケースにBluetooth受信機を入れてしまうとうまく電波が届かない様です。(空間なら公称10m程度は飛ぶ)。そのため、Bluetoothの受信機だけもしかしたら外に出す可能性があります。若干外観が損なわれますが、しょうがないですね・・・・。
3)フロントバッフルの設計
ユニットを取り付けるスピーカー前面の板をフロントバッフルと言いますが、それを今回は木材のMDFで作ります。今回はそんなにこだわるわけでもなく、設計とも言える物ではありませんが、スピーカーユニットがはまって、さらに照明の金属ケースにはまるバッフルをCADで設計しました。その様子が下の図です(スピーカーユニット周りの黄色い部分がMDFのフロントバッフルです)。この設計図どおりにMDFを加工します。
31周年記念スピーカーのCAD図
とりあえず、こんな感じでほぼ設計は終わりました。部品もほぼ揃っているので週末にコツコツ組み立てです。内部があまりに狭いので全部入るか心配になってきました(そういう意味でBluetooth受信機を外に出すには少し嬉しかったりしています)
Bluetooth受信機がどこにどうくっつくのかが楽しみですが、
普通に商品になりそうですよね。
うちはライティングレールがないので使えませんが…。
nakayoくん
ライティングレールは、普通のつり下げ式ライトのアダプターに付けられますよ(大方ですが・・)
Bluetoothはおそらく残念なくらい、普通に貼り付けになると思います(外観最悪)とはいえ、試作スピーカーですから、そんなものでしょう。
売れますかね?(笑